人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

二階堂ふみ&GACKT共演「翔んで埼玉」を観る ~ バッハ「ヴァイオリン協奏曲第2番」、モーツアルト「フルートとハープの協奏曲」、マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲も流れる

2019年05月14日 07時25分05秒 | 日記

14日(火)。わが家に来てから今日で1684日目を迎え、渋谷駅前のスクランブル交差点でベッドに寝そべる様子を動画サイト「ユーチューブ」に投稿するため 交差点にベッドを放置したとして、警視庁は13日、会社役員の男ら20~30代の男女7人を道路交通法違反の疑いで書類送検した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                スクランブルでトラブル起こすなんてアンビリーバブルだ プチブルの役員さんよ

 

         

 

昨日、夕食に「カレーライス」と「生野菜サラダ」を作りました カレーは時々食べたくなりますね

 

     

 

         

 

4月上旬に、脚の手術で入院中の元の職場のU元専務を 当時の部下3人で見舞いに行った際、東京・品川出身で現在さいたま市在住のU元専務が、東京・向島出身で現在千葉市・幕張在住のE氏、東京・田無(現在・西東京市)出身で現在も在住のS氏、埼玉県S市出身で現在豊島区在住の私の3人に対し、「3人に関わりのある土地が出てくるし、絶対に面白いから観た方がいい」と強く推薦してくれたのが「翔んで埼玉」でした

GACKTファンの娘はとっくに観たし、園子温監督「ヒミズ」「地獄でなぜ悪い」のヒロイン役を観て以来の二階堂ふみファンとしては是非観なければならぬ、と思っていましたが、この手の映画は、私が行きつけの「ギンレイホール」や「新文芸坐」や「早稲田松竹」といった”名画座”では上映されそうもないので、思い切って封切館で観ることにしました

上映中の一番近い映画館を調べたら「シネマサンシャイン池袋」であることが分かったので、自宅から徒歩で向かいました 30分後に1階の窓口で、スタッフのお兄ちゃんとの会話です

tora:11時40分からの「翔んで埼玉」1枚お願いします。

お兄:どの辺の席がいいですか?

tora:真ん中の後方の通路側が・・・

お兄:どこでも空いてますから、好きなところを選んでください(「今頃 この映画を観る人は珍しい」という顔をしています

というわけで、映画館は「カラス なぜ鳴くの カラスの勝手でしょ カー カー」という閑古鳥が鳴いている状態で、客は数えるほどしかいませんでした これからこの映画を観ようと思っている人は今がチャンスです

 

     

 

埼玉県の農道を 1台のワンボックスカーが3人の家族を乗せて東京に向かって走っている    カーラジオからは、さいたまんぞうの『なぜか埼玉』の「右も~ 左も~ すべて埼玉~ 」という田園風景的な歌が流れ、続いてDJが埼玉にまつわる都市伝説を語り始める

かつて東京都民からひどい迫害を受けていた埼玉県民は、身を潜めてひっそりと暮らしていた 東京都知事の息子で、東京トップの名門高校・白鵬堂学院の生徒会長を務める白鵬堂 百美(二階堂ふみ)は、ある日、アメリカ帰りで容姿端麗な謎の転校生・麻実 麗(GACKT)と出会う 麗の正体は埼玉県の大地主・西園寺家の子息だった。麗の父親は彼をアメリカに留学させ、都会的な物腰を身につけさせ、ゆくゆくは政治家にして、埼玉県民に対する差別政策(通行手形)を撤廃させようと目論んでいたのだった 最初は反発していた百美だったが、しだいに麗に淡い恋心を抱くようになり、男同士で互いに惹かれ合っていく しかし、ある事件から、麗が埼玉県出身であるという衝撃の事実を百美が知ってしまい、2人は東京と埼玉の県境で引き裂かれることになる しかし、麗が所沢に戻り埼玉県民解放のための抵抗運動を始めると、百美は地位も未来も投げ捨てて彼についていく 2人の逃避行に立ちはだかったのは、埼玉のライバル・千葉解放戦線の一員で、白鵬堂家に仕える執事・阿久津翔(伊勢谷友介)だった 東京を巡る埼玉 対 千葉 の大抗争が、秘境・群馬や 高みの見物の神奈川、果ては栃木、茨城も巻き込んでいく中、伝説の埼玉県人・埼玉デューク(京本政樹)に助けられながら、百美と麗は東京都庁に向かう 果たして、二人の運命は、そして埼玉、ひいては関東の運命やいかに

この映画は、「パタリロ!」で知られる漫画家の魔夜峰央が1982年に、当時自らも住んでいた埼玉県を自虐的に描いたギャグ漫画として発表し、30年以上経った2015年に復刊されるとSNSなどで反響を呼んだ「翔んで埼玉」を武内英樹監督が2019年に実写化した作品(107分)です

「ここまで埼玉をおちょくっていいのか」と一瞬思いましたが、埼玉県出身者としてどうも憎めない内容に仕上がっています 映画の中に、その秘密をひと言で言い表したシーンがあります。それは、埼玉県民 対 千葉県民の言い争いで、千葉側が「千葉には海がある。埼玉にはないだろう」と罵倒すると、埼玉側が「埼玉には何もないけど、誇りがある」と反論するシーンです この辺が埼玉県民の自尊心をくすぐるのでしょうね

とくに面白かったのは、「埼玉県人でなければ、これを踏めるだろう。さあ、踏んでみろ」と言われ、埼玉県鳥「シラコバト」を焼き込んだ大きな草加せんべいが踏めずに苦悶する麗の表情です 「踏み絵」ならぬ「踏みセンベイ」かよ ここで突然 謎かけを。「一枚でも千ベイとはこれいかに?」「千人でも一枚岩と言うがごとし」なんてね

それにも増して面白かったのは、埼玉県人と千葉県人が、県境を流れる江戸川を挟んで睨み合い、それぞれの出身地の有名人の大きなパネルを掲げて勝負するシーンです 両県とも何人か有名人を出した後、埼玉側が凧あげで「高見沢俊彦」を出すと、千葉側は最初「小倉優子」を出して、「だめだ、弱い」と言って引っ込め、次に「小島よしお」を出して、「あ~だめだ、弱い」と言って また引っ込め、最後に「市原悦子」を出して「これでどうだ」と迫ると、埼玉側は「う~ん、『家政婦は見たか』の市原悦子か~。強い」と言って千葉側の強さを認めるシーンです たしかに「ゆうこりん」こと小倉優子と「そんなのカンケーネ~」の一発芸人・小島よしおがセットになっても市原悦子には顔負けします 「アルフィー」の2代目リーダー高見沢俊彦に勝てるのは「まんが日本昔ばなし」の市原悦子しかいません

また、同じ埼玉県民でも、浦和と大宮で”埼玉の中心はどこか”を巡って言い争う場面は、そこに住んでいる人たちにとっては苦笑ものに違いありません「井の中の蛙」に過ぎませんが

お互いに反目し合っている埼玉県民と千葉県民ですが、共通の敵=東京をやっつけるために最後は団結します この辺は”現在の”東京都民としては複雑な思いがあります 

ところで、どうでもいいことですが、白鵬堂 百美を演じた二階堂ふみも 麻実 麗を演じたGACKTも 出身地は埼玉県ではなく 沖縄県です   その意味では、二人とも「なんくるないさ~」と気軽に演ずることが出来たのではないでしょうか

さて いつものことですが、私が興味があるのは映画の中でどんな音楽が、特にどんなクラシック音楽が使われているかです

まず、白鵬堂学院でのシーンで流れたのは、J.S.バッハ「ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV1042」の第1楽章「アレグロ」と、W.A.モーツアルト「フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299」の第2楽章「アンダンティーノ」でした  そして、映画の終盤、都庁の近くで百美が麗に寄り添っているところで、シラコバトが百美の肩に止まるシーンではピエトロ・マスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」の「間奏曲」が流れていました

「翔んだ埼玉」の「飛んでもない」ギャグ映画で 洗練された音楽が使われていたのは、ちょっとした驚きでしたが、この映画の監督・武内英樹氏はかつて一世を風靡した「のだめカンタービレ」を撮った人であることを知ると納得できます

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