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カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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リコー・スーパー44のメンテナンスの巻

2024年05月16日 15時00分00秒 | ブログ

リコーの4X4 ベスト(127)フィルム二眼レフカメラ。スーパー44が来ています。製造は1958年12月~とのことでfeet機ですから、当時アメリカで流行した35mmスライドフレーム一杯(5cmX5cm)のベスト判カメラとして輸出されたものでしょう。年代の割にはレンズの状態は悪くはなく、シャッターのメンテンナス中心で復活するかと思います。

さすがにリコー製で安価なカメラでも簡潔な設計で品質は悪くはない印象です。

 

この時代の国産ミラーとしては悪くはない、清掃をすれば使えるとも思えますが今回は新品を作り交換します。

 

内部を清掃をして新しいミラーを取り付けました。

 

 

シチズンMVシャッターはチャージ、MX、セルフタイマーの3つのレバーがあるので前カバーにはレバーの逃げ孔が開いています。

 

シチズンのシャッターも高品質で悪くはありません。シャッタースピードB.1-1/400 でセルフタイマー内蔵です。低速不調とセルフ不調があるのでガバナーの洗浄と羽根の油を洗浄します。

何故かレンズのプレートが接着外れの状態でした。接着剤の塗布位置から推定して元の位置に接着しておきます。

 

巻上げは残念ながら赤窓式ですね。

 

 

レンズはリコービューワー60mmとリケン リコー60mmです。この時代のレンズに多い曇りはなく、清掃で良い状態になりました。巻き上げダイヤルの回転(クラッチ)が重く、ASA感度盤が回らない状態(ウェーブワッシャの錆び付き)ですので清掃をしておきます。

シボ革はビニール製で接着糊は弱く、部分的に剥離していますので接着をしておきます。

 

裏蓋の開閉はローライフレックスなどとは逆になっており、三脚の取付けネジは本体の先端にあります。

 

巻き止機構などはなくシンプルな内部。

 

 

立派な専用革ケースに入って完成。

 

 

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