25日(金)池袋の東京芸術劇場で東響の「東京芸術劇場シリーズ」演奏会を聴いてきた。このシリーズは指揮者大友直人が1992年4月にスタートし足掛け20年続けてきたもので、今回がシリーズ最終回の第107回目を迎えた。この劇場が新年度から1年半の休場となることを機会にピリオドを打つことを決めたとのこと。今日のプログラムはポーランド生まれのパヌフニクの交響曲第3番「祭典」、ソリストに上原彩子を迎えたラベルのピアノ協奏曲、イギリスの作曲家スタンフォードの交響曲第3番「アイリッシュ」の3曲。
パヌフニクはオーケストラの4隅にトランペットを一人一人配置してファンファーレから始まる。少し前に村上春樹の小説に出てきて話題になったヤナーチェクの「シンフォニエッタ」を思い起こさせる曲想だった。
ラベルは上原が第2楽章「アダージョ・アッサイ」で、このシリーズの終わりを惜しむかのように切々と惜別の歌を奏でているのが印象的だった。上原彩子も貫禄が出てきたなあ、と思った。ちょっと太ったかな?とも。
スタンフォードはアイルランド音楽が根底に流れているが、ときにブラームスのような、ときにエルガーのような、同時代の音楽家の曲想が聴こえてきた。
春一番が吹いたこの日、一人の指揮者の大業が成し遂げられた。他の指揮者があまり取り上げてこなかった作曲家に光を当て、日本の音楽界に紹介してきたことは彼の大きな功績だと思う。
パヌフニクはオーケストラの4隅にトランペットを一人一人配置してファンファーレから始まる。少し前に村上春樹の小説に出てきて話題になったヤナーチェクの「シンフォニエッタ」を思い起こさせる曲想だった。
ラベルは上原が第2楽章「アダージョ・アッサイ」で、このシリーズの終わりを惜しむかのように切々と惜別の歌を奏でているのが印象的だった。上原彩子も貫禄が出てきたなあ、と思った。ちょっと太ったかな?とも。
スタンフォードはアイルランド音楽が根底に流れているが、ときにブラームスのような、ときにエルガーのような、同時代の音楽家の曲想が聴こえてきた。
春一番が吹いたこの日、一人の指揮者の大業が成し遂げられた。他の指揮者があまり取り上げてこなかった作曲家に光を当て、日本の音楽界に紹介してきたことは彼の大きな功績だと思う。