31日(水)。わが家に来てから95日目を迎え、来し方を振り返るモコタロです
ぼくの年も今日が最後か さびしいなぁ
閑話休題
昨日は、やっと風邪から立ち直り、年末の大掃除に取りかかりました と言っても今年はバスとトイレを全面的にリフォームしたので大掃除の場所が限定されます。まず最初に4台のエアコンのフィルターを掃除し、懸案のガスレンジ・フードの掃除にかかりました。それにしてもガスレンジ・フードの裏側ってすごい油汚れですね 1年も経つと油がべったりです。その辺をぶらついて油を売っている訳にはいかないので、「しつこい油汚れもスッキリ」というジョイをスポンジやタオルや歯ブラシに付けて洗いました 病み上がりの身体には厳しいものがありましたが、綺麗になるというのは気持ちの良いものです あとは子供たちが、部屋中”ウサギ小屋”と化したリビングを綺麗にしてくれるのを待つだけです。が、やらないだろうな、たぶん
も一つ、閑話休題
今年も今日で終わり。この1年聴いてきたクラシック・コンサートをジャンル別、会場別に集計してみました 今日午後、今年最後のコンサート(ベートーヴェン「弦楽四重奏曲選集」:東京文化会館小ホール)に行くのでそれも数えることにします。今年は179回のコンサートに通いました。これは自己新記録です。これをジャンル別に分けると次の通りです
1.オーケストラ 88回(49.2%) ※在京オケの定期演奏会ほか
2.室内楽 57回(31.8%) ※サントリーホール・チェンバーミュージックガーデンほか
3.リサイタル 23回(12.8%) ※ピアノ、ヴァイオリン、声楽等
4.オペラ 11回( 6.2%) ※新国立オペラ、藝大オペラ
全体の半分がオーケストラとなっていますが、これは複数の在京オーケストラの定期会員になっていることが大きな要因となっています
次にコンサートを聴いた会場別に分けると次の通りです
1.サントリーホール 31回(大ホール、小ホール「ブルー・ローズ」)
2.東京文化会館 21回(小ホール) ※東京・春・音楽祭2014ほか
3.東京オペラシティコンサートホール 15回
3.東京国際フォーラム 15回 ※ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン
5.東京芸術劇場 14回 ※都民芸術フェスティバルほか
5.ミューザ川崎シンフォニーホール 14回 ※フェスタ・サマーミューザほか
7.すみだトりフォニーホール 12回(大ホール、小ホール)
8.新国立劇場 10回 ※新国立オペラ
9.東京藝大奏楽堂 8回
10.第一生命ホール 7回
11位以下は次の通りです
よみうり大手町ホール(5回)、よみうり有楽町ホール(5回)、日経ホール(3回)、トッパンホール(3回)、ヤマハホール(3回)、文京シビックホール(3回)、紀尾井ホール(2回)、浜離宮朝日ホール(2回)、NHKホール(2回)、オーチャードホール(1回)、JTアートホール(1回)、上野学園石橋メモリアルホール(1回)、国立科学博物館・日本館(1回)。
ジャンルと会場をマトリクスして特徴を見ると、各地域で定着してきた様々な音楽祭が大きく関わっていることが分かります 開催月の早い順に見ると、1~3月の「都民芸術フェスティバルと東京芸術劇場」、3~4月の「東京・春・音楽祭と東京文化会館(大・小)」、5月の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンと東京国際フォーラム+よみうり有楽町ホール」、6月の「サントリーホール・チェンバーミュージックガーデンとサントリーホール『ブルーローズ』」、7~8月の「フェスタ・サマーミューザとミューザ川崎コンサートホール」といった組み合わせです
さて、今年の「マイベスト10」は明日発表する予定ですが、その前に31日のコンサートについても書かなければなりません。新年早々多忙を極めそうです
最後の、閑話休題
藤沢周著「ブエノスアイレス午前零時」(河出文庫)を読み終わりました 藤沢周は1959年、新潟県生まれ。94年に「死亡遊戯」でデビュー、98年に「ブエノスアイレス午前零時」で芥川賞を受賞しています 藤沢周と言えば、NHKーBSで放送していた「週刊ブックレビュー」の司会者としての顔を思い浮かべます。中江有里とのコンビでゲストから話を聞き出していましたが、「〇〇さん、この本のお薦めポイントをお願いします」というのが彼のキャッチフレーズでした
この本は「ブエノスアイレス午前零時」と「屋上」の2作の短編から成っています。「ブエノスアイレス午前零時」のストーリーは
カザマは都会での勤めを辞めて山奥の雪深い田舎に戻り、実家の豆腐屋を継がずに地元の温泉ホテルに勤めている。そのホテルには100畳もある古いダンスホールがある。ある日、サルビア・ダンス会という高齢者グループが宿泊することになる。その中にサングラスをかけた盲目の老嬢ミツコがいた。彼女はフロントでアルゼンチンのサン・ニコラスに電報を打ちたいという。同行したミツコの妹ヨシコによると、ミツコは、しっかりしている時とどうしようもなく耄碌している時とがあるという。ダンスホールで会のメンバーが踊る中、誰もダンスに誘わないミツコにカザマは声をかける。二人はブエノスアイレスにいる夢の中でタンゴを踊り続ける。外は激しく雪が降っている。
カザマはなぜ盲目の老嬢ミツコに魅かれたのだろうか?都会で夢破れ田舎に帰って来た若者を引き付けたのは、彼女がアルゼンチンに居たことがありタンゴを踊れると直感したからではないか?退屈な日常の中に現われた非日常がミツコだったのではないか?と思ったりします 標題の「ブエノスアイレス午前零時」はピアソラの曲ですが、残念ながらまだ聴いたことがありません。聴けばある程度この小説の雰囲気が感じ取れると思うのですが・・・・
一方、「屋上」は
主人公の青年はストア8階・屋上にある「プレイランド」で子供向けの乗り物やゲーム機などを管理している。同じ屋上にペットショップが動物たちを飼っているコーナーもある。そこにポニーがいるが、狭いスペースの中でずーっと立ちっぱなしの姿を見て青年は居たたまれなくなる。そして思う。『屋上に長くいると、世界から切り取られた場所に思えてきて、高さまで増した気分になる。少し体を屈めれば周りは空だけになって、今度は世界はこの四角いコンクリートの板しかないのではないかと思えてくる。閉所恐怖症と広所恐怖症と高所恐怖症・・・』。ある日、青年は屋上で貧血で倒れ頭を打つ。そしてポニーが神様の遣いだと思い込むようになる。そして、ある日、『屋上の高度を高めるために』屋上の動物たちの入った檻の鍵を次々と開け放ち、動物たちをコンクリートの屋上に開放する。耳鳴りがして遥か遠い地平線にポニーの幻影を見る。
これは「世界から切り取られた場所」に閉じ込められた青年が、孤独に耐えかねて遂に発狂する物語ですが、同じ「切り取られた場所」でも周りが何もない「空」だったことが致命的だったと思います
ところで、この小説の中に次のような会話があります
「もう、まいっちゃうのはウサギ。ウサギは孤独にすると、死んじゃうんですよ。構わないと、寂しくなって死ぬんです」
「そんな、それは、嘘でしょう」
「本当ですよ。常識、ペットの世界では」
これは聞いたことがあります。ところがわが家のモコタロに関してはどうも当てはまらないようです どちらかというと、「勝手に遊びたいからほっといて欲しい」というタイプで、放し飼いにするとあちこち散歩したあげく、隅っこの方に行ってジッとしています。エサをあげる時だけは寄ってきて食べますが ウサギだっていろいろなタイプがあるのでしょう