露出計不動のPEN-FT(B) #3061XXですが、内蔵露出計での撮影はしないとのことでFV仕様をご希望です。直接的な原因は、電池室からのリード線の断線でしたが、露出計も精度不良でしたのでFV仕様とします。また、この個体は電池室の液漏れが有ったようで、巻き戻しボタンのボタンドメが固着しており、ボタンを押し込んでも留まらない状態になっています。
特に問題のない個体と思いましたので、簡単にUPと思いましたが、チャージギヤ#2の軸部にガタがあります。
あら~、軸受けの右側が偏摩耗していますね。圧板を点検すると、それほどフィルムを通した個体ではないようですが、じつは、使い込まれた個体だからと言って必ず軸受けやギヤが摩耗しているとは限らないと経験的に感じています。単純に潤滑の問題なのか、それとも部品の嵌合などの影響もあるのか、技術者ではないので解析できません。
拡大すると返って見にくいですかね? この状態が悪化すると、二回巻き上げの症状が現れます。
シャッターはその他の部分は問題ありません。#2プリズムですが、スクリーンの黒点汚れは、古いモルトカスがプリズムとの隙間に入り込んだものの他に、画像のような白点のカビのような生成物による場合があります。
清掃の結果、スクリーンの黒点は消えています。
ボタンドメとトメジクの腐食を磨いてスムーズに作動するように組み立てます。
今回は画像を撮り忘れたのですみませんね。オーナーさんのご希望により全反射ミラーに交換をして完成です。