トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

流路末端、河床低下の防止作業

2021-03-25 | 水辺環境の保全
 水域から流れ出た水の流路末端部の設え損傷が目立ってきた。それもそのはず、水域を設える最初の作業としてこの部分の整備から始めた場所なのでかれこれ15年は経過している。その間に多少の手入れを行ってはいたけれど今回、多量の杭を製作したことでようやく手を入れられる。

 最初は流路の中で一番大きい落込み部の滝つぼの出口に杭列を設えておいたのだが両側が侵食され出水時の水位を高くする機能が失われたままだった。今回、この杭列にさらに杭を足して壁を作った。これにより増水時には水位が上がり、落ち込み部の洗堀浸食への抵抗になるはずなのだ。まあ、そうは言ってもエビデンスは皆無!。

 次の作業は流路の中ほどに入れ込んだまま動かせなくて放置していた大石を玉石で作った堰と一体化させることが出来た。本来、据えたかった場所に据えておかなかった結果、その部分の浸食が進み堰の決壊に繋がる恐れがあったのだ。浸食部に太枝や6尺のバール、梃子台に据える玉石や角材などを使いながら息を切らしつつ据える事に成功した。石組みの下手に丸太を据え杭打ちをして固定、これでこの堰の安定度は増しただろう。
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 この作業の下見で堰からの落ち込み部の水溜りに足を入れた時にヒキガエルの卵を見つけた。「こんなところにも産み付けるのか!」が素朴の感想だったが、このままでは雨後の出水で水無し部まで流され死滅するのが落ちである。そこで作業に先立ち全て回収し第二トンボ池に移した。

 さらに下流部に段差工を施した。傾斜は緩やかなので浸食を危惧せずに済む部分なのだが、段差工で浅いプールが維持される事で水生生物が住み易くなる。降雨出水になれば流される羽目になるものの、普段のチョロ水でのプールは良い生息環境を提供するはずである。
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 残りは食草園の南側を流れる部分で、ここも段差工を施していたのだが長年の劣化で段差工自体が消失、補修の必要があった。流路は礫交じりの粘土と砂利の河床なので杭を打っても入り難く難渋した。ミカンコンテナほどの大石を移動させたことで息絶え絶え、そのあとも一撃入魂の杭打ちが続いてホントくたびれたのだが、雑破ではあるものの、少しだけ手入れが出来たので安心だ。
 こういう作業が続くと自ずから楽しみも変わってくる。こんな日のお楽しみは何と言ってもローソク、いいえ、休息しつつ台所の換気扇の下で肩と腕にお灸を据える事である。肩へのお灸は着衣姿では出来ず、キッチンの片隅で換気扇を回しながら上半身裸で行うから真冬にはチョット辛い。
                         

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