福島の道の駅をより活性化する工夫 スモールアイデア NO 139

　福島の道の駅が好調です。今年できた伊達市掛田にある道の駅には、オープン1ヶ月で30万人の人が訪れているのです。1人1000円の消費をしたとしても、月に3億円が道の駅に落ちたことになります。何もないところに、1日1000万円の市場が生まれたわけです。福島県には33ヵ所の道の駅があります。もし、これらの道の駅が霊山のように稼ぐホットスポットになれば、地域は豊かになるでしょう。多くの人が訪れるこの流れを、これからも続けていきたいものです。
　そこで、道の駅が地域に貢献する仕組みを考えてみました。観光客だけを対象にしていれば、来客数には波が出てきます。準備した農作物が、売れ残るようでは困ります。地元の方がベースロード消費者になれば、売れ残りの対策が行いやすくなります。消費者が一定であることが、道の駅の運営を安定させるわけです。全国的な傾向として、道の駅は増えて、人々の要求を満たす場所になっています。要求を満たす仕掛けを潜ませておけば、人々の流れは安定して続くことになります。
　地元消費者を巻き込んで、販売やサービス活動を行うことになります。１つの工夫は、1～2割引の食事券の発行があるでしょう。もしくは、それと同等の割引券の発行になるでしょう。2つ目は、食事や農産物の販売に関する情報提供になります。リーズナブルな昼食や農産物が、スマホを通じて流される仕組みを作ります。今、どの品物が安くなっているかという情報を流すわけです。一方、その情報を見て商品やサービスを求めてくる固定客を把握します。訪れる消費者が安定すれば、事前にお得情報知らせたり、希望を聞く仕組みを作りやすくなります。多くの希望者がいれば、農家もその希望に合わせて農作物を提供できます。このマッチングが前日からできていれば、農家も消費者も無駄がなくなります。
　3つ目は、道の駅巡りパスポートの発行です。福島市を含めて近隣の市町村には、7つの道の駅があります。このパスポートを使えば、7つの場所で割引などのサービスが受けられるようにしておくのです。安定したお客は、時間に余裕のある方になります。高齢者で元気な方、そして好奇心の旺盛な方になるでしょう。それらの方をターゲットにした販売戦略が構築することができます。一地域だけが豊かになるよりも、周辺地域も一緒に豊かになることが望ましいことです。広域交流が、これからの道の駅を豊かにするポイントになります。
　余談ですが、これらの道の駅の近くには、名所旧跡が数多くあります。食事と景観、そして歴史なども、道の駅の資産になるかもしれません。例えば、霊山の「道の駅」は、近くに名峰霊山があります。南北朝時代における南朝の本拠地になります。霊山は、きたばたけあきいえ北畠顕家の活躍した時代と場所として位置付けられています。近くにある国見の道の駅は、国指定の阿津加志山防塁があります。源頼朝が奥州藤原氏を滅ぼす最大の戦いでした。歴史に関心のある方にとって、この地はロマンを呼ぶ地域でもあります。地元の消費者をベースにしながら、観光客を増やす道の駅になってほしいものです。

本末転倒・子孫・健康 アイデア三題噺 10

　日本人の寿命は、縄文時代から昭和の戦争前まで50歳以上を大きく超えることはなかったのです。第二次世界大戦直後の1947年の日本人の平均寿命は、男子が50.06歳、女子が53.96歳でした。それ以後、日本は経済復興により生活が豊かになり、健康状態も向上しました。多くの人々は、健康に留意するようになりました。メディアは、健康の大切さを必要以上に流しています。どんなに努力しても、筋肉、骨、関節、神経、血管などの加齢化を防ぐことはできません。でも、あたかも、防げるかのような広告を流し続けています。国民も、健康をあまりにも求めるために、欲望が健康に関するものに集中しすぎている姿が見えます。
　人類は自分が生きると同時に、子孫の繁栄を願ってきました。エスキモーは、食料が残り少なくなったときの対処法がありました。、若者に食料を全て与え、猟の成果を待つというものです。老人や子ども達は、食べずに待つというサバイバル形式を取ります。日本の姥捨て山も、ある面で同じ対処法になります。子孫を生きのびさせる手段は、古来数多く見られます。自分の遺伝子を残すのが一番ですが、それができないときは近親の遺伝子を残すという対処法を取ってきたわけです。
　現代人は、健康を求めすぎています。健康を求めすぎるあまり、健康の基礎となる財政を忘れている人々も多いようです。若者が将来受け取る年金を、高齢者が先食いしているのです。子孫の繁栄を破壊する行為が、世の中の仕組みに隠されるようになってきたのかもしれません。高価なものや健康食品を食べていなくても、人間は長生きできます。分に応じた生活をすることです。1000兆円の借金があるにもかかわらず、国も市町村も節約志向を忘れています。人類の進化の視点から、もう一度見つめたいものです。