トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ゲリラ雷雨だ!短時間雨量98mm/h

2024-08-26 | 小人閑居して憮然

 日付が8月23日に変わった頃に時間雨量98mmと言う観測値が出た。このスポット豪雨を含む6時間で145mm、24時間雨量で200mmを越えてしまったのだからフイールドの水域の被害は予想されたし、それよりも何よりも隣り沢にある取水機能が不全になっただろうと危惧していた。23日未明からは降雨が止んだのだが不安定な予報だし気温も34℃予想なので水見回りは断念する。もう諦めに似た気分で諦観とでも言っておこう。

 24日、曇りの予報で最高気温も32℃予想だったから「これなら凌げるか・・・」と早めに家を出てフイールドに行った。もう「断水覚悟」だったから尾根越えのためにストックも用意し「送水が止まっていたら」否応なく水源地に向かわねばならない。駐車場に12日ぶりに到着したら早速、アブ様たちがこぞって「お久しぶり!」と御出迎えである。小生も礼節の篤い人物なので懇切丁寧に礼を返して、写真には入ってはいないアブ様を含め12匹様をもてなしたのである。暑いのが続いたせいなのか前回捕獲した虻より全体が小振りに見える。これで入域の儀式は滞りなく済んだのでまずは送水されているかいないかを確認せねばならない。

 駐車場に到着した時点で林道に溢れた水流の痕跡は多々あって、それだけでも時間雨量98mmの凄さが理解できて、ますます「断水必至」の想いを強くしたのだった。

 林道脇     林道肩斜面    分水路の越流

 とまあ、今期二回目の甚大な越流被害が眼前にあった。吐水口までの道程でこうもあからさまに「これでもか、これでもか!」と見せつけられるとため息も出ないが汗だけは止まず出て来る。何せ気温31℃で凌げる温度なのだが湿度が90%では動かなくても汗が滲み不快な条件下なのであった。水域周辺の破壊の痕はおいおい手を付ける事でも大丈夫なのだが「断水」ともなれば水域は大きな打撃を被るし低年金高齢の孤爺は大きな負担の急ぎ働きをせねばならないのである。青息吐息の姥捨て山の孤爺としては「桃色吐息だったらなあ…」と妄想逞しく気分転換を図るしかないホント、哀れな人生の黄昏時を送っているのである。

さてさて、肝心かなめの送水は滞りなくて、これだけでも「隣り沢まで出向いて断水復旧作業」に至らなくて済んだと安堵の限りであったものの、受水升を置く路面を見れば林道を流れ下った砂利溜まりがある。これだけでも路面を流れた水流の激しさが判る。水路脇の草の臥せられた部分を見れば水域の水路は部分的に50cmの水位増加があったのが見て取れる。初夏の頃、泥浚いして補修した分水路も再び越流を起して修復した部分が更に大きく削がれていたし、上の池にはオオカナダモの姿があちこちに見えているし、思わぬ作業、望まぬ作業が目白押しになった。

 人格破壊を起させるには役に立たない無駄な作業を延々と行わせるのが鉄則なのだそうだけれど、既に耄碌している姥捨て山の孤爺にそんな事を与えてもそれこそ無駄だと思えるものの神仏鬼神の慈悲や恩寵は理解出来んのが小人なのだ。神君家康公も夢枕で言っていた「人生、重い荷物をもって坂を上るが如し」と。それは体験的実感として存在しているが今回、行きも帰りも道迷いしそうな、また頼りにならなくなった腰娘、膝小僧、肩丁稚を抱えた孤爺が断水解消の復旧資材を尾根越えで運ばなくて済んだのはやはり、神仏のお慈悲と言うか憐憫の情なのだろう。謝謝、深謝、合掌…。

上の池の絞り水による砂州の形成     オオカナダモの再繁殖