昨日、カメラ店の店長様から世の中連休だと知らされました。へぇ、そうなんだぁ。私には関係ないですけど・・。で、前作のオートマットが昭和12年でしたが、もっと古いのがありました。スタンダードですが昭和7年です。さすがに本気で使う方はいらっしゃいませんよね。昭和7年(1932)は複葉の九〇式艦上戦闘機の時代ですよ。
この時代のレンズは大概このように曇っていますが、意外にコーティングが無かったりして清掃で改善する場合もあります。
テイクレンズは前玉がねじ込み式で分解できます。意外に悪くはありません。その他、シャッターのメンテナンスをしておきます。
ミラーは使用できない状態でしたので製作して交換しました。その他、内部の清掃とスクリーンの清掃をしました。
ローライは本体へのフード取付用ネジ(ダイカスト用)はピッチの荒い特殊ネジですが、それを無くして頭を塗装した普通のネジを強引に締め込んでありました。これをすると本体側のネジ山を壊してしまいます。手持ちの少ないオリジナルネジに交換をしておきます。
スタンダートの側板はアルミなんですね。そこに黒塗装を施してあったのですが、アルミが白い粉状に酸化していて塗膜ごとシボ革が剥離しています。南洋で墜落した零戦のジュラルミン外板を見ているようです。(それより古い工業製品)
問題は中央の巻き上げアイドラギヤの歯が摩滅をしていて巻き上げでミスをすることです。
アイドラギヤの軸受けが側板↓に付いていて側板の取り付け位置によってもギヤの噛合い精度が違ってくるのも影響するようです。
拡大してみると、真鍮の軸受けのホゾが右側に摩耗拡大していて、すでにポンチで軸受けを潰して変形を修正した形跡があります。これは腕時計の香箱のホゾが摩耗した時に修正をする方法と同じです。このモデルの設計上の欠点のように思います。
シボ革は糊が劣化して剥がれたのではなく、側板の塗装が一体で剥がれたため、再接着には塗装層を削り落とす必要があります。
さすがに90年以上前の遮光毛糸は摩滅して部分的に無くなっていますので交換をしておきました。
巻上げクランクがプラプラしますが、オリジナルはダンパー材が入っていたのか不明でしたが入れておきました。
やれやれどこまで古い機種が出てくるのか? あとはオリジナル(昭和9年)ですかね。
トミーのリペイント (tomys800.sakura.ne.jp)