人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

飯守泰次郎 ✕ 吉野直子 ✕ 東京交響楽団で ライネッケ「ハープ協奏曲」、ブルックナー「交響曲第7番」を聴く ~ 東響 第691回定期演奏会

2021年06月27日 07時20分01秒 | 日記

27日(日)。わが家に来てから今日で2360日目を迎え、米ニューヨーク州のマンハッタン地区検察官が、トランプ前大統領のビジネスの中核組織「トランプ・オーガニゼーション」を、脱税などの罪で刑事訴追することを検討していると25日、米メディアが関係者の話として伝え、トランプ氏側の弁護士も訴追の可能性を認めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     大統領特権を失ったトランプに逃れる道はない フェイクまみれのトランプを許すな

 

         

 

昨夕、サントリーホールで東京交響楽団の「第691回 定期演奏会」を聴きました プログラムは①ライネッケ「ハープ協奏曲 ホ短調 作品182」、②ブルックナー「交響曲第7番 ホ長調」(ノヴァーク版・1954年版)です 演奏は①のハープ独奏=吉野直子(グザヴィエ・メストレの代演)、指揮=飯守泰次郎(ベルトラン・ビリーの代演)です

1階席は通常配置で半数の入りでしょうか。2階席はP席やステージ脇の席は結構埋まっていますが、2階正面は自席からは見えません

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東響の並び。コンマスは水谷晃です

 

     

 

1曲目はライネッケ「ハープ協奏曲 ホ短調 作品182」です この曲はカール・ライネッケ(1824‐1910)が1884年に作曲した作品です 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「スケルツォ=フィナーレ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります    谷戸基岩氏のプログラムノートによると、ライネッケはメンデルスゾーン、シューマン等に認められ、ライプツィヒ音楽院でピアノ、作曲、アンサンブルを教え、1897年には院長に就任する傍ら、指揮者としてはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートを35年にわたって主導したとのことです

ハーピストの吉野直子が黒地に赤の花模様、金のラメ入りの煌びやかな衣装で登場します 吉野直子はグザヴィエ・メストレがコロナ禍に伴う入国制限により来日できなくなった代演として急きょ出演することになりました 東響の公式ツイッターには、彼女がこの協奏曲を演奏するのは今回が初めてと書かれていましたが、彼女の前には譜面台がありません どうやら暗譜で演奏するようです

飯守の指揮で第1楽章に入りますが、とても初めて挑戦する曲とは思えないほど鮮やかにハープを操ります 吉野は傍らの飯守の指揮を見ながら演奏します。終結部の長いカデンツァは幻想的で鮮やかでした 第2楽章では弦楽合奏とリリックなハープのアンサンブルが美しく響きました 第3楽章では管楽器、あるいは弦楽器とハープの対話が楽しく聴け、祝祭感に満ちたフィナーレを迎えました

満場の拍手に吉野は、アッセルマン「泉」をアンコールに演奏しましたが、その音色は演奏者の性格を反映しているかのように優しく美しく響きました

 

     

 

プログラム後半はブルックナー「交響曲第7番 ホ長調」(ノヴァーク版・1954年版)です この曲はアントン・ブルックナー(1824‐1896)が1881年から83年にかけて作曲、1884年にライプツィヒで初演されました 第2楽章はワーグナーの死を予感して作曲を進めたとされ、作曲中の1883年にワーグナーの死を知らされ、その追悼の曲として書き上げました 完成された曲はバイエルン国王ルートヴィヒに献呈されました 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アダージョ:極めて荘厳に、そして極めて緩やかに」、第3楽章「スケルツォ:極めて速く」、第4楽章「フィナーレ:快速に、しかし速すぎないように」の4楽章から成ります

飯守が指揮台に上がりますが、譜面台にはスコアがありません。暗譜で指揮をするようです

飯守の指揮で第1楽章に入ります。弦のトレモロによる「ブルックナー開始」に乗ってチェロが中心となって第1主題が悠然と演奏されます このチェロがいい この曲の演奏の成功を決定づけたような印象があります 第2楽章では、ワーグナーチューバを中心とするコラールが、ワーグナーの死を悼むブルックナーの心情を表します そして、弦楽アンサンブルの渾身の演奏が深い悲しみを表します 第3楽章では冒頭、トランペットの呼びかけと弦楽器の応答により開始されますが、このリズム感が素晴らしい 小気味よいスケルツォでした 第4楽章は第2楽章での深刻な曲想がなかったかのように明るい曲想が支配します フィナーレは第1楽章冒頭の主題が金管、木管、弦、打楽器によって鳴り響きますが、予想外の速いテンポに驚きました 私は飯守氏は最後はテンポを落として悠然と終わらせると予想していたのですが、あまりにも速いテンポに、オケの勢いに押し切られたか、とさえ思いました しかし、主導権を握っているのは飯守氏です。彼の意図で速くしたのでしょう。圧巻のフィナーレでした

1時間を優に超える交響曲を、飯守氏は弛緩することなく集中力に満ちた演奏を東響の面々から引き出しました。楽員が退場した後、飯守氏がステージに呼び戻され、聴衆の声援に応えました

飯守泰次郎氏 80歳。あとどのくらい彼の指揮で聴けるのだろうか


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