震災1か月後くらいだったと思うのですが、朝日新聞に髭面のおじさんの写真がバーンと中央に載っていて、その人のインタビュー記事が一面を使って掲載されていました。
そのインタビュー記事の中で「だれも海を恨んでいない」という一行がとても強く印象に残ったのです。
その髭面のおじさんはだれなのか知りませんでしたし、他にどんなことを語っていたかも覚えていません。すぐに忘れてしまっていました。
正直、「だれも海を恨んでいない」ということを理解することがなかなかできませんでした。今でもですが・・・。
津波で、自然を奪われ、家族を奪われ、生業を奪われ、町を、文化を、そして、その日までにこつこつと築きあげてきたものをすべて奪われたはずのなのに、だれも海を恨んではいないと語るのです。
後で知ることになるのですが、彼自身も津波で母を亡くし、そこまで築き上げてきたすべてを流されていたのです。
この「だれも海を恨んではいない」ということにずっと引っかかっていましたが、改めて3.11を取り上げ、夢わかばプロジェクトを継続する意味も込めて、2014年にCD『Hand&Heart』を自主製作しようと考えたときに、この「だれも海を恨んではいない」を必ず作品にしようと思いました。
ネットなどで、髭面の人はだれで、どんな活動をしている人なのか、どんなことを考えている人なのかを調べたりしました。
そして、わかったことはインタビューに答えていた髭面のおじさんは、NPO法人森は海の恋人理事長 畠山重篤さんだったのです。
彼の講演を記録した動画を見たり、書いた文章を読んだりして、そして、やっとできた作品が『海・・・ふるさと』でした。
私としては、ど演歌で、漁師さんたちが酒でも飲みながら手拍子入りでうたうというイメージでしたが、そんな光景は数十年前の昔で、いまはもう見られませんね。CDでもなかなかしゃれたアレンジとなっています。
「NPO法人モチは海の恋人」「畠山重篤」で検索してみてください。いろいろ考えさせられますよ。
CDのメッセージを次のように書きました。
【「Hand & Heat(つなごう『手』と『心』)」。これは3.11の大震災を受けて岩手の保育仲間の合言葉です。ふるさとの仲間と保育への思いに勇気づけられました。きっと全国の仲間たちも同じ思いだったでしょう。夢わかばプロジェクトは全国の4500人以上の仲間たちのメッセージを添えて、岩手・宮城・福島の認可・認可外すべての1477ヶ所の保育所(園)に紙芝居『夢わかば』を贈ることができました。
「ふるさと」は長い時を経て自然と人がつくってきました。この営みを「私」と「私たち」が主人公になって「手」と「心」をつなげて続けていきたいです。「あなたの故郷」の話を聞かせてください。】
収録曲は『Hand & Heart(つなごう「手」と「心」)』『あしたは天気』『あなたの故郷』(作詞・佐々木洋子 作曲・佐々木渉)『海…ふるさと』『うがみんしょうら』(海とふるさとつながりで奄美の人々に贈った歌)『夢わかば(インストゥルメンタル)』
海…ふるさと
作詞・作曲 二本松はじめ
海はおいらのふるさと
時にはやさしく穏やかな かあさんみたいな海もある
海はおいらのふるさと
時にはだまって見ていてくれる とうさんみたいな海もある
いのちいただく豊かな海も いのち奪った地獄の海も
だれも 恨んじゃいない 涙こぼれても
みんな みんな海が 海が好きだから
海はわたしのふるさと
時には朝日と遊んでる 子どもみたいな海もある
海はわたしのふるさと
時には月とおしゃべり ばあちゃん(じいちゃん)みたいな海もある
ここに生まれて ここで育った 海が死んだら 生きていけない
だれも 恨んじゃいない 涙こぼれても
みんな みんな海が 海が好きだから
海はいのちのふるさと
時には季節の便り運ぶ 仲間みたいな海もある
海はいのちのふるさと
時には力を結びあう きずな深める海もある
出ていく人も元気でいこう 残る人も笑顔でいこう
だれも恨んじゃいない 涙こぼれても
みんな みんな海が 海が好きだから
舟を 舟を漕ぎ出そう 明日の海へ
みんな みんな海が 海が好きだから
海が好きだから
そのインタビュー記事の中で「だれも海を恨んでいない」という一行がとても強く印象に残ったのです。
その髭面のおじさんはだれなのか知りませんでしたし、他にどんなことを語っていたかも覚えていません。すぐに忘れてしまっていました。
正直、「だれも海を恨んでいない」ということを理解することがなかなかできませんでした。今でもですが・・・。
津波で、自然を奪われ、家族を奪われ、生業を奪われ、町を、文化を、そして、その日までにこつこつと築きあげてきたものをすべて奪われたはずのなのに、だれも海を恨んではいないと語るのです。
後で知ることになるのですが、彼自身も津波で母を亡くし、そこまで築き上げてきたすべてを流されていたのです。
この「だれも海を恨んではいない」ということにずっと引っかかっていましたが、改めて3.11を取り上げ、夢わかばプロジェクトを継続する意味も込めて、2014年にCD『Hand&Heart』を自主製作しようと考えたときに、この「だれも海を恨んではいない」を必ず作品にしようと思いました。
ネットなどで、髭面の人はだれで、どんな活動をしている人なのか、どんなことを考えている人なのかを調べたりしました。
そして、わかったことはインタビューに答えていた髭面のおじさんは、NPO法人森は海の恋人理事長 畠山重篤さんだったのです。
彼の講演を記録した動画を見たり、書いた文章を読んだりして、そして、やっとできた作品が『海・・・ふるさと』でした。
私としては、ど演歌で、漁師さんたちが酒でも飲みながら手拍子入りでうたうというイメージでしたが、そんな光景は数十年前の昔で、いまはもう見られませんね。CDでもなかなかしゃれたアレンジとなっています。
「NPO法人モチは海の恋人」「畠山重篤」で検索してみてください。いろいろ考えさせられますよ。
CDのメッセージを次のように書きました。
【「Hand & Heat(つなごう『手』と『心』)」。これは3.11の大震災を受けて岩手の保育仲間の合言葉です。ふるさとの仲間と保育への思いに勇気づけられました。きっと全国の仲間たちも同じ思いだったでしょう。夢わかばプロジェクトは全国の4500人以上の仲間たちのメッセージを添えて、岩手・宮城・福島の認可・認可外すべての1477ヶ所の保育所(園)に紙芝居『夢わかば』を贈ることができました。
「ふるさと」は長い時を経て自然と人がつくってきました。この営みを「私」と「私たち」が主人公になって「手」と「心」をつなげて続けていきたいです。「あなたの故郷」の話を聞かせてください。】
収録曲は『Hand & Heart(つなごう「手」と「心」)』『あしたは天気』『あなたの故郷』(作詞・佐々木洋子 作曲・佐々木渉)『海…ふるさと』『うがみんしょうら』(海とふるさとつながりで奄美の人々に贈った歌)『夢わかば(インストゥルメンタル)』
海…ふるさと
作詞・作曲 二本松はじめ
海はおいらのふるさと
時にはやさしく穏やかな かあさんみたいな海もある
海はおいらのふるさと
時にはだまって見ていてくれる とうさんみたいな海もある
いのちいただく豊かな海も いのち奪った地獄の海も
だれも 恨んじゃいない 涙こぼれても
みんな みんな海が 海が好きだから
海はわたしのふるさと
時には朝日と遊んでる 子どもみたいな海もある
海はわたしのふるさと
時には月とおしゃべり ばあちゃん(じいちゃん)みたいな海もある
ここに生まれて ここで育った 海が死んだら 生きていけない
だれも 恨んじゃいない 涙こぼれても
みんな みんな海が 海が好きだから
海はいのちのふるさと
時には季節の便り運ぶ 仲間みたいな海もある
海はいのちのふるさと
時には力を結びあう きずな深める海もある
出ていく人も元気でいこう 残る人も笑顔でいこう
だれも恨んじゃいない 涙こぼれても
みんな みんな海が 海が好きだから
舟を 舟を漕ぎ出そう 明日の海へ
みんな みんな海が 海が好きだから
海が好きだから