グランドセイコー 6145-8000です。カレンダーは日付けのみ(45)でケースは定番の8000です。かなりラフに使い込まれた個体でケースに傷が多く歩度も30秒以上遅れるようです。
テンションリング付の風防ガラスはプラ製ですので傷が多いです。交換します。
裏蓋のメダリオンは欠落していて、オーナーさんが仮のリプロ品を同梱してくれました。本来は「GS」となります。
裏蓋の刻印文字は非常に浅いので最低限の研磨に留めます。メダリオンを接着しました。サイズが少し小さいですね。
風防ガラスを外すために、まずベゼルを取り除きます。
機械の方を組み立てて行きます。61系ベースですから非常に組み易い機械です。機械には分解された形跡はなく、一度もO/Hを受けていないようです。それによって、香箱真に潤滑が無く強力なゼンマイによって摩耗しています。
最後にテンプを取り付けます。
カレンダーは日付けのみですのでシンプルで組み易いです。
テンションリング付風防を入れるためにはセイコー純正の押込コマを使いますが、私の所有するHOROTECとは孔径が異なり(HOROTEC 8mm SEIKO 5.9mm)そのままでは使えませんので、旋盤で変換コマを作ってみました。
出来るだけガタのないような精度で作りましたので、コマの倒れはありません。
テンションリング付風防を圧入する時はドキドキですが、バキッという音と共に無事圧入が成功しました。
ベゼルは風防の固定には何ら関係がありません。飾りです。
自動巻き機構を載せてケーシングしました。香箱の外周が接触して真鍮地が出ているのが分かります。ローターにGS GRAND SEIKO と彫刻されていますので初期型のようです。キャリバーは日付のみですから6145Aです。
ワニ革のベルトを取付けると高級感がありますねぇ。文字盤の6時位置に GS GRAND SEIKO (諏訪マーク)ですから、やはり初期型でしょう。香箱のダメージはありますが、テンプは工場で調整したままで日差+3秒程度で動いています。流石にGS。
尾錠は本来、右側のものがオリジナルだと思いますね。
http://www.tomys800.sakura.ne.jp/
61GSは私も1つ所有していますが、最近は良いものが少なくなりましたね。うちの場合は、お好きなご常連さんが入手して送って来られるのですが、風防なども入手が困難になっていますので早めに仕上げておかれた方がよろしいかもしれませんね。