今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

メーターダウンのPEN-D2の巻

2020年03月03日 21時20分00秒 | ブログ

今日は修理品の納品で電車で都心に出掛けました。歩いていると汗ばむような気温でしたが、明日はまた寒くなるようです。三寒四温っいうやつですね。電車の車内は立っている人がいない程度。あぁ、新型コロナ対策で外出を自粛している方が多いのですね。私もとんぼ返りで戻って作業の続きです。で、PEN-D2ですが、シャッター不動、露出計不動、ファインダー曇りなどがあります。

露出計不動はD2(3)の場合は電池室の液漏れによるリード線の断線が多いのですけど、この個体は液漏れの形跡はありませんね。

 

次に多いのは露出計スイッチの接点不良。何度も押しても全く反応なし。

 

 

回路を点検していきます。スイッチは良好、メーターも断線無し、最後のCdsが全く抵抗値が変化しません。D2(3)のCdsは比較的丈夫で不良は少ないのですが、この個体は残念ながら不良です。

 

目視で電気的良否は分かりませんが、回路の部分的なところが腐食をしているようにも見えます。このカメラはCdsがカメラの内部というよりは、先端に付いているので湿気による影響を受けやすいのかも知れません。回路は低輝度側と高輝度側の2回路になっています。オーナー様は露出計不動のままでOKとのことですので、このままとします。どこかで良好なCdsを調達出来たら交換するのがよろしいです。

レンズの◯のカビ痕がありますが、これは取れそうです。

 

 

シャッターを分解洗浄の上組み立てていきます。シャッター羽根は6枚入っています。これは製造時期により5枚と6枚のものがあります。

 

で、シャッターユニットは昨日までに完成させていました。今日は本体の2軸を組み立ててからシャッターユニットを取り付けます。

 

シャッタースピードのクリックはスチールボールの頃です。

 

 

各ダイヤルを取り付けて今日はここまで。

 

 

将来Cdsを交換するとしてリード線は半田付けしないことにします。

 

 

裏蓋のシボ革を貼って終了。この頃のケンコーフィルターはこれですね。うちのサンプルのD2には純正のフィルターが付いていますが、果たして時代は合っているのか不明。

 

私の印象ではD2(3)の露出計自体の不良は少ないと思っていましたが、今回は残念でしたね。現在、入手可能の汎用Cdsに交換するという方法もありですが、なるべくオリジナル部品を探して交換した方がよいでしょうね。1965年(昭和40年)7月コパルにてシャッター完成。