今度も古いですよ。1933年(昭和8年)と資料には書いてありますね。ローライコードのタイプⅠ、通称アールデコというモデルですね。外装が普通のシボ革から真鍮のエッチング板が採用されており、修理をする側からするとネジのみで分解が出来るので楽ですが、外観は金ぴかで金ピカローライと言われていますね。
有機物のシボ革がないので意外に年代を感じさせないしっかり感はあります。ビューレンズの清掃をしておきますが、ハイドスコープ75mmは僅かに曇りがあります。
途中で修理を受けているようでコンパーシャッターは一応は作動しています。しかし、内部の汚れも目立つので分解清掃をしておきます。
ビューレンズの組み込みの終わったボードに完成したシャッターを取り付けます。
レンズの繰り出しは、それまでのスピンドル方式ではなく簡易なカム式になっています。
ミラーですが、お世辞にもカットが上手とは言えないヨレヨレの四角いミラーが付いていました。これで用は果たすと言えば果たしますけどね。ビューレンズから覗くと見えますから新しく作り直しておきました。
前面カバーとエッチング板はネジ4本で取り付けられています。二眼レフはシボ革を貼ってしまってからアレっと再分解をしなければならない時があり、その場合は大変都合が良い構造です。
ピントフードに付いているルーペがバネが折れているためにプラプラになっていますのでピンを抜いて修理をしておきます。
こんな感じに戻ります。フードも左右からの折り畳み式からワンタッチ式になり、以後のモデルに継承されます。
これはオリジナルではないと思いますが、スクリーン下に下手にカットされたフレネル板がセットされていました。
ローライフレックスの普及版という位置づけですが、シボ革とエッチング板ではどちらがコストが高いでしょうか? 私にはエッチング仕様の方がコスト高に思えますけど・・Type 2では普通のシボ革仕様になっていますね。