とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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忍耐の入国審査場

2009年08月10日 14時11分52秒 | 旅(海外・国内)
外国へ行くとき、必ず通過するのが日本と訪れる側の国の入国審査場。

だいたいにおいて、旅程の中でここが一番私たち旅行者をイライラさせる場所なのではないだろうか。

日本を出国するときや日本に帰国するときは、スピーディに処理してもらえ、並ぶことはほとんどない。(平日の関西空港の場合)
並んだとしても10分ぐらい。
よく待っても30分ぐらいだ。(成田空港の場合。二度と使わんぞ、こんな空港)

このように日本の空港ではイライラをすることは通常の体調では考えられない。(下痢ピーの時は考えられる。)
しかし、外国の入国審査場となると特別の場合を除いて、す~~~~~~~っと通れたことは例外を除き一度もない。

今は国内線に特化してしまっているバンコクのドンムアン空港でのこと。
到着したヒコーキから降りた私は一目散に入国審査場に向かった。
バンコクの入国審査場は各国から到着してくる無数のヒコーキの乗客で大変混雑する。
関西空港とはえらい違いだ。
最も多いのは近隣諸国からの便で、ついでたぶん日本からの便になると思う。

従ってカウンターが多くてもいつも混雑しており、一度だけ「Thai Passport」と書かれているところに知らずに並んで円滑に入国できたとき以外は、だいたい待たされている。

このカウンター。
どういう人が前に並んでいるのかで待つ時間が大きく異なる。

列が日本人ばかりだと、かなり円滑だ。
東京や大阪のランチタイムを見ればわかるのだが日本人は列を作るのが旨い。
そして耐える。
秩序があるので(言い方を変えればメンドウはご免なので)スムーズに事が運ぶ。
これがタイ人になればさらに円滑に流れるみたいだ。

で、これとは反対なのが、中東風の顔つきのやインド風の顔つきの人たちが集団で並んでいる列に並んだときだ。
これは気が遠くなるほど時間がかかるのだ。
別に差別とうわけではないが、タイへの入国には中東やイスラム色(インドネシアやマレーシアの温和な回教の国ではない人たち)が濃いと、審査が慎重に行われるのかものすごく待たされるのだ。
一人単独で並んでいる場合は、そんなに時間がかからないがファミリーや出稼ぎ労働者風の人たちが並んでいると、たとえあなたが日本人であっても「Thai Passport」か「ASEAN」のカウンターに並んだほうがイライラせずに済む(あっちへ行け、とぞんざいに扱われる可能性はある)可能性が高い。

アメリカの入国審査はそんなに経験はないが、一昨年、シカゴに行ったときは乗客のほとんどが日本人で審査場に並んでいたのも大半が日本人であるにもかかわらず、結構待たされた。
カウンターが三つしかなかったのだ。
アメリカ政府にはオヘア空港のJAL到着ターミナルの入国審査カウンターにもっと人を雇用するよう要請したいところだ。
失業対策として。

で、最もスピーディだったのミャンマーのミンガラドン国際空港(ヤンゴン)での入国審査であった。
ミャンマーは短期観光でもビザがないと入国できない数少ない国のひとつだが、このとき、私はアライバルビザをお願いしていた。
アライバルビザは入国審査場のてまえにあるロビーの掘っ立て小屋(当時、今は日本のODAで建設されたメチャ綺麗なターミナルビルが完成している)で発行された。
驚いたのはそれからで、列に並ぼうとした私を入管係員のお姉さんが、
「もう、並ばなくていいからこっちから出てって」
と指示されたときで、このときは並びもしなければ審査官の質問も受けなかった。

後でよく見たらアライバルビザのスタンプにすでに入国スタンプが押されていたのであった。

ということで、海外旅行の入国審査場。
地球で一番忍耐力の必要なところだ。