セイコーのビジネスA(エース)8346-8000 27石 18000振りです。1966年から製造されたモデルですが、この個体は12月の製造ですので初期タイプでしょうか。諏訪精工舎の製造したCal.8346Aは従来の手巻き機械の上に自動巻き機構を載せる二階建て構造ではなく、地板のサイズを大型化して、歯車巻上げ方式の自動巻き機構を組み込んで薄型に仕上げられた準高級機です。したがって56系と同じように輪列の配置などが従来のオーソドックスな設計と異なっています。画像の日の裏側も部品点数は多く、バネを多用していて私は組立は苦手なんですね。で、年始の初詣用に仕上げようと去年の暮から始めていたのですが、あら~、裏押えが折れている~。
一時、作業に中段してNOS部品を調達しました。これで作業が出来ると思ったのですが・・。
あら~、コハゼも折れていました。失敗した。全部分解をして点検するのでした。こちらも調達しました。時間ばかり掛かって果たして間に合うのかいな?
まぁいいや、組んで行きます。7時から9時辺りに自動巻き機構が組み込まれています。
丸穴車は極小のネジ2本で留める設計。
流石に部品精度は良く、受ケはピタッと収まります。テンプも取り付いて、最後に自動巻受を取り付けます。
こちら側は終了。元気に動き出しました。
ひっくり返して日の裏側。こちら側だけで3つのバネが使われています。ちょっと目を離すと「ピンッ」と言って四次元の彼方に消え去ってしまいますので集中します。
残念ながら、文字盤に黒点と針の腐食があります。
オリジナルのSSベルトは程度は良好ですが、ケース保護のため革ベルトを着けますので使いません。
ケースは軽く小キズ消しをした程度です。プラの純正風防も用意しましたが、文字盤と針の程度が良くないし、元々の風防も研磨で何とか使えそうなので交換はしませんでした。ケースの外径は約35mmと大型で見やすく、厚みは約11mmと薄い(従来型に比べて)ので、腕にピタッと収まりが良いです。曜日の早送りとハック機能はありません。
で、何とか松の内の初詣に間に合いましたよ。都下、立川の諏訪神社です。子供の頃は、元日にパラパラっと初詣をする人がいる程度だったのに、近年は5日でもまだ並んでいますよ。子供の頃は初詣なんか行かなかったなぁ。近所の子供達は正月用に買ってもらった一張羅の服に着替えて、外でララミー牧場やローハイドの二丁拳銃、あとライフルマンのウィンチェスター銃で遊んだんだよ。お年玉は板垣退助の百円札1枚だったね。
で、お参りをしてお約束の記念撮影。今年も無事お参りが出来て神様に感謝です。