水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
水が流れるままに自然科学的な眼で解析・コメントして交流できたらと思います。

エアロゾルに係る記載(その27:PM2.5大気汚染物質推移のSPRINTARSアーカイブによる調査)  

2013-02-16 | 放射能など有害微粒子・エアロゾル関連

'13-02-16投稿、追加・更新

 既報エアロゾルに係る記載(その26:大陸からの大気汚染粒子の飛来による諸悪に係る雑感)
にて思うことは大気汚染微粒子は最近特に増加していると言われているようですが、実際問題、目視できるわけでもなく今後どのように汚染が増大しいくのか?気がかりです。 

 現在、中国全土の13%で影響を及ぼして6億人が何らかの体調不良を訴えているという報道によって、また、政府、自治体が監視体制を強化したという情報を知ることによって、
そう言われれば、最近喉が痛いとか、体調が芳しくないといった自覚症状を感じている昨今。

  本当にひどくなっていくのだろうか?と杞憂しています。

 話が少しそれますが、

 既報(その25:気候の寒暖に大気中の汚染粒子は関係するのか?)にて、  
SPRINTARSの予測動画(大気汚染粒子大気1kmまでのエアロゾル予測のシミュレーション)で大気汚染粒子との対応調べてみると、比較的暖かく感じる日々は大陸からのわが国への飛来は少ないようでした。

・すす(黒色炭素)など黒色のものは太陽光を吸収しやすい(温暖化)
・硫酸塩エアロゾルなど白色のものは太陽光を反射しやすい(寒冷化)
 傾向になることが一般的には言われていますが、
大気汚染粒子に含まれている太陽光を反射しやすい粒子の日傘効果によると思われます。

一方、予測動画(黄砂)については、現状は大陸内にとどまり、その飛来は少ないようでした。

 実際には黄砂などはもっと上空に存在しているとも文献で言われていますので、(詳しくは)偏西風に乗って飛来しているのかもしれません。

黄砂の飛来状況については、

世界の黄砂濃度分布 (google画像検索から引用)

 中国は特に、黄砂の影響を受けやすいようですが、その影響は全世界に及んでいます。

大陸からのさまざまな物質の影響によれば、
「日本海学講座2008年2月2日第4回
日本海を越える大気汚染と黄砂」
大陸からさまざまな物質が運ばれてくる概念を図1に示す。SO(二酸化硫黄)や、通常、ノックスと呼ばれるNO(窒素酸化物)は、工場や車の排気ガスなどから発生する大気汚染物質の代表的なものである。
これらの汚染物質は、風に乗って運ばれてくる過程で酸化反応が起き、主として二酸化硫黄は硫酸や硫酸塩へと変化する。また窒素酸化物は硝酸や硝酸塩へ変化する。これらの物質は、雲や酸性雨のもととなる。」という

<大陸からの黄砂の飛来状況例>

     (google画像検索から引用)


 いずれにしても、SPRINTARS大気汚染粒子黄砂で予測される以外にも、天然、人工を含めて対流圏におけるさまざまな汚染粒子、および電磁圏のスペースデブリ隕石の破砕微粒子、火山灰などを含めた太陽光を反射する物質の分布状態が昨今の寒冷現象に影響していると推測されます。

(図拡大クリック)

    
 
(google画像検索から引用)

 今年に入ってから、異常気象のみならず、濃霧で象徴されるAM2.5大気汚染物質による中国民の健康障害の顕著化は衆知ですが、従来からも問題になっていたことも事実です。
 

  話を戻して、
 今年5億トン黄砂の発生が今後予測され、および、北京上空には現状4000トン/750平方キロメートル大気汚染粒子が存在する試算もあります。

 これらの大気浮遊粒子がどのような高さで浮遊して悪影響するか?は
個人的には不詳ですが、以下の断片的ながら、個人的に調べた中国の環境汚染に係る関連投稿を整理してみると、いろいろな有害微粒子の影響が示唆されます。
 これらの実体は不詳ですが、既報で記載したように、今まで以上に大気汚染粒子の飛来の影響が危惧されます。

 今までとは異なる周辺環境の変化による
降雨不足もしくは偏りなどによる「砂漠化」のみならず砂漠化するはずのないところが「沙地化」によって、形成されたハイブリッドな汚染微粒子の影響が推察されます。

現在、中国で問題となっている大陸からの大気汚染粒子の飛来状況(AM2.5、濃霧)の越境状況
SPRINTARSアーカイブと対応しているかどうか?を調べました。
archive logo
引用:http://sprintars.riam.kyushu-u.ac.jp/archivej.html
(開発責任者 竹村俊彦(九州大学応用力学研究所))
大気1kmまでのエアロゾル予測のシミュレーション

今回はその中のエアロゾル光学パラメータ(全天大気)
エアロゾル光学的厚さ (合計) (550nm)
オングストローム指数 (from 440 and 870nm)
東アジア
月平均データ        
を選択

以下、北京オリンピック(2008年8月8日から8月24日)を起点として、断片的に抽出して、大局的にどのように推移しているか調べました。

 下記の引用図から、汚染は工業化、車普及以前から、砂漠地区、中国南部で少なからず発生していることがわかりますが、昨今、SPRINTARSの予測動画(大気汚染粒子から、首都北京をはじめとする主要都市に顕著に拡散して、今回の騒動が顕在化したのか?と推測されます。やはり、中国の汚染は大局的に観て拡大していることがわかり、大気汚染粒子の状況の推移の今後の指標になると想われます。 


         (google画像検索から引用)


1980年1月:工業化、車、原発など、まだ進展していない頃
1996年1月:汚染が砂漠地帯に加えて南部地域で目立つ

2008年1月:
北京オリンピック前、砂漠、南部地域に加えて
北東方面に拡散

2008年8月:北京オリンピックの最中は比較的汚染は少

2010年1月

2011年1月

2012年1月

2012年11月

2012年12月:汚染が中国全土に拡散、濃霧AM2.5問題が顕在化。

 2013年1月以降の月平均データは更新後、別途追加予定。 

 また、個人的な妄想ですが、なぜ中国上空の大気汚染物質が偏西風によって拡散しないのか?不思議に思うくらいですが、動画(大気汚染粒子)を見ても堂々巡りしているようみえますが、それだけ発生が多いことだけだろうか???

いずれにしても、

政府、自治体の監視体制の更なる強化が望まれます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。