浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

セシルの誘惑 第3弾 クライスラー編曲によるセレナード・エスパニョーレ

2007年08月09日 | 忘れられた作品作曲家
出張の為、またまた携帯電話がレコヲド鑑賞のツールだった僕は、久々に自宅でゆっくり音楽を聴いてゐる。体も頭も疲れのピークにあったせいか自然とセシル・シャミナードに癒しを求めたのだった。それも長い作品は要らない、それくらい僕は疲れてゐる。

出張の中には講義を聴く研修も含まれてゐた。研修や講義に疲れたのではないのだ。この歳になっても研修は必要だと素直にバカの壁を痛感してゐると、僕よりも年上の偉い手さん達は、バカの壁を強固な鉄扉で固めて、僕よりも更にバカの上塗りをしてゐる。その場から逃げ出したくなるほど恥ずかしい思いだった。

ほんの少しの時間で、無条件に楽しく心休まる美しい旋律を聴くとなればシャミナードしかないだらう。といふことで、タイトルにあるクライスラー編曲の「セレナード・エスパニョーレ」を聴いてゐる。この作品はわずか2分の小品だが、提琴の高域における不思議な音色を生かしてセンス良くまとめられた粋な作品だ。洋琴弾きのシャミナードならではの本当にピアニスティックな伴奏も聴き所である。

このCDには古風な「ロンドー」Op97とカプリッツィオOp18も収められてゐる。演奏はエリク・スパルフの提琴、フォルスベルクの洋琴伴奏によるデュオ。

盤は独逸Grammophonによる2001年のデジタル録音。


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