水徒然

水に関する記事・記録・感想を紹介します。水が流れるままに自然科学的な眼で
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環境(水)中の放射性物質の影響と浄化に係る記載('11-08-21更新 その3:除染・回収方法)

2011-08-21 | 日記

'11-05-02投稿、強調
 環境中の放射性物質の除去、回収方法に係る記載を調べまています。
現状、放射性物質の正体(発生量、組成、粒子径)は不詳もしくは非公開なので、関係当事者が具体化する場合はある程度の試行錯誤の覚悟は必要と思われます。

 引用文献に記載されている内容から、「除去・除染・回収の要素技術」を抽出して、具体的な対象に対して、その回収メカニズムと量産化情報については続報にて追加・更新して記載する予定です。

1.水中の放射性物質の除去
1)中国新聞「放射性物質回収で共同研究」によれば、
「・・・インドのラベンシャウ大と共同研究や人材交流の協定を結んだ。広島国際学院大の研究グループが開発した微生物とセラミックによる放射性物質の回収技術にラベンシャウ大が着目し実現した。同国東部のウラン鉱山周辺で実証実験を重ね、実用化を目指す。・・・ 当面は同州北部にあるウラン鉱山周辺で土壌や河川の放射能汚染を除去する技術の確立に向けた実験に、共同研究チームで取り組む。・・・マイナス電気を帯びた粘着物質を出す光合成細菌をセラミックに吸着させ、プラスイオンを持つウランなどの放射性物質を回収する・・・」
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2)「水中の放射性物質除去方法」によれば、
公開特許公報(A)特開平7-20285 住友金属鉱山
目的
 凝集沈澱法により、水中に含まれるウラン,トリウム,ルテニウム等の放射性物質を高い効率で除去すること。構成濃度0.2Bq/mlのウラン( 238U)と濃度0.2Bq/mlのトリウム( 234Th)の両者を含有するpH1で温度18℃の各試験水に、亜鉛イオンとマグネシウムイオンを夫々試験水中で100mg/l濃度になるようにした10%塩基性金属水溶液にして添加する。そしてこの場合の試験水の水素イオン濃度がpH3.5~13.5、好ましくはpH6.8~11.5となるようにし、攪拌後一定時間反応させる。
産業上の利用分野】
 
本発明は、原子力発電所,使用済原子燃料の再処理工場,原子燃料加工工場及び放射性物質使用施設等から発生する廃液及び排水中からウラン,トリウム,ルテニウム等の放射性物質を除去するための方法に関する。
【従来の技術】
 例えば原子力施設等から発生する放射性物質を含有する廃液又は排水は、環境へ放出する際に放射性物質の濃度を減少させるために何らかの処理を行い、その濃度を法律(核原料物質,核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)に定める濃度以下とする必要がある。そして、この処理方法としては、蒸発濃縮法,イオン交換樹脂法,凝集沈澱法などが採用されている。使用済原子燃料の再処理工場における廃液処理は、放射性物質の除去性能に優れている蒸発濃縮法によって処理されている。しかし、この方法は熱源として蒸気を使用したり、蒸発缶等の使用により設備規模が大きく、コストが多大となる。又、原子燃料加工工場や放射性物質使用施設等では、除去対象とする放射性物質の種類にもよるが、例えばトリウムを対象とした場合では、イオン交換樹脂によって除去するようにし、またルテニウムについては物理的吸着機構等を利用した活性炭吸着法等によって除去する方法が提案されている。そして、この化学的或は物理的吸着手段による両者の方法は設備を単純化でき、吸着カラムの長さを最適化することにより、目的の除去性能を達成することが可能であるが、吸着体への負荷を大きくして行われるため、樹脂或は活性炭寿命が短く、廃樹脂或は廃活性炭の発生を余儀なくされ、延いては放射性物質を含む二次廃棄物の増加が生じることとなる。かかる吸着体に対する負荷を最小限にするために、更に、廃液中の放射性物質を除去する方法の一つとして知られている凝集沈澱法が一次処理技術として採用されている。そしてこの場合の凝集沈澱法は、一般産業の排水処理技術において汎用されている鉄又はアルミニウムを担体とした水酸化物共沈法である。この共沈法によれば一度に多量の廃液を処理することが可能であり、コスト的にも安価である。
【発明が解決しようとする課題】
 しかしながら、従来の鉄又はアルミニウムという共沈剤を用いた凝集沈澱法によれば、除去対象とする放射性物質の種類にもよるが、例えばウランを対象とした場合では、凝集沈澱処理に先駆けて水中の脱炭酸処理を施すことにより除去効率を90%程度にまで達成させることが可能である。・・・
 本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、凝集沈澱法による水処理技術において、水中に含まれるウラン,トリウム,ルテニウム等の放射性物質を高い効率で除去し得る水中の放射性物質の除去方法を提供することである。・・・」
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3)
「日本海洋科学研究所 高濃度放射性物質除去技術」によれば
「・・・放射性物質の分子量は、RO膜の分画分子量に比べて大きいため、RO膜を通過することができません。RO膜とは逆浸透膜と言います。・・・この膜処理の前に弊社の特有の電荷処理を施せばより精密に除去出来ます。正電荷(を持つ粒子)どうしの間には斥力(互いに遠ざけようとする力)が生じる。負電荷(を持つ粒子)どうしの間にも斥力が生じる。正電荷(を持つ粒子)と負電荷(を持つ粒子)の間には引力(互いに引きつけようとする力)が働く。要するに放射性物質が持つ電荷と弊社技術の天然鉱石主原料の無機系凝集剤エレクサイトが持つ電荷を利用して吸着させてしまうというやり方です。高速撹拌し結合させます。分離して出て来た汚物はまとめて六ヶ所村に持っていけば良いのです。・・・ 」
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4)産経ニュース 2011.4.19 09:14 

「放射性物質捕まえる粉開発 汚染水を浄化も 金沢大教授らが開発」
「水に溶けた放射性のヨウ素やセシウム、ストロンチウムなどを、効率良く捕まえて沈殿させる可能性のある粉末を、太田富久金沢大教授(天然物化学)とクマケン工業(秋田県横手市)が19日までに開発した。福島第1原発でたまっている、放射性物質で汚染された水の処理に応用が期待される。 粉末は、天然のゼオライトなど数種類の鉱物や化学物質を混ぜてある。太田教授らは、放射性ではないセシウムを使って実験。1~10ppmの濃度でセシウムを溶かした水100ミリリットルに粉末1・5グラムを入れて10分間かきまぜると、セシウムをほぼ100%除去できた。ヨウ素やストロンチウムでも同様の結果だった。・・・」
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5)毎日JP 2011年4月15日
 
「放射性物質:顔料使ってセシウム汚染水浄化 東工大が開発」によれば
「医薬品などに使われる市販の顔料で、原子炉から発生する放射性物質のセシウムに汚染された水を浄化する技術を、東京工業大原子炉工学研究所長の有冨正憲教授(原子力工学)らのチームが開発した。・・・東京電力福島第1原発の事故で発生している汚染水の処理のほか、周辺の池や沼の浄化にも活用できるといい・・・、青色顔料の一種「紺青」の主成分「フェロシアン化鉄」に、セシウムを吸着する働きがある点に着目。汚染水にこの顔料を混ぜ、遠心力で分離した後、セシウムとともにフィルターでこし取るシステムを開発した。・・・高濃度汚染水に相当する模擬汚染水(ヨウ素、セシウム各10ppm=1ppmは100万分の1)を再現。模擬汚染水100ミリリットル当たり顔料1グラムを入れたところ、処理後の水から検出されたセシウムの濃度は1万分の1以下となり、ほぼ100%除去できた。・・・」
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6)水徒然 「水中の放射性物質の除去」から、
「・・・放射性物質による海水、飲料水(水道水)中への汚染に対しても、放射性物質の素性(粒子径、質量、組成など)の情報が不詳ですが、基本的には、淡水化装置もしくは超純水製造装置に使用されているプレフィルター、活性炭、逆浸透膜などを適用すれば、原理的かつ部分的には清浄化は可能であると考えられます。・・日本の浄水用膜製造企業は高い技術力を持っており、特に海水淡水化技術では世界規模で高いシェアを占めている。・・・
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7)
47NEWS (2011/08/18 06:13 【山梨日日新聞】)
山梨大医学部第3内科の志村浩己助教(50)を中心とした研究チームは、藻類を使って汚染水から放射性物質を取り除く実証実験を行い、短時間で効率的に除去できることを確認した。藻類が持つ高い吸収力を利用し、10分間程度で高濃度の汚染水からストロンチウムは8割、セシウム137は4割取り除くことに成功。藻類は簡単に増やせる上、乾燥すれば圧縮できるといい、志村助教は「コストがかからない割に高い除染効果があり、コンパクトに保管できる」としている。・・・球状に加工した微細藻類「バイノ 」
本文を見る

2.土壌汚染の浄化
1)「福島原発放射能による土壌汚染に対する今後の課題について」

WINEPブログ
http://moribin.blog114.fc2.com/

(水田の再生方法に係る記載のみを抽出しました。)
「・・・水田に“田起こし”をする前に、
表土を5センチぐらい削って、取り去った5センチ分(本来ならば表土15センチ全部が望ましい!)の土を非汚染土壌(例えば崖から切り出した山土など)で客土できればベストである。放射能汚染土壌は田んぼの端に小面積を確保して積み上げて用水が入らないように高い波板を立てて隔離しておく。そうすれば少なくともこれまでに蓄積したセシウムやストロンチウムなどは、かなり削減されるのではないだろうか(その後も放射能が降下する場合は防ぎようがないが)。
 しかし、これはかなり資金を要することであるので、よほどの専業農家でなければ実現不可能な提案かも知れない。・・・」


3.人体など各種物体に付着した放射性物質の除去
1)Gigazine 2011年03月17日 http://gigazine.net/news/20110317_decontamination/
引用:通商産業研究社発行の「放射線安全管理学」(平成20年3月25日発行の改々題第1版第1刷、2011年3月時点での最新版)から、除染方法の部分(P125~P130)
 「放射性物質による汚染を除去する「除染」の具体的な方法まとめ」によれば、
「 除染」とは、放射性物質による汚染を除去するということなのですが、・・・
<除染する際の注意>
◆汚染を生じたらできる限り早目に除染するのが原則
 汚染直後であれば、一般に水による洗浄で容易に除染できる場合が多いです。ただし、汚染してからの時間が経過すればするほど、除染はしだいに困難となってきます。これは汚染が器具表面の微細な割れ目や傷口に入り込んだり、あるいは表面の材質と化学反応をしたりするため。・・・
<やや汚染度が高い場合>
 
酸化チタンペースト(アナタース型の酸化チタン100gを0.1mol/lのHCl60mlでペースト化)を十分な量だけ塗りつけ、2~3分放置した後、湿った布でこすりとって、
 しっかりと水洗いします。
<汚染度がかなり高い場合>
 
粉末状中性洗剤:キレート形成剤の割合が1:2となる混合物をかけた後、ぬるま湯で湿らせてから、・・・。
キレート形成剤にはさまざまな種類がありますが、Na-EDTA、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リン酸ナトリウムが適しています。
<汚染度が非常に高い場合>
 KMnO4の飽和溶液と0.1mol/l H2SO4溶液を同量ずつ混ぜた混合液をかけて、・・・その後、10%NaHSO3を使って脱色します。・・・

<物の除染>

 繊維やその他の物質、部屋の床などは、一般的には下記の方法でおおよその除染は可能です。ただし、表面の汚染限度を超えた物を一般人が扱うのは非常に危険なため、検査で衣服や持ち物から高い数値が出た場合や、正確な除染に不安のある場合は廃棄してください。
手順1:水または中性洗剤で洗浄する
手順2:キレート剤単独、またはキレート剤と中性洗剤の混液を使用し洗浄する
手順3:希鉱酸で洗浄する ・・・
アルミニウム 手順1:後
手順2:10%クエン酸で表面をぬらして、ブラシでこすりながら水で洗い流します
手順3:10%硝酸で表面をぬぐいます
手順4:5%NaOHと1%酒石酸ナトリウム、そして1.5%H2O2の混合液に浸した後、しっかりと水で洗い流します
黄銅、銅 手順1:後
手順1:アセトンまたはアルコールを布につけてぬぐいます
手順2:紙やすりで軽くこすります。表面をぬらすことができる時は、5%クエン酸アンモニウムをブラシでなじませた後水で洗い流すか、あるいは市販されている黄銅みがきを使います
手順3:手順2をくり返します
手順4:2.5%クエン酸ナトリウムと0.2%中性洗剤の混合液(pH7)に浸してから、十分に水で洗い流します
 手順1:後
手順2:10%クエン酸と5%中性洗剤の混合液をかけてこすった後、水で洗い流します
手順3:6mol/l硝酸で除染できない所を部分的にこすったら、すぐに水で洗い流します
ステンレススチール 手順1:後
手順2:30%硝酸でこすってから、水で洗い流します
手順3:10%シュウ酸で表面をぬらして約15分放置し、水で洗い流します
手順4:6~12mol/l HClを表面にすばやく塗りつけてから、しっかりと水で洗い流します
 手順1:後
手順2:1mol/l硝酸にひたして20分間洗います
手順3:1mol/lクエン酸に入れて20分間煮ます
ガラス・大きなもの 手順1:後
手順2:4%Na-EDTAまたは0.1mol/lヘキサメタリン酸ソーダを使ってブラッシング
手順3:2%フッ化アンモニウムで表面をこするか、溶液につけておきます
ペイント塗装面 手順1:後
手順2:Na-EDTA+2%中性洗剤をふりかけてから、水でぬらしてこすり、水で洗い流します手順3:5%クエン酸アンモニウムに浸けて、ブラシでこすります
手順4:除染後の汚染が少ない場合は塗装を上塗りし、それでもまだ高度の汚染が確認される場合はペイントをはぎとります
プラスチック・アクリル樹脂
 
ガラスの除染方法と同じ。ただし、濃硝酸は表面をひどく損傷させます。
・アクリル樹脂以外の樹脂
 ガラスおよびステンレススチールに対する方法と同じ
ゴム 手順1:後
手順2:5%Na-EDTA+1%中性洗剤でこすり水で洗い流します
手順3:1%クエン酸ソーダ+5%水酸化ソーダでこすり水で洗い流します

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