人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立劇場(小)避難体験オペラコンサートに参加する ~ 今年も出現した身勝手な大騒ぎオジサン:趣旨が理解できない者は参加すべきではない!

2019年09月19日 07時24分39秒 | 日記

19日(木)。わが家に来てから今日で1691日目を迎え、南米のエクアドル政府は16日、国民ほぼ全員を含む約2000万人分の個人情報が海外に流出したと明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

    

     日本ではとても考えられない事件だけど  油断は禁物  他山の石とすべきだろうな

 

         

 

昨日、午後3時から新国立劇場(小劇場)で開かれた「第4回避難体験オペラコンサート」に参加しました 私は一昨年の「オペラハウス」、昨年の「中劇場」に次いでこれが3回目です。3回とも運よく抽選に当たりました

新国立劇場1階正面玄関にはオペラ「アイーダ」の大道具、ファラオとスフィンクス等が飾られていました

 

     

 

正面玄関奥の受付で当選ハガキと引き換えに座席指定券をもらいました 自席はB1列16番、前から3列目の右から3つ目です。出演者の顔も良く見える良い席です

最初に支配人の佐藤さんからこの訓練の趣旨と進行について説明があり、プログラムにあった「お恥ずかしい誤植」の訂正の後、演奏に入りました 発表されたプログラム(訂正済み)は以下の通りです

①ベッリーニ「清教徒」より「ああ!永久に私はあなたを失ったのです」:リッカルド=程音聡

②ヴェルディ「椿姫」より「不思議だわ・・・花から花へ」:ヴィオレッタ=平野柚香

③トスティ「Visione」:濱松孝行

④平井康三郎「平城山」:野町知弘

⑤モーツアルト「コジ・ファン・トゥッテ」より「可愛いデスピーナちゃん」:ドラベッラ=一條翠葉、フィオルデリージ=斉藤真歩、デスピーナ=原田奈於、フェッランド=鳥尾匠海、グリエルモ=森翔梧、ドン・アルフォンソ=湯浅貴斗

⑥オッフェンバック「ホフマン物語」より「美しき愛の夜よ」:二クラウス=一條翠葉、ジュリエッタ=斉藤真歩

⑦モーツアルト「魔笛」より「パ、パ、パ」:パパゲーナ=原田奈於、パパゲーノ=森翔梧

⑧プッチーニ「ラ・ボエーム」より「もうミミは戻ってこない」:マルチェッロ=野町知弘、ロドルフォ=濱松孝行

ヴェルディ「椿姫」より「不思議だわ・・・花から花へ」:ヴィオレッタ=平野柚香

⑩J.シュトラウス「こうもり」より「シャンパンの歌」:全員

おかしいですね?? ②と⑨がダブっていますね。それには深いわけがあります

 

     

 

2曲目のヴェルディ「椿姫」のヴィオレッタの歌が始まって途中まで進んだところで、突然地震のような大きな音が出て、ソプラノの平野柚香さんがその場に座り込みます 彼女はスタッフの誘導で舞台袖に移動します。それと同時に場内アナウンスが入り、「地震が発生したが、この建物は安全であるから指示があるまでその場で動かないで欲しい」旨を告げました すると、右ブロック最前列に座っていた高齢男性が、いきなり大声で、「みんな、早く逃げろ 本当に地震がきたら待ってなんかいらんないよ。上から物が落ちてきたらどうすんの」と騒ぎ出したのです 聞き覚えのある声だと思ったら、昨年の訓練の時に大声を出していた同一人物であることが分かりました あまりの大きな声に「あの人、主催者側の人なの?」とあちこちで囁かれる中、支配人の佐藤さんがその男の前に行き、「静かにしてください」と注意しますが、「やだね」。「こちらにどうぞ」と促しますが「やだよ」。訓練を進行しなければならない佐藤さんは、説得をあきらめて持ち場に戻りましたが、「係りの者の指示に従って避難を開始してください」というアナウンスが入った後も、男は「ぐずぐずしてたら逃げ遅れちゃうよ。年寄りと子どもが先だよ」と勝手に指示を出していました 年寄りはお前だろ

このオジサンの言う「本当に地震がきたら(指示があるまで)待ってなんかいらんない」というのはその通りです しかし、この訓練は、趣旨に賛同した者が応募して、抽選に当選した者だけが参加しているはず したがって、参加者は主催者側との約束事を守ったうえで参加しているはずなのです。オジサンは自分は”正論”を吐いているつもりでしょうが、大きな勘違いです ひと言で言えば、オジサンの行為は避難訓練を妨害しているのです。混乱を避けるために支配人がわざわざ説得にいかなければならなかったので、時間が余計にかかってしまったのです その分時間がかかったとしても、今回の佐藤支配人の対応は100%正しかったと思います

私もビル管理の仕事をしている時に、防災の実務責任者として6回ほど避難訓練を実施したことがありますが、主催者側として一番神経を使うのは、訓練中にけが人を出さないことです その上で、いかにスムーズに建物内の人達を安全な場所に移動させるかです 今回のケースで、もし オジサンが主催者側の人間であると勘違いした参加者が、あわてて避難をして階段に躓いて大怪我をしたら、誰が責任をとるのでしょうか 現に、昨日ツイッターでこの件を呟いたら、ある方から「あのオジサンは劇場の人だと思ったのですが、違うんですか? 声が通り過ぎます」という返信が届きました とくに初参加の人の中にはこのように勘違いする人が少なくなかったと思います

自分が口にした言動がどのような影響を及ぼのすかをろくに考えもしないで、いかにも「正論」だと言わんばかりの発言をするのは、無責任極まりない態度と言わざるを得ません 訓練の趣旨が理解できず、あるいは理解しようともせず、勝手な言動で訓練を混乱させる者は参加すべきではないと思います 家で くっだらないワイドショーでも観てればいいのです

さて、肝心のオペラです 出演者は新国立劇場オペラ研修所の第20期から22期までの研修生でしたが、さすがに第20期生の一條翠葉、斉藤真歩、野町知弘、濱松孝行、平野柚香といったメンバーは力を付けて安定感が出てきたと思います とくに、ヴェルディ「椿姫」より「不思議だわ・・・花から花へ」を歌った平野柚香さんは高音部も難なくクリアして魅力のある歌唱力を発揮しました また、「平城山」を歌った野町知弘君は声が良く通り、日本の歌の良さを再認識させてくれました 全体を通して個人的な感想を言うと、出演者がどうのという前に、モーツアルトのオペラはアンサンブルが素晴らしいな、ということです オッフェンバックの二重唱も良かったです

最前列の例のオジサン、最後の「シャンパンの歌」が終わると 盛んに「ブラボー」を連発していました オペラはブラボーだったけど、あんたはベラボー野郎だ  おっと、避難体験コンサートが、非難体験コンサートになっちまった   反省 反省

コメント (2)
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