人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

佐藤正午著「彼女について知ることのすべて」を読む ~ 「その夜わたしは人を殺しに車を走らせていた」で始まる450ページの長編小説 / 『凝り』と『張り』とは違う ~ 腰痛対策として安静に過ごします

2024年05月25日 00時03分42秒 | 日記

25日(土)。毎朝通っている整骨院のA院長の口癖は「腰痛、捻挫、怪我は1週間で治る」というものです 「極端な例を挙げると、帝王切開により切った傷は1週間で回復する。これと同じように体の内部の傷は1週間あれば回復する」という理論です 院長の説明によると、「『凝り』と『張り』とは違う。『凝り』は筋肉が緊張して固まっている状態で、マッサージでほぐすことができる 一方『張り』は筋肉に傷がついている状態なので、傷を治すには筋肉を休ませるしかない したがって、1週間できるだけ安静に過ごすことがベスト」ということです 腰痛の場合、1週間の途中で長時間座ったりすると、また悪化するので、その日から1週間安静にすることになり、長引く原因となるとのことです

腰痛にとって一番悪いのは長時間座ることです   コンサート鑑賞、映画鑑賞、喫茶店での読書・・・すべて腰痛にとって悪いことばかりです    私の場合、ほぼ毎日のように腰痛に悪い事ばかり続けていることになります 「昨夜はコンサートを聴いて~」とか「昨日は映画を観て~」とか先生に言ったことはありません 「そんなことばかりやってるから、いつまで経っても腰痛が治らないんですよ」とキツイ忠告を受けることが火を見るよりも明らかだからです 言い訳は、せいぜい「昨日は喫茶店で新聞を読む時間が長すぎました」くらいです しかし、A先生は患部を手で触るだけで前日、座りっぱなしだったことが分かってしまうのです もう20年以上の付き合いになるので、何でもバレバレです

幸いコンサート通いは23日(木)で一旦区切りがついて、24日(金)から29日(水)までの6日間全く予定がありません これを機会に、できるだけ安静にして過ごしたいと思います 昨日も 公開されたばかりの映画「関心領域」を観に行く予定でしたが、グッと我慢して家で読書をして過ごしました 読書以外は、Netflixで映画を観る(多分立ったまま)ことがあるかもしれません

ということで、わが家に来てから今日で3420日目を迎え、ロイター通信は、米上院の財政委員会と予算委員会が23日、トランプ前大統領が10億ドルの献金を受ける見返りとして石油業界に環境規制緩和などを提案したと報道されている問題について、調査を開始したと報じた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプは 多額の選挙費用と4つの裁判費用を捻出するためなら 何でもやる男だ

 

         

昨日、夕食に隔週金曜日のローテにより「鶏の唐揚げ」を作りました 今回も外カリカリ内ジューシーに仕上がり、とても美味しく出来ました

     

 

         

佐藤正午著「彼女について知ることのすべて」(光文社文庫)を読み終わりました 佐藤正午は1955年 長崎県佐世保市生まれ。1983年「永遠の1/2」ですばる文学賞を受賞しデビュー。   2015年「鳩の撃退法」で山田風太郎賞を、2017年「月の満ち欠け」で直木賞を受賞   「Y」「身の上話」「ジャンプ」など著書多数

この作品は1995年7月に集英社から刊行され、1999年1月に集英社文庫として出版されました

     

ロサンゼルス・オリンピックが開催された1984年夏、小学校の教員である鵜川勉は、その夜 人を殺しに車を走らせていた    その途中、突然の停電のため暗闇が街を襲う。そして2時間後、事件は鵜川抜きで起こってしまっていた    鵜川は同僚の笠松三千代と婚約していたが、新たに現れた看護婦・遠沢めいに惹かれて付き合うようになっていた しかし彼女にはしつこくつきまとう愛人・真山がいた 鵜沢とめいは真山の殺害計画を企てるが、鵜沢は突然のアクシデントにより彼女との約束を守れず、めいが単独で実行した。めいは逮捕・収監されるが鵜沢の名前を出さなかったため、鵜沢は罪に問われなかった 8年後、鵜川と服役を終えためいは真山が埋葬されている墓地で再会する

佐藤正午の小説の大きな特徴の一つは「書き出し」です この小説は、「その夜わたしは人を殺しに車を走らせていた」で始まります 冒頭から読者は一気に物語に引き込まれていきます そこから「なぜ”わたし”が人を殺しに行かなければならないのか」が、過去に遡って語られていきます そして再び、最初の時点に戻るのは、なんと(文庫の)300ページです そこには「その夜わたしは真山を殺すために車を走らせていた」と書かれています このように、時間の経過とともに物語を進めていくのではなく、時間の順序を入れ換えて、事件を再構成していくやり方も佐藤正午の大きな特徴です もう一つの大きな特徴は、微細なディテールの積み重ねと意外な展開です 藤沢めいは収監される時、妊娠していた。しかしその子の父親は鵜川なのか真山なのか

本書は450ページを超える長編小説ですが、ミステリータッチで先の展開が読めません とても1日では読み切れませんでしたが、ほとんど一気読みでした 佐藤正午特有の文章表現に慣れると病みつきになります 幅広くお薦めします

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