以前投稿しました「海から水処理技術を駆使した金属資源回収について調べていきます。」で記載しましたが、水処理技術を駆使した金属資源の回収に係る記載を調べました。
西日本新聞(2008年12月)資源を生む研究(第2回)海水からレアメタル(2)によれば、 http://kosodate.nishinippon.co.jp/science/labo/024.shtml
(一部割愛しました。)
「・・・海水に含まれる物資はナトリウムやカルシウムなど数多い。その中からどうやって濃度が極端に低いリチウムだけを選んで回収するのか? その仕組みに迫る! リチウム(Li)は携帯電話やパソコンの小型電池に欠かせない資源で、いま話題の「ハイブリットカー」や「燃料電池車」、「電気自動車」のバッテリーにも使われる主要な材料の一つだ。
北九州市立大国際環境工学部(北九州市若松区)の吉塚和治研究室では、リチウムのなどレアメタルを海水から回収する研究をしている。・・・
リチウム回収の3ステップ
・・・大きく分けて3つの工程がある。まず、カラムと呼ばれる筒状の装置に海水を流し、中に詰めた粒状の吸着剤にリチウムイオンを吸着させる。次に、カラムに希塩酸を入れて、吸着剤からリチウムイオンを分離。そして最後に、リチウムイオンを含んだ溶液を蒸発させると、塩化リチウムの結晶が得られる。・・・海水の中からリチウムだけを取り出すのは至難の業。それは、海水中のリチウム濃度が極端に低いことが原因だという。
■回収を阻むもの
・・・海水中でも希少な金属で、「海水中のリチウム濃度は0.1~0.2ppm」と極めて低い。ppmは100万分の1という意味で、計算すると海水1リットル中にリチウムは0.0001~0.0002グラムしか存在しないことになる。・・・開発したのがリチウムイオンを選別し吸着するという特殊な吸着剤だ。その仕組みは-。
■イオンの大きさで選別
・・・「イオンの大きさを認識する吸着剤を使います」と説明する。ナトリウム(Na)やカルシウム(Ca)、カリウム(K)は、リチウム(Li)と同じく海水中ではイオンとして存在するが、それぞれ大きさが違う。・・・リチウムイオンと同じサイズの空孔がある結晶構造を持つ吸着剤には、ナトリウムなどの大きなイオンは吸着されない。つまり、結晶構造の隙間が小さくて中へ入ることができないのだ。・・・
■実験室からプラントへ
・・・吸着剤などの材料開発から、試験プラントを使ったプロセス開発までを一貫して行う。
・・・回収法は、実証型プラントを用いた長期間の実証試験へとステップアップ。その研究成果は、プラントで実施した150日間の実証試験の結果が物語っている。海水中で0.003%だった塩化リチウムの濃度は、最終的に33.3%まで上昇した。・・・」
⇒パイロットプラントまで技術的に完了しているようです。資源を自給可能にする一例であると思います。
関連投稿:
・食料およびエネルギーの自給率を上げていきましょう。 (12/4)
・「水の有効利用」と係りのあるチリの産業について記載しました。(Liの主な輸出国)
・海から希少金属ウランを捕集する技術について調べました。
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