今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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色入れ黄ばみのPEN-FTの巻

2023年04月01日 15時00分00秒 | ブログ

底部に「PASSED」が貼られていますので輸出されたPEN-FT #3049XX(1969年8月製)の里帰り機のようです。特に不具合は無いようですので書くことも無いとは思いますが・・あぁ、未分解と思いましたがシボ革が再接着されているので分解されていますね。

シャッターユニットとシャッター幕が分離された形跡がありました。さて、何をしたのでしょう? シャッターユニットの方はチャージギヤ軸も摩耗も少なく問題は無いので洗浄と注油をして行きます。

 

途中飛ばします。完成したシャッターユニットを洗浄した本体に取り付けます。

 

プリズムのコーティングは良好(北米辺りにあった物は)です。しかし、カビがありますね。フレネルレンズと共に清掃をして行きます。

 

国内現存機の殆どの個体は接眼プリズムのコーティングがやられているのですが、この個体は非常にきれいです。やはり気候の差でしょうか。

 

接眼のアイビースが割れていますのでリプロ新品と交換しておきます。

 

 

セルフタイマーはクラッチの動きが悪くレバーが真上に止まらないので修理をしました。ハーフミラーも交換です。

 

露出計の調整をしていると「あれっ?」突然針の振れが小さくなる現象があります。探って行くと基板からの緑線を動かすと針が振れます。この緑線はシャッターダイヤルの動きに連動してメーターコイルが動くので、追従するため特殊な柔らかい線材で出来ています。線間の疑似断線は無いようですので、両端の半田に熱を入れてみます。しかし、問題はコイル側の接触抵抗が原因のようです。

これでメカ部の組立完成。

 

 

最後の問題は、トップ面の「PEN-FT」の白の色がシューの取付ゴムにより茶色に変色していることです。その部分に紙ヤスリを掛けた形跡があります。何もしない状態で来て欲しかったです。

 

デジカメがホワイトバランスを自動調整してしまうので本来の色で写りません。実際はもっと茶色です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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