今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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続いてPEN-Wをやるニャの巻

2017年06月09日 19時47分43秒 | ブログ

最近、自宅の屋根に猫が2匹出没する。早朝の4時ごろで縄張りの見回りらしいのだが、非常に迷惑なので、息子が使っていたBB弾ピストルで威嚇してやろうかと思ったが、当てると動物虐待で罪になるのでそれは出来ないですね。もっと弾道が正確な三八式歩兵銃でも買ってスレスレを狙ったりして。私の小学生の頃は中学生のお兄さん達が空気銃を抱えて雀撃ちをしていたけど、私が中学生になった頃は空気銃は禁止になってしまったんで撃てなかったんですね。銀玉鉄砲ではカーブする弾道を読んで的のマッチ箱に命中させる名手だったんですけどね。

で、PEN-Wが続きます。#1052XXと前回の個体よりはシリアル№は前なんですけど、実際の製造はシャッター完成(コパル)カメラ完成共1964年10月になっています。丁度、東京オリンピックが開催されている時期ですね。PEN-Wの生産はオリンピックの前後に集中しています。状態は、外観は前回の個体よりは使用が進んで塗装の剥離も目立ちますが、レンズはバルサム黄変はありますが、バルサム剥がれや曇りは無い良い状態です。まず、極端にレリーズボタンが深いので調整をしてから・・

レンズ良いですね。PEN-Wのレンズ(後玉)はかなりひどいものがあるので注意が必要です。

 

 

当然、分解歴があるわけですが、ファインダーカバーの接着が浮き上がっていますね。いくら必要にして最小と言ったって、密着させなければだめですよ。

 

原因はね。古い接着剤を取り除かずに新たに接着剤を塗布するので、密着しないのです。また、剥離した時のカバーの変形を修正していないことも原因です。

 

普通は、シャッターの製造月の翌月にカメラとして完成することが多いのですが、この個体の場合は同じ月に組立完成となっています。白いネジの緩み止めを溶かさずにネジを緩めると、スリワリを壊します。

 

特に大きな欠点は無い個体ですので、作業内容は前回と一緒ですから割愛します。シャッターはすでにO/H済み。洗浄した本体とリング類。

 

こちらの個体はシャッターハウジングに変形はありませんね。当然ですが・・

 

 

前回の作業では、対物レンズの前側1枚のみを分離して清掃してありましたが、今回は前面ガラスもすべて分離して清掃のうえ接着してあります。古い接着カスは完全に取り除いてあります。

 

これで完成。今度の東京オリンピックには、是非このカメラで競技を撮影して頂きたいと思いますね。

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