人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ソフィア・コッポラ監督「オン・ザ・ロック」、オリビア・ワイルド監督「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」を観る ~ 女性監督による味わい深い作品:早稲田松竹

2020年12月14日 07時19分09秒 | 日記

14日(月)。わが家に来てから今日で2265日目を迎え、米大統領選の当選者を正式に決める選挙人の投票を14日に控え、首都ワシントンなど主要都市で12日、大統領選での不正を主張するドナルド・トランプ大統領の支持者らが集会を開いたが、各地で反トランプ派との衝突が発生し、1人が銃撃を受け、4人が刃物で刺された  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプが 根拠もなく支持者を煽るから こういう事態になる 先が思いやられる!

 

         

 

昨日、早稲田松竹で「オン・ザ・ロック」と「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」の2本立てを観ました

「オン・ザ・ロック」はソフィア・コッポラ監督による2020年製作アメリカ映画(97分)です

ニューヨークで暮らすローラ(ラシダ・ジョーンズ)は順風満帆な人生を送っていると思っていたが、夫ディーン(マーロン・ウェイアンズ)が新しい同僚フィオナ(ジェシカ・ヘンウィック)と残業を繰り返すようになり、結婚生活に疑いを抱き始める そこでローラは、プレイボーイで男女の問題に精通している父フェリックス(ビル・マ―レイ)に相談を持ちかける。フェリックスはこの事態を調査すべきだとアドヴァイスし、父娘二人でディーンを尾行することになる アップタウンのパーティーやダウンタウンのホットスポットを一緒に巡るうちに二人は距離を近づけていき、自分たちの父娘の関係について見つめ直す

 

     

 

ビル・マーレイの出演する映画を観るのは10月9日に新文芸坐で観たソフィア・コッポラ監督による2003年製作アメリカ映画「ロスト・イン・トランスレーション」以来です 日本を舞台にスカーレット・ヨハンソンとともに東京や京都を彷徨う秀逸な映画でした 本作はあの映画から17年経っているので、さすがのビル・マーレイも歳を感じさせます

彼の演じるフェリックスは絵画の売買を仕事にしており、相当の金持ちらしく運転手付きの車で移動します 私はてっきりビル・マーレイが運転できないからそういう役柄にしたのだと思っていたのですが、彼がイケてるオープンカーに乗ってローラの前に現れた時にはぶっ飛びました 何ともカッコイイのです そのスポーツカーは実はポンコツで今にもエンストを起こしそうなのですが、ディーンとフィオナの乗ったタクシーを追跡するのに信号を無視して突っ走り、警察に捕まってしまいます ところが、尋問する警官を見て、知り合いの警察官の息子だと見抜いたフェリックスは、彼の名前を言い当て、旧知の友人のように味方にしてしまい、首尾よく罰金を逃れてしまいます この辺にソフィア・コッポラ監督のユーモアを感じるし、ビル・マーレイの とぼけた演技力を感じます

この映画は、「たとえ夫婦と言えども個人対個人。お互い何を考え、見えないところで相手が何をやっているのか本当のところは分からない お互いを信じることがいかに難しいか それでも信じようとしないと夫婦生活は成立しない」ということを描いているように思います

フェリックスが車に乗っているシーンでは、カーラジオからシューベルト「即興曲 第3番 作品90」が静かに流れていました このシーンはウィスキーのオン・ザ・ロックを片手に観たいところですが、残念ながら映画館は禁酒です

 

         

 

「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」はオリビア・ワイルド監督による2019年製作アメリカ映画(102分)です

高校卒業を目前に控えたエイミー(ケイトン・デバー)と親友モリー(ビーニー・フェルドスタイン)は成績優秀な優等生であることを誇りに思っていたが、遊んでばかりいたはずの同級生もハイレヴェルな進路に進むことを知り、自信を失ってしまう 勉強のために犠牲にしてきた時間を一気に取り戻すべく、卒業パーティーへ繰り出すことを決意する2人だったが、別のパーティー会場に連れていかれたり、やっと会場に着いたと思ったら、2人とも恋の駆け引きが思うように運ばない その上 パーティーで薬物使用があったことから警察が駆けつけ、エイミーは仲間の犠牲になって逮捕されてしまう    そして翌日を迎え卒業式が始まってしまう。2人は無事に卒業式に出られるのか

 

     

 

女優オリビア・ワイルドが長編監督デビューを果たしたこの作品は大爆笑の連続です エイミーを演じたケイトン・デバーとモリーを演じたビーニー・フェルドスタインのキャラが立っていて超面白い映画です

目的のパーティー会場がどこか分からない2人は、ピザを大量に注文する家を探そうと閃き、ピザ配達用の車の後部座席に潜んで、長い髪の毛を前に垂らして覆面のように顔を隠し、ピザ屋の店員が乗り込んでくると、パーティー会場の動画を見せて、その家の住所を教えるように脅します しかし、逆にピストルで脅され、もっと危機感を持てと説教されてしまいます 実はこの男は指名手配犯だということが後で分かります。丸腰で脅そうとするのですから、怖いもの知らずの2人は天下無敵です

卒業式は何故か屋外で開かれますが、檀上の片隅に設置されたピアノでベートーヴェンのピアノ・ソナタ(8番、14番、23番のいずれか)の第3楽章「プレスト(又はアレグロ)」が弾かれます なぜベートーベンの「プレスト(アレグロ)」なのかといえば、エイミーとモリーの車が猛スピードで会場に駆けつけるからです

ところで、「BOOK  SMART」とは、「賢いけれど、世間知らず」という意味だそうです


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コバケン ✕ 川久保賜紀 ✕ 東... | トップ | ダルデンヌ兄弟監督「その手... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事