人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

上岡敏之+新日本フィルでレスピーギ「ローマの噴水」、チャイコフスキー「交響曲第6番”悲愴”」他を聴く~交響曲”人生”の方が相応しかったか:アフタヌーン・コンサート・シリーズ

2018年03月24日 07時55分00秒 | 日記

24日(土)。わが家に来てから今日で1270日目を迎え、トランプ米大統領が22日、中国による知的財産の侵害に関する「通商法301条」の調査に基づき、関税などの制裁措置をかける大統領令に署名し、600億ドル(約6.3兆円)の輸入品に関税をかける意向を示した一方、23日には日本や中国などの鉄鋼製品への関税の適用も始まった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       中国の著作権侵害は理解できるけど  日本は高品質の製品を輸出してるだけじゃん

 

             

 

昨日、夕食に「鶏のトマト煮」「生野菜とタコのサラダ」「インゲンのお浸し」を作りました 「鶏~」は娘のリクエストです

 

     

 

             

 

昨日、すみだトリフォニーホールで新日本フィルのルビー(アフタヌーン・コンサート・シリーズ)第13回定期演奏会を聴きました プログラムは①レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」、②ボッテシ―二「コントラバス協奏曲第2番ロ短調」、③チャイコフスキー「交響曲第6番ロ短調”悲愴”」です ②のコントラバス独奏は首席奏者・渡邉玲雄、指揮は上岡敏之です

 

     

 

オケはいつもの新日本フィルの編成で、左サイドにヴァイオリン・セクションを集めています 正面2階のパイプオルガンもスタンバイしています。いつも通り第2ヴァイオリンの篠原英和氏と松崎千鶴さんを確認。コンマスはチェ・ムンス氏です

1曲目はレスピーギ(1879-1936)の「ローマ三部作~噴水、松、祭り~」のうち最初に作曲された交響詩「ローマの噴水」です この曲は1916年に完成し、翌17年3月にローマで初演されました。この曲の面白いところは、4つの噴水を選んで それらを1日の流れ(夜明けから夜まで)の中で紹介していることです   第1曲「夜明けのジュリアの谷の噴水」、第2曲「朝のトリトンの噴水」、第3曲「真昼のトレヴィの噴水」、第4曲「黄昏のメディチ荘の噴水」の4曲から成りますが、4曲は休みなく続けて演奏されます

上岡氏のタクトで第1曲「夜明けのジュリアの噴水」が開始されます この曲では金子亜未さんのオーボエ、白尾彰氏のフルート、マルコス・ぺレス・ミランダ氏のクラリネットが冴えわたりました 全曲を通して菅も弦も色彩感溢れ、噴水も溢れるような鮮やかな演奏を展開し 聴衆を魅了しました 演奏を聴いて、まだ見ぬローマの4つの噴水を 一度は訪ねてみたいと思いました

2曲目はイタリア生まれのコントラバス奏者で作曲家のボッテシー二(1821-89)の「コントラバス協奏曲第2番ロ短調」です   この曲は第1楽章「アレグロ~アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ」の3楽章から成ります

ボッテシー二は「コントラバスのパガニーニ」という異名を与えられたとのことですが、渡邉氏の演奏で聴く限り、超絶技巧をひけらかすような演奏困難な曲ではなく、むしろチェロに近い「メロディーを美しく聴かせる」といった 歌心にあふれる作品でした 渡邊氏の演奏では、特に第1楽章終盤のカデンツァの低音の魅力が印象に残りました

渡邊氏はアンコールに沖縄民謡「童神」を心を込めて演奏し、拍手喝さいを浴びました

 

     

 

休憩後のプログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第6番ロ短調”悲愴”」です この曲はチャイコフスキー(1840-93)が、1891年4月からスケッチを始めたものの 途中で断念し、1893年2月に再挑戦して完成、同年10月16日に初演されました 第1楽章「アダージョ~アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アレグロ・コン・グラツィア」、第3楽章「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アダージョ・ラメントーソ」の4楽章から成ります

上岡氏の指揮で第1楽章が 低弦に導かれたファゴットによる暗い雰囲気のメロディーで開始されます この楽章を聴いていて気が付いたのは、上岡氏はかなりテンポを動かして演奏しているということです また、休符が長く、間を大きくとっているという特徴が見られました。一転、第2楽章はスムーズに音楽が流れていました さてこの日の演奏で一番大きな特徴を示したのは第3楽章です。スケルツォで行進曲風の曲ですが、終盤で行進曲が頂点に達した時、ティンパニとともに大太鼓が大きな音で連打され、強烈な印象を与えました こういう演奏は初めて聴きました。この楽章がオケ全体の強奏で終結するため、上岡氏は拍手が起こらないように、左手で制して、すぐに第4楽章に入りました ここで拍手がくると興ざめです。上岡氏は この楽章では、どちらかというと速めのテンポで音楽を進め、極度な悲壮感を感じさせないように締めくくりました

チャイコフスキーが1891年4月にこの曲のスケッチを始めた時は『人生』という愛称の作品になるはずだったとのことです 結婚の失敗による自殺未遂や第6交響曲の初演からわずか9日後に天国に旅立ったこと等を考えると、むしろ『人生』の方が相応しかったのではないか、と この日の演奏を聴いて思いました

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