水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
水が流れるままに自然科学的な眼で解析・コメントして交流できたらと思います。

「水」とはどのようにあるべきか?に係る記載(その4-2:低コストな淡水の供給が捗らない原因に対する雑感)

2013-03-31 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-04-01投稿

既報(その4:低コストな安全な水の供給に対する現状と問題点)に引き続いて、個人的に低コストな淡水の供給が捗らない原因について考察してみました。

 

工業用、農業用、水産用、飲料、生活用の分野に低コストかつ適正なる

「水」を効率的、かつ有効に安全に供給することが

大切であると思っています。

既報でも記載しましたが、誤解、妄想?杞憂かもしれませんことを
予め断っておきます。

 しかし、現状の問題点は海水の淡水化を例にとると、
地球上の水のうち97.5%は海水で占められ無尽蔵にありますが、 淡水を大量に供給するために 海水から淡水を製造することが実施されています。 淡水の製造法には. 蒸留法. 逆浸透法. などがありますが、世界の淡水需要は現状約5000億m3であるが、人口増加に伴って、約7000億m3が見込まれています。
ところが、この水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決しようとすると、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要であり、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量とのことです。
 日本は電気代が世界の中でも高いことは世界的にも知られていますが、仮に、工業用単価を安く見積もって10円/kWhとした場合でも180兆円となります。(家庭用はこの2倍強)


関連投稿:「水」とはどのようなものか?」に係る投稿 の整理('11-01-05~)

2012-03-18

 

現状の不足分を▲2000億m3とすると、
その単価(円/m3)は
180000000000000÷200000000000
=1800÷2=900円/m3

 となります。

 一般的に、水道水の単価は地域・場所によって違いがありますが、200~500円?/m3と比べてきわめて高いようです。

 

関連投稿:
わが国の上水のあらましとその水源および水質、処理方法
2010-11-11

世界の水価格に係る記載

 

世界各地で水価格が上昇によれば
http://www.earth-policy.org/Books/Seg/PB2ch04_ss7.htm

「世界各地で水価格が上昇し、時には急騰している。自治体が定める水道料金の過去5年にわたる平均値上げ率は、米国で27%、イギリスで32%、オーストラリアで45%、南アフリカ共和国で50%、カナダで58%である。チュニジアでは過去10年間で灌漑用水の価格が4倍になった。4カ国を対象に行った最近の調査によれば、自治体における平均的な水道料金には、1立方メートルあたり、米国の66セントからデンマークとドイツの2ドル25セントとかなり開きがある。だが、消費者が水道料金の実費を全額負担することはない。それどころか、実質的に(時には文字通りに)水を無料で提供している政府も多い。人々が支払う水の価格は、主に次の3つの要因で決まる。水を供給源から消費者まで輸送するコスト、水の総需要、価格補助金である。汚染物質の除去費用が加わる場合もある・・・」 という。

それでは安くて安定な淡水製造用の電源をどこから?

既報各種エネルギー確保の現状 および原発、再生エネの位置づけに係る情報
(2013-03-22 )の引用(アメリカの原発事情(’03/11/25)
http://simlabo.main.jp/simrepo/r038.htm)によれば、

であり、そのためにはコンパクトで安定した固定電源である原発に目が向きますが、原発は衆知のように、一度、大地震、大津波で被災すれば、環境中へ大量な放射能汚染を招くことから、「いたちごっこ」になりかねないとも思われます。

 かといって、再生可能なエネルギーの単価は現状風力20円、太陽光35円ともいわれ、適用した場合、約600円/m3というとてつもない高コストになるのだろうか?

 これでは、工業用、農業用、水産用、飲料、生活用の分野に低コストかつ適正なる
「水」を効率的、かつ有効に安全に普遍的に供給することは建前としては理解できても、現実的には不可能だろうか?

 安全な飲料水、砂漠の緑化、灌漑用に普及しない原因のひとつと思われます?
(別途調査)

せめて、異常気象など天変地異による水不足、原発事故などによる水汚染が起こらないように対策できればよいのですが、・・・。

いずれにしても、再生エネ、低コストな水の想定外の進展とその技術を確立することは一朝一夕にはできないので、時間がかかるのでしょうか?



資源はないが、四方海に囲まれたわが国の場合はまだ恵まれた環境にあるとも思われ、既報(その12:米 エイモリー・ロビンス氏のビジョン)
大規模集中型のエネルギーシステムやそれを支える政策から決別し、原子力などへの補助金をやめて、フェアな競争を実現しなければならない。政治家は勇気を持つべきだ。もし、日本人が省エネと再生可能エネルギーに多大な投資をし、得られたものを周辺の国と共有できれば、日本は世界に大きな貢献ができるだろう」という言葉がに印象残ります。

 

 

 

 


「水」とはどのようにあるべきか?に係る記載(その4:低コストな安全な水の供給に対する現状と問題点)

2013-03-31 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-03-31投稿、追加・更新

 既報食糧の自給には低コストかつ安全な淡水製造技術への開発志向が必要か!の引用で問題とされている水不足に対する今後の取り組みは非常に重要なことと思っています。
 水の汚染度、温度など性状に異変を来たす諸要因の排除、および、さまざまな分野における低コストな水の供給に対する製造技術は人類の永遠に生き延びるための課題と思われます。

 全ての生物が健康に生きていくためには、

産業革命以降、長年築き上げた文明の利器・情報を活用して

工業用、農業用、水産用、飲料、生活用の分野に低コストかつ適正なる

「水」を効率的、かつ有効に安全に供給することが

大切であると思っています。

 現状、環境中への有害物質によって、海、河川、地下水などが汚染されて、安全な飲料水、生活用水量、および、安全な魚介類、海藻、米、野菜など食糧減少しつつあります。

参考投稿:エアロゾルに係る投稿 ( <追加> '12-07ー14~'13-03ー20)
(最近、問題となっている異常気象、環境、生態系にさまざまな悪影響を与えている黄砂、PM2.5、および火山灰、インフルエンザウィルス、環境放射能などに係る記載

 また、豪雨、旱魃の2極分化によって、実際に生活環境で利用できる水の絶対量は人口増加も伴って不足しつつあります。
参考投稿:異常気象など天変地異に係る投稿(その4 '13-01-03~'13-03-19)

(異常気象は
単に地球温暖化ガス、環境放射能の影響のみならず、北極圏のオゾン層の破壊、昨今、問題となっている黄砂、PM2.5などのその他の要因と複雑に絡み合って、
環境中の水の循環挙動(バランス)および調節機能に影響していると思われます。
一体何がどのようなメカニズムで影響しているのでしょうか???
 いずれにしても、地球および大気圏中の水の循環挙動(バランス)および調節機能が崩れはじめて加速し始めたためなのか?と想っています。)

 

 結果として、近年、食料価格は異常な上昇をみせている。毎年上がり続けた結果、この5年で3倍にもなっており、世界的な食料不足や社会的不安が問題になりつつあり、高騰する消費者物価によって生計を圧迫するとも言われています。 

  水不足、水汚染を解消するためには、海水の淡水化を普及すればと思っていましたが、そんなに、単純なものではなく、多大な電気、熱エネルギーを使わなければなりません。

プロダクトサービス「特集:環境に優しいエネルギー技術」によれば、
全世界で使用している電力は年間18兆kWh。100万キロワットの発電所にして2000基分です。・・・
地球温暖化や化石燃料の枯渇が深刻になるのは、まだ相当先の話。と思っている人が多いでしょう。しかし、今から20年以内には、30億人分の水が不足すると言われており、これは、農業・工業用水を含めた量であるので、まもなく、人類は深刻な食糧危機に見舞われることとなるでしょう食料の60%を輸入に頼っている我が国も深刻な打撃を受けることは間違いありません。この
水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決するかのような報道がありますが、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要です。これは、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量なのです。という。

  よって、低コストな「水」を効率的、かつ有効に供給するために、どのような開発が現状、実施されているか?および、現状のコスト的な問題点を既報の関連投稿を整理して、今後どのようにあるべきか?把握することが
今後、重要かと思っています。

 水」とはどのようなものか?

「水徒然」
1)地球環境での水の実態
国土交通省、水資源局、水資源部のデータ(2006) 、
「世界の水問題と日本」によれば、
<世界と日本の水使用量> 
 約3500億m3(1995)であり、
 そのうち日本での使用量は約831億m3 という。

2)水の具体的な用途の現状
(詳細は詳しくは>>)

「水徒然2」
「水」とはどのようなものか?に係る投稿の整理(~’12-12-31)

3.11震災前から、ここ数年来続いている大地震、猛暑、大津波・洪水などの異常気象など天変地異

 宇宙・太陽からの放射能を制御して地球を防護していると言われる「電離層」および「オゾン層」などが破壊されて、その影響を受けているのだろうか???

 特に、3.11による漏洩放射能を如何に効率的に除染して、異常気象など天変地異生物多様性に悪影響を与えないかが最大の問題と思われます。
参考投稿:
生物多様性に係る記載(その2:消えた巻き貝「イボニシ」 福島第一周辺沿岸30キロに係る考察) (2013-03-28 )

(天変地異と水の性状変化との関係があるのか?)
 宇宙・太陽からの熱エネルギー・放射線などを制御して地球を防護していると言われる「電離層」および「オゾン層」などが破壊されて、その影響を受けているのだろうか???・・・環境放射能、特に、宇宙・太陽からの放射線・粒子の質・エネルギー量の異変、もしくは増大、および火山帯における地下マグマの噴出活動の活性化による地殻からの放射能の増大に影響されているのでは??? と杞憂しています。・・・大気圏のさまざまな環境放射能、電磁波が複雑に絡み合って、大気中の「水蒸気」、「雲」、および「海」、「大陸地殻に存在する水」の水の性状(温度)が変化して異常気象など天変地異を誘起しているのでは?? と個人的には杞憂しています。
 加えて、上記以外の環境放射能の影響が天変地異を増幅して水の性状変化を加速する可能性がないことを祈っています。
関連投稿:
トリチウム水の環境への影響に係る記載

(水ビジネスが招く価格暴騰のリスク)
gooニュース
民営か否か:水ビジネスが招く価格暴騰のリスク」
WIRED2012年10月30日によれば、
「・・・近年、ヒマラヤ山脈からグレートプレーンズまで世界中のあらゆるところで、淡水が不足しつつある。人々が水を消費するペースは、自然が水を循環させるペースを上回っている。水問題は21世紀の人類や地球環境にとって、避けては通れない難題になりつつある。・・・カウフマン氏は、米国時間24日に「Nature」のウェブサイトに掲載された記事のなかで、水を食料品同様にコモディティの投機対象にしようとする動きを止めるべきだと非難。すでに水不足の脅威に直面している人類の80%もの人々や、安定的な手頃な価格で水の供給に頼っているあらゆる人々に、リスクがあるとしている。という。

次に、
水」とはどのようにあるべきか?を整理すると、
(その3:<追加>中国 大気汚染同様、水汚染も深刻に)(2013-02-18)
中国において64%の都市で、地下水が深刻な汚染に見舞われていることが分かった。118都市で継続して調査したデータを基にしたもので、33%の都市も軽度の汚染あるといい「基本的に地下水が清潔な都市」は3%にとどまり、高度経済成長により化学工場などが排出する汚水が地下に流れ込むケースが深刻化しているほか、有害物質に汚染された地下水を飲用することで健康被害も拡大しているという。
関連投稿:
中国の沿海都市、9割が水不足。その原因は???

(その2:マイクロプラスチックによる海水汚染は進んでいる)(2013-01-24)
MSN産経ニュース
「英国、沿岸の魚の36%にプラスティック片発見」によれば、
プリマス大学と英国海洋生物学協会の研究者たちが、英国海域でプラスティックによる汚染が拡大中だと注意を喚起している。・・・魚の体内にこうしたプラスティックが蓄積すると、消化器官を詰まらせてしまうほか、魚が空腹を感じないために食物を取るのを止めてしまう可能性もあると研究者たちは指摘している。プラスティックと一緒に汚染物質が蓄積される可能性もある。・・・現在、石鹸、スクラブ洗顔料、シャワージェルなどの化粧品や洗浄用品から、マイクロプラスティックを除去するという取り組みが進んでいる。環境保護グループの間で海洋汚染におけるマイクロプラスティックの存在に関心が高まっていることを認識したユニリーバ社は2012年12月、「マイクロプラスティック(マイクロビーズ)の使用を2015年までに停止する」発表した。・・・」という。

(その1:シェールガス利用に際しての水の管理は重要)(2013-01-09)
ナショナルジオグラフィック ニュース May 10, 2011
「天然ガス採掘でメタン汚染の可能性」によれば、
「・・・アメリカやカナダでは、過去6年間にわたるこの新技術の成功実績により、広大な天然ガスの新貯蔵庫の扉が開け放たれた。シェールガス開発が順調に進めば、2035年にはアメリカの天然ガス生産の45%を占めると見込まれている。アメリカ政府は、世界32カ国でも同様のシェール層が利用可能だとする報告を発表した。
 しかし、天然ガスの主成分メタンによる飲み水汚染がクローズアップされている。・・・メタンは、飲み水に関して規制対象となる汚染物質ではない。密閉空間で窒息や爆発の原因となることは知られているが、水の色や味、臭いを変化させるわけではなく、飲料適性に影響を与えるのかどうかもわかっていない。 」という。

話を戻して、
以下 既報に引き続いて、
低コストな水の供給に対する開発の現状に係る記載を調べました。

日経テクノ
水圧を利用した淡水の製造ブラント によれば
背景. 地球上の水のうち97.5%は海水. 人間が利用できる水はわずか0.01%. 淡水を大量に供給するためには. 海水などから淡水を製造する必要がある. 淡水の製造法には. 蒸留法. 逆浸透法. などがある.・・・

2025年には人口80億、水需要は約7000km3 
 大電力を使用する加圧用のポンプを使用しないで大きなにRO(逆浸透)膜を付設たものを海中に沈めて海水と管内空気との圧力差を利用して淡水化する方法。

デメリットはRO膜の交換、淡水の汲み出しにポンプが必要、淡水の輸送

詳しく見る>>

⇒電気代、ローリー輸送などトータルコストがどの程度になるののだろうか?

引き続いて、追加・更新予定です。

参考:(個人的なメモ)
 関連記事を掘り下げる時に適正な用語を引用するための参考として、
水関連熟語goo辞書をベースに洗い出し。

水と係りがある言葉と熟語一覧

水と係りがある自然科学・技術基礎用語一覧
「工業分野」で水と係りがある言葉と熟語一覧
「水産業分野」で水と係りがある言葉と熟語一覧
「農業分野」で水と係りがある言葉と熟語一覧
(別途、修正・追加予定)