水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
水が流れるままに自然科学的な眼で解析・コメントして交流できたらと思います。

再生可能なエネルギーに係る記載(その15:Mgを媒体とした発電・蓄電の現状と将来への展望)

2013-03-17 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-3-17投稿

プロダクトサービス特集:環境に優しいエネルギー技術
マグネシウム文明の夜明け −石油に代わる新しいエネルギー
東京工業大学 機械物理工学専攻 矢部 孝 教授   本文を読む

(一部割愛しました。)

1.はじめに

太陽光のエネルギーは無尽蔵です。世界中の電力使用量が、わずか数万平方Kmの面積に降り注ぐ太陽光のエネルギーで賄える程です。サハラ砂漠の面積が860万平方Kmなので、そのエネルギーの巨大さが想像できるでしょう。しかし、この太陽光の利用は、現在非常に性能が上がってきているとは言え、太陽電池で行なえば十分なのでしょうか?困ったことに、曇りや雨を考慮すると、我が国の年間平均日照時間は4時間しかありません。太陽光だけで日本全体のエネルギーを賄うには、国土の60%にも上る太陽光受光面積が必要となるのが実情です(太陽利用効率30%と仮定し、リスク回避で10日分の貯蔵を念頭においています)。

世界中には年間平均日照時間が10時間を越す国もあるのでそこで発電するにしても、そこからエネルギーを輸送してくる方法がなければ他の国がその国に降り注ぐ太陽光を利用することはできません。即ち、エネルギー貯蔵ができ、移動可能な媒体が必要となる訳です。しかも、年間100億トン消費している石油・石炭をこのエネルギー貯蔵で賄おうとすると、当然数10億トン規模の媒体が必要となってきます。また、その媒体を製造するエネルギーも考えなければならないので、媒体候補となる物質はほとんど限られます。

私は、マグネシウム(Mg)を用いたエネルギー貯蔵を提案しています1,2)。Mgを酸素や水と反応させてエネルギーを取り出し、反応生成物である酸化マグネシウムを、太陽光や風力などの自然エネルギーを用いて、Mgに戻すことができれば、このMgがエネルギーの貯蔵、輸送媒体となることが期待できるからです。このサイクルには一切、化石燃料は関与せず、即ち、地球温暖化の危険因子となるものが介在しません(図1)。以下では、Mgを媒体とした再生可能エネルギーに関する研究開発の現状と将来への展望を述べたいと思います。

図1 マグネシウムと太陽光励起レーザーを用いたエネルギー循環システム。

2.なぜマグネシウムか

Mgの資源量は海水中でナトリウムに次いで2番目に多く、地球の海水中に1800兆トンあると言われています。また、ゴビ砂漠やアリゾナの砂漠には、かなりの量のMgが含まれています。埋蔵量を見ても、亜鉛の4億トン、アルミニウム150億トン、鉄8千億トンに比べて、桁違いに多いのです。

エネルギー貯蔵能力を考えると、単位体積当たりに発生できる熱量は液体水素の5倍であるので、コンパクトなエネルギー源でもあります。100万kWの発電所のわずか一日分の燃料を蓄えるためだけでも、1気圧水素だと、高さ10mで1km四方のタンクが必要ですが、Mgだと、高さ10mで15m四方と桁違いに小さいもので済みます(ここで、1気圧の水素としたのは、1気圧の圧力差では1平方mの面積に10トンの力がかかるため、大きなタンクでは気圧差をつけることができないので、大気圧で貯蔵するしかないからです)。自動車の例で考えると、ガソリンスタンドは通常、車200台分のガソリン10m3程度を蓄えています。これを水素と置き換えると、何と、33,000m3のタンクが必要となり、日本中の地下に水素タンクを設置しなければならないでしょう。

Mgの重量当たりの反応熱(水素燃焼も含めて)は25MJ/kgであり、石炭30MJ/kgとほぼ同程度です。現在の火力発電所の燃料をMgに替えることができれば、蒸気タービンで発電する現在の化石燃料の代わりに“リサイクル可能な石炭”としてMgを使うこともできるので、既存のシステムを継承することができます。また、Mgは引火の危険がないため、大量のエネルギー貯蔵には向いている物質です。

別の利用方法はマグネシウム燃料電池(空気電池)です。聞きなれない言葉かもしれません。一般に、燃料電池と言うと水素燃料電池しか考えない人が多いのですが、これは、水素を燃料として供給して、酸素との反応で電池になるものです。燃料となる水素は常に外から供給されるので、効率が高くなる。一般に、電池の効率は、容器全体を含めた電池の重量に対して発生可能な電力を言うので、金属電池は重量が重いために効率が悪いと信じられているのです。そこで、重量の軽いリチウムイオン電池が現在よく使われています。リチウムイオン電池の発電効率は、最高650Wh/kgですが、定常的には200Wh/kgと言われています。

ところが、燃料が外から供給される場合には、基本的には燃料は無限にあると考えられるので、容器の重さは無視できます。そのため、水素燃料電池の効率が高くなるのです。そういう見地に立てば、金属も、燃料として外から供給できれば、金属そのものが持つ純粋な能力を引き出すことができるようになると考えられます。米国の私たちの共同研究者は、既に亜鉛燃料電池を製作し、1回の燃料供給で普通乗用車(ホンダ・インサイト)の500km走行に成功しています(2003年のギネス公認記録)。しかも、燃料を供給することで、100回以上もこれを繰り返せることを実証しました。このときの亜鉛燃料電池の効率は500Wh/kg。これをMgに替えると、1500Wh/kgとなることが分かっているので、今後が大いに期待できる技術です。

リチウムイオン電池のように電気を使って充電するようなものは、普通乗用車には余り薦められません。充電が完了するまでドライバーが待てるかどうかは問題でしょう。これに対して、上述の亜鉛燃料電池では、亜鉛(将来はMg)燃料パックの交換はわずか3分で済みます。また、安全性も高いので、コンビニでも販売でき、新たなインフラも不要です。将来的には、リチウム空気電池も有望なのですが、リチウム原子の性能が、比容量3.83Ah/g、酸化還元電位3Vであるので、最高11.5kWh/kgが可能としても、500km走行可能な100kWhの電池を搭載する自動車が、現在世界中にある9億台に達するには、780万トンのリチウムが必要となる計算です。これに対してリチウム埋蔵量1100万トンは、余りにも少ない。また、現在年間リチウム生産量は2万5千トンしかなく、それでもリチウム争奪戦が繰り広げられています。大量にリチウムを含んでいると言われている海水資源でも、実は、1kgの海水中にリチウムは0.1mgしかありません。そんな資源を石油に代わる燃料とするリスクを冒せるでしょうか。

3.マグネシウムの還元

使用済みのMgは酸化マグネシウムMgOという白い粉末となって残りますが、次にこれを元に戻すことが必要です。従来のMg精錬は、ドロマイト(MgCO3/CaCO3)を焼成してCO2を飛ばし、MgOにケイ化鉄FeSiという還元剤を使用して1200-1500度という比較的低温で行われています。しかし、還元剤を回収できないために、これを作る資源とエネルギーを考えると、そのまま模倣しても再生可能エネルギーとはなり得ません。実際、世界のMgの7割を生産しているピジョン法(熱還元法)では、Mg1トンの生産にコークス10トンを使用しているので、Mgを燃料にするくらいなら、石炭をそのまま使った方が遙かに環境に優しい。

還元剤無しでMgを還元することは、そう容易なことではないのです。MgOの還元は蒸発の潜熱や分解に要するエネルギーに打ち勝ちながら、4000度という高温を実現しなければなりません。このエネルギーを単純に温度に換算すると2万度近くにもなります。このエネルギーを太陽光で賄おうとしても、ただ太陽光を集めるだけでは、このような分解を達成できないことは明らかです。

確かに太陽炉内で4000度近い高温を実現したという報告はありますが、これは単に加熱して到達した温度(顕熱)だけです。先に述べたように、蒸発・分解に要するエネルギーは顕熱に比べ桁違いに大きいので、その状態で物質を高温に保つことは不可能なのです。私は、この太陽光をレーザーに変えることができれば、更にエネルギー集中を高め、超高温を実現することができるであろうと考えました。加えて、レーザーでは容器全体を暖めずに局所的に高温を実現できるので、炉壁が超高温となることは無いというメリットがあります。

例えば、太陽光が1cm径の円状に集光されたと考え、その際に到達する温度が100度であったとしましょう。レーザーによって同じエネルギーが1mm径に集光できれば面積が100分の1となるので、1万度の高温が達成できます。太陽は光源が有限の大きさであるため、集光サイズの下限はこの光源の大きさで決定されます。太陽をレーザーという別の光に変換できれば、この限界を超えることが可能となる訳です。

面白いのは、1mm径の局所的な部分だけが高温となるので、そこから噴出して1cm径まで膨張すると、100度まで温度が低下することです。元々のエネルギーが1cm径を100度にする能力しかないのでこれは当然のことで、集光点から1cm離れたところは低温です。しかし、1mm径の小さな領域だけでは生産量を増やすことができないので、実際には何100本かのレーザーを1cm間隔で照射することになります。

熱伝導によってMgO中を熱が伝わると思う人が多いのですが、レーザーアブレーションの知識がある人はそうでないことが理解できると思います。レーザーエネルギーのほとんどは噴出する蒸気によって持ち去られるので、内部にはほとんど伝わらないのです。このときに持ち去られるエネルギーは、蒸発の潜熱であり、運動エネルギーです。

私たちのプロセスで更に重要なのは、こうした相変化を起こす領域を利用していることです。通常、入射エネルギーが増大すると温度が上昇します。輻射損失は温度の4乗に比例して増大するので、このままでは、どこかで輻射損失が優位となり、入射エネルギーがほとんど外部へ放出され利用できない事態が生じます。しかし、蒸発・分解する温度では、蒸発が継続している間温度上昇が停止するので、全ての物質が蒸発してしまうまで、温度は沸点に保たれるのです。水の蒸発を思い起こせば理解できると思います。いくらエネルギーを注入しても温度が増大しないため、輻射損失も増大しなくなる。このような状況を利用すれば、入射エネルギーが有効に蒸発・分解に費やされるということになります。

4.太陽光励起レーザー

    ・・・(中略)

5.おわりに

私たちは、地上での太陽光励起レーザーにこだわっていますが、これには理由があります。宇宙でのレーザー発振を目指すのも、夢はありますが、限られた予算をこれに費やすのは無駄に思われます。全世界で使用している電力は年間18兆kWh。100万キロワットの発電所にして2000基分です。・・・

図3 実用化に向けたロードマップ

 

最後に、地球温暖化や化石燃料の枯渇が深刻になるのは、まだ相当先の話。と思っている人が多いでしょう。しかし、今から20年以内には、30億人分の水が不足すると言われており、これは、農業・工業用水を含めた量であるので、まもなく、人類は深刻な食糧危機に見舞われることとなるでしょう食料の60%を輸入に頼っている我が国も深刻な打撃を受けることは間違いありません。この水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決するかのような報道がありますが、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要です。これは、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量なのです。

 

私たちは、この水を太陽熱で海水から精製する装置を完成させました。30億人が1年間に必要とする水は1.5兆トンですが、この中には、20億トンのマグネシウムが含まれています。世界で年間使用されている石炭・石油が100億トンなので、5年でこれに匹敵するリサイクル燃料が手に入ることになる計算です(図3参照)。現在、このようなシステムの実現に向けて、トルコでテストプラント建設がスタートしています。今後1年以内に、世界が驚くシステムが出現するでしょう(更に詳しい解説は、日経サイエンス6)とPHP新書7)をご覧ください)。・・・

・・・(後略)   」という。

 週プレNEWS エネルギー革命を起こす?新発明の「マグネシウム電池」ってなんだ

>>詳しく見る

トルコでテストプラント建設がスタートという。中東で実施するのは太陽光励起レーザーの日照時間を稼ぐためなのだろうか?

「世界の日照データ」
 わが国の日照時間は東南アジア、中東などと比較して短い。

 海水の淡水化(図1)で地球の海水中に1800兆トンあるというMgを海から回収して使用するようです。4方海に囲まれたわが国では非常に有利な方法であり、資源・エネルギーの自給に期待されます。

「地球温暖化や化石燃料の枯渇が深刻になるのは、まだ相当先の話。と思っている人が多いでしょう。しかし、今から20年以内には、30億人分の水が不足すると言われており、これは、農業・工業用水を含めた量であるので、まもなく、人類は深刻な食糧危機に見舞われることとなるでしょう食料の60%を輸入に頼っている我が国も深刻な打撃を受けることは間違いありません。この水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決するかのような報道がありますが、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要です。これは、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量なのです。」の記述には同感です。

 ちなみに、発電のための金属資源を回収するその他方法としては、
「海水中に存在する微量元素」の回収に係る投稿 ('13-01-03追加・更新  '11-04ー01~)
 「海水資源」の持つ可能性に係る記載を調べました。('10-12-19) 」で記載しましたように、海水中にはウランや金などを含めて全ての元素が溶けて存在しています。しかし、その濃度が薄いので、溶存資源を回収することは容易なことではありません。
 海水中のウラン、バナジウム、コバルト、リチウムの回収については実用化段階でありますが、コスト面を除いて回収の目処が立っているようです。
 また、水溶液中に存在するパラジウムなどの貴金属イオン(レアメタル)を迅速かつ選択的に抽出できる溶媒抽出法と天然繊維を使用する溶媒含浸繊維法を併用することで高効率で分離回収も実施されているようです。

<海水からの金属回収例>

 
(google画像検索から引用)

関連投稿:
海水からリチウムを回収する研究
 リチウムイオン2次電池の低コスト化
太陽光発電による電気と光触媒をハイブリット化した「水からの水素」の製造方法

 


大気汚染有害粒子の発生および拡散、被災要因・・・黄色い砂、PM2.5 強い風・・・とは 

2013-03-15 | 放射能など有害微粒子・エアロゾル関連

'13-03-10投稿、03-15修正・追加・更新

PS03-15: 下記の記載について修正・追加しました。

 偏西風などによって大陸からの黄砂、PM2.5の飛来は昨今、増加しています。2.5ミクロン以下の黄砂も有害物質を付着していると想われますので黄砂2.5として大気汚染粒子にいれたら、人への災害を未然に防げる手法として解り易いのではと想っています。

 人体に及ぼす影響として、エアコン、エアークリーナー、電気掃除機などのフィルターに集積された有害物質を吸着した黄砂、PM2.5など粉塵をフィルター交換時、洗浄時に吸引することによる二次災害について最近無視できないと思われます。集塵された高濃度のさまざまな有害物質が凝縮されている粉塵を吸引しないために、適正なマスクの選択、および手袋、衣服など保護具を着用することが望まれます。

 個人的には、被災が顕在化するか否かは、個人差が出る要因として重視しなければならない問題点と思われます。

また、

 最近国内では強風がよく発生しています。強風による二次拡散にも注意必要です。3月になってからの寒暖状況は気温は上昇傾向ですが、相変わらず、三寒四温的な様相です。詳しくは>>
 これらは大気中に浮遊する微粒子の質もしくは量の違いによる日傘効果の一現象と想っていますが、これらはすべて「風の質/量、圧力
」によるものと考えられます。

 個人的には、天気予報の中に、衆知し易い局地向けの風向・風力予報があればとも思っています。

 風については、偏西風、貿易風などグローバルなものと、季節がからむも台風、サイクロンなど、および地域的な竜巻(トルネード)、突風、つむじ風などありますが、

 なぜ風が起こるのか?に係る記載を個人的なメモとして調べました。

教えてgoo http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3235367.html
風はなぜ発生するのですか?

自由研究で風についてやっています。
しかしいまだに風がなぜ発生するのか説明を読んでもわかりません。
教えてください。(風が発生する実験も教えてほしいです)

No.3ベストアンサー10pt

陸地と海の比熱の違い(水は暖まりにくく冷めにくい)による温まり方・冷え方の温度差で上昇気流がおきます。
なぜ上昇気流が起きるかというと熱気球が飛ぶ原理と同じですね。
空気は暖められると膨張し周りの空気より軽くなり飛ぶことができるのです。
上昇気流が起きたところは気圧が低くなりこれが低気圧といわれるものです。
空気も水と同じで気圧が高いところから低い所に流れますので風が発生するという原理です。

No.1ベストアンサー20pt

風が発生する要因は
(1)地球には大気があります。(地球の重力に空気が集まっている)
大気それ自体が自発的に動きはしませんが、地球が自転していますので、大気の中心で地球が回転することになります。
そうすると地球と大気は違う動きをしていますので、いわゆる風が発生している状態になります。

(2)地球上では太陽が当たるところ(昼)と当たらない所(夜)があります。当然昼間は大気は温まり、夜は冷めます。
大気は暖かいと体積が膨張します逆に冷めると収縮します。
なので膨張している空気は、収縮している空気の方へ拡がります。
これも風の原因です。
上昇気流、下降気流も同じような原理です。
(実際の風の要因はもっと複雑ですよ)

もうひとつ

風(偏西風)が西から来る理由がわかりませんhttp://oshiete.goo.ne.jp/qa/926406.html?from=recommend

「「偏西風が西から吹くのは地球の自転のせい」だそうですが,この理由がわかりません。

北極を上に,南極を下にして,その前に立ったと仮定します。
そうすると目の前の地球(表面)は,左から右へ移動しているはずです。
(東方向へ回転)
そのとき,この地球表面を覆っていた大気が,地球の自転について行けない・・
ずれが生じる・・とすると,表面にいる人間は「風が東から吹いて来た」と感じる
のではないでしょうか?

この考え方のどこに誤りがあるのか,ご指摘いただきたく・・・。

No.9ベストアンサー20pt

参考URLの「相対的に温度の低い」は誤りではありません。フェレル循環を説明する図をよく見てください。北半球では、相対的に温度が低いはずの北で上昇し、温度が低いはずの南で下降しています。

 何度も言いますが、これは平均操作をしたために出てきた見せかけの循環です。実際には、温帯低気圧の東側の高温域で上昇し、西側の低温域で下降する循環になっています。フェレル循環は、ハドレー循環のように、どこの経度でも南で上昇し北で下降するという実態のある循環ではないのです。

 一冊、参考文献を上げておきます。
 高価なので、図書館などで探してみてください。
 「グローバル気象学」廣田勇著 東京大学出版会
 ISBN4-13-064701-6

参考情報: (google画像検索から引用)

○                                     ○

gooニュース

黄砂、九州から甲信に…PM2・5も飛来の恐れ

読売新聞2013年3月9日(土)20:43
「中国大陸からの偏西風に乗って飛来した黄砂が9日、九州から甲信地方にかけての広い範囲で観測された。

 気象庁では、水平に見渡せる距離が5キロ未満になった場合は、車の運転などに気をつけるよう呼びかけている。環境省は、微小粒子状物質(PM2・5)も黄砂とともに飛来する恐れがあるとしている。

 快晴の日に水平に見渡せる距離は通常、約20~30キロだが、松江市では5キロ、静岡市や京都市では8キロとなり、甲府市や大阪市でも10キロ以上あったものの、黄砂が観測された。

 名古屋市では前夜から駐車中の車の屋根などで黄色い砂が確認された。タクシー運転手中村勝信さん(52)は「出勤した時にボンネットやフロントガラスに砂が積もっていた。天気は良いが、空が曇っているように感じた」と話していた。」

⇒今回は事前に気象庁にて飛来予報が出されていて、黄色い砂が確認されていたので間違いはないと思われますが、黄砂は大陸の砂漠、沙地地帯から巻き上がった砂塵の代名詞であり、その粒度分布は幅広く、一般的には黄色ないし赤色系の色調であります。

 春一番が吹けば砂塵は舞い上がるし、どこかの国の火山灰などが飛んで来たのかもしれません。
黄色~赤い砂塵といえば、既報地震予兆としての異常着色発光で調べた
 天然土由来の鉱物として、
赤色弁柄天然酸化鉄赤)、辰砂(硫化水銀)、鉛丹
アンバーシェンナといった褐色
カドミウムニッケルチタンストロンチウム黄鉛亜鉛黄

黒色の煤はカーボンブラック

 

 顔料の世界市場規模は2006年時点で740万トンだった。2006年の生産額は176億USドル(130億ユーロ)で、ヨーロッパが首位であり、それに北米アジアが続いている。
生産および需要の中心はアジア中国インドに移りつつあるという。
<引用:ウィキペディア顔料 (詳しく見る)>

 大部分は中国からの越境飛来粒子と想われますが、厳密にいえば、さまざまな地域の地殻から発生した複雑な汚染粒子であり、どの国どの地域で発生したものであるのか正体は不明と想われます。

 今後は出所証明が必要な時代となりました。

 すなわち、中国インド、中東、パキスタンのみならず、オーストラリア(オーストラリア西部の赤い砂嵐、米国(トルネード)、アフリカなど突風、嵐など強風によって、大気中に巻き上げられて浮遊していると思われます。
詳しくは>>


引用:http://sprintars.riam.kyushu-u.ac.jp/archivej.htmlによれば、
(開発責任者 竹村俊彦(九州大学応用力学研究所))
(高さ1kmまでのエアロゾル予測のシミュレーション

 <黄砂>                    <大気汚染粒子>

 図の大気1kmまでのエアロゾル予測では、<黄砂>と<大気汚染粒子>はあたかも反撥しているように観えますが、黄砂とは共存していないようです。

 細かい黄砂の粒子径はサブミクロンレベルと下図の引用から推察されます。また、浮遊している高さは約3000mくらいまでという。

 黄砂の粒度分布例は再三、引用していますが、
「イラク(中東)からの黄砂」によれば、
http://www.shimadzu.co.jp/powder/lecture/
beginner/b03.html

2003年3月25日~27日にかけて、西日本において黄砂が観測されました。
  」

 粒子径は図から、中東からも飛来しているとのことで、PM2.5に相当する2.5ミクロン以下も多いということです。
要するに、中国のみならず、さまざまな発生源があります。


 話が少しそれますが、黄砂のみならず、日常、既報(空気中の塵埃の種類と粒子径)の記載によれば、
・意外と生活環境の空気中の塵埃の種類、特に個数についてはよく知られていません。環境中に混在している塵埃に係る記載から、・・・屋外の雑踏では優に数百万個/ft3(空気28リットル)以上であり、ウィルスなど加えれば、とてつもない数の有害物質の混在が推察されます。びっくりするような環境で日常生活していることです。
 具体的には、ハウスダスト 概ね0.5μm以上(一般的な塵埃、含むカビ、ダニ、フケ)の他に花粉、酵母、環境放射性塵 自動車オイル、 燃焼煤など。」 詳しくは>>といった塵もあります。

話を戻して、

 ここで個人的に問題とするのは、
 ・黄砂で微細なものはPM2.5(大気汚染粒子で2.5ミクロン以下の粒子径)の範疇に入っているのか? 

黄砂自体は有害ではないかもしれませんが、
 環境放射能(原発、地下マグマ、ウラン・レアアース鉱山、および、過去陸海空で実施された核実験)、インフルエンザウィルス、および、化石燃料によって発生する煤、硫酸塩など大気汚染微粒子、加えてCO2、SO2などSOx、NOx(窒素酸化物)、および窒素有機化合物(VOC)などガス状物質などの気汚染物質を吸着して大陸からのPM2.5に象徴されるハイブリッドな汚染を増加させていないか?と推察されます。

また、光の波長より小さな粒子径の黄砂は光を吸収せず透過するため、黄色を目視で識別できませんが、サブミクロン以下の微粒子が1kmを超える上空にはかなりあるのではと?妄想しています。
 すなわち、既報ではsprintarsエアロゾル光学的厚さ (合計) (550nm)について調べましたが、それ以下の観測されない超微粒子、たとえば、環境放射能、および、高度3000mまで存在するという黄砂などは測定波長が回折されている可能性もあるのでは???と個人的には想われます。
 反射した光は目視で識別可

  (google画像検索から引用)

 環境放射能による内部被曝による後遺症は一般的には3年・5年・8年後に発症すると言われていますが、大気汚染粒子による被災は即効性があるようです。個人的には詳細不詳。
参考関連投稿:
エアロゾルに係る記載(その34:インドでもPM2.5大気汚染深刻化 年間約67万人が死亡という)

  PM2.5は今のところ例年並みとも言われていますが、黄砂、PM2.5を含めて高さ3000m位までの存在状態を光学的な解析をベース徹底的に顕微鏡観察による粒子径、形状、複合性および高感度高分解能の分析によって組成解析して、その結果を公開したらと思っています。黄砂の表面には、微細粒子が電荷的に吸着していると個人的には推察されます。
参考関連投稿:
エアロゾルに係る記載(その35:大規模な黄砂の嵐が発生 PM2.5同様に徹底監視が必要か!) 

 ・一般的に有害なエアロゾル粒子と知られている花粉などは数十ミクロン以上であり、ガーゼマスクで十分であるが、インフルエンザウィルスなどに対しては、他人への伝染の恐れを少なくする効果であり、もっと細かいサブミクロン、ナノレベルの有害微粒子に対しては化学吸着可能な防毒マスク仕様にしなければ外出も出来なくなるのか?引き続きさまざまな考え方を調べる予定です。

 ・ガス状分子は:1nm前後

 ・黄砂粒子径の分布は約0.1~50μm
  組成は主に、SiO2から成り、AlO3、Fe2O、CaO、TiO2などを含む複合の酸化物
 
 ・核燃焼灰は0.01μm~0.1μm
 
 インフルエンザウィルス(AH1N1 2009) 詳しく見る>>
 球状で約50~100nm(0.05~0.1μm)

  


トリチウム、トリチウム水の発生に係る情報  ふげん排気筒でトリチウム値上昇

2013-03-15 | 環境放射能関連

'13-03-12投稿、03-15追加・更新

 既報で記載したように、汚染水を海に放出するためには、汚染水から多核種からなる汚染水をうまく除去出来ても、三重水素(トリチウム)を減らすことはほとんどできず、当初の計画の見直し?を迫られているという。現状、敷地内には1000トンのタンクは千基(約100万トン)近くあるという。
関連投稿:
環境(水)中の放射性物質の影響と浄化に係る記載(その36:汚染水処理軌道に乗らず 新たな問題発生 )

 処理されない不可解なトリチウム(三重水素)に係る記載を調べたところ、現状、24万5000トンの汚染水に含まれるトリチウムは1リットルあたり500万ベクレル。福島第一原発の内規である保安規定で示されているトリチウムの年間放出量は22兆ベクレルとなっている。つまり現行の基準を順守した場合、前述した汚染水を放出できる量は最大でも年間4400トン(440万リットル)程度にしかならない。
 このトリチウムは一般的には水自身が放射化された場合に生成する可能性があり、水の水素や酸素の放射化は、原子炉の動作時にはありえるという。

・(軽)水素 → 重水素 → 三重水素 (トリチウム) 

一般的な「放射化」に対する定義そのものが不明確なようですが、「放射化」には中性子線による被曝もしくは高い崩壊放射線エネルギーが必要なようです。
 項目2の記載において、比較的高エネルギーのガンマ線による励起によって瞬時(半減期が7.13秒と短い)ながら放射化が生ずる事例があることが判りました。
詳しくは教えてgoo 2009/10/12>>

参考関連投稿:
福島第一原発 汚染水の海洋放出に半世紀以上!?という。
環境水の性状異変に影響しているのか?

 個人的に不詳につき、水の放射化による重水素 、三重水素 (トリチウム)生成に係る記載を調べました。

 関係あるかどうかは不問ですが、環境中の放射能による反応は複雑過ぎます。
これらは、環境中にも少なからず影響を与える可能性があることが下記からも伺えます。

PS03-15
47ニュース
ふげん排気筒でトリチウム値上昇 

「福井の新型転換炉原型炉ふげんの排気筒で放射性トリチウムの値が一時、通常値の2倍程度まで上昇。 2013/03/15 12:49  【共同通信】」

ウィキペディア「ふげん」

「、福井県敦賀市明神町にある原子力発電所廃炉である。・・・

日本国産の炉形式で新型転換炉と呼ばれ、原型炉段階にある。世界初のプルトニウムを本格的に利用する炉であり、MOX燃料の燃料数も772本と世界最大である。

特徴
国産の理由
  • 原子炉技術の向上。
  • 原子炉を安定的に動作させる為。
  • 輸入した燃料の有効活用。
問題点

⇒トリチウムの制御・管理は下記の核融合と同様に監視しなければならない。
何が原因?現状不詳ですが、原発は人知を超える御しがたいことが伺えます。

○                                          ○

安全情報公開
核融合科学研究所(NIFS) 研究所岐阜県土岐市
安全にかかわる具体的な項目とデータ、及び関連の資料 
http://safety-info.nifs.ac.jp/safe/safe_03.html
(一部割愛しました。)

1.重水素実験の目的

 重水素は通常の水素に比べ2倍の重さの質量を持っており、これまでの世界で行われてきた実験では重水素プラズマの方が閉じ込めなどについて性能の良い結果が得られています。
  ヘリカル型装置のLHDでも高性能の結果が得られるかどうかを調べることは、非常に重要な意義があります。
  また、重水素を用いた実験では微量ではありますが中性子が発生します。この中性子や、その他の高エネルギー粒子がプラズマの中でどのように振る舞うかは、核融合炉の設計において重要であるばかりでなく、基礎的・学術的な研究として極めて大切で、核融合科学の学問的基礎を作るという観点から核融合科学研究所の大切な研究として位置付けています。

2.発生する中性子およびトリチウム量

2.1 発生メカニズムと発生量
  現在検討されている重水素を用いる実験計画では、最初の6年間は毎年最大100回、7年目に最大862回重水素を用いた実験を行うことを検討しています。
 その時の磁場の強さは3~4テスラで、温度はプラズマ中心で5500万℃、密度は1立方cmあたり7×1013個を予想しています。加熱に用いる重水素ビームのエネルギーは25万電子ボルトを予定しています。

 ここで生成された重水素プラズマ中において、重水素同士が有限の確率で核融合反応を起こし、実験1回あたり、最大2.4×1017個のトリチウム原子、陽子、ヘリウム3原子(非放射性)、中性子が発生します(下図参照)。最大年間862回(1回は10秒)実験を行う場合には、最大年間2.1×1020個のトリチウム量となり、これは重さで1mg、放射能で約10キュリー(Ci)となります。・・・

トリチウム発生原理

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また、ここで発生した中性子が冷却水に含まれている微量の重水素と衝突した時にも、トリチウムが発生します。
  最大年間862回(1回は10秒)の実験では、照射を受ける冷却水(プラズマに近接するもの) 0.4 ton中に発生トリチウム量は5.2×109個で、約2.6×10-10 Ci(約10ベクレル(Bq)となります。
  関係冷却水量は85tonなので濃度は約1×10-4(Bq/l)となります。これは自然水中のトリチウム濃度のほぼ1万分の1にあたります。

2.2 トリチウムの除去方法

 トリチウムの除去装置は、真空排気系と実験室の空気系の2系統に設置し、安全対策に万全を期すように設計・検討しています。

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真空排気系

生するトリチウムのほとんどは、LHD内から真空排気装置を介して排出されます。この真空排気装置後方にトリチウム除去装置を取り付けて、トリチウムを除去いたします。
  除去方法は、トリチウムをガスのまま金属に吸収させて除去する方法や、トリチウム水として水の形に変えた後に除去する方法等がありますが、どの方法が最も良いか、現在検討中です。
  いずれの方法を採った場合でも、トリチウム(水)が除去されたあとの排気(水)は、残存トリチウム量を検査し安全が確認された後に放出されます(下水への放出を希望しています)。

 空気系

 プラズマ真空容器内作業時には、真空容器壁から空気中にトリチウムが出てきますので、吸気装置により真空容器内の空気を吸い込み、トリチウム除去装置に送ってトリチウムを除去します。
  また、実験室内の気圧は外気からほんの少し下げた状態に維持する計画ですので、実験室内の空気が直接外へ漏れ出すことはありません。実験室内から排出される空気は検査の後、トリチウムが含まれる場合はトリチウム除去装置に送ってトリチウムを除去します。
  空気系におけるトリチウムの除去方法も、前述の真空排気系の場合とほぼ同じですが、扱う空気の量が格段に多いため、大規模な除去装置となります。

3.排出トリチウムによる公衆の被曝評価

重水素実験を行った場合の、排出トリチウムによる被曝評価は下記の通りです。
(1)下水への排出

 1日1.2トンの排水を基準(60Bq/cc)の5%のトリチウム濃度(3Bq/cc)で5ヶ月間排出した場合を以下に示します。
  排水は下水処理場から土岐川に流れ渇水期(流量288,000トン/日(注))には自然のトリチウム濃度を1.2%上げます。下流においてこの水で作物を作り食するとして、その割合が全食料の3分の1と見込まれる場合は、この人の被曝量は1.8x10-8ミリシーベルト(mSv)/年となります。
  この被曝量は公衆の被曝限度(自然放射線による被曝量とほぼ同じ)1mSv/年の1億分の2程度であります。また、水として排出されるトリチウムの総量は最大0.015Ciと見積もられています。

(注) H7年2月~H9年2月の間の3ヶ月毎に測定。この間の最小流量12,000トン/時(H8.8.6)による。
(2)空気中への排出

 極端な場合として、空気中へ年0.1Ci全量のトリチウムが排出された場合について示します。放出される量の50%が水蒸気型とします。また、呼気中の水分の7割が体内に吸収されると仮定します。気象データは可能な限り研究所土岐地区で観測したデータ(1987)を用いました。
  結果は、研究所周囲数100メートルから1キロメートル付近の位置で被曝量は最大となり、その値は成人男子で8.7x10-9mSv/年となります。この値は公衆の被曝限度の1億分の1程度の値であります。また空気中トリチウム濃度は自然のトリチウム濃度の1000分の3(0.3%)程度となります。
(3)安全性

 これら被曝量は公衆への基準や自然レベルによる被曝量に比べ、充分少ない(1億分の1~2程度の)超低線量放射線なので安全性に問題はないと考えています。        

  ・・・(後略)           」

 


環境(水)中の放射性物質の影響と浄化に係る記載(その39:放射性セシウム、電気で7割除去可能という。)

2013-03-15 | 環境放射能関連

'13-03-14投稿、追加・更新

中国新聞

セシウム、電気で7割除去
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201303130049.html

「電気を利用し、土壌の放射性セシウムを最大約7割除去する技術を、近畿大工学部(東広島市)の井原辰彦教授(無機材料化学)が開発した。東京電力福島第1原発事故に伴う除染作業への活用が期待でき、化学物質を使う方法より環境に優しいという。

 底に金属板を敷いた容器に汚染土と水を入れ、泥水にプラスの電極を差し入れ、金属板にはマイナスの電極をつなぐのが基本的な仕組み。プラスの電気を帯びたセシウムイオン(原子)をマイナスに帯電した金属板に引き寄せ、吸着する。

 

 福島県川俣町にある学校の校庭の汚染土10グラムと水道水35ミリリットルを使って近畿大工学部で実験。回収効率を高めるため、イオンを引き寄せやすい液体に吸着剤となる顔料の紺青(こんじょう)を混ぜ、容器の底の金属板に塗った。泥水を通さず、イオンだけを通す膜を張った。100ボルトの電圧を30分間かけ最大73・4%セシウムを除去できた。

 

 セシウムの除去には化学物質の使用が検討されている。電気を使えば環境に負荷をかけずに土を再利用できる可能性が広がる。

 福島県では除染作業で集めた汚染土をどこに運ぶか頭を痛めている。農家の農地再生への願いも切実だ。「実用化に向け、企業とも協力したい」と井原教授。既に特許を出願済みで、28日に大阪府の近畿大である日本原子力学会で発表する。」という。

 ⇒ 既報(その3):除染・回収方法2011-08-21によれば、
1)環境放射能を吸着させて、除染する物質はゼオライトなど数々の顔料、2)土壌や河川の放射能汚染を除去する技術として、マイナス電気を帯びた粘着物質を出す光合成細菌をセラミックに吸着させ、プラスイオンを持つウランなどの放射性物質を回収する方法、3)トリウムを対象とした場合では、イオン交換樹脂によって除去するようにし、またルテニウムについては物理的吸着機構等を利用した活性炭吸着法、4)RO膜(逆浸透膜)と天然鉱石主原料の無機系凝集剤が持つ電荷を利用した吸着を組み合わせた方法、5)青色顔料の一種「紺青」の主成分「フェロシアン化鉄」に、セシウムを吸着する働きがある点に着目。汚染水にこの顔料を混ぜ、遠心力で分離した後、セシウムとともにフィルターでこし取る方法、6)藻類を使って汚染水から放射性物質を取り除く実証実験を行い、短時間で効率的に除去する方法で10分間程度で高濃度の汚染水からストロンチウムは8割、セシウム137は4割取り除くことに成功。など提案されていました。

 最近では、既報(その37):農地の除染に適した顔料が見つかったという。によれば、農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)は放射性セシウムを吸着できる薬剤9種類を調べた結果、プルシアンブルーという顔料を使った薬剤に、福島第1原発事故の除染に使われている鉱物ゼオライトを上回る吸着効果があることが分かったという。


 本法は100ボルトの電圧を30分間かけ最大73・4%セシウムを除去できたという。詳細内容が不詳につき、この方法を量産化時の問題点など定かではありませんが、セシウム以外の放射性元素にも適用できるのか興味あります。

 原理的には金属メッキを適用した方法でしょうか?それとも、セシウムイオンを吸着させた紺青(こんじょう)を電着塗装の一種なのだろうか?個人的には現状不詳ですが、化学物質の使用しない方法ですが、pH制御などすれば、回収率がどのように変化するのだろうか?

 金属板に吸着したセシウムおよびそれ以外の物質にはどのようなものがあったのだろうか?

 イオンだけを通す膜の材質、ポアー径はどのようなものであるのか?など、
別途調べてみたいと思っています。

 いずれにしても、提案された数々の除染方法において、除染後の放射能が付着した材料、電極、および排水、廃棄物などを最終的にどのように処分するのか?原発使用済み燃料棒と同様、各システムのトータルコストを判断する重要な要素と思われます。

追加・更新
阿修羅コメント欄の本法に対する一部の意見を抽出してみました。

引用:http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/709.html

・01:集まったセシウムはどうするの?

・03:微生物やバクテリアは、バランスが変化するか、下手をすれば全滅じゃないか。

 

田畑には、使えそうにないな。

・09:福島の原発災害への対処に利潤性を持ち込むことは如何なものかと思う。

増してや大学の研究者であれば、例え私学であっても無償提供する事が好ましい。

東芝の様に事故に関わった企業が、土壌除染などでヤケブトッテイル様子は大変見苦しい。

・10:除染は金と労力のムダであるのみならず極めて危険な作業。
どんな機械を使っても膨大な汚染土の採取から廃棄まで
自動化するのはとても無理、沢山の作業員が必要だ。
チェルノブイリの除染作業員がどういう末路をたどったか知っているだろう?
こういう発明は福島の人間に無用な期待を持たせて
ますます被曝させる悪の技術である。

・11:一様なセシウム水溶液乃至セシウムコロイドなら可能かも知れない。
一様ならね。
ディスポーザーにでもかけるのかな。
…てなわけで机上の論理かと想像。
恐らく考える限りだが一応の理はある。

13:ウラン、プルトニウム、ストロンチウム、そしてその他多数の核種はどうするのだろう。
放射能漏出の規模は、あまりにも途轍もなく莫大なのだ。どうすることもできないのが現実であろう。

 

 


環境中の放射能、黄砂、大気汚染微粒子および有害ガスの与える疾病の因果関係は現状不詳? 徹底究明を!

2013-03-14 | 放射能など有害微粒子・エアロゾル関連

 '13-03-14投稿

  3.11大震災によって、有害物質が環境中に大量漏洩した福島原発事故から2年。いまなお、福島原発の収束の目処は立っていないようです。

 結果として、福島原発事故によって発生した放射能汚染は人知を超える複雑さから、その収束、および生態系に与える影響について、さまざまな分野で議論されていますが、現状、結論には至っておりません。
加えて、
 昨今、顕在化して衆知となった
大陸からの黄砂、大気汚染微粒子および有害ガスなど陸海空に存在している有害物質は放射能と並んで、もしくは複合化、共存して、生態系に対して悪影響を与えているのでは?と推察しています。因果関係は現状不詳につき、徹底究明を!期待します。

関連投稿:
放射性物質の影響と浄化に係る記載
(その34):想定外の福島原発、ひしめく汚染水タンク
(その36):汚染水処理軌道に乗らず 新たな問題発生
エアロゾルに係る記載
(その30):大陸からの有害ガスと微粒子によるハイブリッド汚染は今後も!)
(その34):インドでもPM2.5大気汚染深刻化 年間約67万人が死亡という

 関係者の努力にもかかわらず、海流、雨風による自然拡散以外に、人知を超える未曾有の環境汚染になす術もなく、止む無く、
1)放射能で汚染した炉冷却水を海に放出したり、
2)被災地を迅速に復旧するために、震災で発生した放射能、重金属など特定化学物質で汚染された瓦礫を他地域で焼却したり、
3)陸地に沈積した放射能の除染によって発生した廃棄物を河川などに不法投棄したりして、人為的に拡散させたりしています。

参考関連投稿:
1)(その8):今までの漏洩情報の現状整理2011-06-14 
2)(その21):被震災地の「がれき(瓦礫)」処理について)
  (その28):焼却炉のフィルターをくぐり抜ける放射能
3)(その30):除染の不法疑惑



 放射能、黄砂、PM2.5大気汚染微粒子、有害ガス、ウィルスなどの存在状態を徹底的に顕微鏡観察による粒子径、形状、複合性の解明、および高感度高分解能の分析によって組成解析が出来るように工夫して、
その結果に基づいて発生源の推定および対処方法などを公開したらと期待しています。

 
 私も含めて多くの人が妄想?を起こさないためにも有害な汚染物質の実態(質/量、望ましくは個数)を的確に把握することが必要かと思われます。

 すなわち、花粉などは粒子形が大きいので発生源の推定は凡そ可能ですが、分析が難しく、かつサンプリングなどに手間のかかる非現実的な提案かもしれませんが、
これからは      
出所証明が必要な時代になるのだろうか?>>詳しくは

まえがきが長くなりましたが、

以下、上記の環境中の諸悪がもたらす疾病に係る記載を調べました。

YAHOOニュース
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130311-00000006-pseven-soci

山本太郎の震災瓦礫焼却批判 東大・中川准教授が論拠を一蹴

NEWS ポストセブン 3月11日(月)7時6分配信

「福島第一原子力発電所事故は大きな爪跡を残した。政府や電力会社による隠蔽は追及されるべきだが、その一方で、科学的根拠なしに放射能の危険性を煽り、いわれなき「福島差別」を生んだことは到底看過できない。

 放射能に関する間違った情報やデマは、震災直後よりは減っているが、根強く残る。

 2月17日、俳優で反原発活動家の山本太郎はツイッターに、〈大阪の瓦礫焼却が始まり母の体調がおかしい。気分が落ち込む、頭痛、目ヤニが大量に出る、リンパが腫れる、心臓がひっくり返りそうになる〉と瓦礫焼却を理由に母親の体調が崩れたと投稿した。

 大阪府と大阪市は昨年8月、2014年3月までに最大3万6000トンの瓦礫を受け入れることを決定し、今年2月1日からゴミ処理場での焼却が始まった。焼却される瓦礫は放射性物質が基準値以下のものに限られるし、大阪で焼却されているのは岩手県の瓦礫だ。そもそも放射線の影響によって〈気分が落ち込む、頭痛、目ヤニが大量に出る、リンパが腫れる、心臓がひっくり返りそうになる〉などの症状が起こるはずはない。

 東京大学医学部附属病院放射線科准教授の中川恵一氏はこう指摘する。

「環境省が公表している放射線量の数値を見ると、焼却現場で実際に焼却する作業員が受ける放射線量は年間1ミリシーベルト以下。ちなみに飛行機の国際線乗務員が地上勤務の人より余計に受ける自然放射線は年間2~3ミリシーベルトです。処分場周辺住民が受ける放射線量は年間0.01ミリシーベルト以下で、健康に影響が出るはずはない」
*中川准教授の放射能被ばくに対する考え方を参考として文末に記載

ついで、1960年代の日本 自然放射線による被曝は今より高いとの報告http://www.news-postseven.com/archives/20110402_16229.html 

「自然界にはもともと多くの放射性物質と放射線が存在する。これを自然放射線と呼ぶ。

 日本の自然放射線による被曝は年間1.5ミリシーベルトと述べたが、1960年代の平均的な被曝量は、これよりはるかに多かった。米ソ冷戦時代で、両国が核実験を繰り返していたからである。

 当時、北半球全域にわたり、空気中のセシウム137やストロンチウム90の濃度は現在の数百~数千倍に及んでいた(UNSCEAR 2000年報告書)。

 もちろんこれは自然放射線ではないが、核実験により、世界中が高い放射線を浴び続けた時代もあったわけで、日々の生活で受ける放射線量は、この程度の幅では健康被害は起こさないと考えられている。※週刊ポスト2011年4月8日号」」という。

 

 放射能漏洩の影響で問題になっている福島県での甲状腺検査では

 

子どもの甲状腺検査 福島県以外と同じ NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20130308/k10013054841000.html

「原発事故を受けて、福島県が子どもを対象に行っている甲状腺の検査で、小さなしこりなどが見つかった割合が、福島県以外で行った検査の結果と同じ傾向だったことが分かり、環境省は、福島県での検査結果は原発事故の影響によるものとは考えにくいとしています。

原発事故で放出された放射性ヨウ素は、子どもの甲状腺に蓄積してがんを引き起こすおそれがあり、福島県は当時18歳以下だったすべての子どもを対象に甲状腺の検査を行っています。
福島県などによりますと、ことし1月下旬までに検査を受けた13万3000人余りのうち、41.2%の甲状腺に5ミリ以下の小さなしこりなどが見つかりました。
環境省は、見つかったしこりなどはほとんどが良性のものだとしていますが、福島県の保護者などから事故の影響が大きいのではないかと不安の声が上がっていたことから、原発事故の影響が小さい青森県の弘前市、甲府市、それに長崎市の3か所でも同じ検査を行いました。
その結果、検査した3歳から18歳までの合わせて4365人のうち、福島の検査で確認された小さなしこりなどが56.6%で見つかり、福島県とほぼ同じ傾向だったということです。
これについて、環境省は「福島の結果が原発事故の影響によるものとは考えにくいことが分かった。この結果が不安の解消につながることを期待したい」と話しています。」という。

 これらのように環境中に浮遊する瓦礫焼却灰、自動車の燃焼煤に含まれる諸々の有害物質疾病との因果関係がとれてはいませんが、その他数々あります。

 この関係の解り易い引用として、

 放射能汚染廃棄物の循環と問題点の引用記載によれば、環境汚染物質への曝露の偏りと環境弱者の健康リスク発現確率評価によれば、

 放射性物質やベンゼン等の微量環境汚染物質による健康リスクは、環境汚染物質の曝露側条件(特異な曝露形態に曝される集団・個人等の外部条件)と特異な被曝露側条件(特異体質や持病等を有する内部条件)とが重複する場合に、高頻度で発現すると考えられる。

 

・・・」 という。

  大気汚染粒子中の窒素を含む有機化合物とかベンゾピレンなどは発ガン性があるとも言われており、喘息のみならず、肺ガンなどによって死亡することもあるいう。これらを吸引した場合は放射能の内部被曝による後遺症3・5・8年潜伏期(遅効性)とは異なり即効性があるのだろうか?

 結局は環境汚染物質の曝露側条件(特異な曝露形態に曝される集団・個人等の外部条件)と特異な被曝露側条件(特異体質や持病等を有する内部条件)とが重複した場合の個人差にによって発症時期が異なることによるものか??

 個人的に、いまだに不詳なことは、さまざまな有害粒子による疾病即効性遅効性との関係です。なぜ潜伏期間があるか?ということです。

 さまざまな放射能など有害微粒子の生物学的半減期、代謝期などの影響なのだろうか?

 参考関連投稿:
 後遺症3・5・8年潜伏期についてによれば、
 後遺症発症の潜伏期間として、「元広島陸軍病院医師 肥田舜太郎氏が警告」によれば、
 「●3年後の「ブラブラ病」、7~8年後の「白血病、がん」に注意すべき・・・」という。

 オリーブ ニュース【放射能汚染は5年の潜伏期を経て顕在化する。】という。
日本は四方海に囲まれた島国なので、海、地下水および台風など水からの拡散効果が大きいことからチェルノブイリの実績通りの5年になるかは今後注目が必要かと個人的には思っています。

 核実験、核爆発、宇宙粒子線、原発など環境放射能の壊変によって新たに生成した放射能の放射線の質の経時変化の影響でもあるのだろうか?と個人的には妄想しています。

 関連投稿:
(その33-1):放射能はどのように壊変していくのか?

自然放射能の壊変の一例として、
 

引用を詳しく読む(クリック拡大) 

  また、上記の引用で、環境省が公表している放射線量の数値を見ると、焼却現場で実際に焼却する作業員が受ける放射線量は年間1ミリシーベルト以下。ちなみに飛行機の国際線乗務員が地上勤務の人より余計に受ける自然放射線は年間2~3ミリシーベルトです。処分場周辺住民が受ける放射線量は年間0.01ミリシーベルト以下で、健康に影響が出るはずはないおよび、核実験により、世界中が高い放射線を浴び続けた時代もあったわけで、日々の生活で受ける放射線量は、この程度の幅では健康被害は起こさないと考えられているというが、

放射線に係る記載(後遺症)によれば、
・・・(エアロゾルとして空気中に浮遊している目に見えない放射能物質の微粒子が体内に取り込まれた場合の内部被曝について記載しました。全日本民医連「根底が崩れた原爆症「認定基準」」によれば、・・・)被爆者に影響した放射線は三種類あります (1)一分以内に到達した初期放射線、(2)きのこ雲にふくまれて上昇し、黒い雨、黒いすす、放射性微粒子になって降った放射性降下物からの放射線、(3)爆心地に近いところでは、地上の残留放射性物質(中性子線をあびて放射性をもった土や建物など)からの誘導放射線―の三つです。
 
 一・五以内で被爆した人は、主として(1)の初期放射線を浴びました。非常に高い線量を体の外からあびる「外部被ばく」によって、多くが亡くなっています。
  一方、遠距離被爆者は(2)の放射性降下物、後から爆心地に入った「入市」被爆者は(3)の誘導放射性物質によって、低線量ですが、やはり「外部被ばく」しました。 また、どの被爆者も呼吸や飲食で体内にとりこんだ残留放射性物質から放出された放射線で、集中的に「内部被ばく」しています。
 
ところが放影研は、「内部被ばく」の影響は小さいとして無視してきました。これが厚労省の基準が被爆実態とかけはなれる原因になっているのです。・・・」
という。

  一般的には放射能の内部被曝による疾病は後遺症と言われていますので、今後の動向について注意深く監視する必要があると思われます。

  核実験などによる放射能の影響はそこから発生する放射線による外部被曝、のみならず、内部被曝の影響に係る上記の引用から、被爆者も呼吸や飲食で体内にとりこんだ残留放射性物質から放出された放射線で、集中的に「内部被ばく」について考慮する必要がある思われます。
 実際、世界中には上記の放射線量を上回るイラン、ブラジルカラべり、中国揚江などの地域など数々あることも事実ですので、高線量の浴びたとしても、特に、即効に影響がでるとも考えられないので、この場合も外部被爆と内部被曝の影響を考慮してその地域の平均寿命など遅効の推移など詳しく調べてみる必要があるかもしれません。

外部被爆による全身被災>(クリックして拡大)

(google画像検索から引用)
・原爆、大量漏洩による瞬時の放射線、熱線
・環境中の放射性物質からの長期間の被曝
 
・環境中の放射性物質の身体への付着による炎症

内部被曝による体内での被災>
(クリックして拡大)

 (google画像検索から引用)
・呼吸、飲料水、食物などからの蓄積

 また、環境放射能が人体に及ぼす影響として、「ホルミシス」と「ペトカウ」効果が言われていますが、
  『大線量よりも低線量が怖い放射能のペトカウ効果』によれば、
本文を詳しく読む 

中川准教授の考え方として、

「・・・『DNA傷つけるラドン』は、マスコミや御用学者の放射線に『被曝しても大丈夫。安全で安心』ではなく、正反対の原発の危険性を40年間訴えていた京大の小出助教と同一意見で、放射線被曝は『天然ものでも放射線は例外なく危険。』である。
電離作用がある放射能は、その由来に無関係にすべてが危険なので出来る限る避けるべきなのです。
中川恵一東京大付属病院准教授は助からない末期がんの緩和ケアの責任者なのですが、発癌のメカニズムにDNAの放射線被害が大きく影響していると判断している。
生命の設計図のDNAが正しくコピーされれば人間は半年後には新品の体に作りかえれれているのですが、放射線でDNAが損傷する為に老化や癌の発症が起きる。
がん細胞は不死だが、正常な細胞はDNAのコピー回数に最初から限度が決められていて、必ず最後には死ぬ。
細菌などの下等生物では条件さえ良ければ無限に増殖していくので原則的に不死ですが、我々のような高等生物では『死』(一定の寿命)は初めから予定されている。
どれ程条件が良くても不死は無理で『生命の限界』(寿命)の原因は、地球上に天然に存在する放射線被害での不可避な『DNAの傷』なのでしょう。
45億年の地球が未だに持っている天然放射能の影響で時間の経過と共に、必ずDNAが傷つく。
長生きする巨大な象も1年で死ぬ小さなネズミも実は個体の一生涯の呼吸数や心拍数はまったく同じ数で、地球上の高等生物では一定の同じ原理が働いている。
生命の『傷ついたDNA』の再生の為に、必然的に我々生命全員の『死』が最初から約束されている。(放射線の総量ではなく活性酸素の総量であるとの説もある)
毎日新聞2011年12月25日『Dr.中川のがんの時代を暮らす』のDNA傷つけるラドンの意味は恐ろしくもあるが、とんでもなく大事で『生命とは何か』『死とは何か』との根本的な命題を含んでいる。
今の日本人は2人に1人が癌にかかり、3人に1人が癌で死にますが、こんなことは実はそんな昔からの話ではなくて極最近に起きた新しい話なのです。
福島原発事故に関連して、60年代にはビキニ水爆など大気圏内核実験を大量に行っていた影響で日本を含む世界中の放射能レベルが今よりも千倍も高かった。
マスコミ報道では『だから放射能は怖く無い。安全・安心』との無茶苦茶な意見が垂れ流されていましたが、半世紀後の現在の癌患者の大量発生がアメリカやソ連の水爆実験の放射能被害の影響である可能性は十分あるのでしょう。
喫煙者の肺がんも煙草自体ではなくてタバコの葉に付着している放射能が大きく原因しており、非喫煙者にいたっては、その肺がんの最大要因は放射能の被曝なのです。・・・」 という。

 


異常気象に係る記載(その22:春一番後の寒さと暑さの繰り返し。原因は大気浮遊粒子濃度変化の影響か?)

2013-03-13 | 諸悪発生要因の考察とメカニズム仮説
 '13-03-04投稿、03-13修正・追加・更新
 別報にて、中国は世界最大のエネルギー消費国で、火力発電所や工場、自動車などの化石燃料の利用急増が大気汚染の深刻化や地球温暖化の原因となっているという。
 
  既報(その8)によれば、去年の夏は米国では観測史上最も暑い年(2012 米国)に見舞われて、暑さのため7月には国土の61%が干ばつに見舞われた。農作物に多額の被害が出たほか、約370万ヘクタールの森林が火災で焼失。10月末にニューヨークなどを襲ったハリケーン「サンディ」を含む11の災害による損失額は10億ドルに達したという。
 アメリカ、コロラド州ボルダ―にある国立大気研究センター(NCAR)の大気科学者ジョン・ファスーロ(John Fasullo)氏とケビン・トレンバース(Kevin Trenberth)氏は、ある問題の答えを探すため、地球湿度のパターンを研究した。21世紀末の大気中で、二酸化炭素(CO2)濃度が予測通り現在の2倍になった場合、どれくらい暖かくなるかという問題だ。・・・ ファスーロ氏によれば、気温上昇の度合いを正確に予測する上で鍵を握るのは雲だという。雲は地球のエネルギー収支に大きな影響を及ぼす。まず、白い雲は日光を反射して地球を冷やす。大気中の高さによっては、毛布のような役割を果たし、熱を閉じ込める
 しかし、雲は形や大きさ、明るさが目まぐるしく変わり、モデル化が難しい。人工衛星による観測は不完全で、誤差が生じる。ファスーロ氏とトレンバース氏はこれらの難題を回避するため、雲が生まれる仕組みに着目した。その環境は相対湿度が高く、水蒸気が豊富にある。・・・
 雲が形成される対流圏のうち、高度1000メートル前後にあるドライゾーンは、未来の気候を決定づける上で主要な役割を果たす。北半球のドライゾーンは北緯10~30度の亜熱帯にある。ベネズエラからアメリカ、フロリダ州の間だ。 ・・・という

 ここで、昨夏の猛暑の原因はファスーロ氏の言うように、相対湿度、水蒸気の影響があるということで理解できますが、
 
 一方、今年の冬はどうかというと、1月、2月の厳しい冷え込みはとにかく、3月に入っても、何となく肌寒さを感じるのは私個人だけだったであろうか?
 
ところが、一変。 三寒四温的な暑さ。 また、寒さの繰り返し。
ちなみに、具体的な各地域の温度情報は
気温と雨量の統計
今朝の最低気温
http://weather.time-j.net/Temperature/LowsList
から知ることができます。
 
関連投稿:
地球温暖化に係る記載(地球は温暖化中なのか?寒冷化中なのか?)
日常生活からは判断できない日々が続いています。

PS:
NHK NEWS WEB
3月8日 18時28分
8日は全国的に気温が上がり、積雪の多い地域では雪どけが進んでいます。
北日本では、これから日曜日の10日にかけて発達する低気圧の影響で強い風が吹き荒れ、吹雪になる見込みで、気象庁は暴風雪や雪崩などに十分注意するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、8日は日本海にある前線と低気圧に向かって南から暖かい風が吹き、全国的に気温が上がりました。
日中の最高気温は、宮崎県高鍋町で25度3分と、ことしに入って初めて夏日となったほか、福岡市で23度7分、東京の都心と静岡市で23度2分、広島市で20度9分、仙台市で16度2分、青森市で10度9分などと、各地で4月上旬から5月中旬並みの暖かさとなり、積雪の多い地域では雪どけが進んでいます。・・・」という。

 個人的には厳しい冷え込みの原因については、水蒸気、CO2など温室効果ガスの濃度分布(プロファイル)が何らかの原因で薄くなって熱が宇宙空間に逃げ過ぎているのでは?既報で考えましたが、もうひとつ考えられるのは、単に濃度分布のみならず、PM2.5で象徴される大気浮遊汚染粒子の影響によって雲の形や大きさ、明るさが変わっている可能性が考えられます。
 この中でも、雲の明るさに影響する大気汚染粒子の色調、粒子径の影響が大きいと思われます。
 すなわち、水蒸気、CO2、メタンはじめとする温室効果ガスは単に赤外線を吸収して宇宙に放出させない効果ですが、大気汚染粒子は太陽光をはじめとする環境中の各種の放射線など電磁波を吸収して最終的に熱化させて水温を上昇させるので、最終的には地球温暖化の原因となる思われます。 

 
   
(google画像検索から引用)

 
 既報大気エアロゾル粒子と寒冷化現象に係る雑感('13-01-23)にて、最近のわが国を含む北半球の寒冷化など天候不順現象は一体どのような原因であろうか?
 今冬のインド周辺の亜熱帯~熱帯地域中国、および、英国などの高緯度地域での異常な寒冷現象はCO2など温室効果ガスのみならず、その原因は大気汚染粒子の高さ方向に含まれている質/量および粒子径の変化によって、水蒸気量および雲の形、量/質のバランスの異変による影響が大きいと現状推察されます。
 
 また、既報(その17)によれば、大気汚染粒子が慢性化して寒冷化するという。
 47ニュース北陸で春一番 2013/02/07 によれば、新潟地方気象台は、北陸で「春一番」が吹いたにも係らず、この寒さのぶり返し。
 
 大陸からのPM2.5、黄砂のみならず、わが国で発生している大気浮遊粒子も異常気象に影響すると想われます。

 
中国の大気汚染が3年以内に北半球を氷づけにする? /続きを読むによれば、

 毎年増加している黄砂の飛散の影響などについて言及しています。
来年は5億トンになるという。
 「砂漠化」のみならず砂漠化するはずのないところが砂漠化する「沙地化」によって、強風によって大気中に舞い上がった微細な地殻構成粒子の影響が非常に大きいのでは?と想われます。

 中国全土に波及後、越境して北半球全体を汚染粒子が覆うには強力な南風が必要か?と想われますが、結果に着目したい

 既報エアロゾルに係る記載(その23:大気エアロゾル(微粒子)予測 )の大陸からの地表から1kmまでのシミュレーションデータでは黄砂は冬季少ないようですが、粒子径の比較的大きいものは海などにフォールアウトしているというが、それ以上の上空には夏冬とも、量の多少は不詳ですが、微細な大気浮遊粒子が存在しているのでは?と個人的には妄想しています。
関連投稿:
エアロゾルに係る記載(その29:<追加>大陸からのPM2.5大気汚染物質の飛来に対する情報)

  既報ではエアロゾル光学的厚さ (合計) (550nm)について調べましたが、それ以下の観測されない超微粒子、たとえば、既報に記載した原発などから発生している環境放射能、および、高度3000mまで存在すると言われる黄砂に象徴される微細な地殻構成粒子などは、測定電磁波の波長が粒子径より大きいために、吸収されずに回折される可能性もあるので検出することが出来ないのでは?と個人的には想われます。
 

 (google画像検索から引用)

 

 黄砂の粒度分布例は再三、引用していますが、
「イラク(中東)からの黄砂」によれば、
http://www.shimadzu.co.jp/powder/lecture/
beginner/b03.html

2003年3月25日~27日にかけて、西日本において黄砂が観測されました。
  」

 

 粒子径は図から、中東からも飛来しているとのことで、PM2.5に相当する2.5ミクロン以下も多いということです。余談ですが、花粉の粒子径は30ミクロン前後が多いようです。

 

  既報(その25:気候の寒暖に大気中の汚染粒子は関係するのか?)にて、  
SPRINTARSの予測動画(大気汚染粒子大気1kmまでのエアロゾル予測のシミュレーション)で大気汚染粒子との対応調べてみると、比較的暖かく感じる日々は大陸からのわが国への飛来は少ないようでした。

・すす(黒色炭素)など黒色のものは太陽光を吸収しやすい(温暖化
・硫酸塩エアロゾルなど白色のものは太陽光を反射しやすい寒冷化
 傾向になることが一般的には言われていますが、

 寒冷化は大気汚染粒子に含まれている適度な粒子径(詳細別途)の黄砂による太陽光を反射しやすい粒子の日傘効果によると思われます。

       (google画像検索から引用)

 一方、予測動画(黄砂)については、大陸内にとどまり、その飛来は少ないようでした。

  しかし、実際には黄砂はもっと上空に存在しているとも文献で言われていますので、(詳しくは)偏西風に乗って、飛来して太陽光を反射・吸収しているのかもしれません。
 黄砂は黄色なので短波長の青色光線を吸収して、補色関係にある黄色光線を反射しているため、目には黄色に見えるということです。

 世界の黄砂濃度分布 (google画像検索から引用)

  中国は特に、黄砂の影響を受けやすいようですが、その影響は全世界に及んでいます。

今後は、この寒さ、および暑さの繰り返しの原因について
大気汚染粒子の高さ方向に含まれている質/量および粒子径に着目して、水蒸気量および雲の形、量/質との関係がどのようになっているのか調べていきたい。

 


環境(水)中の放射性物質の影響と浄化に係る記載(その36:汚染水処理軌道に乗らず 新たな問題発生 )

2013-03-13 | 環境放射能関連

'13-02-22投稿、03-02、03-12、03-14追加・更新

 既報(その35)にて、福島原発汚染水処理の計画に係る情報を記載しましたが、今度こそうまくいかなければ、昨今、頻発している地震、津波および台風などによって、地下水が溢れ出して、魚類などへの放射能汚染が拡大して大変な事態となると思っています。 

 別報に記載のわが国への大陸からの大気汚染物質飛来より、現状、はるかに気になります。

 放射性ストロンチウムなど62種類の放射性物質が炉洗浄水に含まれていそうなことは、判っているにもかかわらず、いまだ軌道に乗っていないようです。

 既報によれば、この装置が軌道に乗っても、新たに放射性物質の一種であるトリチウムが除去できないという。福島第一に貯留している汚染水に含まれるトリチウムは、1リットルあたり100万〜500万ベクレルと記載している。件の24万5000トンの汚染水に含まれるトリチウムは1リットルあたり500万ベクレルと考えていいと、東電は説明している。
 
 
 
⇒ 放射性廃棄物を保管する容器のどのようなユニットの強度不足か?に係る解りやすい図説など公開して、材料選択など総意を結集しないと、また、今までどおりの結果になりかねないのかと杞憂します。
 設計ミスなのかもしれませんが、強度不足がもし建屋だったらと思うと、昨今、頻発している地震の耐震性に対する強度設計と同様に配慮すればとも思われます。

 

 
 実際は汚染水から多核種の処理を完全に実施するには、想定以上に難しいのでは???とも思われます。
 
既報の引例によれば、原発周辺の地下水は放射能によって
汚染されているとも言われ、今回、指摘されている1日400トンほどのペースで汚染水が増え続けている実態についても、その判り易い流入・流出に対する図解なども公開して、現在問題となっている大陸からの大気汚染粒子と同様に、その監視体制を強化しないと、中国の二の舞になりかねません。

  関連投稿: 
「海水中に存在する微量元素」の変動要因に係る記載(追加:環境放射能の影響)

 別報に記載のわが国への大陸からの大気汚染物質飛来より、現状、はるかに気になります。

最近の情報を下記に追加しました。
 

PS03-14:
【3月11日】  東京電力福島第1原発の共用プールから、使用済み核燃料2500体を乾式キャスクという水を使わない鋼鉄製容器に移して屋外で仮保管するための準備が進んでいる。4号機使用済み燃料プールに残る1533体の燃料受け入れに向け、共用プール内にスペースを確保するための措置で、移送は4月に始まる。………(2013/3/11)【共同通信】<記事全文>

PS03-12:
東京新聞WEB
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013031090070311.html

耐久性より増設優先 福島第一 急造タンク群 3年後破綻 2013年3月10日
「東京電力福島第一原発で、高濃度汚染水を処理した後の水をためるタンクが、増設のスピードを優先して溶接しなかったため耐久性が劣り、三年後には続々と大改修を迫られることが分かった。敷地内にタンクを増設する用地がなくなる時期とも重なる。処理水には除去が極めて難しい放射性物質も含まれ、このままでは、またも汚染水の海洋放出という事態を招きかねない。 (小野沢健太)

 処理水タンクは、帯状の鋼材をボルトでつなぎ合わせて円筒形にし、内側に止水材を施し、鋼材のつなぎ目はゴム製のパッキンを挟んで締め付ける構造。一千トン級の大容量タンクだが、一週間ほどで組み立てられる。溶接をして頑丈に造るより短期間で済むため、急増する汚染水処理をしのぐためには好都合だった。 

 しかし、東電が「仮設タンク」と呼んでいたことが示す通り、長期の使用を想定していなかった。当初は二〇一一年度中におおむね汚染水処理は終わる予定だったが、現実にはタービン建屋地下に、今も一日四百トンの地下水が入り込み、原子炉から漏れ出す高濃度汚染水と混ざり、水量がどんどん増えている。 

 処理した汚染水の一部は原子炉を冷やす水として再利用するが、使い切れない水は、次々とタンクを造ってためるしかない。処理水はセシウムこそ大幅に除去されているが、他の放射性物質が残る汚染水。漏れがないか、作業員が定期的にタンク群を見回ってボルトを締め直すが、無用の被ばくを招いているとも言える。

 

 タンクのパッキンなどの耐用年数は五年ほどで、一六年春ごろから改修が必要。そのころには、現時点で計画中のタンク用地も使い果たしている見通しで、新たな用地確保とタンク増設、改修を同時並行で進めなければいけなくなる。

 

 東電によると、すでにタンクは千基近くあり、このうち約二百七十基の改修が必要となる。

 

 準備中の新たな除染装置が稼働すれば、約六十種類の放射性物質は除去されるが、放射性トリチウムは残り、海への放出はできない。東電は一昨年四月、意図的に汚染水を海へ放出し、国際的な批判を浴びた。

 

 東電の担当者は「当初は急いでタンクを用意する必要があり、ボルトで組み上げるタンクを選んだ」と説明。最近になって東電は溶接したタンクを導入し始めたが、増える処理水に対応するので手いっぱいの状況だ。

 

 <放射性トリチウム> 原子炉内で発生する放射性物質の一つで、三重水素とも呼ばれる。水と非常に似た性質のため、現在、大量に処理する技術はない。福島第一にたまる処理水には、排出が認められる法定限度(1立方センチ当たり60ベクレル)の約38倍の約2300ベクレルのトリチウムが含まれている。新しい除染装置で処理してもトリチウムはそのまま残る。」

 ⇒放射能を含有する水に対する材料の耐久性が新たな問題か?

○                                         ○

PS03-04:
47ニュース 
http://www.47news.jp/47topics/e/238832.php

「東京電力は1日、福島第1原発事故発生から2年を前に廃炉に向けた作業現場の状況を報道陣に公開した。放射性物質を含む汚染水は増え続け、敷地内には貯蔵タンクが立ち並ぶ。溶けた燃料をどうやって取り出すかはまだ検討段階で、長期的取り組みを着実に進められるかが課題だ。

 11月には4号機の原子炉建屋上部にある使用済み核燃料プールから1533体の燃料の搬出を始める予定で、クレーンを備えた新たな設備の建設が建屋のそばで進む。

 4号機の燃料は別棟の共用プールに移送される。共用プールには容量の約93%に当たる6377体の燃料が入っている。東電は十分に冷却された共用プール内の燃料の一部を、乾式キャスクという容器に入れて別の場所にある仮保管設備に移し、4号機の燃料を収容するスペースを確保する。仮保管設備には既にキャスクが届き始めている。

 一方、保管中の汚染水は26万立方メートル。貯蔵容量はあと6万立方メートルしかない。東電は2015年までに70万立方メートル分のタンクが必要になるとして、今後増設を進める。

 第1原発の高橋毅(たかはし・たけし)所長は「溶けた燃料の場所の確認、取り出しはいつになるか分からない。米スリーマイルアイランド原発では10年かかった。それより厳しい状態で、10年以上かかると思う」と話した。(2013年3月4日、共同通信)」

⇒地下水の流入出経路、処理能力、またタンクの中身はどのようになっているのだろうか?
500トン/日×365日=182500(≒18万)トン/年×α年
津波、台風、豪雨などでオーバーフローしないことを祈ります。

PS03-02:
通常の4倍、依然多い作業被ばく 福島第1原発
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013030201001200.html
「東京電力福島第1原発事故の発生2年目となる昨年3月からの1年間、同原発で作業した人の被ばく線量の総量を示す「集団被ばく線量」は事故前の4倍以上で、依然として多い状態であることが東電の集計で2日、分かった。

 原子炉建屋などでは現在も放射線量が高い場所が多く、長期にわたる廃炉作業の難しさや被ばく量低減策が課題となることがあらためて浮き彫りとなった。

 集団被ばく線量は作業員の被ばく線量を足した総量で、単位は「人シーベルト」。作業被ばくを低減するための目安などとして使われる。 2013/03/02 05:25   【共同通信】」

 47ニュース  
 【2月25日◆原子炉建屋「問題なし」 4号機、事故影響を懸念
http://www.47news.jp/47topics/e/201888.php
 東京電力は福島第1原発1号機の地下にある圧力抑制室周辺の破損状況や放射線量を把握するため、小型カメラなどによる調査をこのほど始めた。廃炉に向けて、汚染水が漏れている箇所を特定し、補修するための準備作業だが、これまでの調査では水漏れ箇所の特定には至っていない。
 圧力抑制室は原子炉の下にあるドーナツ状の設備。圧力抑制室を収めるトーラス室には、床から高さ約5メートルまで汚染水がたまっている。原子炉冷却のために注水された水が配管を通って抑制室から漏れ出しているとみられる。東電は「配管や部品のつなぎ目に損傷があるのではないか。廃炉に向けた次のステップに進むには、水漏れを止めることが重要だ」としている。水漏れ箇所を補修しなければ、周辺の除染や、炉心溶融で溶け出した燃料の取り出しにめどが立たないからだ。しかし20日に調査を始めた小型カメラの映像では、破損部が特定できていない。

 抑制室周辺の線量の評価にも疑義が生じている。昨年6月の調査では、たまった水の水面付近で毎時10・3シーベルト(1万300ミリシーベルト)と極めて高い線量が検出されたが、今回は0・92シーベルトと、10倍以上の開きが出た。

  東電は「前回の値が信頼できないのか、今回は水の循環や地下水の流入で線量が下がったのか」と、評価を下せない状態。今後は正確な線量を突き止めるための作業も必要となりそうだ。

  小型カメラや線量計を使った圧力抑制室周辺の調査は2号機でも試みられているが、床に穴を開けた際に障害物が見つかったため機器を入れられず、停滞している。
 (2013年2月25日、共同通信)………(2013/2/25)【共同通信】<記事全文>

NKH NEWS WEB

2月21日 19時28分

汚染水装置 試運転を認める方針

東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策の要となる多くの放射性物質を取り除く最新の装置が完成したものの、運転開始が大幅に遅れている問題で、国の原子力規制委員会の専門家会議は条件付きで汚染水を使った試験運転の実施を認める方針を固めました。
ただ、規制委員会はその後の本格運転については改めて判断する考えで、装置の運転開始までには時間がかかる見通しです。

 この問題は福島第一原発で増え続ける汚染水から、これまで除去できなかった放射性ストロンチウムなど62種類の放射性物質を除去する最新の装置が完成したものの、放射性廃棄物を保管する容器に強度不足が見つかり、運転開始が半年近く遅れているものです。
東京電力は国の指示を受けて、落下テストを繰り返すなどして容器の強度を改善する一方、万一、容器が壊れて廃棄物が漏れ出た場合でも、安全を確保できるなどとする対策をまとめ、21日に開かれた規制委員会の専門家会議に報告しました。
これを受けて専門家会議が審議した結果、追加の試験などいくつかの条件を満たせば、汚染水を使った試験運転の実施を認める方針を固めました。
試験運転は数か月程度かかる見通しですが、規制委員会はその後の本格運転については改めて判断する考えで、装置の運転開始までには時間がかかる見通しです。
福島第一原発では1日400トンほどのペースで汚染水が増え続けており、処理したあとにタンクに入れて保管していますが、万一、外に漏れ出せば環境汚染につながりかねないことから、放射性物質をできるだけ取り除き安全に管理することが求められています
しかし、この装置が動いても処理したあとに出る大量の水は、今のところ敷地内のタンクで保管するしかないのが現状で、東京電力は2年分のタンクは確保できるとしていますが、その後については見通しが立っていません。
東京電力は地下水をくみ上げて建屋への流入を防ぐ対策などを取って水の増加を抑えることも検討していますが、抜本的な解決策は見いだせていません。」

 

 

 

 


大陸からの2.5ミクロン以下の大気中に浮遊する黄砂は何マイクログラム/m3になるのか?

2013-03-11 | 放射能など有害微粒子・エアロゾル関連

'13-03-11投稿、追加・更新

 大気汚染微粒子は最近特に増加していると言われているようですが、実際問題、目視できるわけでもなく今後どのように汚染が増大しいくのか?気がかりです。
大気上空で浮遊するPM2.5で象徴される大気汚染粒子は風任せで、
いつ、大量にわが国に飛来して来るかもしれません。
 その実態を監視して正確に把握することが重要かと思っています。

既報に引き続いて、黄砂の飛来状況を調べました。

tenki.jp
東海、北陸まで黄砂が飛来 2013年3月9日 10時33分
(一部割愛しました。)

「九州から近畿にかけては、昨日から黄砂が観測されています。
加えて、今朝は東海や北陸まで黄砂が飛来しています。
黄砂は、皆さんご存知かと思いますが、
中国大陸の細かな砂が空高く舞い上げられ、
これが偏西風に乗って運ばれてくるもの。

洗濯物などが汚れるだけでなく、健康被害も。
同時にPM2.5などの大気汚染物質も飛来することが考えられます。
また、今日も関東から西では花粉が大量に飛んでいて、
以下の例にあるとおり、
しばらくは、大量飛散が続く見込みです。
★東京の花粉予想★
   ・・・

黄砂やその他の大気汚染物質によって、
ノドや鼻の粘膜がダメージを受けると、
花粉症の症状がさらに強くでるおそれがあります。

また、これまで花粉症の症状がでたことがないから大丈夫、
と思っている方も、油断はできません。

大量の花粉に、さらに黄砂も加わって、
急に発症することもあり得ます。

お出かけの際は、
花粉症の方も、そうではない方も、
マスクや眼鏡でしっかりと対策した方が良さそうです。」

日本海新聞
黄砂が飛来、終日かすむ PM2・5、花粉も 2013年03月10日
http://www.nnn.co.jp/news/130310/20130310011.html

「日本各地で黄砂が観測された9日、鳥取県内でも終日、黄砂が飛来し、市街地や山並みがかすんで見えた。

 鳥取地方気象台によると、黄砂は8日、偏西風に乗って県内に今年初めて飛来。9日は午前6時に視程(見通しがきく距離)が6キロまで低下するなど10キロ以下の状態が続いた。

 またこの日は、PM2・5の朝の県内測定値が注意情報提供の基準となる環境基準値を前日に続いて上回ったほか、ウエザーニュースによると鳥取、倉吉、米子など県内各地の花粉の飛散量が「非常に多い」状態となった。

 同気象台によると、10日は雨が降り風も南風に変わるため、県内への黄砂の飛来は収まる見込み。

さらに、今日このあと、関東にも黄砂が飛来することが予想されています。」

YAHOOニュース

福岡と長崎で3日連続で黄砂飛来 「PM2.5」も観測 
3月10日(日)18時27分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20130310-00000941-fnn-soci
「福岡県と長崎県で、8日から3日続けて、黄砂の飛来が観測されている。
福岡市と長崎市では、視界が5kmと、ピークとみられていた9日より、さらに見通しが悪い状態となる時間があった。
また、大気汚染の原因物質「PM2.5」も、引き続き観測されている。」

黄砂が飛来するとPM2.5も増加する傾向にあるという。

黄砂の2.5ミクロン以下のものは大気汚染粒子PM2.5の範疇にいれたらと個人的には思っていますが
大陸からの2.5ミクロン以下の大気中に浮遊する黄砂は何マイクログラム/m3になるのか?の情報に関心があります。

さらに、
 
もし有害物質が吸着した黄砂を大気汚染粒子とすれば、目には観えませんが、とてつもない量の汚染量となることが推察されます。また、測定方法の原理について、よく理解しなければなりません。

 雨が降れば視界が良好になるとの予測で一安心ですが、黄砂の大量発生時期が早まった現状。今後とも厳重に監視しないと、大変な事態になる予感がします。

 今後、慢性化すれば、非常事態となる大気汚染微粒子(SPM:サブミリレベル、AM2.5:ミクロンからサブミクロンレベル)、および超微粒子(ナノレベルでいつまでも浮遊)の発生源、発生物質の解析、および発生メカニズムを究明して、対策を講じないと、長い眼で見たCO2、メタンなど温室効果ガス削減による地球温暖化防止、オゾン層破壊ガスなどをはるかに通り越して、近未来に地球環境、ひいては生態系に悪影響を今まで以上に与える可能性は大きいと危惧しています。 PM2.5は今のところ例年並みとも言われていますが、黄砂、PM2.5を含めて高さ3000m位までの存在状態を光学的な解析をベース徹底的に顕微鏡観察による粒子径、形状、複合性および高感度高分解能の分析によって組成解析して、その結果に基づいて、発生源の推定および対処方法などを公開したらと思っています。黄砂の表面には、有害な?微細粒子が電荷的に吸着していると個人的には推察されます。
 私も含めて多くの人が妄想?を起こさないためにも汚染物質の実態(質/量、望ましくは個数)を的確に把握することが、必要かと思われます。

一方、黄砂の発生が少なかったPM2.5に関するひと月前の情報として、

YAHOOニュース
 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130218-00000526-san-soci

大気汚染物質PM2・5、中国からの飛来量は平年並み「冷静な対応を」とのことでした。
 
また、正しい情報をさがすブログによれば、

何故、今頃騒ぐのか?PM2.5の測定値は10年前から大して変化していない
中国大気汚染問題 2013年02月10日
http://ameblo.jp/kennkou1/entry-11467200348.html
(一部割愛しました。)

「今年はマスコミなどで多数取り上げられて騒ぎになっている「大気汚染物質PM2.5」ですが、昔の汚染状態が気になったので調べてみたところ、興味深い事実が判明したのでご紹介します。
以下は、環境省が発表している「微小粒子状物質(PM2.5)測定データ」です。これを見てみると分かるのですが、昔からそこそこのPM2.5が国内で観測されているのです!」

・・・
どう見ても普通に最高値240μg/m3とか書かれています。何年も前からかなりの量が検出されているのに何故今頃騒ぐのでしょうか?私には大変不思議に感じます。
先月下旬に大量の大気汚染物質が中国から日本にやって来ましたが、その時に測定された数値は高い場所でも60~70μg/m3です。上記の240μg/m3や188μg/m3と比べてみると、高いどころか、低い数字なのです。もちろん、だからと言って「中国大気汚染物質が安全」というわけではありません。私が言いたいことは、環境省などの政府機関は何年も前から汚染の実態を把握していたのにも関わらず、今頃になって大々的に取り上げたことが問題であるということなのです。

おそらくは、福島原発事故による放射能問題を覆い隠す目的で中国の大気汚染問題を騒いでいるのだと思いますが、今頃になって騒ぐのならば、今まで放置してきたことの方が大問題であるように私は感じます。
結局のところ、政府やマスコミは人々の健康ではなく、人々をコントロールすることしか考えていないということなのでしょう。
本当に国民の健康を心配しているのならば、もっと昔から今のように騒いでいたはずです。それがなかったということは、今このタイミングでこの出来事が利用されたということです。

このようなことは今までも何度かありましたので私はあまり驚きませんが、国やマスコミを盲信している方がいるのならば、疑う癖をつけるようにしたほうが良いでしょう。彼らは福島原発事故でもそうでしたが、自分たちへの影響が大きなことは決して大きな声を出さないのです。

ですので、政府やマスコミが騒いでいる時はそれに流されずに、その背景や原因を考えてみてください。きっと、意外な発見などがあると思います。・・・」という。

いろいろな考え方があるようです。

 引用ブログのコメント欄に記載されている考え方について一部抽出して、調べました。

13. 反中感情を植え付けたいのでは
おはようございます。中国に対して嫌悪感、憎悪感を我々に植え付けて、日本国内の中国人に八つ当たりするような事件も増やそうとしているかも。大気汚染問題だ 威嚇射撃問題だ、何だかんだ。北朝鮮やロシアからの脅威もいっぱい報道して、日本国民に危機感を抱かせたいんですよ政府は。

で自衛隊の権利と責任を広げる憲法改正をする時に国民から賛成してもらえるよう、今 異常なPR活動なのでは? もちろんこの影で福島原発などの原発で、国民に気づかせたくないことが起こっているんでしょうね。 呆れます18. 異様です
大気汚染もいいですが、福島の事故原発。最近はとんと報道されなくなりましたな。まるで申し合わせたように不気味に沈黙。と言うことは!
 
21. こんにちは
大阪在住ですが 以前に比べ大阪は空気がきれいです

私はケムトレイルばかり観察していますがケムトレイルの散布が前より減ったからです
中国の大気汚染問題を言い出してからケムトレイルの大量散布がまた始まりました
ケムトレイルにはエアロゾルが含まれているから数値が上がってもごまかせるわけです

完全に情報操作だとおもいます
 
23. 国内のタバコ喫煙公害・被害の方が比べものにならないくらい危険(1)
私も何を今さらって、呆れますね。

PM2.5は、例えばタバコ喫煙でも大量に撒き散らされます。そんなことはずっと前からわかっていたのに、日本の政府・行政も、マスコミも自らの既得権益を守るためでしょうが、国民にその現実を教えることも、対策を取ることもせず、長年無視し放置してきました。
それをここに来て、反中国という政治的意図のため、急に大騒ぎを始めています。
呆れるばかりか、怒り心頭です!

遥か数千キロかなたから、それなりに希釈されて到達する中国からの空気よりも(それが全く無害とも言いませんが)、実際国内のあらゆる公共の場所で、例えば屋内の飲食店など公共施設内での、あるいは路上など屋外でのタバコ喫煙で空気中に撒き散らされる大量の濃厚なPM2.5による健康被害の方が、比べものにならないくらい深刻で、大きな被害を出していることは明白なんですが。

福島からの放射能・放射性物質による被害もさることながら、タバコ受動喫煙被害による死者は、国内で少なくとも年間2~3万人に上るとも推定されています。(健康被害の被害者はその何十、何百倍もいるでしょう)現段階で国内最大の環境汚染被害は、このタバコ公害、能動受動双方の喫煙被害であることは確実なんです。
(現在のタバコには、ポロニウム・セシウムなど危険な放射性物質もしっかり含まれています。そのような危険物を、火をつけて所構わず吐煙されたら・・どれだけ危険かわかるでしょう。)
25. 知らさぬがホトケ
空気以上に問題なのが水。
東京湾や霞ヶ浦のホットスポット化が進む。
特に50以上の河川が流入する霞ヶ浦は
茨城県民の水道水にも使われている!
 
26. もう1つの狙い
中国の大気汚染を騒ぐもう1つの狙い。
それは恐らく西日本への避難を減らすことではないかなと思います。
東日本大震災以降千葉県や福島県は人口が減り続けています。また地震も頻繁に起きています。
しかし西日本が危険だと言われたらどうでしょう? 避難や引っ越しを見合わせる人も出るでしょう。

29. 例年以上に・・・
福岡に住んでいますが、今年は例年以上に最悪でした。
もともと花粉症ですので、反応しやすい体質かと思いますが、発熱・咳・鼻水が。
インフル程度では仕事は休みませんが、今回は3日寝込みました。数値的量は同じでも、ヤバい成分が増えてきてるのかも?
メイドイン・チャイナの有害汚染

31. 今さらですね
昨年秋、北九州市の焼却が始まってから呼吸器や目、肌など刺激を感じて不調です。まわりにも同じような人がたくさんいます。

PM2.5という言葉ががれき焼却で注目されだしたら、大阪のがれき焼却開始に合わせて中国からの汚染を報道するので、ずいぶん良いタイミングだなあと思いました。
私も何年も前からエアロゾル予報を見てます。 中国のも、なんとかしてほしいですね。

33. みなさん、冷静になってください
素通りできなかったので、初めて書き込みさせていただきます。

過去のデータを分析されたりして、すごいなぁと素直に感心いたしますが、根本的なところで間違ってますよ。


>今頃になって大々的に取り上げたことが問題であるということ

→どう考えても、当の中国が騒いだからでしょう?中国自身が、外出を控えるようにと市民に対して言い出すくらい、大気汚染が深刻であると。日本のマスコミはそれに連動しているに過ぎません。


34. 瓦礫は知っていましたが

 工場からの煤煙、車の排ガスはもちろん、いまの季節は暖房用に燃やす石炭から出るガスも加わる。中国では、いまも暖房のメインは石炭なのだ。
「今回、大気汚染が深刻化したのは、これに天候条件も加わったためです。このところ晴天が続いたことで放射冷却現象が起き、北京など主要都市部周辺の地表近くの高湿度の空気がほとんど動かず、汚染物質が濃縮されたんでしょう」(気象予報士)

粒子状物質はまさに"猛毒"そのものなのだが、大気に含まれる汚染物質は、これだけに留まらない。
「工場の煤煙、車の排ガスの中には一酸化炭素、二酸化硫黄、窒素酸化物などの有害物質も含まれています。たとえば、窒素酸化物は気道周辺を敏感にし、結果、喘息や花粉症を引き起こすとされます」(前同)

そうした結果、北京、上海、広州、西安の4都市だけで昨年、約8600人が死亡したと、北京大学などが調査結果を出したことがある。

さらに、大気汚染物質が既存の病気のリスクを高めた結果、中国の主要都市部では「年間30万人前後が死亡。約60万人が呼吸器系疾患で入院、25万人以上が慢性気管支炎になっている」と、中国広東省の週刊新聞『南方週末』は報じた。

年間30万人が死亡――信じがたい数字だが、そのすべてが大気汚染が直接原因ではないだろうが、それでも、前出・浜田氏はこう見る。
「日本でも高度経済成長期、やはり大気汚染をはじめとする公害が問題になりましたが、ほどなく法律で規制されました。ですが、中国では、いまだに本気で規制する動きがない。やはり、一党独裁の中国は強権的で、国民の人権は軽いといわざるを得ません。それに、私はもっと驚くべき話を聞いています。北京市内だけで毎年、夥しい数の障害を持った子供が生まれているというんです。むろん、中国政府は公表していませんが。水や食料のひどさもそうでしょうが、大気汚染も原因の一つではないかといわれているんです」

週刊大衆2月11日号 より

瓦礫の焼却はセシウムやヨウ素と同じくらいストロンチウムも広範囲にばら撒いていますね。

 

37. 中国由来が危険とか?

PM2.5の成分も重要な要素なんじゃないの?

単なる煤煙から硫酸塩までいろいろあるわけで。
十把一絡げにPM2.5の量がどうのというのではなく、中国から飛来するものに限っては特に注意が必要だと思われ。

42. 確かに
東電福一が全く収束しないまま、2年も過ぎていないが、チェルノブイリでも、ウクライナでも、ベルラーシでも、2~3年が過ぎた頃から、皆が「大したことないじゃん!」とロシア語でつぶやきながら、安心し、忘れていった…。
しかし、3年が過ぎた頃から病気で倒れる人間が増えはじめ、4年めに入ると、バタバタと人間が死にはじめた。
確かに年平均よね。数十年いや数百年単位だわな。これからだよな。これから。よかったか。

43. 大阪
全国ネットの番組で「大阪の数値が基準値超え」とやってましたが、中国由来のものならなぜ大阪だけなんでしょうか? 黄砂と同じく南の方が数値が上がるのではないのでしょうか?
大阪の瓦礫試験焼却の日もPM2.5が異常にあがっていましたし、やはり瓦礫焼却によるものと考えた方が妥当ではないですか?

45. 無題
今年になって急に言い出したのは、中国人が騒ぎ出したからでしょう。アレルギー症状が出るにはしばらくの期間アレルゲン物質に暴露されるひつようがありますが今年になって患者が急増したのではないでしょうか?

今のマスコミは自分たちで調べようとせず尻馬に乗るようなあおり記事しか書けません。
中国で話題になったのでやっと気が付いただけでは?

 58. 計測の仕方の違いでは?

 初めて投稿いたします。

主様は情報操作をするマスコミと同じで、ご自身に都合の良い数値を持ってきているに過ぎないのではありませんか?

主様がご提示された環境省の「微小粒子状物質(PM2.5)測定データについて」を拝見したところ、平成14年度では、測定の仕方に「β線」と「TEOM」の2種類があります。
それで主様はあえて数字の大きい「β線」の方を提示しておられます。これは情報の隠蔽ではないでしょうか?

現在では、「TEOM」の方が主流です。
(「微小粒子状物質(PM2.5)自動測定器 整備経過」 http://www.env.go.jp/air/osen/pm/monitoring/equipment.pdf 参照)
私は素人なので詳しいことはわかりませんが、
「自動測定機による微小粒子状物質(PM2.5)
質量濃度測定方法暫定マニュアル(改定版)
解説」
(http://www.env.go.jp/air/report/h19-03/manual/m02.pdf#search='pm2.5+TEOM+%CE%B2%E7%B7%9A')
によると、測定方法の違いにより、「β線」の方が大きな数値が出る傾向があるそうです。

つまり、在使用されている「TEOM」による数値の比較をしていない点で、主様がご提示された表は全くの無意味です。またそれだけではなく、意図的に情報を隠すことにより、閲覧者を一定の方向へと誘導しています。
このようなことは、ご自身で批判されているマスコミの手法と何ら変わりません。

主様の環境などへの関心の高さには頭が下がりますが、上記のようなことは信用をなくすこととなりますので、正確な情報に基づいてくださいますようお願いいたします。

(転載終了)




エアロゾルに係る記載(その35:大規模な黄砂の嵐が発生 PM2.5同様に徹底監視が必要か!)

2013-03-08 | 放射能など有害微粒子・エアロゾル関連

'13-03-07投稿

 中国で砂嵐が発生したという。PM2.5大気汚染粒子に加えて要警戒な季節がやってきました。黄砂にはさまざまな有害な元素もしくは微粒子が吸着していると言われ、大気汚染粒子とともに、今後の動向については目が離せません。

MSN産経ニュース

中国で大規模な黄砂の嵐 甘粛省 2013.3.6 19:51 http://sankei.jp.msn.com/world/news/130306/chn13030619530005-n1.htm

「中国の通信社、中国新聞社によると、甘粛省の山丹県などで5日、大規模な黄砂の嵐が発生した。地元気象台が住民らに警戒を呼び掛けた。中国西部は毎年早春に激しい黄砂嵐に襲われる。

 各地で最大秒速21メートルの強風が吹き荒れ、大量の砂を巻き上げた。視界が100メートルを下回るところもあった。

 甘粛省では昨年4月にも2回の黄砂嵐に見舞われ、約2600万元(約3億9千万円)の経済的損失が出たという。(共同)」 


         (google画像検索から引用)

 

MSN産経ニュース

やっと春本番 4月並み 週末は「黄砂」飛来も 2013.3.6 17:14

「日本列島は6日、移動性の高気圧に覆われて北日本の一部を除き穏やかに晴れて気温が上がった。気象庁によると、4月中旬から下旬並みと、コート姿では汗ばむような陽気となった所があった。

 一方、気象庁は春の使者「黄砂」が8日以降、日本列島に飛来するとの予測も明らかにした。同庁は、黄砂は中国大陸内陸部の砂漠などに強風が吹き、舞い上がった細かい砂が風で運ばれてくるとし「PM2・5の飛来とは別の現象」としている。

 気象庁は今月10日から1週間程度、関東甲信から沖縄・奄美にかけて気温が平年よりかなり高くなる可能性があるとして「異常天候早期警戒情報」を発表している。積雪が北日本や日本海側で平年の2倍を超えている所があり、雪崩や落雪に警戒が必要だ。」

昨年4月に2回発生したという。今年は3月初旬に早くも発生したようです。「黄砂」が8日以降、日本列島に飛来するとの予測が気象庁から出されました。

 話が少しそれますが、

 既報(その27 '13-02-16)にて、中国で問題となっている大陸からの大気汚染粒子の飛来状況(PM2.5、濃霧)と越境状況がSPRINTARSアーカイブと対応しているかどうか?を調べたところ、汚染は工業化、車普及以前から、砂漠地区、中国南部で少なからず、発生していることがわかりました。
 また、昨今、首都北京をはじめとする主要都市に顕著に拡散しいることから、今回の騒動が顕在化したのか?と推測されます。

 今回は大陸からの黄砂の昨今の飛来状況調べました。

<大陸からの黄砂の飛来状況の過去例>
 

世界の黄砂濃度分布 (google画像検索から引用)

 

SPRINTARSの予測動画(黄砂)から引用
引用:http://sprintars.riam.kyushu-u.ac.jp/archivej.html
(開発責任者 竹村俊彦(九州大学応用力学研究所))
大気1kmまでのエアロゾル予測のシミュレーション

 <黄砂>                    <大気汚染粒子>

 

 

 ⇒甘粛省以西の自治区、西蔵(チベット)、新疆維吾爾(しんきょうウイグル)で発生した黄砂の量が多いようです。また、インド北部、パキスタンでも多量発生しているようです。

  上図から、黄砂の発生が多いところは、大気汚染粒子が少ないのは黄砂に反撥された結果なのだろうか?

引用:http://blogs.yahoo.co.jp/osakawsp/4963898.html

 

 また、インド北部と言えば、別報によれば、不思議なことに、最低気温3度位の異常で死亡者が出たという。
 既報(その34)によれば、PM2.5大気汚染深刻化 年間約67万人が死亡ということから、  

 黄砂の発生によって、大陸からの十年来問題となっている越境汚染は黄砂、環境放射能、インフルエンザウィルス、および、中国、インドなど経済の拡大にともなう化石燃料の消費によって発生する煤、硫酸塩など大気汚染微粒子、加えてCO2、SO2などSOx、NOx(窒素酸化物)、および窒素有機化合物(VOC)などガス状物質からなるハイブリッドな汚染による被災を増加させないか?と杞憂します。

関連投稿: 
エアロゾルに係る記載(その30:大陸からの有害ガスと微粒子によるハイブリッド汚染は今後も!)
「・・・スライドしてわが国に移動してくれば大変なこととなりますが、国内の監視体制は強化されているので、異常時には、外出時のマスク着用するなどしなければなりません。

 現状、地域によって、若干、日本の環境基準をオーバーしている地域もあるようですが、大部分は海などにフォールアウトして約10%にまで減少すると言う。
個人的には、大陸の砂漠化、沙地化が年々増加しているとも言われていることから、油断大敵な状況と思われます。・・・」

エアロゾルに係る記載(その26:大陸からの大気汚染粒子の飛来による諸悪に係る雑感) 

「これら有害微粒子による内部被曝生態系異常気象など天変地異地震・津波など諸悪への影響があるのだろうか?」

異常気象など天変地異に係る記載(その16-2:<追記>中国 有害濃霧での「閃光」発生地域の特徴)

⇒中国の閃光発生には環境汚染している有害濃霧に含まれている帯電した微粒子(エアロゾル)が影響している見方があるという。・・・中国の重金属レアアース産出地域および自然放射能の高い地域、過去の核実験地域からの砂塵の影響はないのだろうか??

  PM2.5は今のところ例年並みとも言われていますが、黄砂、PM2.5を含めて高さ3000m位までの存在状態を光学的な解析をベースに徹底的に顕微鏡観察による粒子径、形状、複合性および高感度高分解能の分析によって組成解析して、下記の参考関連情報のように、その結果を公開したらと思っています。黄砂の表面には、微細粒子(プラス電荷をもつ?)が電荷的に吸着していると個人的には推察されます。

参考関連情報:
「エアロゾル」に係る記載(その6:異常気象要因)
2011-02-02
「・・・熊本大学、卒業研究
西日本において大気中の粗大粒子と微小粒子の高濃度を引き起こす要因
一2002年春,天草の浮遊粒子状物質の粒径分布から一によれば、
「【研究の目的】
 毎年春,日本ではアジア大陸の黄砂の拡散に伴い,浮遊粒子状物質(SPM)の濃度が著しく変化することが多くの研究に報告されている。原因は,黄砂粒子が偏西風にのって日本列島に飛来するためである。黄砂粒子の大きさは主に1μm以上のもので,黄砂が現れる時に大気中の1μm以上の範囲で粒子の数濃度が大きく増加することが分かっている。しかし1μm以下の微小粒子の変化についての情報がほとんどないのが現状である。・・・
【結論】
 結果から西日本においての大気中の粒子状物質の濃度変化について以下の3つの結論が得られた。
1.粗大粒子: 粗大粒子の濃度を高くさせるのは黄砂イベントである。
2,微小粒子: 黄砂が飛来してくるときに微小粒子の濃度も高くなる。これは,中国大陸,朝鮮半島および北九州から排出される気体の汚染物質の影響であると考えられる。
3.微小粒子: 中国大陸,朝鮮半島および北九州などの人為起源以外に阿蘇と桜島により微小粒子の濃度が高くなることがある。」

「エアロゾル」に係る記載(その7:黄砂中微小粒子)2011-02-08
「・・・岐阜県保健環境研究所報 第15号(2007)
「黄砂中の陰イオン・陽イオン成分濃度とその粒径分布について」によればhttp://www.cc.rd.pref.gifu.jp/health/public/no15/oohira15.pdf
(長編につき、要旨および本文の一部抜粋いたしました。詳細の図・表は本文参照願います。)

日本に飛来する黄砂の物理的,化学的な性状やその広域的な分布を明らかにするため,福井・岐阜・三重・滋賀の四県が連携して調査を実施し,岐阜県では陰イオン・陽イオン成分濃度とその粒径分布に関する検討を行った. 平成17年4月15日~18日にかけて飛来した黄砂における調査の結果,浮遊粉じんの粒径別の濃度は,いずれの県でも平均粒径0.6μmの微少粒子側と4.8μmの粗大粒子側で高い値を示した.
 黄砂時において,平均粒径0.6μmでは硫酸アンモニウムの存在が,また平均粒径4.8μmでは硝酸イオン濃度が高く,硝酸カルシウムや硝酸ナトリウムとしての存在が推察された.また,前述の調査と平成18年4月7日~10日にかけて行った調査の後方流跡線解析結果から,飛来する黄砂の経路により粒子中の大気汚染物質の濃度が異なり,特に黄砂が中国北東部経済圏上空を経由した場合,硫酸塩や硝酸塩などの大陸からの大気汚染物質の輸送に関わることが示唆された.・・・ 」

参考資料:
「イラク(中東)からの黄砂」によれば、
http://www.shimadzu.co.jp/powder/lecture/
beginner/b03.html

2003年3月25日~27日にかけて、西日本において黄砂が観測されました。
          
・・・」

 異常気象など天変地異に係る記載(その12:オーストラリア西部の赤い砂嵐)
'13-01-16
 
黄砂分布は広域にわたっており、ハブーブの砂嵐との違いは発生源の地質(組成、粒子径、・・・)の違いに基づく砂嵐の色の違いなのだろうか??

 発生域、発生形態、発生原因の違いなのだろうか?

関連投稿:エアロゾルに係る投稿、その2:(黄砂の影響)
「黄砂」の発生メカニズムとその影響・・・
続きを読む>>


再生可能なエネルギーに係る記載(その14:宇宙では太陽電池より原子力電池が不可欠という。)

2013-03-06 | 再生可能エネルギー・省エネ関連

'13-03-06投稿

 既報(その6)にて宇宙太陽光発電送電法に係る記載を調べましたが、宇宙空間での電力供給は太陽光電池のみかと思っていました。 
 本法の問題点は宇宙で発電した電気をマイクロ波波数1GHz~30GH、:波長300mm~10mm)の電磁波に変換して地上に送電する方法であるが故に、最近、問題となっている携帯電話、IH調理器などからの電波障害を考慮すると宇宙からの送電は安全性① 癌・脳腫瘍・遺伝への影響② 妊娠中の使用で流産や奇形児・障害児③ 電磁波過敏症に問題があると個人的には想われます。

 調べてみると、個人的には不見識ですが、原子力発電と時を同じくして、原理は異なるものの放射性物質を使用した原子力電池が昔から宇宙開発には不可欠な発電法であるという。

今回は宇宙では必要不可欠という原子力電池に係る記載を個人的なメモとして調べました。

原子力電池(アイソトープ電池) (08-04-02-08)http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=08-04-02-08
(一部割愛しました。)

<概要>
 ラジオアイソトープの崩壊エネルギーをエネルギー変換器で電気エネルギーに変える一次電池のことを原子力電池(atomic battery,nuclear battery,isotope battery:アイソトープ電池)またはラジオアイソトープ熱源あるいはラジオアイソトープ発電器(RPG,radioisotopic powered generator)とも言う。用いられたラジオアイソトープは、開発当初144Ce、242Cm、90Srなどであったが、最近ではそのほとんどが238Puである。1960年代始めに宇宙での利用が開始され、1970年代後半には本格的な数百W級の発電器(MHW-RTG:Multi Hundred Watt-Radioisotope Thermoelectric Generator)が開発され、1980年代には汎用型熱源(GPHS-RTG:General Purpose Heat Source-RTG)としてさらに大きな電力のものが開発され、太陽電池が利用できない深宇宙におけるエネルギー供給源として、アイソトープ電池は今では不可欠の電源となっている。

<本文>
1.原子力電池の原理
 ラジオアイソトープ(放射性同位元素)から崩壊に伴って放出されるα線アルファ線)やβ線(ベータ線)のもつエネルギーは、物質に吸収される際、熱エネルギーに変換する。保温材を用いてこの熱エネルギーを閉じ込めると高い温度が得られる。熱電変換素子を用い、この高温と外気温との温度差を利用して熱起電力により電池の働きをさせる。この方式を「熱電変換」方式と呼ぶ。
 他に熱イオン変換方式と呼ばれるものもあるが、実際に利用されているのは熱電変換方式(熱電式)だけである。 図1 に熱電式アイソトープ発電器の原理を、 図2 に電池の構造を示した。
2.ラジオアイソトープの種類
 α線は簡単に遮蔽することができるため、現在は238Puが利用されている。238Puはα線を放射し、X線(エックス線)やγ線ガンマ線)がきわめて少ないこと、また、半減期が87.74年と長いことから、小型で寿命の長い原子力電池を作ることができる。
  表1 に示すように、244Cm(半減期:18.10年)等のα放射体90Sr(半減期:28.79年)等のβ放射体も利用することが可能であるが、β線が吸収される時に制動放射(阻止X線)が放出され、このX線を遮蔽するための遮蔽体の重量が大となる。また、60Coはβ線と同時にγ線を放出し、232U(半減期:68.9年)はα線と同時にγ線を放出するので、やはりγ線を遮蔽するための遮蔽体の重量が大となる。α線やβ線のような粒子線は簡単に遮蔽することができるが、X線やγ線のような電磁波は透過力が大きいので、厚い鉄や鉛のような金属で遮蔽する必要がある。
3.利用例
3.1 宇宙探査機用RI発電器
 実用あるいは試作された原子力電池の例を 表2 に示す。1961年に打ち上げられた航行衛星に搭載されたSNAP-3Bは、238Puを燃料とし、2.1kgの重量で2.7Wの電力を1年以上供給し続けたのが、これが宇宙における利用の最初である。現在では、238Pu(半減期:87.7年)は1W/30Ci(1,110GBq)の熱出力が得られるが、数W-数百Wの電気出力をもつ原子力電池として宇宙探査用の人工衛星に搭載されている。1978年に地球を周回する人工衛星が大気圏に突入して燃え尽きる際に238Puが広い地域を汚染する事故があったが、その後改良が加えられて、現在では厳格な安全基準のもとに衛星に搭載する電源として重要な役割を担っている。
 RI発電器の主構造は、 図3 に示すように、丈夫な被覆をつけたラジオアイソトープ(238Pu)を含む熱源、Si-Ge熱電変換素子および熱電変換素子に温度差を与えるための放熱器から成る。構造は、中心部に強い衝撃に耐える外皮に護られた18個のモジュールが並び、10.7kgの酸化プルトニウム(238Pu)ペレットから4500Wもの電力が供給できる。太陽電池が作動しないような月の夜の部分でも、あるいは宇宙の果てにおいても原子力電池は正常に作動するので、現在では必要不可欠の電源として活躍している。
 アポロ12号に搭載された原子力電池は、月の表面に設置されて地震観測用の電源として用いられた。その他、火星ロボット探査船、木星、土星およびさらにより遠方の惑星に至る深宇宙探査機用の電源として用いられている。1996年秋に打ち上げられ、翌年の7月に火星に着陸した「パスファインダー」には、238Puの2.6gが、電源の供給ではなく、1Wの熱源として搭載された。さらに、1997年の秋に打ち上げられた土星周回衛星を探査するカッシーニ計画では、探査機「ホイヘンス」に図3に示した構造の原子力電池が3台搭載されている。
3.2 心臓ペースメーカー等の電源
 238Puをエネルギー源とする小出力の原子力電池は、かつて心臓ペースメーカーの電源として実用化されたことがある。体内に埋め込む心臓ペースメーカーの電池を定期的に交換することは、その都度手術を必要とし、また、費用も莫大になるが、原子力電池の利用により患者の負担が軽減されるので、欧米ではかなりの数の患者に用いられたことがある。その後寿命の長いリチウム電池が開発されたために、原子力電池は用いられなくなった。
 浮遊標識灯台や無人気象観測装置の電源としても原子力電池の利用が試験されたが、いずれも実用化されなかった。地上用の原子力電池に用いるアイソトープとしては90Srなどが使われた。
 わが国では、過去に熱源として90Srを輸入して試作はしたものの、本格的な開発には至っていない。
4.用語
 [原子力電池(原子電池、アイソトープ電池、アイソトープ発電器、RI発電器、放射線電池)]
 半減期の長いアイソトープの崩壊エネルギーを直接電気に変換するか、あるいは発熱から電気に変換する電池。とくに熱から電気に変換する装置をRPG(Radioisotopic Powered Generator:アイソトープ発電器)とよび、そのなかで熱電素子を用いるものをRTG(Radioisotope Thermoelectric Generator)と呼んでいる。

<図/表>
表1 熱源として使用できるアイソトープの特性
表2 実用あるいは試作された原子電池の例
図1 熱電式原子電池の原理
図2 熱電式原子電池の構造(90Srを用いた地上式のもの)
図3 汎用型熱源であるラジオアイソトープ発電器の構造図および探査機への適用例 」

⇒放射能は少量でも発熱が大きいことを利用しているようですが、よくよく考えてみれば、原子力発電などで核分裂した放射性物質で発生する放射線による熱エネルギーによって、地球温暖化の一因として影響している可能性があると推察されます。

 また、単に、海水温の上昇という悪影響のみならず、放射性物質による「放射化」作用による弊害も提案されていますが、崩壊放射線中性子線アルファ線ベータ線ガンマ線)が より長波長の電磁波であるX線、紫外線(UVC、UVB、UVA)、光(可視光)を経て最終的に赤外線(熱線)へ順次遷移する可能性による副作用
個人的には懸念しています。

また、表1(http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/08/08040208/01.gif)に記載された放射性元素(アイソトープ)の化学形状は放射能の実体のひとつと思われます。

 

 

 




環境(水)中の放射性物質の影響と浄化に係る記載(その38:福島汚染水除去設備トリチウムを減らせず)

2013-03-06 | 環境放射能関連

'13-03-06投稿

 既報(その32-2)にて、染水を海へ放出に漁業関係者が大反発の報道は記憶に新しいが、東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策の要となる多くの放射性物質を取り除く最新の装置が完成したものの、運転開始が大幅に遅れているため、多核種を含む放射能汚染水の試運転計画は順調に遂行されていないようです。

以前の記載によれば、本計画に対して汚染水を海へ放出に漁業関係者が大反発していましたが、問題は放出される水に含まれている放射能の種類および正味重量であり、原発漏洩事故前において、法定内で今までの原発が排出していた質・量と比較して、どのくらいなのか?と個人的には想われます。

  既報(その35(その36))にて、福島原発汚染水処理の計画に係る情報を記載しましたが、今度こそうまくいかなければ、昨今、頻発している地震、津波および台風などによって、地下水が溢れ出して、魚類などへの放射能汚染が拡大して大変な事態となると思っています。

 既報(その32) 2013-01-27 引例Sankei Biz

東芝 多核種除去設備「アルプス」 水が含む62種の放射性物質処理 によれば、
本文詳しく見る

この多核種を含む放射能汚染水処理装置アルプスは、米放射性廃棄物処理事業大手のエナジーソリューションが開発した設計技術を基に東芝が系統や機器類を仕上げた。価格は非公表。東芝は2月に東電から機器類を受注。3月から製造を開始し、6月から同原発内で取り付け作業を進めているという。

 

 

増え続ける汚染水=決め手なく、タンク保管-海洋放出難しく【震災2年】http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2013030400460

「東京電力福島第1原発の作業現場では今も、増え続ける放射能汚染水に悩まされている。対策は決め手を欠き、当面は保管用のタンクを増やし続けるしかないのが実情。東電は放射性物質濃度を非常に低くして海に放出することも視野に入れるが、漁業関係者の理解を得られるめどは立っていない。
 東電によると、1~4号機の地下や近くの施設には、高濃度汚染水が10万トン近くある。1~4号機の原子炉建屋とタービン建屋の地下には1日約400トンの地下水が流入。入り込んだ水は放射性物質で汚染される。東電は地下にたまった汚染水の一部をくみ上げ、吸着装置で放射性セシウムなどの濃度を下げてタンクに保管。2月末で26万トン余りが貯蔵されており、一部は原子炉などの冷却に使われる。
 現在の吸着装置では、放射性ストロンチウムなどを十分に減らすことができず、汚染水の保管は続けざるを得ない。東電は2015年半ばまでに、70万トンまで貯蔵できるようタンクを増やす方針だが、タンクを永遠に造り続けることはできない。
 東電が計画する打開策は主に二つだ
 一つは、建屋に流入する地下水を減らすこと地下水は山側から原子炉建屋が並ぶ海側へと流れる。東電は建屋の手前に井戸を12カ所掘って地下水をくみ上げ、1日の流入量を100トン程度減らすことを目指すが、効果は未知数だ。くみ上げ過ぎると水圧が低くなり、汚染水が建屋の外に流出する恐れもある。
 もう一つは、汚染水に含まれる62種類の放射性物質を大幅に減らす多核種除去装置(アルプス)の稼働。だが、除去した放射性物質を保管する容器は、落下すると衝撃で壊れることが判明。昨年9月の予定だった試運転は大幅に遅れている。
 東電は事故後の2011年4月、高濃度汚染水の保管場所を確保するため、「低レベル」の汚染水を海に放出。漁業関係者や周辺諸国の反発を招いた。今後、放出のため汚染水から各種の放射性物質を除去しても、三重水素(トリチウム)を減らすことはほとんどできず、漁協関係者らの了解を得るのは極めて難しい。(2013/03/04-15:00)」

三重水素(トリチウム)を減らすことはほとんどできず。一体どのような反応生成物なのだろうか???

 


エアロゾルに係る記載(その34:インドでもPM2.5大気汚染深刻化 年間約67万人が死亡という)

2013-03-03 | 放射能など有害微粒子・エアロゾル関連

'13-03-03投稿

MSN 産経ニュース
インドでも汚染深刻化 日本大使館が注意呼び掛け

2013.3.2 16:43
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130302/asi13030216450002-n1.htm

「インドで大気汚染が深刻さを増し、日本大使館が在留邦人に注意を呼びかけている。ニューデリーやムンバイなどの主要都市で工場や自動車の急速な増加により環境が悪化し、健康への影響を懸念する声が強まっていた。

 大使館によると、ニューデリーでは、汚染の原因となる微小粒子状物質「PM2・5」が2010年に1立方メートル当たり年平均89マイクログラムで世界保健機関(WHO)の基準値の約9倍に達するという。

  大使館は2月27日に出した文書で、特に濃霧が発生する冬季は汚染が深刻化すると指摘した。
 中国での大気汚染が問題化して以降、インドでも市民の間で公害に対する関心が高まっている。大気汚染が原因で年間約67万人が亡くなっているとした研究機関の報告が大きく報道され、政府に対策を求める意見が広がっている。(共同)」

⇒中国ほどではないが、下図の日本の高度成長期程度の汚染が大都市周辺で起こっているようです。大気汚染が原因で年間約67万人が亡くなっているという。どのような病名なのだろうか?また、どの地域で多かったのだろうか?喘息で亡くなられたにしては多すぎるようです。
発癌性のPM2.5の影響なのだろうか?今後の情報が待たれます。

 浮遊粒子状物質濃度の年平均値の推移
(環境白書 環境庁)

引用:EICネット
http://www.eic.or.jp/library/ecolife/knowledge/japan02a.html

 

 微小粒子状物質(PM2.5)について - 広島県ホームページによれば

 「・・・微小粒子状物質(PM2.5)はどのようなところから発生するのですか。

 微小粒子状物質(PM2.5)の発生源としては,工場のばい煙や自動車排ガスといった化石燃料の燃焼などの人の活動に伴うもののほか,火山の噴出物や波しぶきなどによる海塩の飛散等の自然界由来のものがあります。
 最近では中国からの影響が懸念されていますが,これに限らず通常の生活でも発生しており,タバコの煙やハウスダストのうち,粒径の小さなものもこれに該当します。
 また,こうした微小粒子状物質は,粒子として排出される一次粒子のほか,ガス状物質が大気中で粒子化する二次生成粒子とに区分されます。・・・」という。

 時事ドットコム
「春節明け、大気汚染また悪化=危険物質も検出-中国」によれば、

 「【北京時事】中国では春節(旧正月)の長期休暇が明けて経済活動が再開し、大気汚染が再び悪化する傾向を見せている。新華社電によると、17日午前には北京や天津、河北省、河南省でスモッグが拡大。北京の一部は視界が500メートル以下となり「重度汚染」警報が出された。
 9日からの春節休暇中は、新年を祝う花火や爆竹で、肺がんやぜんそくなどの原因になる」として問題になっている微小粒子状物質(PM2.5)の濃度が一時的に急上昇したものの、北京などの大気は比較的良好な状態を保っていた。・・・一方、中国青年報によると、中国科学院大気物理研究所の研究チームはスモッグから大量の窒素有機化合物を検出。研究責任者はこうした有機化合物が1940~50年代に米ロサンゼルスで起きた光化学スモッグの主要原因物質の一つであると指摘し、「最も危険なサイン」と主張した。・・・」という。

 放射能による内部被曝より、即効性の物質についても、その物質名を明確化して、汚染が酷い場合は高性能の有害物質吸着マスクの着用基準も明確化すべきだと想われます。

  やはり、既報(その33:70マイクログラム超で外出自粛=PM2.5対策で暫定指針に係る雑感)で記載したように、

 PM2.5は地域によってその組成も異なり、かつ、目に見えないので、その質/量を峻別するのは、担当分野の金もかかるし、手間もかかり至難ことですが、

  徹底するなら、たとえば、半導体チップを製造するクリーンルームにおける個数管理のように、個数換算の方がより明確に被災との因果関係をとるのに適していると思われます。

  AM2.5と一言でいっても、エアロゾルとして、煤、硫酸塩、硝酸塩、黄砂、火山灰、環境放射能、インフルエンザウィルスなどの超微細な粒子、および 化石燃料の消費によって発生するCO2、SO2などSOX、NOx(窒素酸化物)、および窒素有機化合物(VOC)などガス状物質などハイブリッド汚染であり、それぞれの質/量、粒子径がことなれば、同じ質量でも個数が違うことは自明です。

 (ガスの場合、原子、分子状なので桁違い粒子径が小さく、その個数は多くなりますが、)

 関連投稿:
内部被曝に係る記載(「がん」以外の放射線被曝例
内部被曝に係る記載(タバコの中のポロニウムによる発癌性について)

 


地震および津波に係る記載(その41:バヌアツ沖M6.0、引き続いて千島列島沖M6.9 要警戒か?)

2013-03-01 | 地震・津波関連

'13-03-01投稿、修正・追加・更新

 南太平洋のバヌアツソロモン諸島での大中地震が頻発しています。バヌアツ沖でM6.0の地震がまた発生したという。ともに世界地図だとオーストラリアの北東部に位置します。

11)
 (google画像検索から引用)

 

 ロイター2013年 02月 28日 12:43
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE91R01S20130228
バヌアツ沖でM6.0の地震=米地質調査所

 [シドニー 28日 ロイター] 米地質調査所によると、バヌアツの首都ポートビラの西約103キロメートルの沖合いで、マグニチュード(M)6.0地震が発生した。地震が起きたのは0309GMT(日本時間午後零時09分)で、震源の深さはわずか10キロと浅かった。

 津波警報は今のところ発せられておらず、被害も報告されていない。]



カムチャツカ半島沖でM6.9の地震、津波の心配なし
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTJE91R00M20130228?rpc=188

[ロンドン 28日 ロイター] 米地質調査所(USGS)によると、カムチャツカ半島沖でマグニチュード(M)6.9の地震が発生した。

震源の深さは約52キロメートル

太平洋津波警報センター(PTWC)によると、津波の心配はない。

USGSは、地震の規模や震源の深さに関する当初の発表値を変更した。」

 ツイログTomo Matsuo @tomatsuo によれば、

「バヌアツでM7.1の地震が発生。 バヌアツで地震が起こると日本にも地震が起こるというのが、昔から有名な話ですね。東日本大震災や中越地震のような大地震の前後には必ずバヌアツで地震がありました。」という。

 昨今、環太平洋火山帯、太平洋プレートの片端に属するわが国でも、中小地震が頻発していますが、幸い津波など顕著な災害は発生してないだけが救いです。

(その40:相次ぐ栃木北部震源で地震 日光で震度4、5)
(その38:宮城県南三陸・石巻で震度4)

(その36:小地震 茨城、福島沖でM5.4 震度4 地下水の流入出量は?)

(その34:北海道でM6.4震度5強は巨大地震の前ぶれか!?)

(その31:頻発する小地震 関東地方で震度3)

(その30:茨城・日立市で震度5弱、津波の心配なし)

 <世界の火山帯>              

   
 google画像検索から引用
http://www.palacap.co.jp/ex/index.html

<世界のプレート> 

 001
引用:

 また、今回のバヌアツの地震の震源の深さが10kmであり、津波が発生しやすい深さとも言われ、非常に心配な地震でしたが、M8.5クラスでなく、M6クラスであり一安心でした。

 ちなみに、2月6日のソロモン諸島沖の場合、震源の深さは5.8キロ。

 また、引き続いて発生したカムチャッカ、千島海溝における地震
ウィキペディアによれば、
   
                      

               千島海溝の位置(赤線

 

千島海溝を形成するプレート沈み込み帯やその周辺では、周期的にマグニチュード8クラスのプレート間地震やアウターライズ地震、スラブ内地震が発生する。

19世紀以降のおもな地震として以下のものが挙げられる[1]

 根室半島沖地震と十勝沖地震が連動することでM8からM9クラスに迫る巨大地震となる可能性があることも指摘されている。

 関連投稿:(その34:北海道でM6.4震度5強は巨大地震の前ぶれか!?)