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カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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301番台のローライ35をやるよの巻

2022年11月26日 11時00分00秒 | ブログ

しばらくローライ35をやっていないので、301番台のジャーマニーをやっておきます。コンディションはあまり良いとは言えませんが頑張りましょう。まず、沈胴が固着していてレンズが収納できません。ヘリコイドも抜けていますがO/Hするので問題はないです。あとトップカバー角にへこみがありますね。

こちらの角にもへこみがあったかぁ・・

 

 

圧板は最初期の仕様ではありませんがディンプル加工がないタイプです。

 

 

ラッキーにも露出計は正常に作動しました。この頃の個体はCdsの特性劣化のため針は振れるが戻りが遅いものや、中央付近でフラフラ留まったりする個体も多いです。この個体も左端の0点指標のオレンジが白化しています。

 

なんとか沈胴チューブを分離しました。の部分が本体側で受けるバネに嵌っています。

 

 

ピンセット先が沈胴チューブを回転させた時ロックをする爪です。特に変形や破損はないようですので作動のメンテナンスをしておきます。

 

ヘコミの修正は裏側が黒塗装なのでへこんでいる位置が分かり難いので寸法を計測して位置を出します。

 

修正をしたトップカバーを洗浄して、レバーアテの取付、傷を研磨したメーター窓の接着、レリーズピンにグリスを塗布して取り付けます。

 

これ見なかったことにしようと思ったのですけどね。左端のオレンジ色が白化していますね。このような個体は結構あります。これは、ガラスを接着する時に接着剤が指標の部分に流れてしまったためです。意外にゴッセンの組立は雑かな?

 

画像数枚で表すと簡単そうですが、まず強いシンナーなどでガラスの接着を外そうとすると、オレンジの塗装まで侵してしまうので慎重な作業が必要。ガラスに残った接着剤は完全に除去しないと汚れが見えてしまう。

 

まぁ、リカバリー出来ましたね。しかし、性能に関係はない部分ですし工数が掛かるので普通は見なかったことにします。

 

それでは通常の作業をして行きます。スプールのアイドラギヤは潤滑が切れて回転が重いです。部分には決まってフィルムの切れカスが溜まっています。

 

シャッター羽根を作動させるブレードリングは後玉外周のジュラコンのような樹脂リングに嵌って作動しています。初期型ですがレンズの状態は非常に良いです。この辺りが国産のPENとの差です。

 

完成したシャッターユニットを本体に組み込みます。調整シムを入れ忘れていますが・・

 

無限調整をしてピントリングを取付けます。距離指標リングは別部品ですので精密に∞位置を合わせるのにコツが要ります。

 

組立完成。トッフカバー角のへこみを修正しています。

 

 

動かなかった沈胴もスムーズに動きます。これで終了です。

 

 

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