'11-06-18投稿、強調
エアロゾルに係る記載を調べてきました。 しかしながら、意外と生活環境の空気中の塵埃の種類、粒子径、特に個数については
よく知られていません。
環境中に存在している塵埃に係る記載を調べて、既報までに、
断片的ながら調べた内容を加味して整理しました。
*特に、放射性物質の放射線強度(Bq:ベクレル)、放射線影響度(Sv:シーベルト)からエアロゾルとして粒子、個数がどのくらいなものか?(宇宙からのガンマ線などの環境放射線の影響を差っ引いて)を試算もしくは調査して別報にて追加・更新していきたいと思っています。
空気中の塵埃の種類、粒子径、個数(わかる範囲で)を
下記の引用(1)~(6)及び既報から、以下に整理しました。
一般的な塵埃はハウスダストと言われていますが、環境によって、さまざまな塵埃(エアロゾル)が存在しているようです。空気中の数は1ft3(立方feet)当たりに換算して示しました。
下記(5)に記載したクリーン度の引例から、屋外の雑踏では優に数百万個/ft3以上であると推察されます。
びっくりするような数の塵埃、微生物を含んだ環境で日常生活していることです。
種類 粒子径 個数 引用
(μm) (個/立方feet)
(0.5以上黒字) (28.3L空気中)
・ハウスダスト 概ね0.5以上 10万個以上 (5)
(一般塵埃)
ダニ、カビ、フケ、など (既報 1)
・粉塵 1~10 (-) (1)
・ウィルス 0.001~0.08 (-) (1)
0.01~0.1 (-) (既報 3) (6)
口蹄疫 0.03 (-) (既報 1)
鳥インフルエンザ 0.05 (-) (既報 1)
インフルエンザ 0.08 (-) (4)
・バクテリア 0.5~20 (-) (1)
0.5~5 (-) (6)
(細菌) (-) (-) (4)
1~10 (-) (既報 3)
大腸菌O-157 1~2 (-) (既報 1)
・花粉 約30 (-) (既報 1)
・真菌 10~100 (-) (既報 3)
(カビ) 10~1000 (-) (6)
・酵母 5~10 (-) (6)
・核燃焼灰 0.01~0.1 (-) (1)
・放射性塵 0.01~1< (別途) (既報 1、 2)
・自動車オイル 0.01~0.05 約3×108 (2)
・燃焼煤 0.1~0.3 (-) (2)
・黄砂(飛来粒子) 0.2~0.5 (-) (既報 1)
・火山灰 0.2~0.5 (-) (既報 1)
(比較例)
・髪の毛 約100 (-) (1)
・雨粒 約1000 (-) (1)
・湿気 0.1~1 (-) (1)
・砂粒 約100前後 (-) (1)
(1) エアロゾルの種類、粒子径
(google画像検索から引用、図をクリックすると拡大できます。)
引用図からわかるように、塵埃は通常、生活環境中に存在するエアロゾルであります。
1μ=1000nm 1mm=1000μ
(2)国立環境研究所ニュース 29巻 > 4号 (2010年10月発行)
「消えるナノ粒子:その由来と大気中でのふるまい」
(一部抽出しました。塵埃に係る項目は太字に表示しました。詳細は本文参照願います) <<詳しく見る>>
「大気中には埃や塵など目に見える粒子だけでなく、目に見えない小さな粒子がたくさん浮かんでいます。大気中の浮遊粒子は人の健康に悪影響を及ぼすと考えられ、1970年代から日本や諸外国で環境基準が定められてきました。
1990年代になると、特に粒径2.5μm(図1の説明を参照)以下の微小粒子(PM2.5)の影響が強いと考えられるようになり、米国などで環境基準が定められ、日本でも2009年9月に基準が定められました。
一方、粒径100nm以下の粒子(超微小粒子)や50nm以下の粒子(ナノ粒子、図1)の毒性(例えば気道の炎症反応)が、同じ重さのより大きな粒子に比べ強いことが1990年代に動物実験で示され、ナノ粒子に関する研究が世界中で盛んに行われるようになりました。・・・
1998年には、個数ベースでみると、ナノ粒子がディーゼルエンジンから高濃度に排出されることが報告されました。そのため、道路上やその周辺で人がナノ粒子の曝露を受けることが懸念されました。・・・。
このように突如姿を消す気まぐれなナノ粒子の由来(どこから来たか)や大気中での動態(ふるまい)を把握するため、我々は低圧多段インパクターという装置を用いて、粒径30nmから10μmまでの粒子をサイズ別に採取した後、各種の化学組成(炭素成分、元素、イオン、有機成分)を測定することを試みました。・・・
図2 粒子個数の粒径分布 (沿道と後背地)
2004年12月22日~2005年1月19日の平均。神奈川県川崎市。
そしてナノ粒子は、元素状炭素を主成分とする粒径100~300nm程度の煤(スス)とは異なり、元素状炭素の含有量が少なくエンジンオイルが大きく寄与した粒子、つまりオイルの液滴のようなものだと考えられました。・・・」
(3)ウィキペディア
「空気清浄器」によれば、
(生活環境の塵埃(太字)に係る記載を抽出しました。)
「空気清浄器とは・・・空気中に浮遊する細かい粒子 (たとえば、粉塵や花粉、ハウスダスト)や臭気(たとえば、ペットや調理によって発する臭い)を取り除くことを目的としている空調家電製品である。・・・
微粒子の除去を主な目的とする空気清浄機を集塵機、また、臭気の除去を主な目的とするものを脱臭機と分類することがある。・・・
日本における初の空気清浄機(フィルターを備えたもの)は1962年ごろに出始めたと伝えられている。・・・
1980年ごろからは、これもやはり社会問題化した花粉症のために使われることが多くなった(高気密化した住宅における喫煙等の問題もある)。・・・
現在でも主流となっているHEPAフィルターを用いた高性能なファン式清浄機が一般化し始め、さらに高性能化をねらったULPAフィルターのものも出てきはじめた(ただ、これは過剰性能であり、近年ではあまりない)。
風量も豊富で、花粉やハウスダスト等の比較的落下しやすいサイズの微粒子の集塵に対しても、実用になるものが増え出した。
さらに2000年代に入ると、煙草の煙や花粉などだけではなく、カビや雑菌の除菌を目的とした需要が増え出した。・・・
2003年の空気清浄機の普及率はおよそ23%とされ、これは10年前の2倍以上となっている。・・・」 <<本文を詳しく見る>>
(4)FUKUHARA CO,LTD 「コンプレッサーとは」
(生活環境の塵埃に係る記載を抽出しました。表中の塵埃数の詳細は本文を参照願います。) 「コンプレッサとは大気を吸い込み空気を圧縮する機械です。
大気には湿気やチリなどが含まれているので、この大気を圧縮すると、圧縮空気の他に油、チリ、細菌を含んだドレン水が同時に作られます。
コンプレッサとは、圧縮空気を作る機械であると同時にドレン水(細菌・塵埃を含んだ水)も作る機械です。
① エアーコンプレッサは細菌も運ぶ機械
エアーコンプレッサはご存知のように、大気(空気)を吸入して圧縮空気を作り出す機械です。圧縮空気は一般産業用の原動力として使用される以外に、塗装機・医療機・食品加工機・包装機・計測器・省力機器・流通産業等幅広い分野で使用されるようになり、その用途によって圧縮空気に要求される空気の品質も多岐になってきました。
大気中には水分や塵埃が存在し、同時に細菌やカビ・酵母・ウイルス等も存在しております。
・・・さらに油分等も加える形にて圧縮空気を送り出します。・・・
② 圧縮空気中の細菌 圧縮空気の細菌数は、コンプレッサが吸入する大気によって変化する為、当然その設置場所や環境条件等によって異なります。
圧縮空気中に含まれる細菌の調査結果例から見てわかる通り、圧縮空気中からは一般細菌・カビ・酵母が検出されています。 但し大腸菌は大気中にはほとんど生存しないため、調査結果も陰性となっております。細菌は0.2~1.0μm(表③参照)の大きさゆえ、ガラス繊維等で出来ている既存のラインフィルターやミストフィルターでは、物理的に捕捉することは出来ません。細菌等の超微粒子でもろ過する事が可能なメンブランを持つ除菌フィルター等でなければ細菌を捕捉することは非常に難しいのです。・・・」
<<本文を詳しく見る>>
(5)クリーン度の基準
環境中に存在している塵埃の数が如何に多いかを比較するために、一般的に太陽電池の部品の製造などに使用されているクリーンルームのクリーン度を参考のために示しました。
クリーン度の対象となる塵埃の数は0.5μm以上のであることから、実際の生活環境における粒子径の大きなハウスダストの数は少なくとも10万個/ft3(立法feet当り)(数百万個/m3(立法m当り))以上、存在しています。
加えて、上記の粒子径の小さいさまざまなエアロゾル(塵)が実際には少なからず存在していますので、屋外の雑踏では優に数百万個/ft3以上であると推察されます。
びっくりするような環境で日常生活していることです。
(google画像検索から引用)
PS:'11-06-11
(6)カビ対策マニュアル 基礎編
文部科学省1-1 微生物の大きさ
<環境中の塵埃に係る記載>
<<本文を詳しく見る>>