トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日の素労風努「みきもどきの発酵飲料」

2023-02-27 | 何よりの楽しみ
 主体性のない小生だから周囲の事象にダイレクトに影響を受ける。前日にたまたまチラ見した番組の影響で「麦糀は残っているし、玄米粉も白玉粉も消費期限切れだし…」と台所の棚の中が浮かんで片付ける事にした。体よく申せばSDGsでもあるし終活でもあるし残品処理でもあるのだが心おおらかな小生においては全てを包み込んだ心の広さの表れなのであった。
 「期限が過ぎたから気持ち悪い」とか「隣に置いて置きたくない」とか「口に入れるのも嫌!」なんて贅沢は生まれも育ちも南魚沼の雅な米作農家であるからして父祖の代からタブーなのである。

 まあ、そういう雅さは隠す奥ゆかしさを併せ持つ小生であるからして今回も何ひとつ気負うことなく材料を取りそろえ仕込んだのである。
 玄米粉と白玉粉は混ぜ合わせて使う。白玉粉は昨春に「ヨモギ餅」を作るつもりで購入したのだが7月末が消費期限だった。玄米粉は昨秋に石臼で挽いた粉だけれど数カ月は経過した代物だ。冷凍麦糀は「沖縄地方のおみき」を試作したくて調達したのがまだ半分残っている。「しょうゆの実」にも使い、まだ賞味中なので直ぐには消費されないし結局は2回目の「おみき」の試作である。

 前回の「おみき」は麦糀と米粉を背中合わせにしたのだが麦糀の主張が強くておいしく感じられなかった。今回、たまたまチラ見したレシピでは麦糀は50gほどで前回より大幅に減らしている。前回は米糀で「甘酒」を作る割合での試作だったから端的に言えば「誤り」を犯したのだった。
 番組では乳酸菌を投入していないにもかかわらず「「糀菌飲料」としての紹介は無く「乳酸菌飲料」としていた。「それならば!」と小生は「グリーチーズ」作りの過程で出た「ホエー」40ccを加温発酵する直前に加えてみた。これで名実と共に「残り物処理」飲料となるのである。

 40℃10時間の保温発酵をヨーグルトメーカーで行う。仕込む前はネッチリした性状だったけれど就寝前の撹拌では既に緩々になり朝にはチャブチャブになっている。麦糀を使うと発酵力が強いのか泡立ちも多い。容器の縁まで泡が上がって吹きこぼれ寸前にまで至っていた。そうなっても構わない様に鉢受け皿を敷いてあるので安心して夜を越せる。
 出来上がりを早速試飲する。前回の試作品より断然飲みやすくなったが、やはり麦糀の風味は気になるのだった。ホエーが入っているから乳酸発酵も進み酸味も強いがこれは気にならない。懸念は白カビ菌が活きていれば冷蔵庫保存と言えど白カビの発生はあるだろう。そうなったらカビのコロニーは採集しチーズ作りに使うだけだ。というよりそのまま飲用しても別に問題は無かろう。
 しかし発酵学など学んだことのない小生にとっては「麦糀菌と白カビ菌の織り成すハーモニー」で毒素が出来るかも知れん懸念は払しょくできないのだが、既にリタイアし姥捨て山の孤老であれば「毒を喰らえばカビまでも」で行くまいか。

 さてさて、その後日談は作業帰りの午後おやつ、殺菌しない様に弱くチンして飲んでいたのが費えてしまった。まあ、麹菌と白カビ菌と乳酸菌の織り成す毒素は無かったようで一部を除けばぴんぴんしている。そうであっても無くてもサンピンと言える。これは菌類の事でなくこんなことにうだつを上げている小生自身の事・・・。


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