浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

テオドール・ベルガーのロンド・ジョコーソ作品4

2007年06月02日 | 忘れられた作品作曲家
テオドール・ベルガーは墺太利の作曲家で、カラヤンと同時代を生きた人である。フルトヴェングラーが見出した作品がこの作品番号4のロンド・ジョコーソで、今日は、カール・ベームのSP盤を板起こしした私家版CDで愉しんでゐる。

作曲年は1933年。まさに伯林が世界の音楽の中心となりつつある時代に、この作品は生まれた。ベルガーはフランツ・シュミットの門下生であるが、この作品からはその影響を聴き取ることはできない。

冒頭のエキゾチックな雰囲気は大変魅力的で、僕はこの曲がとても好きだ。ヒンデミットにも似た雰囲気があるが、ベルガーのこの作品の方がメロディックで聴き易い。

若きカール・ベームの指揮は颯爽としてゐて、絃楽器だけで演奏されるこの作品の表現の幅をぐっと広げてゐて、管打の無いことを忘れさせる。オーケストラはザクセン国立歌劇場管絃團。

盤は、HMVのSP盤 LWX335。


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