『まつりごと救済の術あらざるか教育のそれ無くて久しき』
『材は無き政なり即席の一夜漬けやら思い付きやら』
『弾け飛ぶ秩序の乖離労と使の政すら規範相なし』
『立冬の朝日優しき身を温むまつりごとには民寒立ち奴』
『黄金の田刈田焼き跡ひつじの穂』
『黄金田にキャベツ畑の深緑』
『縦縞の刈跡乱す残り刈り』
『刈田にて藁積む古老山仰ぐ』
『故郷の夕日も染める紅葉山』
稲刈りの済んだばかりの郷里に降り立ったのは何十年ぶりだろうか。越後三山は変わらぬ姿だが、町並みも田の風景も様変わりしている。田んぼには稲架が見当たらなくなったし、当然、稲架に利用したハンノキの並木も皆無だ。
これが越後平野のシンボルと思っていただけに町並みが変わって、生家が消えても残っていて欲しい風景だったが…。時は移ろい易く風景は留め難し。