浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

シゲティ&セルの素朴な響きでバッハを聴く

2008年01月16日 | 提琴弾き
昨日は久しぶりに仕事をした。下腹部が頭痛になりそうな難しい内容が話し憐れだ。会の後は体調がすぐれず、シゲティの奏でる素朴なバロックのメロディーに救いを求めて聴いてゐる。

新年早々、当地の首脳陣が一堂に会し、今年度初の会合を持った。念を押すが、「今年初」ではなく、「今年度初」の会合である。そこで話し憐れだのは役員選出、会則の修正・・・

会則の見直しも実に騒々的な内容であり、僕にはとても憑いて逝けなかった。「主催する」を「主宰する」に訂正する意味だとか、「A・B・C」と「ABC」の違いなどといふ高ラベルな供犠が続いた。当然のことながら、たった今、会長以下厄員が決まったところなので、今年度の活動報告は厄員選出以外に報告することが無い。最期に、この会で話し合われた内容そのものが無意味であることを、僕が皆さんにご説明して無事終了した。

昨日から、眉間にしわを寄せて、難しいことを考えて悩んでゐるふりをしてきたが、シゲティのバッハを聴いて、眉間からポッと力みが抜けていった。ジョージ・セル指揮コロムビア響との協演によるレコヲドである。さすがに第1楽章は重い。オケ全体の響きが重いのかも知れない。ブルーノ・ワルターの為に名前を変えたそのオケの実態は、ヤンキーのへっぽこ管絃團だ。名トレーナー、ジョージ・セルをもってしても、この鈍い反応しか得られなかったのだらう。独奏がシゲティなだけに、とてももったいない気がする。

この復刻CDにはヘンデルのソナタも含まれてゐて、その演奏も実に美しい。

盤は、英國BiddulphによるSP復刻CD 80217-2。


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