人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

バルトーク弦楽四重奏団創設者ペーター・コムローシュを迎えたコンサートのチケットを買う

2013年05月29日 07時00分22秒 | 日記

29日(水)。27日の朝日夕刊に音楽評論家I氏のコンサート評が載っていました 対象は19日に兵庫県西宮市で開かれた大野和士指揮ウィーン交響楽団のコンサートです。ベートーヴェンの第4ピアノ協奏曲とマーラーの第5交響曲が演奏されたようですが、マーラーの演奏について、評の最後に次のように書いています

「大野の指揮はこれに逆らわず、第1楽章後半のように込み入っていて混濁した部分も、第4楽章のように霧の立ち込めた不透明な部分も、終始明快だ だから、このマーラーには、音楽が音楽を超え出て別の何かを呼び出してしまう、といったところはなく、古典的だけれどアクチュアルとは言い難い。マーラーの時代は、いつのまにか過ぎ去ってしまっていたのか、という気もしてくる

これを読んだ限りでは、いったい何が言いたいのか、さっぱり見当もつきません が、その前段にある次の記述を読むと多少意味が分かってきます

「このオーケストラにとっては管弦楽というのは、まずは感覚的な喜びの対象なのであって、作曲者の孤独だの不安だのといった話は後回しにしてくれ、といった実利的な割り切りが感じられる

これまで何度か”マーラーブーム”といった現象がありましたが、それはマーラーの音楽の重要な要素である人生の”苦悩”や”漠然たる不安”を反映した演奏によって支えられていたと言えるでしょう

この評論家は、それに比べてこの演奏は「思想性が感じられない、大音量に身をゆだねる快感に依存した音楽に成り下がっている」と言いたいのかもしれません。それで「マーラーの時代は、いつのまにか過ぎ去ってしまった」と感じたのでしょう

そういう意味なら、私も同感するところがあります。ただ大音量の管弦楽を鳴らして「どうだ、これがマ―ラ―だ」と言わんばかりの演奏が少なくないような気がします。かつてゲオルク・ショルティがシカゴ交響楽団を振った一連のマーラーの交響曲はそういう演奏でした 何の思想性も感じさせないノー天気な演奏でした

さて、ウィーン交響楽団の話に戻ります。「大野の指揮はこれに逆らわず・・・」ということは、特にオペラで定評のある大野和士がマーラーの演奏では「自分が思うようにオケをコントロールできなかった」というように聞こえますが、どうでしょうか

過去の人を含めて、私がマーラー指揮者で一番好きなのは巨匠オット―・クレンぺラ―ですが、現役で一番好きなマーラー指揮者はチョン・ミュンフンです

 

  閑話休題  

 

コンサート・チケットを2枚買いました。1枚は7月12日(金)午後7時から東京藝大奏楽堂で開かれる「東京藝大弦楽シリーズ」コンサートです バルトーク弦楽四重奏団創設者ペーター・コムローシュを迎えて①ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ第2番」、②モーツアルト「弦楽五重奏曲第4番ト短調K.516」、③バルトーク「2つのヴァイオリンのための”44の二重奏曲」より、④ブラームス「弦楽六重奏曲第2番」が演奏されます

コムローシュのほかに澤和樹、松原勝也、漆原朝子(以上ヴァイオリン)、川崎和徳、市坪俊彦(以上ヴィオラ)、河野文昭、山崎伸子(以上チェロ)が出演します。全自由席。3,000円です

 

          

 

もう一枚は7月27日(土)午後3時から東京藝大奏楽堂で開かれる「ジャズ in 藝大 2013 ~藝大から巣立ったジャズメンPart1」です なぜこのコンサートに行くことを決めたかと言うと、ゲストとしてトランペットのエリック・ミヤシロが出演するからです エリック・ミヤシロは、数年前、有楽町マリオン・朝日ホールで開かれた「侍ブラス」コンサートで初めて彼のパワフルな演奏を聴いて好きになりました

チラシに載っている藝大出身のジャズメンたちは、クラリネットの山本正治氏を除いてまったく知りません。もっとも山本氏はクラシックだし

演奏曲目には「セントルイス・ブルース」、「ムーンライト・セレナード」などのスタンダード・ナンバーも含まれています。S席5,000円、バルコニー席4,000円です。たまにはジャズもね

 

          

 

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