tomitaikyoブログ

富退教(富山県退職教職員協議会)事務局からの情報発信です。会員の親睦を中心に教育現場への支援など様々な活動をしています。

問題解決力 育成に力 ~OECD学習到達度調査の結果より~

2019年12月04日 | 日記

 今日(12/4)、全国の多くの新聞のトップページを飾ったのは、OECD学習到達度調査(PISA)の結果でした。とりわけ高校一年生の読解力が15位に低下したと不安を煽るような見出しのものが多かったようです。斯くして、学校現場はPISA型学力向上のためにあたふたと頑張らなければならないのです。

 かつて現場にいたときには「PISAショック※2003年頃」もあり、学力の向上策が大きな話題になっていたことを思い出します。以来、義務教育の現場でも「学力向上策」に奔走し始めました。(ある意味、ちょっと懐かしいのですが・・・。)

 世界の傾向は「東高西低」とのこと。中国をはじめとする東アジアの国々の学力が高く、かつて学力トップを誇っていたフィンランドは下降傾向にあるようです。それは、各国の社会構造や教育理念の違いにありそうで、東アジアの国々では激しい競争社会の下で学歴が優先され、学力向上が求められているという背景があるからのようです。

 記事を見て少しばかり嬉しいのは、日本でも家庭の経済力や文化的水準が学力に相関関係がみてとれるものの他国に比べて格差が小さいとのこと。そして、格差が学力に及ぼす影響は大きくなかったとのことです。詳細を十分検討しないと判りませんが、世界の中では日本の教育環境が良い方らしいと言えそうです。しかし、国内的には「経済格差が学力格差になっている」ことは否めないでしょう!? 今後、世界に冠たる教育環境として誇れる日本になるよう教育施策を充実させてほしいものです。(土)