水徒然

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放射線に係る記載を調べました。(その8-1:各種放射線の作用;ベータ線)

2011-04-12 | 日記

                            '11-04-10投稿、強調 
 既報(その1「放射線とは」、その2:「放射性物質とは」、その3:「生体への影響」)にて、自分自身を護る心構え、ならびに放射線に係る基礎的な知識を少しでも得るために放射線に係る記載を調べました。 いまだに、事故の発生メカニズムについては充分理解していません。
 この記載にて、環境中で発生している各種の放射線の作用例を調べて列記していきます。
今回は最近、被曝被災を引き起こしたベータ(β)線に係る記載を調べました。

<ベータ線とは>
原子核から電子が1個飛び出す時出される電子線でベータ(β)粒子と呼ばれる。普通β線というと陰電子β(-)を示す。陽電子β(+)も発生。
β線の透過力は弱く、数cmのアルミニウム板や1cm程度のプラスチック板で充分遮蔽される。

<ベータ線熱傷>
1) 第9 章 局所被ばくの診断と治療 によれば、
http://www.remnet.jp/lecture/forum/09.pdf
1.局所性放射線障害とは(一部抽出しました。)
「・・・非破壊検査で用いられるγ線密封線源による放射線事故が代表例です。障害は被ばくした部位の組織すべてに起こり得ますが、必発するのは皮膚障害です。・・・
2.放射線熱傷の発症機構
「放射線熱傷は、皮膚の幹細胞である基底細胞(表皮の最深部)が放射線により障害を受けることにより生じます。
 障害の程度は、放射線の種類により異なり、γ線や中性子線はより深部の組織障害を引き起こします。」
表1 放射線の種類と皮膚障害
放射線の種類  組織中での飛程  基底細胞への障害  皮膚障害
α線        30~40μm      通常なし      起こしやすい
β線         数mm          あり        起こす
γ線・X線     エネルギーに依存    あり        起こす
                            (深部にも障害)
・放射線エネルギーの発生発生モデル

・放射線のエネルギーとは(放射線の概要説明:google画像検索から引用))

 (google画像検索から引用)

紫外線の肌へのダメージ例(google画像検索から引用)

⇒紫外線も長時間浴びていると危ないことはよく言われています。放射エネルギーの高い粒子線は短時間の被曝でも、熱傷すると思われます。

2)OKガイド http://okguide.okwave.jp/guides/43222
ベータ線熱傷とは? 
「・・・東京電力福島第一原子力発電所で発生した原発事故で現場作業を行っていた作業員がベータ線熱傷の疑いで病院へ搬送されたと報道され、波紋を生んでいる。・・・外部被ばくと内部被ばくの両方を引き起こす性質があり、一般的な熱傷に比べて、血管をはじめとする皮膚組織の深部までダメージが及びやすい。」

3)楽天みんなで解決Q&A
http://qanda.rakuten.ne.jp/qa6617952.html
作業員3人被曝「ベータ線熱傷」の可能性によれば、
「東京電力の武藤栄副社長(原子力・立地本部長)は24日午後の記者会見で、福島第1原子力発電所3号機で作業中に被曝(ひばく)し病院に搬送された協力企業の2人について、「ベータ線熱傷の可能性も否定できない」と述べた。・・・。東電によると、3号機のタービン建屋地下で、ケーブルを敷設する作業をしていた3人が170~180ミリシーベルトの線量を浴びていた。うち2人が放射能に汚染した疑いがあり、除染した後に福島県立医大病院に搬送された
3号機の建屋にベータ線を放出する物質が発生する理由について、
武藤副社長は「現時点で確認できていない」と説明。
今後の対応について、
「作業安全の確保は全ての前提。安全に作業ができるように管理していきたい」と述べた。
・・・靴に汚染された水(湯)が入り、防護服越しではなく、直接肌に触れて被爆したのではないかと思います。通常の火傷と同じで、気体よりも液体の方が重傷になると思います。しかも、40~50分という短時間で、かつ、体のごく一部、狭い面積に対して170ミリシーベルトですから、相当、深刻でしょうね。 」
4)壷のなかみは・・・
http://blogs.yahoo.co.jp/jiendou
ベータ粒子(wikipedia)によれば、
「透過力は弱く、通常は数mmのアルミ板や1cm程度のプラスチック板で十分遮蔽できるが、ベータ粒子が遮蔽物によって減速する際にX線を発生するため、その発生したX線についての遮蔽も必要となる」、とのこと。
⇒先ず、β線熱傷について記載しました。水の中のどのような物質からのβ線による被曝メカニズムがよく解りませんが、症状から推定されたものと想われる。既報を含めて放射性物質の組成が不詳なことには変わりありません。
 β粒子線を吸収した遮蔽物から2次的にX線が発生するのは励起作用による誘導放射線の類(たぐい)かもしれません。
 
遮蔽物の種類(組成、Eg:バンドギャップエネルギー(eV)などは不詳でありますが、面白い現象と思いました。既報で紹介した放射化元素分析で用いる中性子線放射γ線スペクトル分析のような放射線エネルギーの変換作用と同様なのか?
 世の中には放射線が係る作用・現象は多いと思われる。 逐次、調べて、追加更新する予定です。

 


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