今日(3/17)のNHK参議院予算委員会中継から考えました。社民党の福島瑞穂さんの安保法制に関する質問の中に集団的自衛権や積極的平和主義を質す場面があったからです。特に「積極的平和主義」については、これまでの衆院予算委員会等での安倍首相の答弁からはいつも何か違和感を感じていたからです。福島さんの意見にもあったのですが、「平和学」という学問上の積極的平和主義とは全く異なる安倍さんの考え方のようです。それで、今ほどネット上で「積極的平和主義」について調べてみました。いろいろ調べて自分なりにスッキリしました。やはり、私のように違和感を感じていたり「積極的平和主義」の意味を考えていたりする人が大勢いることも判りました。
安倍さんは、これまで「国家安全保障会議(日本版NSC)の創設」「武器輸出3原則の見直し」「集団的自衛権の行使容認」など、軍事的関与の基盤整備を進めてきており、このような民主的手続きを踏まない平和憲法の解釈変更に不安を覚えてきたところですが、これらの事項に対する野党の追及には、いつも「積極的平和主義」という言葉を使っていろいろ答弁してきたことに違和感があったのです。果たして、これが本当に「積極的~」なのだろうか?という感じです。 (『国家安全保障戦略』の中に明示されている「積極的平和主義」は例によって大変曖昧で解り難くしてあります。)
私たちが生活していた学校現場では、「積極的生徒指導」という言葉を盛んに使用しました。これは「消極的生徒指導・・・問題が起きての治療的・対症療法的な生徒指導」 に対して 「積極的生徒指導・・・問題行動等の未然防止に向けた予防的な指導や相談など」 で、教育相談体制の充実などコミュニケーション等での人間関係を図ることを大切にしてきたからです。 このような学校現場での経験からすると「積極的~」の意味が安倍さんの言うような軍事力を背景にして平和を求めるという「積極的平和主義」では違和感があったのです。
現に、次のような批判もたくさんあるようです。・・・安倍内閣が掲げる「積極的平和」は、むしろ軍事的均衡で単に戦争のない状態を維持するだけの「消極的平和」(negative peace)の考えに近いという指摘がある・・・とのことです。私も、このような指摘に賛同です。(土)