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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

古典四重奏団のモーツアルト「弦楽四重奏曲」レクチャーコンサートを聴く

2014年10月11日 06時47分51秒 | 日記

11日(土)。わが家に来て14日目を迎えたモコタロです 

 

          

               お腹すいちゃった~ 指ちょうだい

 

  閑話休題  

 

昨夕、晴海の第一生命ホールで古典四重奏団の「モーツアルト弦楽四重奏曲全曲演奏会”むずかしいは面白い!”」レクチャー・コンサートを聴きました プログラムはモーツアルトの①弦楽四重奏曲第6番K.159、②同第12番K.172、③アイネ・クライネ・ナハトムジークK.525、③弦楽四重奏曲第18番”ハイドン四重奏曲第5番”K.464です

 

          

 

自席は1階8列23番、センターブロック右通路側、前回と同じ席です。会場は残念ながら前回同様スカスカです 4人が登場、最初にモーツアルトの歌曲「クローエにK.524」が四重奏で演奏されます おそらく次に取り上げるK.525のすぐ前に作曲されたことから選ばれたのだと思います。歌のない弦楽だけの演奏は新鮮に響きます

チェロの田崎瑞博氏がマイクでこの日のコンサートの趣旨を説明します

「今日取りあげるのは”美の極致”とでも言うべきK.525とK.464です。K.525は単純で明快なのに対し、K.464は複雑です。対照的な2曲ですが、両曲とも美の頂点にある曲です

そして、アイネ・クライネK.525の第1楽章冒頭を演奏、いかに単純なメロディーかが語られます 次にK.464の第1楽章冒頭が演奏され、「これぞ、起承転結」と解説します

その後、「次に演奏するのは、モーツアルトが当初K.464の第4楽章として作曲したロンドです。今日お越しの皆さんはお得です この曲は滅多に演奏される機会がありませんから。この曲は途中で突然曲が終わりますが、あまりにも単純だとして途中で作曲を止めてしまったのか、途中で急に別のメロディーが閃いて止めてしまったのか、分かりません しかし、素晴らしい曲です。途中で突然演奏が終わりますが、すかさず拍手をお願いします」と解説して、演奏に入りました

とても単純な曲とは思えません。多分、途中で別のメロディーが閃いたのでしょう

レクチャーが終り、本公演に入ります。4人の譜面台が外されます。彼らは暗譜で演奏します 1曲目の弦楽四重奏曲第6番K.159と、次のK.172番はイタリア弦楽四重奏団のCDでよく聴いたものです K.159番は第2楽章の情熱的な曲想が印象的です。K.172の方はディヴェルティメント(喜遊曲)と言った方が相応しい曲想です

次に、あまりにも有名なK.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」が天高い秋空を翔るように演奏されます 確かに単純なメロディーでありながら少しも飽きがこない名曲です

休憩後はK.464「ハイドン四重奏曲第5番」が爽やかに演奏されます。それにしても、本番はすべて暗譜で演奏するのですから、古典四重奏団というのは凄い音楽集団だと思います この日もモーツアルトを生で聴く喜びを噛みしめながら家路に着きました

 

          

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東京交響楽団2015-2016年度定期会員継続へ~マーラー「第3交響曲」が決めて

2014年10月10日 07時00分29秒 | 日記

10日(金)。モコタロがわが家に来てから13日目を迎えました 

 

          

               なになに、耳よりな話があるって?

 

  閑話休題  

 

昨日の日経朝刊のコラム「文化往来」に「ファジル・サイの交響曲、日本初演へ」という記事が載っていました トルコ出身のピアニスト、ファジル・サイが作曲した交響曲第1番「イスタンブール・シンフォニー」が11日の東京交響楽団定期演奏会で日本初演されるという内容です 指揮者の飯森範親は昨年ドイツで何度かこの曲を演奏したとのことで、「エキゾチックな雰囲気を醸し出す作品。古典的な調性音楽だが、現代音楽に嫌気がさした聴衆も多く、受けが良かった」と述べているそうです。私も11日の公演を聴くので、今から楽しみです

 

  も一つ、閑話休題  

 

昨夕、テナントO事務所のO所長とOさん、当社X部長と4人で、HCビル地下のK亭で飲みました 「前日、銀座ケントスに行ってライブを観た」と言うと、O所長が「同じ銀座のコリドー街に月1回加山雄三がライブをやる店がある。目の前で彼が歌うのを聴くと感激する」と言っていました。また、O所長は地元・吉祥寺の映画祭を世界的に発展させたいと夢を語っていました 一方、Oさんはこだわりのあるブルゴーニュ・ワインについて薀蓄を傾けていました 「同じブルゴーニュ・ワインでも葡萄が収穫される年によっても、生産者によっても、さらには輸入業者によっても違うので奥が深い。それにしてもお金がかかる」という話をされていました。それを聞いて、ワインもクラシック音楽も同じだな、と思いました 同じ曲でも指揮者によって、オーケストラによって、使用する楽器の製作年代によって、さらに、生演奏かCDかによっても違います。奥が深く、お金がかかります それにつけても2日連続の飲み会は非常に疲れます。今日も朝から頭が頭痛です

 

  さらに、閑話休題  

 

東京交響楽団から2015-2016年度定期会員継続案内が届きました 私は現在サントリーホール定期と東京オペラシティシリーズの会員ですが、サントリーホール定期の年間会費はS席57,000円、A席45,000円、B席38,000円、C席28,000円となっています

 

          

 

サントリーホール定期は2015年4月から2016年3月まで全10公演です。次年度もS席を継続することを決めました 魅力なのは音楽監督ジョナサン・ノットがタクトをとる6月6日の公演(ブルックナー「第7交響曲」他)、7月16日の公演(バルトーク「ピアノ協奏曲第1番」=デジュー・ラーンキ。他)、9月12日の公演(マーラー「第3交響曲」)、11月22日の公演(ショスタコーヴィチ「第15交響曲」他)、ユベール・スダーンが指揮する5月14日の公演(モーツアルト「第31交響曲」「フルートとハープのための協奏曲」他)ですが、決め手はマーラーの第3番です

 

          

          

          

          

          

          

 

一方、東京オペラシティシリーズは2015年4月から2016年3月までの6公演です。こちらもS席を会員継続します 継続の決め手になったのは、ジョナサン・ノットがタクトをとる7月11日の公演(ラヴェル「左手のための協奏曲」=萩原麻未。他)をはじめ11月28日の公演(バルトーク「弦とチェレスタのための音楽」他)、プログラムが魅力の9月5日の公演(コルンゴルト「ヴァイオリン協奏曲」=南紫音。他)、3月19日の公演(フォーレとモーツアルトの「レクイエム」)です

 

          

          

 

ちなみに年間会費はS席31,500円、A席25,000円、B席17,000円、C席13,000円となっています。割安なせいかいつも満席です

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相場英雄著「血の轍(わだち)」を読む~なぜ刑事部と公安部が争うのか?

2014年10月09日 07時00分40秒 | 日記

9日(木)。モコタロがわが家に着てから12日目を迎えました

    

          

          ぼくは有明海のムツゴロウじゃないよ。勘違いしないでね

 

  閑話休題  

 

報道によると、民主党の蓮舫議員が参院予算委員会で、松島法相が選挙区内で「うちわ」を配ったことについて、公職選挙法(公選法)違反だと噛みつきました 松島議員は「うちわのように見えるかも知れないが、討議資料だ」と返したそうです 当の蓮舫議員もかつて紙で作った円形の「うちわ」に公約などを書き込んで配布したことがあるそうです こういうのを世間では「うちわもめ」と言います 女同士の戦いが泥仕合になったら「好戦法違反」になるかも

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、当ビルは内幸町町会に所属しているのに、なぜか西新橋一丁目町会の「秋のレクリエーション」に参加してライブハウス「銀座ケントス」に行きました かつて娘が「六本木ケントス」で友達と歌った時に聴きに行ったことがありますが、銀座は初めてです 当社の6人を含めて総勢163人が参加。これは秋レクの新記録かも 午後6時からと7時からの2回のライブ公演を貸切で聴きました 入場時に抽選番号札と、折ると光るケミカルペンライトを受け取り、8人ボックスを内緒で6人で占拠して飲んで食べました 抽選は3人しか当選しない競争率だったので当社の参加者は当たりませんでした

 

          

 

ライブ演奏は8人グループのBless Of GK とラン、ユミです GKはゴール・キーパーでもなく、ゴールデン・カップスでもなく、多分、銀座ケントスの略だと思います 彼らの歌う歌はオールディーズなので聴き覚えのある曲なのですが、曲名は思い出せません 最後に演奏したビートルズの「レット・イット・ビー」だけは明確に分かりました 2時間ほどビールやウィスキーの水割りを飲みながら、曲に合わせてケミカルペンライトを振り続けました 赤崎さん、天野さん、中村さん、青色AEDのノーベル物理学賞受賞おめでとうございます ウィスキー何杯飲んだか思い出せません。みんなが好きなWE好きーなんちゃって・・・・朝から頭が頭痛です 何なんでしょうか、私の人生って

      

          

 

  再び、閑話休題   

 

相場英雄著「血の轍(わだち)」(幻冬舎文庫)を読み終わりました 相場英雄は1967年新潟県生まれ。2005年に「デフォルト 債務不履行」で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞。狂牛病をテーマにした「震える牛」が話題をさらいました この「血の轍」は第26回山本周五郎賞候補になりました。先日のブログで「ナンバー」を紹介したばかりです

 

          

 

デパートの保安課主任を務める元刑事の香川が絞殺された 警視庁捜査一課の兔沢は、香川が警察界を揺るがす大事件の真相にたどり着いていたという糸口をつかむが、同じ警察の公安部の横入れが入る 相手はかつて刑事部時代に兔沢を後輩として育ててくれた公安部の志水だった。事件の解決を急ぐ刑事部と公安出身の警視庁副長官を守る公安部との抗争がエスカレートしていく 刑事部対公安部の非情な闘いの勝利はだれか

タイトルの「血の轍」は兔沢と志水との会話から採られています

志水「轍が違うんだ」

兔沢「なんだと?」

志水「公安と刑事の轍が交わることはない」

そして著者は次のように語ります。

「刑事部は事件の謎を解きほぐし、犯人を検挙することだけが仕事だ。公安は国を護るという曖昧な仕事を隠れ蓑に、自分たちの権益拡大だけを企図する」

この作品を読んでいて、すごい違和感を感じるのは「どうして同じ警察の中で、部門が違うだけで不信感の塊みたいに睨み合い、盗聴を仕掛けたり、スキャンダルで相手を貶めようとしたりするのか」ということです。このような内容に500ページ以上もの精力を注ぎこむ必要があったのか?と率直に思います

 

  最後の、閑話休題  

 

コンサート会場で配布されたチラシの中から格安のお薦めコンサートをご紹介します

最初は11月2日(日)午後2時から東京オペラシティコンサートホールで開かれるユベール・スダーン指揮桐朋学園オーケストラによるコンサートです プログラムは①モーツアルト「ディヴェルティメントK136」、②同「交響曲第35番”ハフナー”K385」、③ベルリオーズ「幻想交響曲」です 指揮者のスダーンは皆さんご存知の通り東京交響楽団桂冠指揮者です 入場料は一般3,500円、学生1,500円です

 

          

 

2つ目は12月7日(日)午後2時からサントリーホールで開かれる玉川大学管弦楽団の「第9演奏会」です ソリストは、ソプラノ=大倉由紀枝、メゾソプラノ=永井和子、テノール=錦織健、バリトン=木村俊光といった錚々たるメンバーで、指揮は東京交響楽団のもう一人の桂冠指揮者・秋山和慶です この公演ではベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調”合唱付き”のほか、シベリウスの「アンダンテ・フェスエィーヴォ」とショスタコーヴィチの「祝典序曲」が演奏されます 入場料はS席4,000円、A席3,000円、B席2,000円です

 

          

 

私は残念ながら両日とも別のコンサートの予定が入っているので聴きに行けませんが、予定がなければ絶対に行っています。強くお薦めします

          

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文京シビック「響きの森クラシック・シリーズ2015-2016シーズン」会員継続へ

2014年10月08日 07時00分43秒 | 日記

8日(水)。モコタロがわが家に来てから11日目を迎えます

 

        

              ぼく  は干支でいうと  の次なんだよ あまり関係ないけど

 

  閑話休題  

 

文京シビックホールから「響きの森クラシック・シリーズ2015-2016シーズン」シリーズセット券の案内が届きました 次年度のシリーズは、小林研一郎指揮東京フィルハーモニーによる「オール・チャイコフスキー・プログラム」で展開します

全4回のシリーズの日程は①2015年6月14日、②10月17日、③2016年1月30日、④3月5日で、いずれも土曜日午後3時からです チャイコフスキーの交響曲第4番、第5番、第6番、ヴァイオリン協奏曲(独奏:神尾真由子)、ピアノ協奏曲第1番(独奏:及川浩治)、弦楽セレナーデ、ロココの主題による変奏曲(独奏:上野通明)ほかが演奏されます

セット券はS席=17,000円、A席=14,000円、B席=12,000円です。私は現在のS席(1階センターブロック通路側)をそのまま継続すべく返信はがきを出しておきました

 

          

 

  閑話休題  

 

クリスマスにはまだ早いですが、「クリスマス・オラトリオ」のチケットを買いました 11月22日(土)午後3時から東京藝大奏楽堂で開かれる「藝大フィルハーモニア合唱定期演奏会」です。ソリストはソプラノ=朝倉春菜、アルト=秋本悠希、テノール=宮下大器、バス=堺裕馬で、指揮は黒岩英臣、オケは藝大フィルハーモニア、合唱は東京藝大音楽学部声楽科学生です

この曲を生で聴くのは今回が初めてです 先日バッハ・コレギウム・ジャパンのコンサートで聴いた音楽劇「とどろけ太鼓、高鳴れラッパ BWV214」が「クリスマス・オラトリオ」に転用されていることを知り、是非通して聴いてみたいと思っていたところでした。入場料は全自由席で3,000円。とても楽しみです

 

          

 

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藝大オペラでモーツアルトの歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」を聴く~レヴェルの高い演奏

2014年10月07日 07時00分48秒 | 日記

7日(火)。モコタロがわが家に来てから10日目を迎えました

 

          

            そんなにドアップにしないでよ! はずかしいじゃん

 

  閑話休題  

 

5日に東京藝大奏楽堂で藝大オペラ、モーツアルトの歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」を聴きました 4日、5日のダブル・キャストですが、5日の出演は、姉フィオルディリージに中江早希、妹ドラベッラに平山莉奈、フェランドに村元恒徳、グりエルモに白石陽大、姉妹の侍女デスピーナに中野亜維里、老哲学者ドン・アルフォンソに新国立オペラの常連・萩原潤、指揮は来年度から東京シティフィルの常任指揮者に就任する高関健、演出は新国立オペラの演出でお馴染みの栗國淳、オケは藝大フィルハーモニア、合唱は東京藝大音楽学部声楽科3年生です

 

          

 

自席は1階12列12番、左ブロックの右通路側です。会場は7~8割方埋まっている感じです オーケストラ・ピットでのチューニングが終わり、指揮者の高関健が登場、序曲の演奏が始まります。会場の残響がややデッドかな、と思いましたが、最初のうちだけでした 軽快なテンポによる序曲が会場を満たします。モーツアルトの序曲はそのオペラ全体の縮図のようなところがあります

歌手陣ではドン・アルフォンス役の萩原潤が唯一名前が分かる歌手です。彼は二期会会員で新国立オペラの常連出演者です 他の歌手は今回初めて名前も顏も知りました。その中で、最も印象に残ったのはデスピーナを歌った中野亜維里です。演技が愛らしくコケティッシュで歌も抜群に上手です

フィオルディリージを歌った中江早希はソロのアリアが見事でした また、ドラベッラを歌った平山莉奈は魅力のある声で演技も上手でした 男声陣ではグりエルモを歌った白石陽大が終始安定した歌声で、演技も見事でした 残念だったのはフェランドを歌った村元恒徳です。とくに高音部が不安定になるところが何度か見られました。演技も演出通りこなしていないところがありました

舞台左右サイドには日本語の対訳がデジタル表示されますが、私はできるだけそれを見ないで、アンサンブルを中心とする音楽に耳を傾けるようにしました 舞台は回り舞台による単純なものでしたが、十分に楽しむことが出来ました 栗國淳の演出は、高関健のテンポ感のある演奏に即して舞台転換が速い見事なものでした

 

          

 

今回の公演は藝大オペラの第60回記念公演ということでしたが、”記念”に恥じないレヴェルの高い見事な公演でした これがS席5,000円、バルコニー席4,000円なのですから、格安です。出来るならキャストが異なる前日(4日)の公演も観たかったのですが、ブログにも書いた通り、4日は新日本フィルと東京交響楽団の定期演奏会をハシゴして聴いたのでそれどころではありませんでした

なお、藝大オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」はこの後、10月29日(水)午後6時から初台の新国立劇場で挙行されます。入場料は5,000円から2,000円までです。私は当日イスラエル・フィルのコンサートがなければもう一度観たいと思うくらいです

モーツアルトのオペラを観るたびに「あ~、生きていて良かった」と思います。普段オペラを観る機会がない方で興味のある方は是非ご覧になってはいかがでしょうか。モーツアルトでオペラ・デビューのチャンスです

 

          

 

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「プロコフィエフ三昧」~東京交響楽団第623回定期演奏会を聴く

2014年10月06日 07時00分40秒 | 日記

6日(月)。わが家に来て9日目を迎えたモコタロです

 

          

                 その手にゃ乗らないよ

 

1週間以上経ったので、もうそろそろいいだろうということで、昨夕初めてモコタロを私の膝に乗せました 最初のうちは落ち着かず暴れていましたが、急におとなしくなりました。と思ったら、下半身に生暖かいものを感じました 「ま、まさか・・・・」と思った時はすでに遅く・・・・かつて日本の総理大臣が「人生には3つの坂がある。登り坂、下り坂、そして”まさか”だ」という名言を吐きましたが、その”まさか”が到来したのです。モコタロがオシッコをしたようです 娘にモコタロを引き上げてもらうと、私の半パンは薄黄色く濡れ、甘納豆が5~6個照明に反射して輝いていました。本来ならば金庫刑ですが、シッコー猶予にしました

 

          

              (何事もなかったような顔をしているモコタロ)

 

  閑話休題  

 

4日午後2時からの新日本フィルのトりフォニーシリーズ第531回定期演奏会に次いで、午後6時からサントリーホールで東京交響楽団の第623回定期演奏会を聴きました オール・プロコフィエフ・プログラムで①交響曲第1番ニ長調”古典”、②ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調、③バレエ音楽「ロミオとジュリエット」(抜粋)です。指揮は1985年生まれのフィンランドの指揮者サントゥ=マティアス・ロウヴァリ、②のヴァイオリン独奏はダニエル・バレンボイムの子息で1985年生まれのマイケル・バレンボイムです

 

          

 

オケの態勢はこの日の新日本フィルと同じく、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンを左右に分ける対向配置です。コンマスはグレヴ・ニキティン。管楽器席を見ると、オーボエの荒絵理子が1年間の海外留学を終え”職場復帰”しています その隣のフルートの甲藤さちはショートヘアにイメチェンしています。さちさん、何か良いことありました

指揮者ロウヴァリの登場です。金髪のアフロヘアで、映画「アマデウス」でモーツアルトを演じたトム・ハルスそっくりです 1曲目のプロコフィエフの「古典交響曲」を演奏する姿は、まるでトム・ハルスが指揮をしているようです この曲は全編を通じてリズムが中心となっています。ビゼーの交響曲と同じように、平易で明るく楽しい曲です。ロウヴァリはまるで踊っているかのようです

演奏が終わると、片手を上げて「まあ、固いこと言わないで、気楽にいこうよ」とでも言うかのように身軽に舞台袖に引き上げて行きます

バレンボイムが登場、2曲目のヴァイオリン協奏曲第2番の演奏に入ります。第1楽章冒頭はヴァイオリンのソロで入りますが、彼は慎重に演奏を進めます 第2楽章は弦のピチカートに乗せて独奏ヴァイオリンが息の長いメロディーを奏でます 一転、第3楽章は小気味の良いテンポで進めます バレンボイムの演奏姿を観ていると、曲にのめり込むというよりは、どこか冷めた目で自分の演奏を見ているような冷静さを感じます かなり理知的なタイプのヴァイオリニストではないでしょうか

会場一杯の拍手 に、バレンボイムはクライスラーの「レティタティーヴォとスケルツォ・カプリース」を鮮やかに演奏しました

 

          

 

休憩後は、バレエ音楽「ロミオとジュリエット」組曲版からの抜粋です。プロコフィエフは全曲を抜粋して編曲したものを「組曲第1番」「組曲第2番」「組曲第3番」としてまとめましたが、この日の公演で演奏するのは3つの組曲から12曲を選択したものです 選択曲と曲順はシャルル・ミュンシュが1957年にボストン交響楽団と録音した時と同じであるとのこと。次の通りです

1.情景、2.朝の踊り、3.少女ジュリエット、4.仮面舞踏会、5.モンタギュー家とカピュレット家、6.踊り、7.修道士ロレンス、8.ティボルトの死、9.別れの前のロミオとジュリエット、10.朝の歌、11.ジュリエットの墓の前のロミオ、ジュリエットの死

冒頭から3曲は明るくリズミカルな曲想ですが、しだいに深刻味が増してきます この組曲のクライマックスは何と言っても「モンタギュー家とカピュレット家」と「ティポルトの死」でしょう ロウヴァリの指揮を観ていると、動作が大きく、タクトが肩から下に下がることは滅多にありません。終始、頭上でタクトが振られます。そしてまるでバレエを踊っているように動き回ります この人は幼少の頃クラシック・バレエを習っていたのではないか、と思うほど”踊り”が様になっています

鳴り止まない拍手 に何度もステージに戻りますが、5度目くらいの時には、ついに熱さに我慢できなくなり、上着を脱いでワイシャツ姿で舞台に登場し会場の喝さい を浴びました。この人は相当の演歌テナー、もとい、エンターティナーです

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メッツマッハ―+新日本フィルでベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」を聴く~第531回定期演奏会

2014年10月05日 08時46分19秒 | 日記

5日(日)。モコタロがわが家にやって来たのは先週の日曜日でした

 

          

            ぼくが来てから1週間経ったって! はやいなあ

 

  閑話休題  

 

昨日午後2時から、すみだトリフォニーホールで新日本フィルの第531回定期演奏会を、夕方6時からサントリーホールで東京交響楽団の第623回定期演奏会を聴きました 今日は新日本フィルのコンサートの模様を書きます

開演前に、ロビーの特設カウンターで、定期会員継続特典CDをいただきました 中身は今年7月13日にサントリーホールで開かれた第528回サントリーシリーズ定期演奏会のライブ録音で、指揮はインゴ・メッツマッハー、収録曲は①ベートーヴェン「交響曲第3番”英雄”」と②同「劇音楽”エグモント”序曲」です 楽しみは後に取っておくことにします

 

         

         

 

さて、当日のプログラムは①ツィンマーマン「管弦楽のスケッチ『静寂と反転』」、②ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」で、指揮は新日本フィルのコンダクター・イン・レジデンスのインゴ・メッツマッハー、ソプラノはスザンネ・ベルンハルト、メゾ・ソプラノはマリー=クロード・シャピュイ、テノールはマクシミリアン・シュミット、バスはトーマス・タッツル、合唱は栗友会合唱団です

 

          

 

オケの態勢は左奥にコントラバス、前に第1ヴァイオリン、右へチェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとります。その後ろに、管・打楽器群がスタンバイし、さらにその後ろに栗友会合唱団のメンバー100名以上が、左に女声、右に男声という陣容で配置されます ソリストの4人がセンター後方にスタンバイします。コンサートマスターのチェ・ムンスによりチューニングが行われ、指揮者を待ちます

アナウンスが「本公演は、指揮者の強い希望により1曲目と2曲目の間には休憩がない」旨を伝えます それはそうでしょう。1曲目のツィンマーマンの「静寂と反転」は10分程度の短い曲です。いつも通り、休憩を20分とったのでは間が抜けてしまいます

メッツマッハ―がタクトを持って登場、1曲目のツィンマーマン「静寂と反転」の日本初演に入ります 印象としては、海の上で何かがうごめいているような、”地球誕生の日”とでも言うような雰囲気です この曲は、作曲者が自殺した年に書かれました。何か関係があるのでしょうか

予告通り、曲が終わってもタクトは降ろされず、すぐにベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」の演奏に入ります。この間、何の不自然さもありませんでした。メッツマッハ―の計算通りなのでしょう

この曲は1819年春に着手されましたが、翌20年のパトロンのルドルフ大公の大司教就任式典には間に合わず、初演は1824年4月になったといいます ベートーヴェンは「ミサ・ソレムニス」を自分が書いた最高の作品と位置付けていたようです。あの「第9」よりも

曲は1.キリエ、2.グローリア、3.クレド、4.サンクトゥス、5.アニュス・ディから成ります。メッツマッハーは力強く精力的な指揮でオケを鼓舞し歌手を煽り立てます サンクトゥスの終盤ベネディクトゥスではチェのヴァイオリン独奏が、降臨した主は常に民(合唱)の傍らにいることを示します。チェのヴァイオリンの素晴らしいこと

歌手陣は4人とも安定していましたが、とくにテノールのシュミットとソプラノのベルンハルトが伸び伸びとした声で聴衆を魅了しました 栗友会の合唱は迫力十分でした メッツマッハ―は人気があります。何度も何度もステージに呼び戻され歓声に応えていました

 

          

 

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世俗カンタータを聴く~バッハ・コレギウム・ジャパンの第109回定期演奏会から

2014年10月04日 07時56分57秒 | 日記

4日(土)。わが家に来て7日目のモコタロです

 

          

             おやつくださ~い! ビールもあるといいかな

 

  閑話休題  

 

昨日の朝日夕刊・文化欄に、映画「アルゲリッチ 私こそ、音楽!」に関するステファニー・アルゲリッチ監督(マルタの三女)のインタビューが載っていました この中で私は驚愕の事実を知りました。映画の中でも、プログラムの中にも書かれていなかった次の事実です

「母は何ごともユーモアにくるんで楽観的にとらえる。映画にはその素が出ていると思う インタビューも嫌いではない。ただ『何時にどこそこへ行く』と決められるのが嫌い。コンサートも、イヤになったら出なくていいような契約にしている。縛られず、自由で、用心深く、何かあったらピュッと逃げる。ネコ科の動物みたいな人ですね

この発言で私が驚愕したのは「イヤになったら出なくていいような契約にしている」という部分です 昔からキャンセル魔として名をとどろかせているマルタ・アルゲリッチのことなので、そうかな、とも思いますが、まさか契約に謳っているとは思いませんでした

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、初台の東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)の第109回定期演奏会を聴きました プログラムは①音楽劇「岐路に立つヘラクレス~案じつつ、見守らん BWV213」、②音楽劇「とどろけ太鼓、高鳴れラッパBWV214」です。出演はソプラノにジョアン・ラン、アルトにロビン・ブレイズ、テノールに櫻田亮、バスにドミニク・ヴェルナー、指揮は鈴木雅明です

 

          

 

拍手の中、BCJのメンバーが登場します。舞台左サイドにはコルノ・ダ・カッチャ(要するにピストンなしの単純なホルン?)2本、右サイドにはオーボエ2本(三宮正満、尾崎温子)、ファゴット(堂阪清高)がスタンバイします。チェロは鈴木秀美の代わりに新日本フィルの首席・武澤秀平が、コントラバスには読響首席の西澤誠治が構えています

1曲目の音楽劇「岐路に立つヘラクレス~案じつつ、見守らん」は、1733年9月5日のザクセン選帝侯子フリードリヒ・クリスティアンの11歳の誕生日のために書かれました 内容は、ヘラクレス(アルト)が、快楽(ソプラノ)から誘惑されるが、徳(テノール)によって正しい道にみちびかれるというような内容の音楽劇です

ヘラクレスの問いにこだまが返事をする場面がありますが、三宮正満のオーボエが、1本の楽器で、呼びかけ、こだまで返ってくるシーンを見事に吹き分けていました 声では、ロビン・ブレイズの歌うヘラクレスの呼びかけに、舞台裏からこだまが返ってきますが、このこだまの正体はアルト・青木洋也でした。多分、指揮者の前にカメラが仕掛けられていて、それが舞台裏のモニターに映し出され、青木はそれを見て歌っていたのでしょう

 

          

 

休憩後、鈴木雅明がマイクを持って登場し挨拶をしました

「皆さま、本日はようこそお出で下さいました。お聴きになってお分かりのように、世俗カンタータとは言え、いかに世俗から離れているかがよく分かっていただけたと思います バッハにとって1733年という年は重要な年でした。バッハは1733年2月にアウグスト2世が死去した後、その息子にミサ曲(後の”ロ短調ミサ曲”のキリエとグロリアから成る)を献呈し、1736年秋にザクセン選帝侯宮廷作曲家の称号を得ました 『とどろけ太鼓、高鳴れラッパ』はザクセン選帝侯妃兼ポーランド王妃マリア・ヨーゼファの34歳の誕生日を祝うために書かれました。王妃は立ち会わなかったかも知れませんが、ライプチッヒの市民は聴いたはずです。要するにだれが聴いてもいいのです。お楽しみください

そして、オケがあらためて登場します。今後は舞台左手にトランペット(バルブなし)3本とティンパ二が、右手にフラウト・トラヴェルソ(菅きよみ、前田リリ子)がスタンバイします

音楽劇「とどろけ太鼓、高鳴れラッパ BWV214」の冒頭を聴いて、どこかで聴いた覚えがあるな、と思いましたが、それもそのはず、同じバッハの「クリスマス・オラトリオ」に転用しているのです

トランペットは立って腰に片手を当て、片手でトランペットを吹きます。これが決まっていてカッコいいのです すぐ隣の打楽器奏者・ホルシンガーは小気味よくティンパ二を叩きます フラウト・トラヴェルソの二人もとても良い伴奏を付けています

4人の歌手は申し分ありません。コーラスは世界的に評価の高いメンバーです 彼らはアンコールに「クリスマス・オラトリオ」の冒頭部分を演奏しました。BWV214の第1曲目の転用です。拍手とブラボーの嵐がしばし止みませんでした

 

          

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新国立オペラで新芸術監督・飯守泰次郎指揮によるワーグナー「パルジファル」を観る

2014年10月03日 07時01分20秒 | 日記

3日(金)。みんな、ハッピーかい?わが家に来て6日目のモコタロだよ

 

          

             小屋をお掃除するときはキャリーバックに入ってるよ

 

  閑話休題  

 

昨日は午後4時から初台の新国立劇場でワーグナーの「パルジファル」を観るため、止むを得ず休暇を取りました 時間が時間なので、それまでどのように時間を潰そうかと悩んだのですが、年間会員になっている飯田橋の「ギンレイホール」に行くことにしました ガラケーで上映演目を検索しようとしたのですが、うまくいかず、行き当たりばったりで上映中の映画を観ることにしました ギンレイに着くと、10時から始まる映画を観る人の行列が出来ていました。Good timing  いつものように年間会員カードを示すと、別に入場券が必要だと言われました 説明によると、9月27日から10月10日までは特別興業「名画座主義で行こう」の期間中で、会員は別途500円を払う必要があることが分かりました 券を買ってから掲示を見て初めて、10時から上映するのが1973年公開映画「追憶」であることが分かりました

名画にも関わらず私はこの映画を観るのは初めてです 今でこそ映画は年間50本程度観ていますが、若い時にはほとんど観ていなかったことに我ながらます。

この映画は、政治活動に熱心なケイティー(バーヴラ・ストライザンド)と小説家を目指すハベル(ロバート・レッドフォード)との20年にわたる愛と衝突の物語ですが、「The Way We Were」という原題を見て、こっちの方がピッタリだと思いました 性格が正反対の二人のそれぞれの”生き方”あるいは”生き様”を描いた映画だからです。バーヴラ・ストライザンドの歌うテーマ曲が懐かしいです 映画全盛時代のこの頃の映画はいいな、と改めて思いました

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

と言う訳で、午後4時からオペラ・パレスでワーグナーの舞台神聖祝祭劇「パルジファル」を観ました 指揮はこの秋から新国立オペラの芸術監督に就任した日本におけるワーグナー音楽の権威・飯守泰次郎、演出はワーグナーの聖地バイロイトでも活躍するハリー・クプファーです 歌手陣はアムフォルタスにエギルス・シリンス、ティトゥレルに長谷川顕、グルネマンツにジョン・トムリンソン、パルジファルにクリスティアン・フランツ、クリングゾルにロバート・ボーク、クンドリーにエヴェリン・へルリツィウスほかです

 

          

 

 「パルジファル」は全3幕からなりますが、音楽だけで約4時間半、休憩時間を含めると約6時間にも及ぶ超長大な舞台神聖祝祭劇です 会場に入ると正面に次の掲示がありました

 

          

 

熱心なワグネリアン(ワーグナー命!の人)以外の普通の聴き手にとっては拷問にも近いこの「舞台神聖祝祭劇」のあらすじは大雑把に次の通りです

「聖杯と聖槍を護る騎士団の長アムフォルタスは、聖槍を魔術師クリングゾルに奪われ、その槍で傷を負っている。この傷を治すには”無垢な愚者”の登場を待つしかない ある日、白鳥を矢で射った若者パルジファルが現れる。老騎士グルネマンツは彼こそが王を救う「無垢な愚者」であると考えるが、若者は聖杯の儀式の意味を理解できない パルジファルはクリングゾルの城を訪れ、クンドリーの誘惑を受けるが、それに屈することなく、彼女の接吻で悟りを開く クリングゾルはパルジファルに聖槍を投げつけるが、槍は彼の頭上で止まる 時を経て、パルジファルは聖槍を手に王の元に帰ってくる。パルジファルがアムフォルタスの傷口に聖槍を当てると、傷はみるみる消える パルジファルは聖杯の王となり、聖杯は光輝く

 

          

 

会場はほぼ満席です 飯守泰次郎の新国立劇場の芸術監督就任披露公演のプルミエ(初日)公演ということもあるでしょう

会場が暗転し、拍手の中、飯守泰次郎がオーケストラ・ピットに入ります。静かな序曲が流れると、ステージ上のジグザグの道を、奥から客席に向けて光が流れてきます。さながら”光の道”のようです そして、しばらくすると、演出のクプファーが”メッサー”(ナイフ)と呼ぶ聖槍の先端の象徴である大きな装置がステージ右手から現われます

舞台は抽象的で単純ですが、美しいです ”光の道”の上に仏教徒が3人座っています。これはクプファーの解説によると

「ワーグナーは敬虔なキリスト教徒だったが、生涯を通じて仏教にも強い関心を抱いていた 『共苦によりて知にいたる』というパルジファルの鍵になる言葉が出てくるが、『知にいたる』とは仏教の『悟り』だ

ということで、仏教の象徴として僧侶を登場させたのです

パルジファルをはじめ、主要な登場人物6人はそれぞれ世界的に活躍している実力者揃いですが、中でもブラボーが一番多くかかったのは第1幕と第3幕でほとんど出ずっぱりでバスを歌った老騎士グルネマンツ役のジョン・トムリンソンです 相当の体力がなければあれだけ歌い続けることはできないでしょう 6人の中では紅一点のクンドリー役を務めたエヴェリン・ヘルリツィウスも体当たり演技のうえ力強いソプラノを披露してくれました パルジファルを歌ったクリスティアン・フランツは新国立の”トーキョー・リング”で話題をさらったテノールですが、期待通りの良く通る歌声を聴かせてくれました

それにしても、ワーグナーは長い 前夜10時過ぎまで飲んでいたのと、昼間2時間の映画を観てきたのが影響して、ゆっくりと流れるワーグナーの音楽を聴いているうちに、思わずウトウトすることもしばしばありました 特に始まってから4時間半を超えた第3幕では、背中が痛い、おしりが痛い、と無言で身体の不調を訴えながら、もう必死で目を開けて耳を傾けていました

かくして飯守泰次郎の新国立劇場芸術監督就任披露公演は成功裏に終わり、私の長い長い1日がやっと終りました

 

          

 

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相場英雄著「ナンバー」を読む~知能犯を突き止める刑事の執念

2014年10月02日 07時00分45秒 | 日記

2日(木)。わが家に来て5日目を迎えたモコタロです

 

          

            寝不足? 飲みすぎ? ちょっと目つきが変!

 

  閑話休題  

 

新日本フィル事務局から「第531回定期演奏会 トリフォニー・シリーズ 休憩時間変更のお知らせ」のハガキが届きました 演奏時間ではなく休憩時間の変更って何事か?と思ってハガキを読むと、

「(10月3日、4日とも)指揮者インゴ・メッツマッハー氏の強い希望により、1曲目『管弦楽のスケッチ”静寂と反転”』と2曲目『ミサ・ソレムニス』の間には途中休憩がございません 1曲目と2曲目は続けて演奏するため、開演時間を過ぎてのご来場の場合、ご購入いただきましたお座席ではお聴きいただくことが出来ません。予めご了承のうえ、ご来場ください

と書かれていました。この文面によれば「会場に入ることは出来るが、手元のチケットの席で聴くことはできない」という意味に採れます たぶん2階の最後部席に案内されるのだと思います。まったく聴けないわけではないですが、2曲を続けて演奏するわけですから、途中で入場するのは他のお客さんに迷惑になります。遅刻しないようにしましょうね

 

  閑話休題  

 

相場英雄著「ナンバー」(双葉文庫)を読み終わりました 相場英雄は1967年新潟県生まれ。2005年『デフォルト』で第2回ダイヤモンド経済小説賞を受賞。その後、狂牛病をテーマにした『震える牛』で話題を呼びました。この作品に衝撃を受けて「ナンバー」を買いました

 

          

 

主人公の西澤辰巳警部補は、警視庁捜査二課第3知能犯捜査係に所属している。殺人などの凶悪事件を担当する捜査一課と違い、捜査二課は横領や詐欺などの知能犯を相手にする部署だ 捜査一課は犯人が誰かまったく分からない状態から真犯人を突き止めていくのに対し、捜査二課はほぼ犯人が特定されていて、証拠固めやアリバイ崩しによって犯人を追いつめていくところに仕事の地味さがある 善意の情報提供者だと思っていた相手が、実は真犯人だったりする

この小説のタイトル「ナンバー」というのは警視庁本部・捜査第1~第5課の各知能犯捜査係の通称です。主人公・西澤が中堅の刑事でなく、ほとんど見習いですが、他の刑事小説とは違う面白みがあります この作品は「保秘」「十二桜」「あたり」「へそ」の4話から成る連作短編集ですが、相手のちょっとした仕草の変化から心理状況を読んだりして事件の真相を究明していきます

「十二桜」の中で、情報提供者の千恵子が、ライバル関係にあるデパートで、横領した金で高級品を買っていた浅沼に対して「・・・・許さない」と憤るシーンがありますが、私は彼女が「浅沼の不正行為を許さない」のではなく、別の意味で「許さない」のではないか、と直感しました それは「・・・・」があったからです。彼女がどういう意味で「許さない」と言ったのか、その理由は後で判明しますが、私の直感は当たっていました。たまにはこういうこともあるものです

 

          

           (神保町の三省堂で買った本には著者のサインが

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