今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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302番台のローライ35ジャーマニーの巻

2022年10月18日 20時49分22秒 | ブログ

ローライ35は小さくて重い、決してホールド性の良いガメラではないですね。よって落下によるカバーのへこみが多いわけです。この個体#30235XXも右肩が激しくへこんでいます。角部分は金属が圧縮陥没していますので修正は無理なんですね。まぁ、見にくくない程度に修正をしておきますが・・ヘリコイドグリス抜けなど各部に劣化がありますのでオーバーホールをして行きます。

特に画像にすると目立ちますが、実用上はそれほど気にならない程度にはしておきました。

 

先にトップカバーの洗浄しておきます。傷が目立つメーター窓は研磨をしてあります。欠落していたレバーアテを熱カシメしました。

 

外観にへこみがあるので比較的安価に入手が出来たそうですが、メカやレンズなどは良い状態ですので通常の作業です。アイドラギヤの洗浄とグリスUPをして組みます。その他、露出計の感度が低下気味でしたので調整抵抗により調整しました。ただし、個体によっては半固定抵抗の抵抗部分が劣化をしていて、トリマーを回すと抵抗材が弱くて削れてしまい、不良となってしまう場合がありますので見極めてた対応します。

沈胴チューブの摺動抵抗が弱いです。フェルトを調整して適正な抵抗感となるようにします。

 

分解したシャッターユニットとレンズを清掃します。レンズの状態は傷も無く非常に良いと思います。

 

沈胴チューブを本体に挿入しました。内部が汚れていますのでチリを清掃しておきます。

 

完成したシャッターユニットを取り付けます。

 

 

裏蓋の清掃と巻き戻しダイヤルを分解して清掃とグリス塗布をします。

 

 

底部の点検。緩んでいるネジが多いので気を付けます。駒数板の逆転を止める爪にはジャーマニーですのでリーフスプリングが入っていません。

 

最後は前玉を組んでピント調整などをします。

 

 

前玉を取付ける画像を撮り忘れました。多く使われた個体は前面ダイヤルが傷ついている個体が多いですね。樹脂製ですから仕方ありません。私は必ず研磨をして傷を消しておきます。

 

残念ながらトップカバーのへこみで評価を落としていた個体でしたが、メカやレンズは全く問題のない良い個体でした。ファインダーが魅力の初期型実用機としては最適なカメラと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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