2013年に私がリペイントをしたPEN-S3.5 #1010XXが北海道から里帰りして来ました。嫁に出した娘と久しぶりに会った心境です。元はお父様のカメラをリペイントされて、定期的に撮影されているとのことですが、塗装の傷や劣化が見られません。昨日塗装をしたみたいです。大切に扱って頂いているのが良く分かります。
しかし、コパル#000番シャッターはさすがに10年以上ですと不具合が出てきます。そこで、シャッターのオーバーホールに帰りました。動力が髪の毛の太さのバネ1本で、部品構成からも摩耗によってフリクションが高くなる傾向から、中々気難しいシャッターです。点検のところ、目視で不良の部品はなく、摩耗も少なめです。
完成したシャッターユニットを本体に戻しますが、本体の塗装に全く傷が無いので組み立てにはリペイント時と同じ気を使います。
カム板やレンズを取り付けて行きます。また、シボ革の角が剥離気味でしたので補修接着をしておきました。
「S」を赤で色入れをした個体は何台か製作した記憶があります。今は諸事情もあって中々リペイントが出来ませんが、今見ても手抜きのない仕事をしていたなと思います。
トミーのリペイント (tomys800.sakura.ne.jp)