人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

古典四重奏団の「弦楽四重奏の夕べ」を聴く~モーツアルト「狩」、シューベルト「死と乙女」

2015年02月25日 07時01分07秒 | 日記

 

25日(水)。わが家に来てから150日目を迎え、いわれなき暴力に反抗するモコタロです 

 

          

              耳を押さえないでおくれよ! 耳よりな話が聞けないじゃん

 

  閑話休題  

 

昨日の日経社会面に、第一生命保険が発表した「第28回サラリーマン川柳コンクール」の入選作が載っていました 入選作100句につき人気投票を実施して、5月下旬にベスト10を発表するそうです 私が一番傑作だと思ったのは、記事の見出しにもなっていた次の句です

           「壁ドンは ダメよダメダメ 借家でしょ!!」

私のように冗談の一つも言えないまじめ人間には、とてもこういう傑作は思い浮かびません。脱力です、もとい、脱帽です

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、東京文化会館小ホールで古典四重奏団の「弦楽四重奏の夕べ」を聴きました これは「都民芸術フェスティバル2015」の一環として開かれたもので、プログラムは①モーツアルト「ディベルティメント ヘ長調K.138」、②同「弦楽四重奏曲第17番変ロ長調”狩”」、③シューベルト「弦楽四重奏曲第14番ニ短調”死と乙女”」です

 

          

 

小ホールではつい先日「仲道郁代ワークショップ」を聞いたばかり。自席はR41番、会場右サイド後方の席です。会場は9割方埋まっている感じです

古典四重奏団は1986年東京藝大及び同大学院卒業生によって結成されました 第1ヴァイオリン=河原千真、第2ヴァイオリン=花崎淳生、ヴィオラ=三輪真樹、チェロ=田崎瑞博というメンバーです。このクアルテットの最大の特徴はレパートリー80数曲をすべて暗譜で演奏することです 「ムズカシイはおもしろい!」というレクチャーコンサートを作曲家別に開催しています。私はシューベルトとモーツアルトの時に聴きましたが、とても参考になる良い企画だと思います

会場の照明が暗転し、4人が登場します。譜面台がないだけ4人の位置が近くなっています。身を寄せ合って演奏するという印象を受けます 最初の曲はモーツアルトの「ディヴェルティメント ヘ長調K.138」です。一連のディヴェルティメント(喜遊曲)K.136、137、138の最後の曲です。3曲の中ではK.136が一番好きですが、この曲も愉悦感に満ちた幸福を感じる曲です まずはご挨拶代わりといった演奏です

次いでモーツアルトの弦楽四重奏曲K.458の演奏です この曲は師と仰ぐハイドンに献呈した6曲の弦楽四重奏曲「ハイドンセット」の3番目に書かれましたが、楽譜の出版順では4番目となっています。「狩」という愛称が付いていますが、冒頭の主題が狩猟のホルンを連想させることから付けられたものです

明るく軽快な第1楽章から第2楽章のメヌエットへは間を置かずに演奏します。ここでチューニングが入ります そして第3楽章「アダージョ」に入りますが、ここは「ムズカシイはおもしろい!」レクチャーコンサートで取り上げた楽章なので、あの時のことを思い出しながら、ため息のような冒頭部分を聴いていました そして間を置かずに第4楽章「アレグロ・アッサイ」に移ります。高度の集中力による演奏で聴くハイドン・セット、やっぱり素晴らしいと思います

休憩後はシューベルトの弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」です 「死と乙女」という愛称は、第2楽章の主題がシューベルト自身が20歳の時に作曲した歌曲『死と乙女』から採ったことから付けられました

譜面台がない彼らは、阿吽の呼吸で第1楽章「アレグロ」に入ります。すごい集中力です シューベルトの音楽の持つ緊迫感がヒシヒシと伝わってきます ここでチューニングが入り、次いで第2楽章に入ります。この楽章は歌曲『死と乙女』のテーマとその変奏によって展開しますが、聴きごたえがあります。4人のアンサンブルが見事です ここで再びチューニングが入ります。古典四重奏団の演奏は他のクァルテットと比較してかなり頻繁にチューニングが入るのが特徴です。あるいは暗譜による演奏に関係があるのかも知れません

第3楽章のスケルツォから第4楽章「プレスト」へは間を置かずに演奏されます。この楽章は4人の白熱した演奏が見事でした シューベルトが乗り移ったかのような迫力がありました

会場一杯の拍手に、チェロの田崎瑞博が4人を代表してあいさつします

「今日はありがとうございました。私たちは、今日演奏した曲だけでなく、たくさんのレパートリーを持っています(会場)。是非コンサートを聴きにお出かけください。それではアンコールにシューベルトの”白鳥の歌”と言われている曲を演奏します

そして、「楽興の時」を演奏し拍手の中コンサートを締めくくりました この日のコンサートを聴いて思ったのは、「レクチャーコンサート」で仕入れた知識が実際の演奏を聴くときに、曲を理解するうえで大いに役立つということです

 

          

          

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