水徒然

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放射線に係る記載を調べました。(その8-4:各種放射線の作用;ガンマ線)

2011-04-26 | 日記

                             *'11-04ー24投稿、強調
 各種放射線の作用を既報(粒子線:アルファ線ベータ線中性子線)にて記載しました。
今回は電磁波のひとつガンマ線の性質に係る記載を調べました。

ウィキペディアによれば、
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%9E%E7%B7%9A
(一部抽出しました。)
「ガンマ線」
「・・・その実体は、波長がおよそ 10 pm よりも短い電磁波である。 X線とは波長領域(エネルギー領域)の一部が重なっており、ガンマ線とX線との区別は波長ではなく発生機構によっている。そのため、波長からガンマ線かX線かを区別することはできない。
 正式には、原子核内のエネルギー準位の遷移を起源とするものをガンマ線と呼び、軌道電子の遷移を起源とするものをX線と呼ぶ。・・・X線よりも高いエネルギー領域(短い波長領域)の電磁波をまとめてガンマ線と呼ぶこともある。
 ガンマ線が消滅するとき、電子と陽電子が対生成される。逆に、電子と陽電子が対消滅する際、ガンマ線が発生する。・・・」
*補足:1pm=0.001nm  1nm=0.001μm 1μm=0.001mm

      (google画像検索から引用:クリック拡大)
<各種の放射線のもつエネルギー>

     (google画像検索から引用:クリック拡大)

・アルファ線=1~10MeV
・ベータ線=0.01~1
MeV
・ガンマー線=0.5MeV<
・中性子線=5
MeV< (ガンマ線より大)
・X線=0.001~0.5
MeV
・紫外線=103.5eV~1000
eV
*MeV10×106

<1回の核分裂で放出されるエネルギー例>
「核分裂」によれば、
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/6734/kisogenri/seiseibutu.html
(一部割愛しました。)


「・
ウラン-235を日約3.7キログラム
(燃料を100~150トン装荷 100万kW発電設備)

・総量は約200MeV
核分裂片の運動エネルギー        167MeV
    中性子の運動エネルギー      5MeV
    ガンマー線                 5MeV
    核分裂生成物からの放射線    10MeV
    中性微子                 10MeV
 以上のうち、中性子以外の大部分は原子炉内で最終的には熱の形に転換
1MeV=4.45×10-20kWhであり、
ウラン235 1グラム中には(6.02×1023)÷235=2.56×1021個の原子があるからウラン-235 1グラムが全部核分裂すれば、4.45×10-20×190×2.56×1021=2.16×104kWhとなり、これが24時間に行われるとして900kWの出力となる。原子力発電の熟効率はほぼ30%であるから100万kWの電気出力では330万kWの熱出力を必要とし、これにはウラン-235 約3.7キログラム/日の消費となる。
 電気出力100万kWの軽水炉では濃縮度2~3%の
燃料を100~150トン装荷するのがふつうである。炉内にあるウラン-235の量は2~5トンであり、・・・」

ガンマ線の放出」
「放射性核種が崩壊して質量や陽子・中性子の比率が変わっても、その原子核には過剰なエネルギーが残存している場合がある。このとき、残存しているエネルギーをガンマ線として放出することで原子核は安定に向かう。この現象をガンマ崩壊と呼ぶ。放出するガンマ線のエネルギー領域は核種によって様々である。・・・一般的には複数領域のガンマ線を出す。・・・」


    (google画像検索から引用:クリック拡大)
ガンマ崩壊」(ガンマほうかい、gamma decay)、γ崩壊は、励起された原子核がガンマ線を放出して崩壊する放射性崩壊。ガンマ崩壊は、アルファ崩壊やベータ崩壊と違い、核種が変わらない、つまり、原子番号や質量数が変わらない崩壊である。具体的には、エネルギーをもらうなどして励起された原子核は、高いエネルギー準位から低いエネルギー準位に遷移する際に、その準位間のエネルギー差に等しいエネルギーを持つガンマ線を放出して安定な原子核へと移行する。・・・」

「他の放射線との比較」
アルファ粒子・ベータ粒子と比べると透過能力は高いが、電離作用は弱く、放射線荷重係数が小さい。ガンマ線の遮蔽には、比重の重い物質(鉛、鉄、コンクリートなど)が使われる。一般によく利用される鉛(11.3g/cm3)では、10 cmの厚さで約1/100~1/1000に減衰される。ガンマ線は飛程が長い上、電荷を持たないので電磁気力を使って方向を変えられないため、ガンマ線からの防護は他の放射線と比較して難しい。
 また、ガンマ線の持つ電離作用により、DNAを傷つけることによる発がん作用などがある。致死線量は6グレイ前後である。」
 
「利用」
一般的なガンマ線源としては、コバルトの放射性同位体であるコバルト60(60Co)が用いられる。これは天然コバルトを原子炉内で中性子線に晒す事で放射化により生成され、医薬品や医療廃棄物、食品などのガンマ線滅菌、工業的なX線写真(溶接部X線写真)などに使われている。」

「放射化」
「・・・
放射能が無い同位体が、他の放射性物質等から発生する放射線を受ける事によって、放射性同位体となること。放射化の度合いは、放射線の種類とエネルギー、及び放射線を受ける同位体に依存する。 放射化は宇宙線による炭素14の生成のように自然界でも起こっている。・・・アルファ線をアルミニウムに照射し、 27Al(α,n)30P の反応により安定同位体から放射性同位体が生成することを確認した。・・・ 原子力エネルギーの利用を目的とする原子力発電所や加速器等を構成する材料の一部は、施設の運転中に発生する中性子によって放射化する。・・・ 放射化を利用した分析手法が放射化分析である。・・・試料に荷電粒子、γ線、中性子などを照射し、目的とする元素を人工放射性元素に変換し、それの放射能の性質(種類や強さなど)を測定し、もとの元素の定量、定性などを行う分析法である。・・・」

「人工放射性元素」
「・・・人工的に合成された元素(同位体)の総称である。 例としては、テクネチウム、ネプツニウムなどがある。超ウラン元素はすべて人工放射性元素である。広義では、人工の放射性同位体も含む。これらは半減期の短い放射性元素であるため、自然界には極めて僅かしか存在が確認されない。通常は、原子核に高いエネルギーを持たせた荷電粒子や、γ線、中性子などをぶつけて合成する。 ・・・」

(転載終了)

<参考資料>
 放射化を利用した分析手法が放射化分析例
 周期律表(クリック)で原子番号、質量数を確認できます。

⇒ 放射線に係る初歩的、基礎的な調査は、あくまで、下記の問題点に係る事例の究明のために水と共存して環境中(主に、海)にどのように悪影響与えるかの参考資料として原点に立ち返って、逐次、追加更新する予定であります。 断片的にはなりますが、次回は、X線の作用を予定しています。
<問題点>
環境中に漏洩、残留している
放射性物質(質量数、組成など現状不詳)から、
①どのような放射線を発生しているのか?
②空気中、水中などに対して、どのような透過・吸収性があるか?
③周辺の生体、土壌、建物などの構成元素に対してどのように作用しているか?
 


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