トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日も蟻さん大好物!

2024-09-10 | 小人閑居して憮然

 フイールドに到着すればさっそく老舗旅館の御出迎えのようにずらずらずらーと御出迎えしていただくのがこの時期の申し合わせみたいになっている。まあ、確かに男衆はおらず女子衆だけと理解しているのだが嬉しくとも何ともなく、それ以上に迷惑なお出迎えなのである。赤外線を関知して寄ってくるらしいので温まった動輪タイヤやボディに取りついたり体当たりして来る。稀に首筋など露出している皮膚に止まる個体もいるのだが温度は車体の方が高いから9割方はボディに向かう。

 この段階で捕獲し潰しておかないと作業行動中に襲われる事になる。そんな時は1匹とか2匹程度で二桁も集まることは無いのだがこれがしつこく煩いのである。身体の至近を飛び回っている段階では羽音がしていて煩い。羽音がしなくなっても「あれ嬉しや!」なんて油断は禁物なのだ。「吸血する!」と意を決した段階でステルス飛行モードに入り皮膚に着陸しても感覚がないほどの軟着陸なのである。「痛い!」と思った時には既に時遅く、皮膚に血が滲みその後は痒みが長く続くのである。

 だからこそ車に群がっている僅かな時間帯に「勝負!」と捕虫網を振り一匹一匹捕獲するのが毎朝の勤行である。色即是空空即是色、「生はすなわち死であり死はすなわち生である」という生命の連鎖、物質の循環を感じない訳にはいかない蟻さんの巣穴をマークして今日も生贄を捧げた。

       


一本でも堪忍、二本なら降参!

2024-09-10 | 今日は真面目に

 度々発生する奔流による埋没や流出には「堪忍どすえーっ!」と言いたいものの言ったところで何かの役に立つ訳も無し。気力体力が続く限りは働くのが姥捨て山災の河原のお勤めなのである。年明けから疲労困憊して設えた流路と河床の安定化構築作業は台風10号の影響で全て流出し埋没してしまった。ただ上流部に1本だけ流出を免れた大径木を次なる増水までに整流位置まで戻さねばならない。前日に6尺の金梃子で動かそうとしたのだがびくともせず牽引器を携行してこの日の作業になった。

 真夏日になる予報なので沢に日照が入るまでに作業を終えたくて6時前に自宅を出たから作業は7時前から開始である。まずは下流方向の端を流路方向に戻すための牽引が1回目、二回目は立ち木の大杉の根元に上流部の端を曳き寄せて奔流の圧力を支えてもらえるように決めた。ただこの作業は大杉に近すぎてしまい少し離す必要が出てきて下流方向に30cmほど曳いて据え付けは終わった。まだ杭打ちと番線での締結は出来ないけれど100mm程度の降雨なら奔流はここまで来ないだろうから時間的余裕はあるはずだ。

 据えた大径木の下流側にさらに並べて整流用の大径木を据えたいけれど今のところは用材が無く伐採をして曳き出さねばならない。とは言え、今回の据え付けで浅い奔流・突進流は防げて流路の位置は保てるはずなので次なる作業課題は取水堰より河床が下がらない手立ての沢止め工、ここでは段差工なのだが今の処、取水堰の位置が不明で、当然取水升の位置も分からないから段差工の位置も仮りになってしまい現在の河原が崩れない様に保つ事でしかないが、ここにも資材が無いので伐採から始めねばならないのだった。