'13-02-23投稿
年初来から続いた寒冷化現象は黄砂など大気汚染微粒子による「日傘効果」と言われていますが、さらに、化石燃料の消費によって発生するCO2、SO2などSOX、NOx(窒素酸化物)、および窒素有機化合物(VOC)などガス状物質に加えて、大気汚染微粒子として煤、硫酸塩などが発生して、光化学スモッグを引き起こして、喘息など呼吸器系疾患を発生させて、北京など大都市で問題となっています。
これらの有害ガス、および従来から増加し続けている黄砂、燃焼排ガスに含まれる有害微粒子による「ハイブリッドな大気汚染」によって引き起こされていると思われます。
参考関連投稿:
エアロゾルに係る記載を調べました。(その15:大陸からのさまざまな物質の影響)(2012-01-17)
中国での大気汚染の原因として、一般的には濃霧に含まれているPM2.5と言われる微粒子などが問題となっていますが、中国のエネルギー消費が過去最大となっているようです。
47ニュース 2013/02/22 18:51 【共同通信】
中国のエネルギー消費、過去最大 大気汚染が深刻化http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013022201001847.html
「【北京共同】中国国家統計局が22日発表した12年のエネルギー消費量は前年比3・9%増の36億2千万トン(石炭換算)と、03年からの9年間でほぼ倍増した。中国は世界最大のエネルギー消費国で、火力発電所や工場、自動車などの化石燃料の利用急増が大気汚染の深刻化や地球温暖化の原因となっている。対策は追い付かず、世界的な環境悪化への懸念が高まっている。
12年の名目国内総生産(GDP)は03年比で約4倍に拡大し、経済成長に伴いエネルギー消費が急増。習近平指導部は20年までに10年比でGDPを倍増させる目標を掲げており、エネルギー消費が今後も拡大を続けるのは確実だ。」
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![Kyodo Zoom](http://www.47news.jp/cgi-bin/ra/image/zoom.png)
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⇒既報の引例で言われる「砂漠化」「沙地化」による黄砂も加わって、CO2、SO2の排出規制をしないと、中国国内、特に工業地帯を抱えた大都市ではハイブリッドな汚染によって、大変な生活環境になると思われます。
最近の北京の状況として、
「四日市ぜんそく」に匹敵 北京大使館が学校説明会2013.2.21 20:15
「北京の日本大使館は21日、北京日本人学校(多田賢一校長)で、北京市の大気汚染の状況に関して保護者向けの説明会を開催。平野加容子医務官は四大公害病の一つ、四日市ぜんそくが発生した1960年代から70年代の三重県四日市市に近い状況との認識を示し、室内での空気清浄器の使用や外出時のマスク着用をあらためて呼び掛けた。
また、平野氏は体育など屋外活動を制限する独自の学校基準をさらに厳しくした方が良いとの個人的見解も明らかにした。日本人学校では大使館などと協議し、中国の大気汚染指数が300(微小粒子状物質「PM2・5」が1立方メートル当たり約250マイクログラム)以上になると屋外活動を禁止する基準を昨年から設けている。日本の環境基準の35マイクログラム以下と比べてかなり緩いが、基準を厳しくすると体育の授業の日数が確保できなくなるという。現行基準ですら1月は15日間、屋外活動が禁止された。(共同)」という。
⇒この状態がスライドしてわが国に移動してくれば大変なこととなりますが、国内の監視体制は強化されているので、異常時には、外出時のマスク着用するなどしなければなりません。
現状、地域によって、若干、日本の環境基準をオーバーしている地域もあるようですが、大部分は海などにフォールアウトして約10%にまで現象すると言う。
個人的には、大陸の砂漠化、沙地化が年々増加しているとも言われていることから、油断大敵な状況と思われます。
また、有害ガスはフォールアウトしないので、そのままスライドするのだろうか?もしくは、黄砂などのエアロゾルと反応して吸着してフォールアウトしているのだろうか?今後の解析結果が待たれます。