今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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最近多いねft機のPEN-W

2013年04月21日 17時25分48秒 | インポート

Dscf047803 特には問題は無いPEN-W #1103XXですけどね。この個体もft機ですね。画像のトップカバーにシールを剥がした糊が残っていますね。それは良いとして、→の巻き戻し軸のカラーがクルクル共回りしていますね。赤点をつけたカラーが線状に流れています。過去に分解機ですから、カラーの調整ワッシャーを抜かれているのでしょうかね。カラーが共回りをすると、巻き戻し軸のダンパーが利かなくなるので困るのです。

Dscf047902 トップカバーを分離するために、駒数ダイヤル側のビスを緩めると・・・ビョ~ンとカバーが持ち上がりましたよ。原因は、↑の部分に入れられた調整用のワッシャーです。前回分解した方は、このワッシャーの入っていた場所が分からなくなって、「ここかな?」と入れたのでしょう。正解は、ビンセット先の吊環部です。ダイカスト本体とトップカバーは、慢性的に横方向の寸法が合わず、殆どの個体のこの部分にワッシャーが接着されています。よくよく観察すれば、接着剤の跡が残っているのです。修理は推理と観察です。駒数ダイヤルの位置も違っていますね。

Dscf048101 裏蓋の底は→の部分がへこんでいますが、写っていませんね。ほどほどに修正をしておきます。

Dscf048201 シャッターは未分解でしたが、私が気に入らないのは、コパルでの製造捺印ですが、これが決まって白のネジロックをした留めビス部に掛かっていることです。たぶん、この位置に捺印と作業者は指示されていたのでしょう。分解のときに、白のネジロックを溶かせば、捺印まで消えてしまいますよ。ちょっと配慮が足りないのではないですか?

Dscf048301 シャッターは、基本的に問題はないのですけど、シャッター羽根の作動を規制するスプリングが外れていました。無くても作動はしますがね。

Dscf048401 いつものように、本体にシャッターユニットを搭載完了。

Dscf048501 本体完成。里帰り機ですから、レンズの状態は良好な個体です。距離リングはftですね。ご希望のオリジナルフードを装着して完成です。1965-1月製。