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指原莉乃 「ミューズの鏡」第1話~第6話(総選挙分析ライター)

2012-09-27 23:10:00 | 映画・芝居・ミュージカル・ドラマ
指原莉乃 「ミューズの鏡」第1話~第6話(総選挙分析ライター)


指原莉乃「ミューズの鏡」第1話 マキ登場

指原莉乃の主演映画「劇場版ミューズの鏡 マイプリティドール」の全国公開日が9月29日に決定したそうだ。出演者はTVの面々に加えて新たにマイケル富岡、大西結花、平沼紀久、ドロンズ石本なども出演するという。

6月14日の文春報道によってHKT48へ移籍となり、その混乱の中で映画の上映も見送られるのかと心配していたが、6月23日の指祭りの成功、7月5日のHKT48劇場デビュー、7月23日のAKB48劇場での指原莉乃壮行会などによってスキャンダルのダメージが軽減され落ち着いてきたことを見ての判断なのだろう。再スタートを切った新しい指原莉乃のイメージが早く確立されていくことを望みたい。

さて、「ミューズの鏡」だがTVでは一月から六月まで24回の放送が行われた。一話11分という短い作品であるものの、今回全てに目を通してみると一話、一話けっこう話が込み入っていて、最初に見ていた印象とは大きく異なることに気がついた。

劇場版の上映に先立ち、一話、一話を振り返ってみる。

2012年1月14日放送の第1話で指原は稽古場を覗き見する向田マキという役柄で登場する。初主演の姿は白の割烹着を着て、岡持ちを持っての登場という予想外な格好(実はこれが定番の衣装)だった。初めてのセリフは「ご、ごめんなさい。わたし覗いてなんていません」劇団のドラマらしく、指原を初めとして出演者全員声のトーンが非常に強く大きい。マキ(指原)は一万円札も見たことがないという貧乏を絵に描いたような家庭の出という役柄のため、それを受けて指原(マキ)の表情はまじめで固く多少沈んで暗く明るさがない。(なお、この貧乏という設定がこのドラマのトーンを終始暗く印象づけることになったようだ。)

以外感があったのは、指原が「ロミオとジュリエット」の台本を音読するが、声のトーンが高くきれいだったところ。こんなに声が響き渡り、きれいなんだとびっくりした。

ストーリー的には、マキが稽古場を覗き見していて劇団員に見つかり稽古場に入って覗き見していた理由を説明する場面が最初の山場、メインはマキが沖田を腹筋の力で吹き飛ばしマキの底知れぬ潜在パワーを感じさせるところとマキによる「ロミオとジュリエット」の美しい朗読。最後にマキが母の由美子から平手打ちを受けるシーンはこの後の展開が波乱に満ちたものであることを予感させる。

ミューズの鏡 第1話 2012年1月14日放送
稽古場でやめた劇団員のうわさ話をするともか(上田眞央)、あやの(荒井萌)、麗子(水沢奈子)の3人。演出家の沖田(池田成志)の厳しい指導のため、劇団員がその指導についていけなくてやめていき、劇団員が減って芝居の上演が難しくなっている。しかし、その厳しい指導によって沖田は今まで幾多の名女優を輩出してきた。そのうわさ話の様子を覗き見していたマキ(指原莉乃)。マキは芝居が大好きなのだ。ただ、マキは一万円を見たことがないほどお金がないため舞台は見たことがないという。その話を聞いて驚く麗子とあやのは、稽古場からマキを追い出そうとする。ちょうどそのときに稽古場に入ってきたうらら(平野綾)は、マキに「芝居に経験は必要ない。やりたければやればいい。お金の有る無しは女優に関係ない」と言って稽古の見学を奨める。うららはマキに対して内心「まるで何かに憑かれたような目をしている。今にも何かを演じたくてたまらない顔。一度ここに足を踏み入れてしまったら、二度とここを出られない。そんな情念を感じ」たのだ。だが、マキはそのうららの言葉にもかかわらずあっさりバイトに行ってしまう。

稽古場で発声練習をするうらら、あやの、ともか、麗子の4人、そこに沖田が入ってきて、4人への厳しいレッスンが始まる。「腹筋を使って腹から声を絞り出すのだ。おまえ達の腹筋はいったいどうなっているのだ?(沖田)」と言うと、いきなり、麗子、ともか、あやののおなかにパンチを見舞うと3人はその痛さにのけぞってしまう。「腹筋がないからこんなザマになるのだ(沖田)」 しかし、うららにパンチを入れるとうららはそのこぶしを腹筋の力で跳ね除けてしまう。「さすがだな。綾吹うらら(沖田)」、「当然ですわ(うらら)」

そこに突然稽古場へ駆け込んできたマキ。「わたし、やっぱり演じたい。わたしにお芝居をさせてください」と劇団員らに訴える。その言葉に興味を持った沖田は、「おもしろい。今、ちょうど発声練習を行っていたところだ。いっしょにどうかな。だが、その前にお前の腹筋をためさせてもらう」と言うやマキのおなかにパンチを入れると、マキは腹筋の力で沖田を3~4メートルも吹き飛ばしてしまったのだ。驚く劇団員たち。「おまえー(沖田)」、「お芝居がしたい(マキ)」、「なにこの女(あやの)」、「こわい(麗子)」、「ふふふふ、おもしろい、ふふふふ、おもしろいぞ、ははははは(沖田)」

そこに君島(浪川大輔) と近衛(竹財輝之助)が入ってきて、倒れてよりかかっている沖田に驚きかけよる。マキは机に置かれていた「ロミオとジュリエット」の台本をおもむろに手にして読み出す。「君は誰なんだ?(近衛)」、「なんだと、ベテラン女優でも難しいと言われるジュリエットの役を見事に演じきっている(君島)」、「稽古場をのぞきにきた素人ですわ(うらら)」、「信じられない(近衛)」、「ふふふふ、おもしろい、おもしろいわ、ははははは(沖田)」

家の中でも一心に台本を読むマキ。そこにマキの母・由美子(陽月華)が帰ってきて「マキ、あんたまたバイトを休んだそうじゃないか。いいかげんにしないかマキ」と言って、台本を取り上げでマキの前で破り捨ててしまう。「芝居なんて、金持ちの道楽なんだよ」とマキをさとす母だが、マキは「どんな鉄壁であろうとこの恋の邪魔をすることはできないでしょう。恋とは欲する事ならどんなことであろうとも・・・」とセリフを言い続ける。「おやめ、もうそんなのおやめ(由美子)」と言ってマキの頬を平手打ちし泣き崩れる母。「おかあさま(マキ)」・・・

この日マキの中に眠っていた何かが目覚めた。お芝居の神、ミューズに愛された少女、向田マキ。ミューズはマキの体を借りて舞台に降り立ったのだ。マキは女優というイバラの道を歩まなければならない。


指原莉乃「ミューズの鏡」第2話 蝉のエチュード

2012年1月21日放送第2話の注目点は、冒頭、マキ(指原)が母・由美子と朝食を食べるシーンでのマキ(指原)の衣装。マキは半そでの黄色のTシャツとジーンズという姿で出ているが、半そで黄色のTシャツ姿はこのときだけ。Tシャツには水玉模様の水鳥?の絵が中央に描かれている。「ミューズの鏡」の衣装のバリュエーシュンは極めて少ないため、この冒頭の半そでシーンの映像は貴重だということは全編を通して観たあと初めて気がついた。

もう一つのポイントはマキ(指原)がうらら(平野綾)が演じる蝶のエチュードを見て、「見える。蝶ちょが飛んでいる。お花畑まで。これが、これが演技」と言うときにマキ(指原)がにっこり微笑む。「ミューズの鏡」は全編を通して暗いことは以前指摘したが、そのためマキ(指原)が微笑んだり、笑ったりするシーンも極めて少ない。数少ない指原が笑顔で微笑むシーン。

第2話最大の見所はマキ(指原)が演じる蝉のエチュード。マキ(指原)は蝉の幼虫が土から出てきて孵化し、空を飛び回り、木に止まり、オシッコをして死ぬまでを演じる。指原の独演会シーン。指原の演技、見ていてなにかおもしろくなる。

ミューズの鏡 第2話 2012年1月21日放送
家で(陽月華)と粗末な朝ご飯を食べるマキ(指原莉乃)、このあと朝からバイトに行くのだ。母はマキに「芝居に興味を持つ時間など無い」と強くさとす。

一方、稽古場では沖田(池田成志)が麗子(水沢奈子)、あやの(荒井萌)、ともか(上田眞央)3人の発声を鍛えている。だが、人気女優のうらら(平野綾)はその練習には加わろうとはしない。その理由を問う沖田に対して、うららは「わたくしにあの台本を演じさせてください」と沖田に直談判し始めるが、沖田はうららを殴りつけてその訴えを無視する。そこにバイト(出前)の途中立ち寄ったマキが入ってくる。「どうしても足がここを向いてしまうんです。止められなくて(マキ)」 ともかが月3万円の月謝を払えばレッスンが受けられるとマキに説明するがマキは「3万円・・・」と聞いて驚きその場に倒れてしまう。

気がついたマキの前には君島(浪川大輔)がいた、マキの出前は君島が届けてくれた。稽古場では決められた設定で台本なしに演じるエチュードが行われていて、あやのがミツバチを演じていた。その演技を見て「女優なんかやめてしまえ!」と厳しくダメ出しする沖田。「きょうは昆虫を演じるエチュードなのだ」とマキに教えてくれる君島。次に演じたのはうらら。まったく動かないうららの演技を「さなぎ」と言い当てるマキ。さなぎから羽化した蝶が蜘蛛の巣にかかるさまを演じるうらら、だが蜘蛛に食べられるまでも演じきらなかったうららの甘さを沖田は鋭く指摘する。

沖田がマキに「どろぼう猫、起きていたのか」と言うと、舞台に駆け寄ったマキは突然演技を始める。マキは蝉の幼虫が土から出てきて孵化し、空を飛び回り、木に止まり、オシッコをして死ぬまでの姿を演じたのだ。「今のオシッコでおまえの負けだな、うらら」と沖田に言われたうららは泣きながら稽古場を出て行ってしまう。

「大変、早くお店にもどらなくちゃ」と我にかえったマキは、駆け出して稽古場を出て行く。「天才的な演技を見せたかと思えば、バイトを忘れるおっちょこちょい(君島)」、「どうした清次郎、おまえらしくもない、やさしい目をしてるぜ(近衛)」、「好きになっちゃうかもなぁ」と内心思う君島。

蝉の生き様を演じきったマキに長らく待ち焦がれた女優の姿を予感する沖田であった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第3話 マクベス夫人

2012年1月28日放送第3話の注目点は、沖田(池田成志)が今日の稽古はシェイクスピアの「マクベス」だと発表。セリフを覚える時間はたったの1分。時間が短いと驚く劇団員に沖田は「マクベス夫人の気持ちさえ入ればセリフなど口をついて出てくるわ」と皿を飛ばしながら叱りとばすシーン。横の椅子に座ってその説明を聞いている指原が、皿を激しく飛ばして劇団員を罵倒する沖田(池田)の演技に本当に驚いてすくんでいる。池田成志の声の大きさとその気迫に指原がたじろぎ、びっくりしている表情がありありと出ている。

次の注目点は家に帰ったマキ(指原)の衣装。第2話の冒頭で着ていた黄色のTシャツの上にクリーム色をベースにこげ茶色の二本線が入った厚手のカーディガンを着ている。この後、白の割烹着かこの服装で押し通した。

見所は、マキ(指原)がマクベス夫人を演じるシーン。舞台に上がって振り向いた瞬間のマキ(指原)の顔つきが、暗く深く沈み目が冷たく据わっている。この表情は、当然ながらアイドルの映像としてはありえないものなので、極めて貴重。一度も見たことがない指原の顔。人を寄せ付けないような冷たい美しいすごみがあり、思わず「ぞくっ」として身震いした。「ミューズの鏡」全編の中でも指原の表情としては、最高の映像。(実にいい表情、惚れ直した)

ミューズの鏡 第3話 2012年1月28日放送
稽古場でともか(上田眞央)、あやの(荒井萌)、麗子(水沢奈子)の3人が話をしている。話はうららがいつも口にする「あの台本」のことだ。その台本とは「ミューズの鏡、沖田先生(池田成志)が10年前に発表し演劇賞を総なめにした伝説のお芝居なの、ただ沖田先生が溺愛した主演女優が事故で死んで、それから先生はミューズの鏡を封印したの(麗子)」 そこに近衛(竹財輝之助)と君島(浪川大輔) が駆け込んできた。直後に沖田がうどん屋でバイト中のマキ(指原莉乃)を強引に稽古場に連れて来た。戸惑う劇団員とマキに対して沖田は「おまえ(マキ)は、ここで毎日演技をするんだ」と宣言する。

沖田は劇団員に今日の稽古はシェイクスピアの「マクベス」だと発表する。セリフを覚える時間はたったの1分。時間が短いと驚く劇団員たちに沖田は「マクベス夫人の気持ちさえ入ればセリフなど口をついて出てくるわ」と叱りとばす。1分間で必死にセリフを覚える劇団員たち。初めに近衛とあやのが演技をするがセリフが途中で出てこなくなってしまい打ち切られる。そこにドラマに出演していた人気女優のうらら(平野綾)が入ってきて、この練習を見て驚く。次は君島と麗子が挑戦するが、麗子はまったくダメ、君島はおしいところまでいくが完全には覚えきれずに終わる。「マクベスは俺にも降りてきてはくれなかった」とつぶやく君島。

「よーし、次はいよいよどろぼう猫の番だな、返事がなーい」と言う沖田に、無言で立ち上がり舞台に向かうマキ。舞台に上がって振り向いたその形相はマクベス夫人に一変していた。「あの目はマクベス夫人(沖田)」、「夫マクベスを操り、自らの欲望を果たさんとする業深き女マクベス夫人の目(うらら)」、「シェイクスピアが求めた真の姿なのか(君島)」 セリフをあたかも台本を平読みするようにたんたんと言うマキに沖田は「レイカだ、レイカと同じだ」、「レイカ?あの花柳レイカと同じ!(うらら)」、「あいつもカンペを読むようにセリフを言っていたっけ、そうか、やはりそうだったのか(沖田)」、「こいつは、とんでもない娘があらわれたのかもしれんな(君島)」

家に帰ったマキ、内職中の母・由美子(陽月華)から「きょうはお給料日だろ、早く出しな」と言われ、「すいません。おかあさま。わたくしくびになってしまいました。わたくしがあまりにお仕事ができないのが原因です。(マキ)」、「お芝居かい、出ておいき、出ておいきったら出ておいき、お前なんかおかあさんの子じゃないよ(由美子)」、「おかあさま、そんな(マキ)」、「今から次の仕事を決めておいで、決めるまで帰ってくるんじゃないよ!(由美子)」

貧乏を恨むか才能を恨むか、悩みの淵をさまようマキであった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第4話 最後のレッスン

2012年2月4日放送第4話、ストーリー的には冒頭マキの母・由美子(陽月華)がマキ(指原)のために見つけてきたバイトがすごいので驚き。朝は新聞と牛乳配達、学校の昼休みは駅前で30分チリ紙配り、学校が終わってからはガソリンスタンドでバイト、学校が休みの日曜日はマキが泳げないにもかかわらず遠い海で海女さんになってあわびとり。さらに、まだマキが免許をとっていないにもかかわらず20歳になったらデコトラの運転手を決めてきたという。女工哀史か蟹工船の世界。

注目点は沖田(池田成志)がマキ(指原)に行う最後のレッスンでマキが電車へ乗車するシーン。設定していた電車の乗車口とはまったく違うところからマキが電車に乗り込み、沖田が「駅に着いてもいないのに、ふらりと乗りよった。型破りな演技を見せてくれることよ」と言ったシーン。たぶん、指原が間違ったのだろう。

もう一つは、電車に乗り込み座席に座り、周囲をチラ見するところ。指原がアンダーガールズ時代に出ている「Choose me!」のPVによく似たシーンとなっている。

見所は沖田がマキ(指原)に「そんなに母親が大事か、おまえはどうする?おまえはどこに行くんだ?」とマキに迫り、沖田はライオンが自らの子を千尋の谷に突き落とす例でマキを説得しようとする。その沖田にマキが返答するシーン。沖田のマキへの問いにマキが真正面から真摯に耳を傾け、目を大きく見開いて「わかります」と答える緊張感は秀逸。指原の顔がアップで映り、張り詰めた表情は劇団型ドラマならではの緊張感が伝わってくる。

ミューズの鏡 第4話 2012年2月4日放送
仕事が決められないマキ(指原莉乃)のためバイトを見つけてきた母・由美子(陽月華)。朝は新聞と牛乳配達、学校の昼休みは駅前で30分チリ紙配り、学校が終わってからはガソリンスタンド、学校が休みの日曜日は海で海女さん。20歳になったらデコトラの運転手の予定だ。

稽古場では、うらら(平野綾)と君島(浪川大輔)が小さいころの思い出を語りあったあと「どう思う、向田マキ?(君島)」、「どう思うって?(うらら)」、「彼女は天才かもしれないな。花柳レイカのミューズの鏡、彼女ならやれるかも(君島)」、「やめて、なんてこと言うの(うらら)」、「ごめん、うららもやりたかったんだよな、あの伝説の戯曲を(君島)」、「絶対にわたくしのものよ(うらら)」

そこにマキが入ってきて、「きょうは皆さんにお別れを言いに来たんです。新しいバイトを始めたが、休む時間がなくて。先生には毎日来るように言われているが、お金のないわたしには無理なんです」と2人に説明するマキ。

ともか(上田眞央)、あやの(荒井萌)、麗子(水沢奈子)、近衛(竹財輝之助)の4人も現れ、マキは劇団員に「芝居をしたいが、おかあさんを楽にしてあげたいので芝居を忘れることにしました。失礼します」と挨拶して稽古場に別れを告げようとする。そこに沖田(池田成志)が「そんなに母親が大事か、おまえはどうする?おまえはどこに行くんだ?おまえは何をしたい?」とマキに迫る。「わたしは演技がしたい」が母親をとると言うマキに沖田は最後のレッスンをすることにした。

舞台では電車内という設定で、近衛、ともか、あやのがつり革につかまり、麗子と君島が座席に座ったポーズをしている。「よし、うらら、次の駅で乗ってみろ(沖田)」 うららは電車に乗るとつり革につかまっている近衛の横で本を読み始めるが、突然、「やめてください。この人痴漢です」と叫んで近衛の腕をとり大きく振り上げる。乗客は騒然とする。その騒ぎの中に「入ってみろ(沖田)」と言われたマキは、席に座るとこの騒ぎをチラ見するだけで騒ぎに加わろうとはせず、なんと本当に眠ってしまったのだ。「やっぱり天才女優だったのだ。生まれつきの女優だったのだ。一瞬にして疲れきったOLを演じきったぞ」と沖田はマキを絶賛した。「演じきったのではない。彼女は疲れきったOLそのもの(うらら)」 あやのに起こされたマキは「もうこんな時間、先生、最後のレッスンありがとうございました」と言って出て行ってしまう。

「どこまで俺を翻弄する気だ。向田マキ」最後と決めたレッスンで、三たび心捕まれた沖田、その背中に今はなき花柳レイカの面影を見るのだった。


指原莉乃「ミューズの鏡」特別編 福田雄一との対談

「カッコイイ自分を演出することをあえてしない私」・・・指原莉乃

2012年12月12日に放送された指原莉乃主演ドラマ「ミューズの鏡」は、指原と監督(脚本・演出)の福田雄一が第4話までを振り返っての対談(特別編)だった。

この対談は監督の福田が、「女優指原の仕事を訴えたい」という気持ちから企画したものだが、ジャンルが指原にとって初主演のドラマ(演劇)という分野であることや対談者の福田監督が指原から本音を引き出そうと第4話までの指原の演技をもとにしたさまざまな質問、さらに指原の早口も加わり、見ていて決してわかりやすいというものではなかった。

福田監督が指原に聞いた内容は、主役が決まったときの感想、女優の仕事をどう感じるか、どのような気持ちで、またどのようことを考えながら主人公向田マキを演じているか、女優としての今後の目標など盛りだくさんである。

対談の中で、福田監督が指原を評価しているのは、セリフを真剣に覚え、演技も真剣で、真面目に女優業に取り組んでいるところや、「欲のない演技」をしているところである。

特に演技においては、指原の「一瞬の視線のそらし方」、全力の迫力をこめた「わかります」という返事、「岡持を置いての倒れ方」、ステージへいやらしくなく「乗る」ところ(後記載)など、それぞれのシーンにおいて期待以上(120%)の演技をしており、福田監督をして指原を『天才』とまで言わしている。

一方、福田の質問に対して指原は、「ミューズの鏡」を最初コントだと聞かされ後でドラマとわかり驚いたことや「女優をやっていると言いたくない」、「余裕がなくて人を笑わせる演技」など思いもよらず、「演技の経験が無いのでちゃんとやんなきゃという気持ちだけ」で監督の言うとおりに「真剣に」やっている。そして、あえて「カッコイイ自分を演出しない」などと返答している。

最初はまじめに一生懸命答えていた指原だが最後の方で、バラエティー・トークにおける持ち前の受け狙いを押さえきれなくなったのか、福田監督から「カッコイイ自分を演出しない」自分がカッコイイと思っているといやらしさが出るので、そこをわかっていて、なおかつ、そこをちゃんと狙いにいかずにやるのは女優の仕事だと言われると「もしかしたら自分は女優なのかもしれないと思い出してきちゃった。」と茶目っけ気味に答え、最後に福田監督から今後の女優としての目標を聞かれた際には「11時台のドラマに出演したい」とユーモアを交えて返答し福田の笑いを誘って締めくくっている。さすが指原と言うべきか、指原恐るべしと言うべきか、圧巻である。

冒頭では対談が盛りだくさんの内容で必ずしもわかりやすいものではないと述べたが、そもそも、約10分間という比較的長い時間、指原が一つのテーマについて語った記録自体珍しいし、話された内容が初めて経験する「女優」の体験談なので真剣である。そういう点から評価してみると、わかりやすくはないが貴重なものと言えるだろう。

また、普段バラエティやトークで話題を集める指原が、初めて経験する女優業でのとまどいや女優という仕事に対して一途にひた向きでまじめな態度で臨んでいる姿を素直に語っているので共感が持てる。

このほか、対談に答える指原の表情がすまし顔や真剣な表情、真剣なまなざし、まじめな表情やどや顔、嘘くさい真剣なまなざし等いろいろ変化する。その表情の変化を追っていくだけでも大いに楽しめる内容である。

対談において指原が福田監督から受けた主な質問と答えた内容は以下のとおり。

「ミューズの鏡の主役については(福田)?」
⇒初めコントと聞いていたので、後で、ドラマとわかり、えっと思った。そのため、いまでもドラマなのかコントなのかわからない気持ちで撮影に臨んでいる。そのせいか、イマイチ女優としての実感(イメージ)がわかない。撮ってみたら、マジだったので話が違うと思ったが、同時にがんばらなくてはいけないと思った。・・・指原

「女優の仕事をしているという感覚については(福田)?」
⇒女優の感覚があると言ったらウザイし、女優を感じていることが嫌で、女優をやっていると言いたくない。セリフを真剣に覚えるのは、せっかく仕事をいただいているのに、やってないと思われるのが嫌だから。女優(業)は、余裕があれば楽しいと思う・・・指原

「ミューズを表立ってコメディと言わず、みんなシリアスな顔をしてやっていることについては(福田)?」
⇒ブログのコメントにサッシーはとてもかわいそうという深刻なコメントがあってそんな真剣に見てくださっているんだと思っている。・・・指原

「マクベスの台本を取り上げられた時にすごくいい顔をするシーンについては(福田)?」
⇒計算づくの表情。私としては、マキの気持ちに入って、読んでいる時にパッと取られて。ハッどうしよう、ハイというやつ。もらって、取られて、あっもっとやりたかったのに、ということを表現した。・・・指原

「うまく見てもらおうとか笑ってもらおうとか私を見てなにか感じてほしいという欲のない演技をしていることについては(福田)?」
⇒見せるとかそういうことに余裕がなくて、台本を覚えるだけで、アドリブがきかない。ドラマのときにおもしろい演技、人を笑わせる演技をできると思ったことは1回もない。私は本当に演技の経験が無いので、ちゃんとやんなきゃという気持ちだけ。私の演技で進行を妨げたくない。だから、真剣に演技するだけではなく、こうした方がいいとのアドバイスをそのままやるだけで、私は何もしていない。・・・指原

「岡持置いて倒れるシーンはあそこまでやってと言っていなかったが(福田)?」
⇒監督が置いてと言ったから置いた。でも、置くという自然の動作がわからないから、置いてと言われたら置くしかない。・・・指原
⇒「置こうと思って置いて、倒れろと言われたから倒れた。天才なんじゃないの。(福田)・・・指原を大絶賛」

「シャープ4の電車のエチュードで舞台の正面から乗っていくマキの演技については(福田)?」
⇒監督がステージに乗ってと言われたからステージに乗った。(そこにおもしろく乗ってやろうという気持ちは)ない。乗れと言われたから乗った。(ちょっとおもしろくしてやろうということ)については、こいつおもしろいことをしてるという空気が嫌。カッコイイ自分を演出することをあえてしない私。あらためて、そう思って見てほしい。(こういうことをやる自分は)もしかしたら女優なのかもしれないと思い出してきた。・・・指原

「この先女優としてやっていったときの目標は(福田)?」
⇒女優としてなんでもやりたいが、とりあえず11時台のドラマに出たい。・・・指原 ドーン

2012年12月12日25:55 指原莉乃「ミューズの鏡」特別編 福田雄一との対談
福田「今日はミューズの鏡の特別編といいますか、僕はもともとこれをやりたかったんですよ。最初この企画を出したときに10分ぐらいドラマをやった後に毎回その回の収録を終えたサッシーにその回の自分の演技に関してのコメントをもらって終わりにするという構成にしたかった。女優指原の仕事であるということを割りと前半で訴えたいというのが僕の方にあって、みんながそれを聞きたいと思っているので。今回主役の仕事が来たよ、ということで伝わったわけですよね。」
指原「はい。(多少スマシ顔)」
福田「最初どう思ったですか?普通に。」
指原「私、コントと聞いていたんですよ。ほんとにコントの仕事だと言われて。私、次の日、仕事がちゃんと決まって、放送時間帯がこうこうこういう内容だよ。福田さんがこうこうだよという話を伺って、公式の発表がされたじゃないですか。そうしたら、私、ブログを見たら、コメントにドラマ主演らしいですね、と書いてあって。(大きな声で)えっ、ドラマかと思った。」
福田「新聞に載って初めてドラマだとわかったんだ。」
指原「そうなんですよ。だからいまでもドラマなのかコントなのかわからない気持ちで撮影に臨んでいるから。女優としてどうなのと言われてもイマイチ女優って・・・(すまし顔)」
福田「最初にお母さんとのシーンから入ったじゃないですか。陽月さんがかなりストイックなお芝居だったでしょう。そこでどう思いましたか?」
指原「私としては話が違うと思った。そっちか。マジの方や。撮ってみたら案の定マジの方だったから。」
福田「案の定、マジの方だったね。」
指原「すごい。これはがんばらなくてはいけんやつだと思いましたね。(真剣な表情)」(思わず大分弁が出てしまう。)

福田「コントだったらワーとやってハイ終わりでいくじゃないですか。指原さんのワンショットだけいきます。一言だけください、というみたいのがあるじゃないですか。ああいうのは女優の仕事をしているなという感覚はないですか?」
指原「あると言ったらウザイですよね~。」
福田「そんなことはない。」
平野綾「私はまったくそういうふうには感じない。」
指原「あると言ったらウザクないですか。女優を感じている感じがして嫌なんですけれど。」
福田「逆に女優を感じてもらわないと困るもんね。」
指原「お仕事としてはちゃんとやっているんですがそういうふうに言いたくないだけなんですけれど。私女優やっているわよ、と言いたくない。」
福田「どうしてですか。今回、女優の仕事ですよ。」
平野「本当に謙虚ですよね。現場の雰囲気なんかも自らなごませてくれたりとか。話しかけてくださったりとか。」
福田「たんにおしゃべりなだけだとか。」
指原「そう、よくしゃべるんです。」
平野「はっと見ると台本に集中していて。こういうところはストイックなんだなという感じを出している。」
福田「前の夜とかすごい悲痛なブログとかを書いているんですよ。」
指原「プッ、覚えるのが遅いから。」
平野「間違えたことないですよね。」
福田「すごい真剣に覚えてきているんですよ。」
指原「それは、せっかく指原がお仕事いただいているのに、やってきてないじゃんと思われるのが嫌なんですよ。(まじめな表情)」
福田「それはどんな仕事でも同じ臨み方なんですか。」
指原「私がやってきてないと、ほら、やっぱりな、となるじゃないですか。」
福田「女優、女優業は楽しいですか?」
指原「う~~ん。(目をつむり上を向く)余裕があれば楽しいです。」

福田「今回のミューズで、表立ってコメディと言ってないじゃないですか。みんなものすごくシリアスな顔をしてやっているじゃないですか。」
指原「ブログのコメントなんかにサッシーはものすごく貧乏な家庭の役なんですね。とてもかわいそうです、という深刻なコメントがあってそんな真剣に見てくださっているんだと・・・」
福田「本当にそうですよ。本当にサッシーが真面目に女優業に取り組んでいると思っているのではないかな。」

福田「僕すごく好きなシーンがあって沖田先生にマクベスの台本を渡されるシーンがあるじゃないですか。取り上げられた時にすごくいい顔をするんですよ。」
指原「(大きな声で)オー」
平野「一瞬、視線をそらすやつですよね。」
福田「そう、そう、そう。」
指原「(一段と大きな声で)エー、毎回入れましょうよ。」
福田「やってくれないと。入らないですけれど。あれを意識してやっているのかを聞きたかった。」
指原「まったくしてないです。(まじめに)」
福田「視線をくくってそらすやつです。」
指原「それは計算ずみの、ハイ。(大きくわざとらしくうなずく)」
平野「そうなんだ。」
福田「あれはどんな演技理論に基づいているのですか。ちらっとはずすのは。」
指原「そうですね。私としては、マキの気持ちに入って、読んでいる時にパッと取られて。(大きな声で)ハッどうしよう、ハイというやつ。(照れ笑い)」
福田「ん?」
平野「今のハイの部分ですか?」
指原「そうです。もらって、取られて、(大きな声で)あっもっとやりたかったのに(一瞬、視線をそらす)、ということですかね。(ドヤ顔)」
福田「なるほどね~。」

福田「今までシャープ4まで放送されているんですけれど。僕がずっと編集の時に言っていたのは、欲のない演技ということをずっと言っていた。いわゆるうまく見てもらおうとか。笑ってもらおうとか。私を見てなにかしら感じてほしいという欲がまったくない、という感じがした。」
指原「なんですかねえ。たぶん、見せるとかそういうことに余裕がなくて。台本を覚えて、アドリブがきかない。」
指原「だって真剣ですもの。」
福田「本当に真剣だよね。でも、自分でちょっとおもしろいと思っているところあるでしょう?」
指原「ドラマの時はいっさい思わないです。ドラマのときに成志さんみたいにおもしろい演技、人を笑わせる演技をできるなと思ったことは1回もないです。(真剣な表情)」
福田「成志さんがたとえ話が適切ではないという話をするところがあるじゃないですか。『だから俺はたとえ話はせん。わかるな。』と言ったときに『わかります。』と言うじゃないですか。あの『わかります。』は、僕は120点だと思うんですよ。」
指原「へー、やった。」
福田「『わかります。』と言ったって、本当はわかっちゃいけないところでしょう。あそこって、『わかるな』、あんなんでわかるなと言われていることがおかしいでしょう。それをあんなに一生懸命『わかります。』とひたむきに言うのはなかなかないと思うんですよね。なんかこう全力の迫力があるんですよね。それはある程度の演技プランに基づいた全力なんですか?」
指原「なんというんですかね。私は本当に演技の経験が無いので、ちゃんとやんなきゃという気持ちだけですね。(真剣な表情)」
福田「ちゃんとやんなきゃというのは、皆さんに迷惑をかけてはいけないという・・」
指原「そう、そうです。私の演技で進行を妨げたくない。(真剣な表情)だから、真剣にだけではなくて、こうした方がいいよ、といものは私にちゃんとアドバイスしてくださるので、それをそのままやるだけで、私何もしていないですよね。」

福田「岡持こう置いて倒れるシーンなんて、あそこまでやってくださいと言っていなかった気がする。」
指原「置いてと言われたから置いたんです。」
平野「あれちがうんですか?」
指原「監督が置いてと言ったから置いたんです。でも、置くという自然の動作がわからないから、置いてと言われたら置くしかない。(ひた向きな表情)」
福田「置こうと思って置いて、倒れろと言われたから倒れた。天才なんじゃないの。」
平野「本当にマキみたいですね。」
福田「本当に本当。本当。本当にシャープ4の電車のエチュードをやっていてウララがちゃんと駅に着いたという設定で出入り口から入ってくるのに対してなんの関係もなく舞台の正面からドーンと乗っていくマキがいるわけじゃないですか。なにもいやらしい考えがない背中なんですよ。だから気持ちよく笑える。あれも普通にこう・・・」
指原「あれも監督がゆき?ところでステージに乗ってと言われたからステージに乗ったんです。」
福田「そこにおもしろく乗ってやろうという気持ちは?」
指原「ないですよ。のれと言われたから乗ったんですよ。(真剣な表情)」
福田「ウララの振りがあって正面からドンとのっちゃうことが笑いにつながることがなんとなくわかったうえですよね。そうするとちょっとおもしろくしてやろうと普通は思うんじゃないですか?」
指原「こいつおもしろいことしてるという空気が嫌なんです。(明るくさわやかな表情)」
福田「なるほど。それを感じさせたくない。」
指原「そうです。だからカッコイイ自分を演出してやれ、をあえてしない私。(ドヤ顔)」
福田・平野「カッコイイですね。」
福田「カッコイイこと言ったなあ。」
指原「あらためて、そう思って見てください。(堂々としたドヤ顔)」
福田「そこって、あえて狙わない自分がカッコイイと思っているといやらしさが出る、そこを出さない理論が何かあるんじゃないかと思って。」
指原「(笑いながら)なんですかねえ。」
福田「そこをわかっていて、なおかつ、そこをちゃんと狙いにいかずにやるということ、それはもう女優の仕事だと思う。」
指原「そう言われるともしかしたら自分は女優なのかもしれないと思い出してきちゃった。(嘘くさい真剣なまなざし)」
福田「(笑い)」

福田「最後にこの先女優さんとしてやっていったときに自分の目標はどこに置きますか?」
指原「女優としてやらしてもらえるならばの話ですが、やらしてもらえるならばなんでもやりたいですが(上を向いて少し考えて)、じゃあ、11時台のドラマに出たいです。(ニヤ顔)」
福田「(下を向いてくすくす笑いをしながら)11時台ですね。」


指原莉乃「ミューズの鏡」第6話 地面を這いつくばる

2012年2月18日放送第6話の注目ポイントは最終場面でうららがマキ(指原)にチェーホフの『桜の園』が観られるように1万円札を渡すシーンがあり、その一万円札が聖徳太子の旧一万円札だということ。この一万円札は1958年から1984年まで流通しているので、「ミューズの鏡」の時代背景は今から約28年前以前ということがわかる。

第6話は「ミューズの鏡」全編の中でストリー的には最も暗い。それは、貧しさ故にチェーホフの『桜の園』の切符を買うことができないマキに麗子(水沢奈子)が3回まわってワンと言えば自分の持っている余った切符を渡すと言っておきながら、その約束を反故にしてマキの前で切符をこなごなに破り棄ててしまうという陰湿ないじめシーンがあるからだ。「ミューズの鏡」というドラマが持つ暗さの象徴的シーンのひとつである。

このシーンを演じる指原も迫真の気迫で演じている。麗子(水沢奈子)に「券が欲しければ、3回まわってワンと言え」と言われたときの指原の表情は、目を大きく見開き麗子の顔をしっかり見つめ人間不信の感情を露わにしている。さらに、「お芝居が見られるなら何回でも回ります」と言って、麗子の前をなかばやけくそに何度もまわり、ワンワンワンと吠えている。ドラマとはいえトップアイドルがここまで人間性を否定した演技を受け入れると胸が苦しく痛くなるばかりか気分が悪くなる。

筆者的にはストーリーにまったく楽しい気持ちになれるところがないので、第6話は何度も見たいとは思わない。

ミューズの鏡 第6話 2012年2月18日放送
マキ(指原莉乃)の母・由美子(陽月華)を訪ねる沖田(池田成志)。一方、マキは沖田から稽古場にいることを命じられる。

稽古場では劇団の面々がチェーホフの『桜の園』を観に行くという。貧乏でお金がないマキは観たいが観ることができない。すると麗子(水沢奈子)が余分な券をもう一枚持っていると言い出すが、マキにあげるぐらいなら捨てると言ってマキにあげようとはしない。欲しければ、3回まわってワンと言えとマキに迫る。「お芝居が観られるなら何回だってまわります」と言って麗子の前で必死に何度もまわり、ワンワンワンと吠えるマキ。だが、麗子は非情にもマキの前で芝居の券をこなごなに破り棄ててしまった。「地面を這いつくばる人間が観るものじゃないのよ、『桜の園』は」麗子はマキにそう言い捨ててあやのと出て行ってしまう。

場面は変わりマキの家を訪ねた沖田は由美子に「私に向田マキを預からしていただきたい。あなたは彼女を育てる必要はない。彼女は私が育てる。あなたは一人でどこぞへと行くがいい。私は彼女を救いに来た」と言い放つ。それに対して、「(由美子)バカを言わないでおくれ。私はあの子を働かせて少しでも楽がしたいんだよ。」、「(沖田)娘さんはあなたの奴隷ではない。娘さんにも将来を選ぶ権利がある。夢を選ぶ権利がある。なにより彼女には才能がある」、「(由美子)あたしはねえ。あいつがどうなったっていいのさ。」、「(沖田)ほほう。母親の言うセリフではありませんね。」、「(由美子)母親じゃないのさ。私は、あの子の実の母親じゃないのさ。他人の、他人の子なんだよ」、「(沖田)それを彼女は、彼女は知っているのか?」、「(由美子)ははは、知るわけないだろ」、「(沖田)なんてことだ」、「(由美子)そんな他人の子をここまで育ててきたんだ。働かせて何が悪いんだい」

一人稽古場でうずくまり、こなごなになった券をつなぎ合わせるマキ。そこにうらら(平野綾)が入ってくる。「(うらら)何をしているの?」、「(マキ)『桜の園』の券がばらばらになってしまって」、「(うらら)そんなになってしまってはもう使えないわね」、「(マキ)いえ、集めてくっつけたらきっと入れてくれるはず」、「(うらら)無理よ、半券を離されてしまったらもう最後、ただの紙屑なんだから」、「(マキ)観たい、『桜の園』が観たい」「(うらら)おやめなさい、あなた」、「(マキ)観たい、観たい」、「(うらら)おやめなさい、見てられない」、「(マキ)やめて、あっうららさま」

「なんなのこの娘をここまでつき動かすものは?初めてだわ、こんな恐怖を感じるのは。負ける。こんな娘と同じ舞台に立ったら。私は負ける。この綾吹うららが」 うららがマキに一万円札を差し出しすとマキはひったくるようにうららからその一万円札をとって飛び出して行った。「そうやって女優としてどんどん成長すればいい。わたくしと同じ舞台で闘える女優になるの。楽しみね。待っているわ(うらら)」

由美子と床を同じくする沖田。決して開いてはならぬ扉を開けた沖田、それを知るよしもないマキであった。


以上
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指原莉乃 「ミューズの鏡」第7話~第12話(総選挙分析ライター)

2012-09-27 23:05:00 | 映画・芝居・ミュージカル・ドラマ
指原莉乃 「ミューズの鏡」第7話~第12話(総選挙分析ライター)


指原莉乃「ミューズの鏡」第7話 死のエチュード

2012年2月25日放送の第7話の注目点は、冒頭の衝撃的なシーンの中にある。すなわち、マキ(指原)の母が包丁を握り締め、寝ているマキの枕元にすわり、「一緒に死のうか」とつぶやくと包丁をマキの頸もとまでもっていき、「無理心中」をはかろうとする。だが、すやすやと眠るマキ(指原)の寝顔を見て思いとどまる。この「指原の寝顔」が注目だ。この表情がなかなかいい。

指原の寝顔はWONDAのモーニングショットHOT BLACKの15秒CMでほんの一瞬の映像がある。これはあくまでCM用で「突き指の指に関が原の原で指原(注)」という寝言をつぶやきながらのワンシーン。一方、冒頭に紹介した映像は、ぐっすり眠っている指原のアップの映像。まぶたに大きな二重の切り込みが入っているところが特徴的。アイドルの目を開けた写真や映像は無数にあるが、目を閉じて寝ている姿の映像は極めて稀なので貴重と言える。

見所は、指原が演じる「死」のエチュード。歩いている途中で撃たれ、その痛みに耐えつつ助けを求めるが、最後は絶命するさまをリアルに演じている。見ているこちらも痛そうに感じるくらいだからなかなかいい演技。

(注)2011年8月21日放送『EXILE魂』で秋元康氏が指原を「突き指の指に関が原の原と書いて指原」といいます、とEXILEのメンバーに紹介。

ミューズの鏡 第7話 2012年2月25日放送
台所から包丁を取り出し、思いつめた表情で居間に向かうマキ(指原莉乃)の母、由美子(陽月華)。居間ではマキ(指原莉乃)が床に就き眠っている。「マキ、一緒に死のうか。それが一番幸せさ」とつぶやき両手で握り締めた包丁をマキの頸もとまで持っていくが、「出来ない」と言って包丁を棄ててしまう。「私にはそんなことできやしない」と泣き崩れる由美子。

稽古場で『罪と罰』を見る近衛(竹財輝之助)、そこに君島(浪川大輔)が入ってくる。「僕はどうしてあのときマキちゃんを救ってあげられなかったんだろう」と自問する近衛(司)。「俺もそれはずっと考えていたよ」と返答する君島。「僕には彼女に手を差し伸べる勇気がなかった」と自虐的に言う司。「おまえ、まさか、彼女のことを」と問う君島に「やめてくれよ」と言う司。「そうだよな、司は綾吹うらら一筋だものな」

舞台で発声をしているうらら(平野綾)、麗子(水沢奈子)、あやの(荒井萌)、ともか(上田眞央)、君島、近衛の前に沖田(池田成志)が現れ、「新しい劇団員を紹介する。入れ」と言ってマキが皆に前に現れる。「なぜあなたが?(麗子)、バイトするんじゃなかったの?(あやの)」と疑問を投げる劇団員に対して、沖田は「もう忘れろ。どうやら母上が納得してくれたようだ」と説明する。「レッスン料の3万円は?」と問うあやのに「それは免除だ。えこひいきだ」と言い放つ沖田。「あなたには才能があるからよ。いっしょにがんばりましょう」と言ううらら。本当に自分に才能があるのかと問うマキに対して、沖田はマキに「うぬぼれるな、まだ薄汚い原石だ」と忠告する。「がんばってね」とマキに声をかけ応援するともか。

きょうのレッスンは「死」のエチュード(決められた設定で台本なしの演じる演技)と劇団員に宣言する沖田。死は体験できないだけに演技するのが難しいと劇団員に説く沖田。真っ先に演技を名乗り出たのは売れっ子女優のうらら。毒薬をあおって死ぬ演技をするが、沖田から「おまえの死の表現は絵空事だ、人間はそんなに美しく死ねるものではない。いつまでもそんな綺麗ごとをやっているからアイドル女優を抜け出せない」との厳しいダメ出しが出る。

次に名乗り出て挑戦したのがマキ。舞台に上がり振り返ると、ひどく沈んだ表情のマキがそこにあった。歩きながら「バキューン。うっ。痛い痛い痛い痛い。あーけっこう血が出てきた。あー病院連れて行ってください。あー、痛いから。おなかも痛くなってきた。足も痛い。(マキ)」、「すごーい。これが、これが人間が死に直面する真の姿なのか(君島)」、「やめて、そんなに悲しみを投げつけないで(うらら)」、「こんなにも人の死の演技に心を動かされたことはない(司)」、「天才だ。天才すぎる。悲しさどころかともすると見るものに痛みさへも与えてしまう。しかし、その痛みこそが感動を与えるのだ(沖田)」。「あー死ぬ。がくっ」と言って倒れるマキ。「見事だったわ」と言い拍手をするうらら。「誰か、俺の涙を止めてくれ。いや、誰にも止めることはできないだろう。あんなにも悲しい死を見せられたのだから」と絶賛する沖田。ともかに起こされたマキは「死んだおばあちゃんが川の向こうまで迎えにきていました」と言ってみんなをびっくりさせたのだった。

演劇の常識を超える天才女優マキ、人知れずある決心をする沖田であった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第8話 恋愛のエチュード オフネ

2012年3月3日放送第8話の見所は、マキ(指原)と君島(浪川大輔)が演じる恋愛のエチュードでの指原の『変顔』初披露シーン。

沖田から君島とのキスをためらったことを叱責されたマキが、自分が演じる“オフネ”の気持ちを必死にわかろうと念じると、突如、オフネがマキに降臨する。オフネが降臨したマキ(指原)は、あたりはばからず恋人セイゾウ(君島)にキスをもとめセイゾウを追い掛け回す。その際の指原(オフネ)の表情が白目を向いて唇を突き出した強烈な『変顔』。トップアイドルとは思えないすさまじい顔だ。指原、捨て身の演技。要必見。

ミューズの鏡 第8話 2012年3月3日放送
家までマキ(指原莉乃)を送ってきた君島(浪川大輔)が母・由美子(陽月華)に挨拶したいと言う。君島が由美子に挨拶を始めた途端に由美子の表情が一変して、「出ておゆき。さっさと出ておゆき。お前の顔など二度とみたくないよ。消えうせろ」と言って君島を家から追い出してしまう。「あー信じられない」とつぶやく由美子だった。

場面は変わり稽古場。ともか(上田眞央)、麗子(水沢奈子)、あやの(荒井萌)の前で床の雑巾がけをするマキ。麗子はマキに油性マジックで汚れた箇所をきれいにしろと意地悪を言う。そこへ近衛司(竹財輝之助)と君島が入ってくる。麗子のマキに対する意地悪を君島が麗子に注意をするが、マキは自分が掃除をすると言い出したと主張して黙々と掃除を続ける。それを見かねた近衛と君島はマキの雑巾がけを手伝う。「ほっといてください」と言うマキに近衛と君島は同時に「ほっとけないよ」と言って顔を見合わせる。麗子は「なんなんですか。この女のことが好きなんですか?」と2人を問い詰める。そこに人気女優のうらら(平野綾)が入って来て「何をしているの?(うらら)」、「あら司、生まれて一度も床を拭いたことがないあなたがどうして?(うらら)」、「彼女が困っていたから(司)」、「ずいぶんとお優しいのね(うらら)」

この光景を陰から見ていた沖田(池田成志)は「どうやら君島と近衛は向田マキにぞっこんらしいな」と言いながら入って来て、「きょうは恋愛のエチュード」をすると劇団員たちに告げる。

沖田は君島とマキを指名して2人を舞台に上げ、「2人は恋人同士、君島は太平洋戦争に行き無事帰還、マキは恋人の無事を祈り続けていた女、おまえ達は5年ぶりに再会をはたす、男の名はセイゾウ、女はオフネ」という設定を与えて演技を始めさせた。2人は再会後抱擁をするが、沖田からキスシーンを求められキスをしようとする君島をためらうマキに沖田は激怒、マキを殴りつける。沖田は「天才女優が聞いてあきれるわ。今おまえはオフネという人間を棄て向田マキに戻った。君島、マキ、おまえ達は今役者でもなんでもない。だだの恥じらいボーイandガール、そしてそれを止めていたおまえ達もただの素人さん」と酷評し稽古場を出て行こうとした。

その直後、マキは「オフネさん、あなたは何を考えているの?オフネさん、あなたがセイゾウさんとしたいことは何?」とつぶやくとマキにオフネが降臨、「チューしてください。チューしてください。セイゾウさん」と何度も言ってマキ(オフネ)は君島に迫り始める。しかし、マキ(オフネ)の鬼気迫る求愛にたじろいだ君島は「僕には無理だ」と逃げまわる。「よし、そこまでだ」という沖田の一言で倒れるマキ、自分が何をしていたかも全く覚えていなかった。「あなたはオフネという女優を完膚なきまで演じきった(うらら)」、「それはお前がオフネだったからだよ。君島お前の負けだな(沖田)」

劇団に嵐を予感させる恋のスクランブル、もう止めることはできない。


指原莉乃「ミューズの鏡」第9話 悪魔に魂を売る

2012年3月10日放送第9話の注目点は、第8話に引き続き指原の「変顔」シーンがあること。人気女優のうらら(平野綾)が「役者とは悪魔に魂を売った生きもの」だとの沖田の意見に同意し、沖田がマキに気持ちの覚悟を迫ると、マキは即座に悪魔に魂を売ってしまい悪魔が乗り移り悪魔の顔になってしまう。目を丸く大きく見開き、口を横にひん曲げた奇怪な顔つき、まさにこれが指原の演じる「悪魔」の顔だ。なかなかの表情。(なお、第8話では恋人を5年待ち焦がれた「オフネ」の求愛を“白目を向いて唇を突き出す”という顔の表情で演じている。)

もう一つの注目点は、マキ(指原)が演じる「草」。最初は「草」を立って演じ、次は横たわって手と足を動かして表現、最後はあお向けに横たわり動かなくなる。この変化はおもしろい。

見所は第9話の一番最後のマキ(指原)が「草さんが教えてくれたんです。僕は家の中には生えないよって」と言う場面。このときの指原の表情は明るく茶目っ気に満ち、目の瞳を横にそらす表情が愛らしくかわいい。全編の中で最も指原が輝いた表情をしている。

ミューズの鏡 第9話 2012年3月10日放送
家で母・由美子(陽月華)といっしょに内職をするマキ(指原莉乃)、家計が苦しく2週間も銭湯に行けていない。由美子は高熱を出して倒れてしまうが、お金がなくて薬も買えない。

稽古場では沖田(池田成志)が『若草物語』の上演を劇団員たちに発表し、マキにも役が与えられようとする。だが、母親の病気が心配なマキは帰りたいと申し出る。そんなマキを「どんな不幸も演技の糧にしろ」と叱咤する沖田、うらら(平野綾)も「役者とは悪魔に魂を売った生きもの」と沖田に同意する。選択を迫られるマキだが、マキは即座に悪魔に魂を売ってしまい悪魔が乗り移り悪魔の顔になってしまう。驚く沖田と劇団員たち。そんなマキに沖田は「草」の役を与える。「草」と聞きとまどうマキ。

『若草物語』の稽古が始まるが、マキの「草」の演技に沖田は「おまえは草のことをまったく理解していない。おまえにとって草とはなんだ。まだ母親のことを考えているのではないか」とダメ出しをして、練習を打ち切ってしまう。

マキはひとり路上の草に「なにかわたしに話して、あなたはどうしてそこに生きているの」と語りかける。

再び、稽古が続くが、沖田は「ダメだ、ダメだ、ダメだ、草が違う」とマキにダメ出しをする。

母の看病をするマキ、そのとき何かに気付く。 マキは「草さんわたしわかった気がするの。やっと話してくれた。それで正しいのよね」と路上の草に語りかける。

「きょうの稽古がダメなら『若草物語』の公演はとりやめる」と劇団員たちに宣言して稽古を始める沖田、稽古が始まるとマキは舞台であお向けに横たわり微動だにしない。マキを心配するうららや君島(浪川大輔)、沖田はマキをじっと見つめる。「ふはははは。完璧なんだよ。マキはとうとう答えを見つけたのだ。この素人どもに言ってやれ、おまえが見つけた答えを(沖田)」 起き上がったマキは「家の設定だから、草は生えていない」と力強く説明する。驚く劇団員たち。「それであなたは床を演じていたの?(うらら)」、「はい(マキ)」、「もう一度、もう一度見せてくれ、おまえの床を。すごい、すごすぎる。油断したら間違えて踏んでしまいそうだぞ(沖田)」、「もはや床にしか見えない(うらら)」、「人は、役者は床になれるのか(君島)」、「草さんが教えてくれたんです。僕は家の中には生えないよって(マキ)」

沖田からの難題を克服し、さらなる成長を遂げたマキであった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第10話 ゴリラ顔

2012年3月17日放送の第10話の注目点も指原の「変顔」。この第10話では、指原の「変顔」が2回ある。

最初の変顔は、稽古場で映画出演の決まったマキ(指原)を人気女優のうらら(平野綾)が祝福し、自分も「映画の現場に入ったら、悪魔に魂を売るのであなたもそうしなさい」と言いかけたとたんにマキの顔が悪魔の顔になるシーン。このときの悪魔顔は第9話同様目を丸く大きく見開き、口を横にひん曲げた表情。

次の変顔は、マキの映画出演をおもしろく思わないあやの(荒井萌)がマキに怪我をさせようと更衣室のロッカー前にバナナの皮を敷き詰めてマキを滑らせようとするが、逆にマキがバナナの皮を手に持って「ゴリラ顔」で更衣室から出てくるシーン。この「ゴリラ顔」は目を大きく見開き、あごを前に突き出して口びるを下方向にへの字にした顔。 

これで指原の変顔は、第8話の“白目を向いて唇を突き出す”という「オフネ」求愛変顔、第9話の“目を丸く大きく見開き、口を横にひん曲げた”「悪魔」変顔、第10話の“目を大きく見開き、あごを前に突き出して口びるを下方向にへの字にした”「ゴリラ」変顔の3種類が披露されたことになる。

もう一つの注目点は指原の服装。冒頭の家の中のシーンまでは黄色のTシャツの上にクリーム色をベースにこげ茶色の二本線が入った厚手のカーディガンと下はジーンズだったが、バイトを再開したのでこれ以後は物語の初めに着ていた白の割烹着姿に戻った。

見所は、冒頭母の由美子からマキがバイトをやめたので生活が苦しくなり今日の食事が海の水を蒸発させた「塩」だけだと聞かされた瞬間のマキの驚きととまどい、そして自分が芝居を続けたいがためこんなことになってしまったのだという悔根の念と母に申し訳ないという感情が入り混じったマキの憂いの表情が秀逸。

もう一つの見所は、沖田から映画出演の話をもらったときにマキは最初、自分には無理で麗子が適任だと言って固辞していたにもかかわらず、出演料が高いと聞かされると豹変して「やらしてくれ」と頼み込むシーンの指原の演技。指原の「どや顔」の表情が見てとれる。

ミューズの鏡 第10話 2012年3月17日放送
家で母・由美子(陽月華)といっしょに内職をするマキ(指原莉乃)、家計が苦しく母が出した今日の食事は、海の水を汲んで蒸発させた「塩」のみ。マキがバイトをやめたので、家賃を払うのが精一杯の状況だ。マキはまたバイトを始めると母に言う。塩を舐めて「おいしい」と言うマキに対して、「塩がおいしいわけはないんだ」と激高し泣き崩れる母・由美子。

稽古場で発声練習をする劇団員たち、そこに白の割烹着を着たマキが遅れて入ってくる。服装を聞かれたマキは、「自分でもう一度バイトをすることに決めた」と説明する。稽古が続けられるのか?と心配する劇団員たち。

そこに沖田(池田成志)が入ってきて、マキがバイトを再び始めたことを知る。沖田は映画出演の話があり、主役は人気女優のうらら(平野綾)に親友の役は『向田マキ』という新人女優を抜擢しろとお願いしたと劇団員たちに案内する。その話を聞いて反発するあやの(荒井萌)、無理だと言うマキ、動揺する人気女優のうらら、だが沖田は「天才に経験などいらない」と叫びそれらの声を相手にしない。だが、マキは麗子(水沢奈子)が適任だと言って絶対引き受けないと最初は言い張るが、高い給料が出ると沖田に教えられると、一転手のひらを返したように「やります。わたし映画が大好きなんです。ぜひ、出てみたかったんです。何が何でもわたしにやらせてください」と沖田に頼み込む始末、そのあまりの変わり身の速さに沖田や劇団員たちをあきれさせた。

場面は変わり、稽古場の床を雑巾がけするマキ。そこに歩み寄ったうららが映画出演の決まったマキを祝福する。うららはマキに「映画の現場に入ったら先輩も後輩もない、自分も悪魔に魂を売るのであなたもそうしなさい」と言いかけると、すでにマキの顔は悪魔が乗り移り悪魔の顔になっていた。驚くうららは「何度言ったらわかるの、悪魔になれとは言っていない」とマキに言い残して出て行った。

マキの映画出演をおもしろく思わないあやの(荒井萌)はマキに怪我をさせようと更衣室のロッカー前にバナナの皮を敷き詰めてマキを滑らせようとするが、逆にマキはバナナの皮を両手一杯に持ってゴリラ顔で更衣室から出てくる。「あの女初めて怒っているわよ(麗子)」、「やばい、やばい、やばい、貧乏人が怒ると恐いんですよ」と言って麗子の陰に隠れるあやの。だが、おなかのすいたマキはゴリラと同様に人がバナナの皮を食べることができるのかを聞きに来たのだ。皮が食べられないことをともか(上田眞央)から教えられたマキは、今度はバナナの実を持ってきて口一杯ほおばるのだった。

マキの家を訪ねた沖田は由美子に「一年ほどマキの前から消えてほしい。もうあなたのことを考えさせたくない。向田マキはこの1年で大女優に変貌する。そうなったら豪勢な暮らしができますよ、あなたの望みどおりに・・・失踪してください」と頼むが、由美子は「また、無茶を言うんだね」、「また、はっはっはっは、そこまでしょっちゅう無茶を言っているつもりはありませんが(沖田)」、由美子は「ふん、ばかばかしい。本当にあたしのことを覚えていないのかい?」と言って家を出て行った。

「なに?覚えている・・・あっ!」驚愕する沖田。 とうとう禁断の過去を思い出した沖田、これがマキにさらなる不幸をもたらすことになろうとは誰も知るよしもなかった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第11話 悪魔の呟き

2012年3月24日放送第11話の注目点は、冒頭、ともか(上田眞央)が稽古場で倒れたマキ(指原)を家まで送り、介抱してマキと仲良くなるが、その際にマキと交わす会話の中でマキがともかに笑いかけるシーン。何度も触れたが「ミューズの鏡」は暗いシーンが多く、明るいシーンは稀。その関係で、流れの中でマキが軽く微笑むシーンはいくつかあったが、「笑った」シーンはこれが最初。劇中でも、ともかがマキに「マキの笑顔、初めて見た」というセリフがあるくらい。

見所は、マキが悪魔の言葉を「語る」シーン。第9、10話では、マキに悪魔が乗り移っても悪魔の顔(変顔)になるだけで、悪魔はしゃべらなかったが、第11話ではマキを通して悪魔が演技に対する野望と「世界征服」という恐ろしい企みを呟く。顔と口を横に捻じ曲げ、甲高い声で悪魔が高笑いする。その悪魔の言葉を呟くマキ(指原)の顔の表情と悪魔の「声」がなかなかの出来栄え。特に指原の話し方と悪魔の声がいい。

ミューズの鏡 第11話 2012年3月24日放送
稽古場での発声練習中に突然倒れたマキ(指原莉乃)。家で目が覚めたマキはともか(上田眞央)が介抱してくれていることに気付く。君島(浪川大輔)、近衛(竹財輝之助)、ともかが家までマキを運んでくれたのだ。最初はともかに対して心底打ち解けなかったマキだが、ともかがマキのことを会った最初から好きだったとマキに打ち明け、そのことを知ったマキは、ともかに心を許し、母の由美子(陽月華)が5日前から家出をしたのでバイトや稽古が終わった後に一晩中母を捜していたことを打ち明けた。その疲労のためにマキは倒れたのだ。マキは、また母を捜しに行こうとする。

そこに沖田(池田成志)が現れマキに母を捜しに行かなくてもよい、そして「もう母上のことは忘れろ。もう母親はいないと思え。おまえにとって母親の存在は邪魔なだけだ。これから先の未来に広がる輝かしいおまえの女優人生に母親はいらんのだ」と告げる。その言葉に反発するマキだが、沖田から「おまえは向田マキという悲劇の主人公を演じているのではないか?」と冷酷に言われてしまう。動揺するマキ。

「覚えているかマキ、どんな悲しいことも演技の糧にする、悪魔に魂を売るのが女優の仕事だ」と沖田がマキに問うとマキの顔は悪魔に一変する。その悪魔となったマキが「母親がいなくなるなんてなかなか経験できないぞ。これで最高の演技ができるわ、はっはっは。これで母親がいなくなる役がまわってくれば最高だ。だれもが驚く演技ができるぞ。日本中をびっくりさせてやるのだ。そしてやがては世界征服をするのだ。はっはっは(マキ=悪魔)」 これを見た沖田はマキに「やはりおまえは、悪魔に魂を売った女優という魔物なのだな」 そう言われたマキは「あたしが本当は悲しいと思っていない。おかあさまがいなくなったことを演技の糧にしようとしている。うそよ、そんなのうそよ」と自問する。「いや、悲しいかなおまえは普通の女ではない。女優という魔物なのだ(沖田)」「いやです。そんなのいやです(マキ)」「いやでも仕方がない。才能を選ぶのは神だ、そうおまえは神に選ばれし天才なのだ(沖田)」「すべて演技・・・」と絶句するマキ。

演劇の悪魔と運命のイタズラが確実にマキを変貌させるのだった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第12話 マキの魅力

2012年3月31日放送第12話は、指原の出番が比較的少ない。前半は近衛(竹財輝之助)とうらら(平野綾)の別れ話。後半はマキをめぐって君島と近衛のけんかという展開。

見所は、話の中段から登場したマキ(指原)に沖田が「おまえは悪魔に魂を売ったんだ」と言ってもマキに悪魔は取り憑かず、マキが沖田の顔を憂いに満ちた目でじっと見つめるシーン。指原の表情がなかなかいい。

直後に沖田は「おい、悪魔はどこだ?」とマキに言うがその際に、マキは一瞬悪魔の顔(変顔)になりかけるがすぐにもとのマキの顔に戻ってしまう。ここは要注目箇所。この一瞬の悪魔の顔(変顔)への変化はすばらしい。片目を大きく見開き、もう一方の目は半開きにしながらつりあげ、それと同時に口もねじ曲げるように上にそらしている。奇怪な表情を一瞬で表現している。実にうまいと思う。

ミューズの鏡 第12話 2012年3月31日放送
近衛(竹財輝之助)は稽古場にうらら(平野綾)を呼び出してはっきりしない2人の関係を清算しようと切り出そうとするが、逆にうららは映画出演のためにスキャンダルは避けたいと近衛に別れ話を切り出した。「裏切りだと思わないでよね。むしろ裏切ったのは・・・別にいいわ(うらら)」

練習を始めようと稽古場に現れた沖田(池田成志)はマキ(指原莉乃)が来ていないことに気付き劇団員たちに理由を尋ねると劇団員たちからバイトで練習がままならないマキの映画出演は無理ではないかとの意見を言われマキのことを苦々しく思う。そこへマキが遅刻して走りこんできたので激怒して、マキを殴り倒す。マキは出前の途中なので出前が終わったら絶対に戻ると言うが劇団員たちや沖田が納得しない。沖田はマキに「おまえは悪魔に魂を売ったんだ」と言うがマキに悪魔は取り憑かなくなっていた。「この女、普通の女に成り下がったというのか(沖田)」 出前に行くならば映画の仕事はなしだと迫る沖田に、マキは店の主人が優しく一度くびにした私をもう一度雇ってくれたので裏切ることはできないと言って出前に行こうとする。

その話を聞いていた君島(浪川大輔)は、マキの代わりに自分が出前を届けると言ってでる。沖田は君島に対しても出前に行くならば映画の仕事がなくなるぞと迫る。出前をめぐってマキ、君島、うららの押し問答が続くのを見ていた司(近衛)が出前に行くことを買って出る。それは司が映画に出ないからだ。その近衛に対しても、沖田は出前に行ったら劇団をくびにすると迫る。

君島と近衛の間でどちらが出前にいくかをめぐって口論となり、あげくの果てに2人は殴りあいをして2人とも倒れてしまうが、それは2人ともマキが「好き」だからだ。「俺はマキちゃんのことが好きなのだ(君島)」、「僕のほうが好きだ(近衛)」、「どうして?わたしのために(マキ)」

マキの魅力が劇団と自らを苦しめてしまうのだった。

以上
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指原莉乃 「ミューズの鏡」第13話~第24話(総選挙分析ライター)

2012-09-27 23:00:00 | 映画・芝居・ミュージカル・ドラマ
指原莉乃 「ミューズの鏡」第13話~第24話(総選挙分析ライター)


指原莉乃「ミューズの鏡」第13話 再び悪魔憑依

2012年4月7日放送の第13話は、第12話に引き続きマキ(指原)の出番は少ない。前半はうらら失踪のきっかけとなった君島がマキのことを好きでうららを振った話。後半は麗子がオーディションで課題として与えられたサヤ役をうまく演じるシーンが中心。

注目点は主に中盤に登場するマキに第12話では取り憑かなかった悪魔が、沖田に「おまえも女優なら悪魔に魂を売ってのしあがれ」と言われると再びマキに取り憑くようになりマキが悪魔の顔となるところ。このシーンでは悪魔(=マキ)は何もしゃべらない。目を丸く大きく見開き、口を半開きにして横に捻じ曲げた表情は従来と同じだが、一瞬大写しのアップで映る指原の顔は強烈。

ミューズの鏡 第13話 2012年4月7日放送
劇団員たちを前にイライラしてうらら(平野綾)のことを話す沖田(池田成志)。実は君島(浪川大輔)と近衛(竹財輝之助)の殴り合いのあとうららが消えたのだ。稽古場には3日も来ていない。ドラマはキャンセル。実家でも連絡がつかないという。

沖田(池田成志)はうららが消えた理由を君島が知っているのではないかと君島を問いつめると君島は、うららから「愛しているのは司(近衛)ではなく清次郎(君島)だ」と告白されたが、「寝ても覚めてもマキ(指原莉乃)のことを考えている」という本心をうららに話したことを明らかにした。それが、うららが消えた真相だったのだ。

「わたしがここに来なければこんなことには・・・わたしなんて罪なことを。自分が魅力的なことが人を悲しませている」とうららの失踪を自分の罪と感じてしまうマキ(指原莉乃)。

うららが消えた理由を知った沖田は、映画の主役が不在となり新たな主役を決めるためのオーディションを始めることを決意する。主役の座に立候補した麗子(水沢奈子)に対して、当初マキは親友役で十分と主役を固辞していたが、沖田に「おまえも女優なら悪魔に魂を売ってのしあがれ」と言われると、突如、「女優という名の悪魔」に取り憑かれ、マキも主役に立候補する。

翌日から映画のワンシーンを演じるオーディションが始まった。沖田は演じるワンシーンを「主人公サヤがふと出かけたとき、下駄の鼻緒が切れたことに気付く。なにか不吉な思いに捕らわれながら、ふと、足元にころがってきた蜜柑を見て、貧しくて三日三晩なにも食べていないことから、ついつい、それを食べてしまう。しかし、それは毒入りの蜜柑だった。倒れてしまうサヤに、目を覚ますとそこには何年かぶりに再会した兄がいた。自らを救ってくれた兄に感謝しつつ涙を止めることができないサヤでございました」と劇団員たちに案内し、さらに、演技を中断したら役を放棄したと見なすと言って、この場面を麗子とマキに演じさせた。

麗子の演技に「なかなか腕をあげたな」と褒める沖田。一方で、マキが演技を始めると切れているはずの下駄の鼻緒が切れていなかった。あやの(荒井萌)がマキの鼻緒に罠をしかけたのだ。この罠にマキはどう対処するのか?

あやのの罠に追い込まれたマキ、起死回生の策は果たして・・・


指原莉乃「ミューズの鏡」第14話 オーディション

2012年4月14日放送の第14話の見所は、主役を決めるオーディションで次々にわなを仕掛けられるマキ(指原)が、そのわなを乗り越えるソロの演技シーン。第12、13話でのマキの出番が少なかっただけに、ここは見応えがある。

このオーディションの演技中にマキは2度にっこりと微笑む。舞台に上がってマキが沖田に与えられた配役で「演技中」に微笑むシーンは全編でこのシーンだけ。最初はアイドル風に手を挙げて「いくぞー」と叫び微笑む、次は兄との再会を喜びそこで微笑む。この2度の笑顔はさわやかだ。

ストーリー的には、このオーディションでの演技の成功によってマキは主役の座を勝ち取り銀幕へ華々しいデビューを飾る。そして、このあと女優としてのサクセスストーリーが始まるような展開を予想させる。だが、話はそんな単純でハッピーには進まず、もっと複雑でどろどろとした人間関係のなかでボロボロになりながら進んでいく。

なお、第14話ではマキの変顔シーンはない。

ミューズの鏡 第14話 2012年4月14日放送
オーディションで次々にわなを仕掛けられるマキ(指原莉乃)。最初に仕掛けられた下駄の鼻緒が切れていないというわなには、「鼻緒が切れていると思ったが切れていない。よし、いくぞー」と明るい声で叫びにっこり笑って、再び歩み始める。「あの笑顔だ。彼女を見るものすべて、あの笑顔に吸い込まれてしまうんだ(近衛:竹財輝之助)」 次に蜜柑を食べるシーンで蜜柑のかわりに硬い生のかぼちゃが出されたわなには、「なんだろう、これ?わからないから食べないわ」と言ってなんなく乗り越えてしまう。「貧しすぎてかぼちゃを知らんのだ(沖田)」

「負ける。あの女は生まれながらの女優なのよ」と泣きそうになる麗子(水沢奈子)に対して、毒入り蜜柑を食べないと苦しみで倒れることができず演技が続けられないはずだと言うあやの(荒井萌)。それに対してマキは、突然、両手で自分の首をつかんで苦しみだす。それは貧しさ故の苦しみだった。その苦しさのために倒れてしまう。兄の役として劇場に上がった君島(浪川大輔)に抱き起こされたマキは、涙を流すはずだったが、何度も目をぱちくりして涙を流せないでいると沖田(池田成志)は「涙を流すなど役者にとって初歩の初歩。子役だって涙を流すことはできるわ」と叫び、演技を打ち切ろうとする。その瞬間、マキがにっこりと微笑みかけている姿を見て「ここで彼女は笑うのだ。彼女はすでに流すべき涙は枯れ果てて喜びで流す涙など残っていないのだ。うれしいときは笑うのだ」と言ってマキの演技を絶賛する。そして、沖田はマキを主役に据えることを決定する。

その演技力により晴れて映画の主役の座を射止めたマキは華々しく銀幕にデビューする。

だが、監督の要求通りのセリフが言えず稽古場で悩むマキ。そこへ、君島が現れマキの悩みを聞く。マキがセリフをうまく言えないのは、「映画のクライマックスで、ずっと陰ながら支えてくれた親友にお礼を言うシーン」だと言う。

まさにそのとき、どこからか「エンジェルオブプレイ(演劇の天使)」という不思議な歌声が聞こえてくる。君島はマキに「天才女優が現れると地下に住む稽古場の怪人が目を覚ます」、「前にファントムが目を覚ましたのはあの花柳レイカがやってきた日」なのだというこの稽古場に伝わる伝説を語る。マキは君島と地下に住む稽古場の怪人に救いを求めて会いに行くことを決意する。


指原莉乃「ミューズの鏡」第15話 稽古場の怪人ファントム

2012年4月21日放送の第15話は、今までのストーリー展開から一端大きく離れる。稽古場の地下に住む?という怪しげな「ファントム」が登場してマキ(指原)に稽古をつける。これはマキが見た“夢”とでも位置づけておくような話。

もう一方で、君島に振られたうららは交通事故に遭い記憶喪失となってしまうという不幸にみまわれる。記憶を失ったうららは今までのうららとは言葉遣いも動作もまったく別人のようになってしまい沖田やマキ、劇団員たちを驚愕させる。

ミューズの鏡 第15話 2012年4月21日放送
マキ(指原莉乃)と君島(浪川大輔)が地下の稽古場に降りていくと、そこには顔の下半分を仮面で隠した稽古場の怪人ファントム(池田成志)がいた。マキと君島は怪人ファントムの素顔が見たくなり、君島は無理やりファントムの仮面を剥がしてしまう。仮面を剥がされオネエ言葉で怒るファントム。なんと、剥がされたファントムの顔の下半分は髭剃り後で青々としていた。

マキは「どうしてもうまく言えないセリフがあって」とファントムにたのみ稽古をつけてもらう。ファントムはマキと君島に課題を出しレッスンをする。親友への感謝の言葉が言えないというマキに対してファントムは、「セリフは人生を語る。おそらく君は信頼する友が存在しなかったのだ。しかし、想像していない状況を作るのも俳優の技。君の頭と心で作った友にそのセリフを捧げるのだ」と教えられる。ファントムは男性好きで君島には無上に優しかったが、女優のマキには「薄汚いメス豚、こ汚い娘、蝉に生まれ変わって8日目に死ね、女優やめてナメクジになって塩かけて溶けろ」などの容赦なく厳しい言葉を浴びせかけながら稽古をつけた。マキはこの怪人ファントムによって壁を乗り越えたのだった。

一方、うらら(平野綾)は暴走族とドライブ中に交通事故に遭い、記憶喪失になってしまう。見舞いに行っても「うららが交通事故にあったのは劇団のせいだ」と家族に言われ追い返される劇団員たちは動揺を隠せない。

沖田(池田成志)はそんに劇団員たちに「役者は不幸を糧にしろと」と叱咤し、「俺は演出家という悪魔だ」と言い放つ。この言葉に反発する劇団員たち。そこにうららが現れる。「ばーか、ばーか、うんこ、うんこ」と叫ぶうららに沖田やマキら劇団員たちは驚愕する。うららが元の正気に戻って欲しいとうららと殴りあうマキ。マキに殴られたうららはマキに土下座させ、マキの頭を踏もうとするがそのときうららの頭に激痛が走る。

うららもまた、迷いの淵をさまよっていた。


指原莉乃「ミューズの鏡」第16話 血の運命

2012年4月28日放送第16話の注目点は、母の由美子が家出し、うららが記憶を失った原因は自分にあると考えるマキ(指原)が生気を失ってしまうが、その表情を「白目を向いて口を半開き」にした『変顔』で演じているところ。

これで指原の『変顔』は、第8話の“白目を向いて唇を突き出す”という「オフネ」求愛変顔、第9話の“目を丸く大きく見開き、口を横にひん曲げた”「悪魔」変顔、第10話の“目を大きく見開き、あごを前に突き出して唇を下方向にへの字にした”「ゴリラ」変顔、第16話の“白目を向いて口を半開き”にした「生気喪失」変顔の4種類。

ストーリー的には、第15話でうららが交通事故で記憶喪失となる不幸に遭遇することに加えて、この第16話では君島はマキの母由美子が産んだ実の子だがその由美子が捨てた子、マキと君島は実の兄妹という驚愕の血縁関係が明らかになる。全体的に暗く、重く、ドロドロとした雰囲気だ。

この話の展開のなかで、マキが母の由美子から誰が兄か考えてごらんと言われて、目を大きく開けて上を向きその後すぐに瞳を斜め下方にそらし、すぐに真正面に転じ、次に下を向きまた正面を見据え上を向く仕草があるが、そのシーンでのマキ(指原)の表情(特に瞳の動き)は可愛らしく豊かである。

ミューズの鏡 第16話 2012年4月28日放送
稽古場で沖田のもと発声練習をする劇団員たちだが、マキの声が聞こえてこない。母・由美子(陽月華)が家出し、うららが記憶を失った原因は自分にあると考えるマキは、演技にも身が入らず、白目を向いて人間の生気を失ってしまう。

君島に家まで送られたマキだが、家の中でもたびたび白目を向いて生気を失ってしまう。君島はシェークスピアのセリフの練習をマキと始めるがそこにマキの母親の由美子が何ヶ月ぶりに戻ってきた。由美子はマキがスターになったことを新聞やテレビで見て知っていた。このあと一緒にいたいと言うマキに由美子は一つだけ聞いてほしい話があると切り出す。

由美子は帰ろうとする君島を引き止め君島に「むしろおまえに話したい」ことなのだと言う。由美子はマキに「おまえにはお兄さんがいた」が、生活が苦しくて「その子を捨ててしまった」。 そのお兄さんとは沖田先生かバイト先のご主人かと尋ねるマキに対して由美子は「その兄とはここにいる君島さんだ」と告げる。君島は絶句し、「なんていうことだ。絶対に信じたくない。信じたくない」とつぶやく。

君島は「僕とマキちゃんは恋に落ちてはならない関係なんですね。兄と妹なら僕とマキちゃんは決して結ばれない。なんてことだ」と言ってマキの家を飛び出していく。

血の運命に翻弄される兄と妹、マキはある一つの決心をするのだった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第17話 呪われた「ミューズの鏡」

2012年5月5日放送第17話の注目点は、冒頭、家でマキ(指原)が母・由美子とちゃぶ台に座り会話をしているシーンで母からおいしいものを作ると言われ、そのことを心底うれしそうに笑顔でこたえるシーン。これまでマキは母・由美子からつらくあたられるシーンが多く、笑顔を交えて母と語り合う姿は第17話にして始めてである。にっこりと笑う笑顔がなかなかいい。

ストーリー的には、劇団の経済的な事情からTV局の要請で沖田が今まで封印していた自作の「ミューズの鏡」の上演をせざるを得なくなるという新たな展開が始まる。沖田はその主役を交通事故から記憶が戻ったうららに決めるが、そのうららが再び交通事故に遭うという悲劇が襲う。その知らせを聞いた沖田は「このミューズの鏡は呪われた台本なのだ。ことごとく関わる女優を不幸にしていく」と叫ぶところに今後の不吉な悲劇性が暗示されている。その「ことごとく関わる女優を不幸」にする役にあえて沖田の「つらいところを見ていられない」という沖田への“愛”から引き受けようとするマキ。このマキの前途はこのあとどうなってしまうのだろうか?

ミューズの鏡  2012年5月5日放送
母・由美子(陽月華)が家に戻った。由美子はマキ(指原莉乃)の映画の出演料はいつ入るのかと気をもむ。由美子は給料が入ったらおいしい食事をつくるとマキに言い、マキもその話を喜んで聞いている。

一方、稽古場では沖田(池田成志)が劇団員たちに今まで演じる女優がいなかったため封印していた自作の「ミューズの鏡」を昔、資金面で劇団を支援してくれたTV局の要請で上演することになったことを告げる。演じる女優は向田マキと決める沖田に対して、麗子(水沢奈子)は自分にやらしてくれと頼みこむが、無理だと言う沖田。そこに記憶が戻ったうらら(平野綾)が現れる。

「ミューズの鏡」は「わたしのために用意されたお芝居なの」、「わたくしに、この彩吹うららにこのミューズの鏡をやらしてください」と沖田に頼み、沖田もデビューまもないマキよりTV局が喜ぶということでうららがやることを承諾し、翌日台本を配ることを伝える。沖田が部屋を出た後、君島(浪川大輔)は唐突に「向田さんにこんな大役が務まるわけがない。まだ、演技のスタイルが固まっていない。うららがいなかったら、まだ、麗子君のほうが適任だったよ」とマキにつらくあたる発言をする。

その言葉を家でも気にして母に心配されるマキ。

翌日、マキは昨日のことを気にして君島に由美子が語った出生の秘密のことで話しかけるが君島はこなんところで話すことではないとそっけない。稽古場に現れた沖田は台本を配ろうとするが、そこに近衛(竹財輝之助)が駆け込んできて、昨晩、うららが再び交通事故にあったことを報告する。酔っ払い運転の車がうららの歩いている方向に飛び込んできたのだ。「やはりそうなのか。このミューズの鏡は呪われた台本なのだ。ことごとく関わる女優を不幸にしていく。」と叫ぶ沖田に対して、上演の中止を求めるあやの(荒井萌)。だが、劇団存続のため上演は中止できない言う沖田に、「先生、わたしにやらしてください。先生のつらいところ見ていられません」とマキは切り出した。


指原莉乃「ミューズの鏡」第18話 しゃくれ顔

2012年5月12日放送の第18話の注目点は、最後のところでマキ(指原)がうらら(平野綾)と激突してしゃくれ顔となるところ。この第18話では前半はうららがしゃくれ顔を演じているが、うららのしゃくれ顔は頬を引いて幾分あごを前に出し早口で話すことにより顔全体であごがしゃくれているイメージを出しているのに対して、指原のしゃくれ顔はあごを前に目一杯突き出し、下の前歯を上の前歯より前方に出して下唇をアヒル口のようにして甲高い声で話しながらしゃくれ顔を強烈に表現している。臆面もなく演じているところがあっぱれ。

これで指原の『変顔』は、第8話の“白目を向いて唇を突き出す”という「オフネ」求愛変顔、第9話の“目を丸く大きく見開き、口を横にひん曲げた”「悪魔」変顔、第10話の“目を大きく見開き、あごを前に突き出して唇を下方向にへの字にした”「ゴリラ」変顔、第16話の“白目を向いて口を半開き”にした「生気喪失」変顔、第18話の“あごを前に目一杯突き出し、下の前歯を上の前歯より前方に出して下唇をアヒル口のようにして甲高い声で話す”あご「しゃくれ顔」の5種類となった。なお、「ミューズの鏡」ではこの5種類が指原の演じた『変顔』の全バリエーションである。

ミューズの鏡 第18話 2012年5月12日放送
稽古場に現れたうらら(平野綾)は、事故で顔にけがをしたあげく、あごがしゃくれてせりふもまともに言えなくなっていた。そのうららに「ポンコツ女優に用はないわ。さっさとここから出ておゆき。ミューズの鏡はわたしがやる。そしてスター女優になる」と宣言する麗子(水沢奈子)。沖田は美川(麗子)に「ミューズの鏡」の主人公大鳥しずかのセリフを覚えておくようにと指示する。

「(花柳)レイカ、お前が呪っているのか」と叫びながら浴びるように酒を飲む沖田(池田成志)。

一方、マキ(指原莉乃)は家で母・由美子(陽月華)に君島(浪川大輔)が本当に兄なのかを確認する。その話をするなかで、マキは母由美子に「わたしがドキドキするのは沖田先生だけです」と話した途端に由美子から「あの男はダメだ!」と一喝される。

君島との関係に悩むマキは稽古場で君島に3人で一緒に暮らそうと提案するが実の母親から捨てられた事実に悩む君島から拒否される。君島はその憎しみをマキに向けていたのだ。

稽古場に現れたうららにひどい言葉を浴びせる麗子とあやの(荒井萌)。それを聞いていたマキは自分がいるためにこの不幸が起きていると思い込み、「死んだほうがましだ」と叫び外に飛び出そうとするが、それを止めようとしたうららと激突する。その衝撃で、うららのあごしゃくれは直るが、今度はマキのあごがしゃくれてしまった!

うららからしゃくれが移ってしまったマキ、ああしゃくれ悲しや。


指原莉乃「ミューズの鏡」第19話 マキ「ミューズ」の主役に

2012年5月19日放送の第19話の見所は、あごしゃくれになったマキ(指原)とそのマキのあごしゃくれを心配するともか(上田眞央)との会話シーン。この場面は実におもしろく笑いなしには見られない。とにかく、あごしゃくれで話す指原の表情(幾分アントニオ猪木に似ている)とその声が絶妙。かつてトップアイドルがこれほど滑稽な変顔で、これほど長く(90秒)セリフを語ったシーンがあったのだろうか?変顔で真面目にセリフを語っているだけに、変顔とまじめさのギャップがあまりにも大きく笑いを誘う。

もう一つの見所は、沖田が主役をうららからマキに替えるシーンでマキにこれまで最大の悪魔が取り憑くが、その最大の悪魔の表情(変顔)が壮絶。目を真ん丸く目一杯見開き、口を四角に開きあごを突き出して下歯を大きく見せた顔だ。この直後にマキのあごしゃくれは直り、普段の指原の顔に戻るがそのギャップ見物。さらに、直後、沖田に早口言葉を言ってみろと言われて「青巻紙、赤巻紙、黄巻紙」を三回繰り返すが、二回目、三回目とも噛んでしまっているところは愛嬌か。

ミューズの鏡 第19話 2012年5月19日放送
沖田(池田成志)はマキ(指原莉乃)の母由美子(陽月華)を稽古場に呼び出し、マキが実の子でないことをなぜ告げないのか問いただす。由美子は逆に沖田が「本当は誰の子だか存じませんが」と言うのを聞いて、「誰の子か知らないのかい?ありえない」と驚愕する。

一方、マキの家に来たともか(上田眞央)は、マキのあごしゃくれを心配する。(指原あごしゃくれで90秒間話す、変顔最長シーン)

稽古場で稽古に励むうららと麗子、そこに突然沖田が入ってきて、うららに対して主役の大鳥しずかをマキに変更し、うららは新人女優宮崎ことの役をやることを命じる。「こんなあごで大役などこなせない」と(変顔で)拒否するマキだが、そのマキに最強の悪魔が降臨する。悪魔となったマキは「わたしは不幸にまみれてやる気をなくした悲しい、いたいけな少女を演じているだけだよ。ミューズの鏡の主役はわたししかいないんだよ。これで世界征服だ」と呟くが、この直後、マキのあごしゃくれは直ってしまう。

宮崎ことの役を演じるはずだった麗子(水沢奈子)は役をはずされたショックで泣きながら稽古場を出て行ってしまう。うららは主役変更を考えさせてくれと返事を保留する。この突然の配役変更に劇団員たちやマキも異議を唱えるが、沖田は「そのうちわかるさ」とだけ言い、意に介さない。突然、咳込み血を吐く沖田を心配する劇団員に「ケチャップだ」、マキに「ミューズの鏡はおまえでいく」と言って沖田は出て行ってしまう。

マキの家では給料が出ないと貧乏に逆戻り、帰ってきた意味がないとマキにぼやく母由美子。

稽古場でうららに相対したマキは、うららから共演(うららが新人女優宮崎ことの役をやる)するので、全力で闘おうとの挑戦を受ける。そこにあやの(荒井萌)が突然駆け込んできて「麗子が自殺した」と告げる。

麗子の命を奪ったのは自分だと自らを攻め続けるマキであった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第20話 出生の秘密

2012年5月26日放送の第20話の注目点は、ここでもマキ(指原)の変顔。一瞬だが「小悪魔」の変顔と麗子(水沢奈子)の死と沖田の病気を心配するあまり生気喪失顔(白目を向く)になってしまう。

この第20話では、ストーリーが劇的な展開をみせる。由美子(陽月華)がマキと君島の出生の秘密を明らかにする。マキは由美子の実の子ではなく、沖田と花柳レイカの子であり、君島は由美子が産んだ実の子である。由美子は実の子(君島)を捨て、かつて愛した男(沖田)とその愛人(花柳レイカ)が産んだ子(マキ)を引き取り育てたのだ。したがって、マキと君島は血のつながった実の兄妹ではないことも明らかとなる。そしてマキは事もあろうことか実の父(沖田)を愛し始めたのだ。

この生臭い血の関係が麗子の自殺を引き起こし(第19話)、マキと沖田(実の父)との近親相姦という禁忌を想起させ、話はドロドロの展開となっていく。

ミューズの鏡 第20話 2012年5月26日放送
稽古場で沖田(池田成志)はマキ(指原莉乃)とうらら(平野綾)の「ミューズの鏡」の練習に厳しいダメ出しをする。その稽古中にも血を吐く沖田を見てマキは「先生のことが心配で夜も眠れない」とつぶやく。沖田が「ほほう、そんなことまで言うようになったか。悪魔ではなく小悪魔になったか」と言うと、マキの顔は瞬時に「小悪魔」となり劇団員たちを驚かせた。麗子(水沢奈子)の死と沖田の病気がダブルでマキにのしかかりマキは立ち直れずにいる(白目を向いてしまう)。沖田は稽古にならないと言って稽古場を出て行く。沖田のことを心配するマキの様子を見た近衛(竹財輝之助)から「まさか、先生を好きだと思っていないか?」と尋ねられ戸惑うマキだった。

マキの母由美子(陽月華)から家に呼ばれた君島(浪川大輔)はマキとともに由美子から「おまえたちに一つだけ嘘をついていた」と告げられる。由美子は2人に「お前たちは兄妹ではない。マキ、あんたは私の実の子ではない。許しておくれ。おまえ(君島)はわたしの子さ」と語り始める。

「好きな男の子供と好きじゃない男の子供、どちらが大事かということなんだよ。私は元々女優だった。その時に沖田を好きになったが、沖田は天才女優の花柳レイカにベタボレだった。沖田はレイカに『ミューズの鏡』を託しレイカは大鳥しずかを演じきった。ところがレイカが1年の休養宣言をして消えた。その間に仕事がまわってこなかったのでわたしは劇団をやめた。そのレイカが突然現れ出産した赤ん坊を育ててくれと頼まれた」、「わたしは花柳レイカの娘・・・(マキ)」

「わたしのお父さまは誰なんですか?」と問うマキに由美子は「沖田だよ。おまえは沖田とレイカの間に生まれた子なんだよ」君島には「おまえの父親は女優をやめてうらぶれているときに会ったゆきずりの男、そしてこの子(マキ)は愛した沖田の子、わたしは自分のお腹をいためてもいないかつて愛した男と憎むほどうらやんだ女の間に産まれた娘を選んでしまった」

「沖田は知らなかったよ。おまえが自分の子供だということを。言ったら驚いていたよ。やはり、マキにミューズの鏡をやらせねば。マキ、沖田を好きになっちゃいけないんだよ。あれはおまえの父親なんだからね」、「まだ信じられません(マキ)」

「本当のことを言えなかったのはおまえがたくさんお金を稼ぐようになったからではなく、どうしようもなくおまえが娘としていとおしくなり、おまえが私の手から離れていくのがつらかったのだ」そしてマキを抱きしめ「許しておくれ。もう二度と会わないからね」と言って由美子は家を出て行った。

母から告げられた衝撃の定めに明日が見えない2人であった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第21話 足りない何か

2012年6月2日放送の第21話は、ちょっと小休止といったところ。ストーリー的には、「ミューズの鏡」の開演をあと一週間に控えて、沖田がマキ(指原)とうららに「まだ、何かが足りない」と納得しない。その足りない何かを模索する展開。

注目点はマキが家で君島、近衛の話を聞くシーン。マキ(指原)の神妙な顔つきは深く印象付けられる。

ミューズの鏡 第21話 2012年6月2日放送
稽古場で稽古に励むマキ(指原莉乃)とうらら(平野綾)。だが、まだ何か足りないと言って納得しない沖田(池田成志)。稽古をとりやめてしまう。本番が一週間後に迫り、徹底的な稽古を望むうららに対して、沖田は自分が納得しなければ初日を迎えることはない、そして100%のできでなければチケットも払い戻すと言う。なにが足りないのかと問うマキに沖田は90%までいっているが残り10%が足りないと。沖田はその足りない何かを知っているが、マキとうららには「今は教えるわけにはいかない」と言って教えない。沖田は稽古中にも血を吐き、その沖田を心配するマキやうらら劇団員たちに、沖田は「これ(血)は焼肉の黄金のタレだ」とうそぶいて出て行ってしまう。

マキの家で沖田の病状を心配するマキと君島(浪川大輔)、近衛(竹財輝之助)。君島はマキに「どんな運命であれ君島の子供として生きていく。ただ、君と兄弟ではない以上君を愛することはできるが、僕はうららと付き合うことにした」と告げる。近衛はマキに「先生はうららを愛していて、女優として奮起させるために君を女優として引き込んでいる。君と先生は親子であることがわかった。たとえ先生がまだそれを知らなくても、君はもう先生を愛することはできない」、「でも、わたし別に先生を好きとかそういうわけではないので(マキ)」

一週間後に迫った開演を目指して一人で稽古を続けるうららのもとにあやの(荒井萌)が来て、「君島先輩がうららさまとお付き合いしたい」と言っていたが、マキが「うららは演技のために好きでもない男とつきあうような悪い女だから付き合うな」と君島先輩に言っていたと告げ口をする。しかし、うららは公演が近づいているのでその言葉を気に留めないようにする。

稽古場でマキとうららは稽古をしている。「いつまでたっても90点だ」と叫ぶ沖田。何が足りないのか教えてくれと言ううららに対して沖田は「自分で考えろ」と言い、大きな咳をしながら稽古場から出て行ってしまう。そのあとを追いかけるマキとともか(上田眞央)。残ったうららに対して君島は、「少しはがんばったらどうだ。マキちゃんはミューズの残りの10%はすべて君のせいだ、君がダメだから本番を迎えられない、あの役が綾吹うららではいつまでたってもミューズの鏡はやれないと言っていた。ぼくも君の努力が足りないと思う」と厳しく非難する。そう言う君島は目がかすむのだった。

マキとうららを惑わす嵐の中から、君島にもある運命がおそいかかろうとしていた。


指原莉乃「ミューズの鏡」第22話 憎しみ

2012年6月9日放送の第22話はクライマックスを間近に控えストーリーが急展開する。

マキ(指原)の育ての母・由美子が川に身投げをしてうらら(平野綾)の父の病院から診療拒否され死ぬ。君島(浪川大輔)は重い目の病気に罹りあと3日で失明するという。さらに、沖田(池田成志)もうららの病院から治療を拒否され死ぬ。マキの父母、関係者に立て続けに不幸が襲う。マキのうららに対する「憎しみ」は頂点に達していく。

福田監督の構想では、最終回近くにマキと沖田のキスシーンを考えていたが指原の強烈な拒絶にあって断念したようだ。指原莉乃「ミューズの鏡」指原は唇の貞操を守れるのか?
キスシーンが入っていたとしたら、冒頭に沖田がマキの家で看病を受けている場面があるが、ともか(上田眞央)が帰った後、沖田が目を覚まし、起き上がった際にふらついてマキにもたれかかるが、このときに沖田とマキのキスを考えていたのではないか。(あくまでも筆者の考え)

ミューズの鏡 第22話 2012年6月9日放送
マキ(指原莉乃)の家で沖田(池田成志)をふとんに寝かせ看病するマキとともか(上田眞央)。遅いのでともかは帰った。目が覚めてふとんから起き上がった沖田は、マキに母の由美子(陽月華)が近所の川に身投げをしてうらら(平野綾)の父の病院から治療を拒否され亡くなったことを教える。

そのときマキに悪魔が降臨、「彩吹うらら、にっくき女め。つぶしてやる。鼻の穴から指突っ込んで奥歯がったん、がったん治療してやるわ。そしてゆくゆくは世界征服してやる(マキ=悪魔)」 沖田はマキに「おまえ今、彩吹うららを鬼のように憎んでいたぞ。同じ舞台に立つ仲間と憎しみあいだけはやめ」るように言って、マキの家から出て行った。
「おかあさま」と叫び泣き崩れるマキ。

開演まであと3日、稽古場ではマキとうららがお互いに力をこめて突きとばし、平手ではたくほど迫真の練習をしていた。その稽古場に遅れて来た君島(浪川大輔)は重い目の病気に罹りあと3日で失明するという。その話を聞いて驚く、マキ、うらら、劇団員たち。君島は沖田に失明する前に「ミューズの鏡」が見たいので3日後に初日を開けてほしいとたのむが「できていない限り初日は開けない」と拒否された。沖田はマキとうららに「君島のことを思うのなら何が足りないか答えを早く出すんだな」と言って稽古場を出て行った。

マキの家でマキはともかに母由美子から聞いた自分の出生の秘密と沖田への愛の気持ちを話す。そのとき、あやの(荒井萌)が家に訪ねに来て、沖田がうららの病院に治療を拒否され死んだことを教えられる。

マキの心の中に今まで抱いたことのない憎しみという感情が湧き上がるのだった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第23話 クライマックス

2012年6月16日放送の第23話が「ミューズの鏡」の実質的なクライマックスだ。

この23話は圧倒される。マキ(指原莉乃)とうらら(平野綾)2人で「ミューズの鏡」の大鳥しずか(指原)と宮崎ことの(平野)を演じきる。延々と続くセリフと演技。見ていて息詰る。初めて見たときは、このセリフのやり取りはいつ終わるのかと見ていたが、最後まで2人の演技が続いたので驚いたのを覚えている。見終わった瞬間、よくこの長いセリフを覚えて演技をしたなと感心した。まさに「指原あっぱれ」である。

唯一、がっかりしたのはこの指原最高のクライマックスシーンの衣装が「割烹着」だったこと。もっと華やかな衣装だったらこのドラマの見え方も最後に劇的に変わり、もっと多くの話題を集めたかもしれない。残念だ。(あくまでも筆者の感想)

ミューズの鏡 第23話 2012年6月16日放送
(宮崎ことの:うらら)わたくしは天才などではございません。わたくしは神がおっしゃるがままに与えられたセリフをかなえているだけなのです。
(大鳥しずか:マキ)それが天才の技。わたくしはあなたに激しく嫉妬するのです。神があなたに与えたもうたその才能に。
(宮崎ことの:うらら)嫉妬だなんてありえないこと。今や大鳥しずかは日本一の女優です。わたくしのような小娘に何を怯えることがありましょうや。
(大鳥しずか:マキ)嘘をおい。あなたの瞳に潜むわたくしをあざけり笑う悪魔。わたくしに見えないとでも思っているの。(突き飛ばす)
(宮崎ことの:うらら)しずかさま。
(大鳥しずか:マキ)さあ、はやく本性をお見せなさい。
(宮崎ことの:うらら)<しずかを平手打ちする>
(大鳥しずか:マキ)とうとう現れたわね。
(宮崎ことの:うらら)わたくしの中に悪魔などいるはずもない。わたくしはこのようなことで怯えているしずかさまにいきどおりを感じているのです。
(大鳥しずか:マキ)うそをおい。わたしが憎いなら憎いとおい。
(宮崎ことの:うらら)憎いと言うのならばあなたの中に潜む恐怖という魔物が憎いのです。
(大鳥しずか:マキ)まだ、その謙虚な仮面をとらずにいるのか。
(宮崎ことの:うらら)その魔物が追い払えるのであれば、わたくしは何度でもしずかさまを殴ります。<しずかを4回平手打ちする>
(大鳥しずか:マキ)わかったわ。あなたはどうあろうとわたくしを憎くないと言うのですね。
(宮崎ことの:うらら)しずかさまは、わたくしのミューズでございます。
(大鳥しずか:マキ)ならば、わたくしは自らの顔を傷つけましょう。
(宮崎ことの:うらら)何をおっしゃるのです。
(大鳥しずか:マキ)わたしの顔に傷がついたとき、少しでもその瞳に笑みがこぼれたら、そのときは白状なさい。
(宮崎ことの:うらら)おやめになってくださいませ。わたくしのミューズの顔に傷がつくなど信じがたい苦痛でございます。
(大鳥しずか:マキ)止めても無駄です。わたくしは自らを犠牲にしてもあなたの心の奥底が覗いてみたいのです。
(宮崎ことの:うらら)おやめくださいませ。
(大鳥しずか:マキ)<ナイフで自らの頬に傷をつける>
(宮崎ことの:うらら)いやぁぁぁ
(大鳥しずか:マキ)大鳥しずかの女優生命はここで終わることでしょう。どうだ、うれしいか。ミューズと讃えた女優が自らの足元であえぐさまを見てうれしいか。
(宮崎ことの:うらら)しずかさま。あなたは間違っておられます。
(大鳥しずか:マキ)何が間違っているんだ。
(宮崎ことの:うらら)女優という嘘にまみれ、嘘の泥沼にはまり、すべてを演技で塗り固め、そして、ひとを愛せなくなる。
(大鳥しずか:マキ)宮崎ことの。
(宮崎ことの:うらら)はい。
(大鳥しずか:マキ)あなたはどうしてわたしを憎まないのですか。
(宮崎ことの:うらら)わたくしにとって大鳥しずかは夢なのです。
(大鳥しずか:マキ)あなたが憎んでこそ、わたくし大鳥しずかは、大鳥しずかがナンバーワンであること、すなわち、すべての女優の嫉妬をわたくしが受け入れるということ。
(宮崎ことの:うらら)ふふふふふ、はっはっはっ
(大鳥しずか:マキ)何がおかしいの。
(宮崎ことの:うらら)そうね。憧れなんて、夢なんてありえない。
(大鳥しずか:マキ)ことの、あなた。
(宮崎ことの:うらら)よくもわたくしをここまで追い詰めてくれたものね。言いましょうか。正直に心の底を。わたくしはあなたが憎い。憎くて憎くて仕方がないのよ。映画館のスクリーンで見たときの衝撃、舞台でスポットライトが当たったときの衝撃、今でも鮮明に覚えているわ。確かに最初は憧れだった。でも、わたくし自身が女優という運命と出合ったとき、それはいとも簡単に憎しみへと変わった。早く死ねばいいとさえ思ったわ。
(大鳥しずか:マキ)そうよ。心の底、どんどんはき出しなさい。
(宮崎ことの:うらら)ただ、わたくしは天才。あなたにはない天から与えられた才能を持つ女優。わたくしのすべてが演技。あなたのそばで、あなたに憧れる少女を演じ続けたわ。なんの苦痛もなかった。なぜなら、わたくしの生活のすべてが、心臓が動くことも、息をすることも、泣くことも、歩くこともすべてが演技なのですから。恐かったけれどはきだしてしまえば、楽なものね。確かに夢なんて人間にとって建前でしかない。憎しみこそが人間の業よ。
(大鳥しずか:マキ)その言葉を聞いて安心した。さあ、舞台が始まる。わたくしは主役としてこの舞台をつとめるの。
(宮崎ことの:うらら)そんな傷を負った顔で舞台がつとまるものですか。
(大鳥しずか:マキ)はっはっはっはっ。わたくしがおまえごときのために自らの顔に傷をつけるとでも思っているのか。
(宮崎ことの:うらら)なんですって。
(大鳥しずか:マキ)このナイフにはもともと血糊が付いているの。ひとふきすればもとどおりよ。
(宮崎ことの:うらら)なんてことを。あなたは鬼なのか。<しずかのナイフをひったくる>
(大鳥しずか:マキ)殺したければ、殺せばいい。あなたが本当に憎んでいるなら。わたくしは本望。
(宮崎ことの:うらら)信じましたか。わたくしの言葉を。
(大鳥しずか:マキ)何を言っているんだ。
(宮崎ことの:うらら)わたくしが本当にあなたを憎んでいると思いますか。
(大鳥しずか:マキ)どういうこと。
(宮崎ことの:うらら)演技ですわ。それが見抜けなくて。
(大鳥しずか:マキ)あなた、どこまで。
(宮崎ことの:うらら)わたくしのミューズはどこへ行ってしまうのか。わたくしのミューズのいない世界で希望は一つも有り得ない。
(大鳥しずか:マキ)そのナイフを渡しなさい。
(宮崎ことの:うらら)その悲しみを味わって生きるならわたくしは死を選ぶ。
(大鳥しずか:マキ)おやめなさい。
(宮崎ことの:うらら)<ナイフで自らの腹を刺す>さようなら。
(大鳥しずか:マキ)あなたが悪いのよ。ミューズの鏡に映す顔があなただったことがすべての始まりなのよ

こうして「ミューズの鏡」は初日の幕を開けた。舞台は演劇史上稀に見る賞賛を受けた。そしてマキ(指原莉乃)とうらら(平野綾)はこの舞台に隠された秘密を、衝撃を持って知ることとなるのだった。


指原莉乃「ミューズの鏡」第24話 フィナーレ

2012年6月23日放送は「ミューズの鏡」の最終回。22話で失明すると言われていた君島の目が回復する。さらに、死んだはずの沖田、マキの育て母由美子が稽古場に現れる。いずれもマキとうららに『憎しみ』の感情を持たせるための沖田の仕掛けだった。「あなたの人形ではない」と激怒するうらら。
一方、マキは母由美子、沖田、麗子の死と君島の失明に責任を感じて劇団員あてに置手紙を置き失踪してしまう。沖田は由美子からマキが沖田の実の娘だと告げられ、自責の念に駆られ「マキ、帰ってきてくれ」と絶叫する。

最終回にはマキは失踪して出ないが、指原はアイドル「指原莉乃」として『それでも好きだよ』を歌ってフィナーレを飾る。

指原莉乃の主演映画「劇場版ミューズの鏡 マイプリティドール」は9月29日から公開される。9/29の新宿ピカデリーでは指原と福田監督が初日の舞台挨拶をするそうだ。

なお、9/22正後より日テレオンデマンドで「ミューズの鏡」第1~24話が無料で見れるという記事がネットに出ていたので、「日テレオンデマンド」を検索し会員登録をしたら簡単に見ることができた。TV版「ミューズの鏡」を見逃した方は、今ならタダで見ることができるので利用することをお薦めする。(無料期間: 9/22正後~劇場公開期間中)

ミューズの鏡 第24話(最終回)2012年6月23日放送
稽古場でうらら(平野綾)は近衛(竹財輝之助)、君島(浪川大輔)、ともか(上田眞央)、あやの(荒井萌)から「ミューズの鏡」はすばらしかったと絶賛される。近衛は劇評家たちが演劇史上最も感動を呼んだ作品だと言っていることを伝える。マキ(指原莉乃)はまだこの場に来ていなかったが、君島は自分の目が奇跡的に回復していたことをマキに伝えたいと語った。君島の目の回復を喜ぶうらら。

そこに死んだはずの沖田(池田成志)とマキの母の由美子(陽月華)が入ってくる。最後の稽古になぜ来なかったかを尋ねるうららに対し沖田は、マキに自分がうららの病院で診療を拒否され死んだと伝えたためだと説明する。それはマキとうららに『憎しみ』の感情を持たせる仕掛けだったのだ。うららには彼女のプライドを傷つけマキにはマキが好いている沖田自身が死ぬことによって二人が憎しみの感情を持つように仕向けたのだ。「なんてことを。先生はそれでも人ですか」と問ううららに対して「俺は演出家という悪魔だ。芝居を完成させるためにはどんなことでもする」と答える沖田。近衛、君島、ともか、あやのの4人もこの企みに加担した。「先生、わたくしたちはあなたの人形ではない(うらら)」、「マキは天才女優だ。この顛末を説明すれば全部納得してくれるはずさ(沖田)」

君島が机の上に置いてあるマキの置手紙を見つける。

「劇団ミューズの皆さま、今まで本当にありがとうございました。ミューズの鏡を上演することができ、とてもうれしかったです。演技など何もわからず、ただただお芝居が好きだった私を受け入れてくれたご恩は忘れません。ただ、私はやはり女優をやるべきではなかったと思いました。私のせいでおかあさま、沖田先生、そして麗子さんの命を奪ってしまった。君島先輩の光までも。ミューズの鏡の宮崎ことの、のようにお芝居がない世界に行きたいと思います。たとえ、これから生きていく人生がすべて演技でもそれが私の定めと受け止めながら生きていこうと思います。さようなら。私はみなさんが大好きです。うららさま。私のうららさまに対する憧れは絶対に消えることはありません。さようなら。みなさんのご活躍を心から祈ります。」

「なんということだ(沖田)」、「自分の娘になんて仕打ちをしたんだ(由美子)」、「なに?(沖田)」、「あの子は言っていなかったのかい(由美子)」、「マキが俺の?(沖田)」、「マキはあんたと花柳レイカの子なんだよ(由美子)」、「嘘だ!おまえはレイカの娘だとは言わなかった(沖田)」、「あの子が言うと思ったのさ(由美子)」、「俺は、俺は自分の娘になんていうことを!(沖田)」と絶句する沖田。「これで先生のミューズの鏡は完全に完結ですね(うらら)」と冷たく言いうらら。「マキ、帰ってきてくれ。また、その笑顔を俺に見せてくれ」と叫ぶ沖田だった。

指原莉乃「それでも好きだよ」熱唱

以上

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「石ころ入りの缶詰」を売るようなavex (総選挙分析ライター)

2012-09-27 00:03:50 | チームA・チームK・SDN48
「石ころ入りの缶詰」を売るようなavex (総選挙分析ライター)


筆者がまだ中学生のころの社会科の授業で、第一次世界大戦時に日本は大戦に参戦していなかったで、大戦参戦国への輸出が大きく伸びて空前の好景気を迎え、その際、金儲けに倫理観を無くした一部の資本家が例えば「石ころ入りの缶詰」を輸出してなりふり構わず貪欲に金儲けに走った。だが、このような行為は欧米での日本製品の信用・信頼を著しく低下させ、長く日本製品は「安かろう、悪かろう」の二流イメージが定着し、ひいては日本という国の品位も低下させることになった、と教えられた。

中学生時、第二次世界大戦は遠い記憶ではなく、日本は戦後復興を加速させるため世をあげて輸出を促進していたが、その際に過去の倫理観を無くした資本家が行ったような「石ころ入りの缶詰」を輸出して日本の信頼・信用を落とすことはどんなに苦しくとも絶対にやってはいけない、と社会科の先生に諭されたのを覚えている。

さて、指原莉乃のセカンドソロシングル「意気地なしマスカレード」が10/17に発売されるという報道が9/18に流れたので、スキャンダルの影響によりこのセカンドシングルの発売は相当苦戦するのではないかと思い、筆者はささやながら応援の意図で、9/21にA、B、Cタイプの予約を各1枚づつ入れた。

ところが、9/24に帰宅してHeyHeyHeyの録画を見て驚いた。ソロシングルと聞いていたのに番組で「意気地なしマスカレード」を指原と見なれない3人(計4人)が踊っているではないか。よく見ると指原莉乃withアンリレと書いている。TVの映し方は指原莉乃withと指原中心に書いている割には、指原は右の後方であまり映してもらえていない。HeyHeyHeyのための演出かと思ったら、avexがその日に掲載したショートPVも4人構成となっていたので既定方針だ。DVDに至っては指原がほとんど映っていないのもあるといわれている。すなわち、最初に流れた指原ソロシングルはガセ情報だった。指原のソロシングルということで予約を入れたのに実際は違った。

そのとき、avexというのはひどいことをやる会社だな、と思った。9/18~23の間、報道各社にあらかじめガセねたを流しておいて、9/24にHeyHeyHeyで真実を発表し、サプライズで話題喚起をしてCDの購買促進につなげようとしたのだろう。平気で消費者をだます(筆者は完全にだまされた)のだから、冒頭に述べた「石ころ入りの缶詰」を売るような金儲けのためならなんでもやる商業倫理観のない会社のようだ。

こういうことをやっていると日本が第一次大戦後大きくイメージを低下させ第二次世界大戦で完膚なきまで欧米諸国に叩かれたように、avexもイメージ低下といつか消費者から手痛いしっぺい返しを受けるのでないか。

以上

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9月26日、チームBシアターの女神、モニター観戦前半のみ(ナッキー)

2012-09-27 00:00:53 | チームB
9月26日、チームBシアターの女神、モニター観戦前半のみ(ナッキー)

7時に到着、「ロマンスかくれんぼ」
自己紹介には間に合わなかったので、映像だけでは誰だか分からなかったが、ひょっとして私が推している岩立沙穂だったかも。

M1-M4でメンバーを全員認識できるか確認。
渡辺麻友ポジションで平田梨奈は分かるが、平田梨奈と髪型が似ていて、見間違うメンバーが一人いて、いったい誰?、分からないはずはないのだがと、頭の中で消去法(15人認識して残りの一人)をやっていたが、M4シアターの女神で、青の衣装なので、佐藤亜美菜とようやく分かりました。

モニターは顔がよく見えないので、髪型とシュルエットで推察していくしかなく、逆に、そこで頭を回転させなくてはいけないところが、モニター観戦の醍醐味なのかも。
モニターで一発でメンバーが分かるほど、AKB48を鑑賞しきっていない、努力不足ということ。

MC1司会はゆきりん。久しぶりの公演出演なのではないでしょうか。
お題は、最近、私って、意外と○○だなあと思ったこと。

鈴木紫帆里:一人でごはん、一人でカラオケ、平気な私ですが、意外とさみしがり屋。深夜目をさますとメンバーにメール。亜美菜ちゃん、まりなってるに。
佐藤すみれ:男っぽい性格と言われるので、料理を始めて、女っぽく
平田梨奈: 顔がしっかりしているけど、意外と泣き虫。今日は一人だけ研究生なので、たくさん勉強して、公演を楽しみたいです。
宮崎美穂: こう見えてネクラ。ネクラな人もいるんだよ、ということを分かって欲しい。>>北原:みゃおさん、分かってますよ。
小森美果: 一人で行動できないと言われているけど行動する。お母さんに朝ごはん買ってきてと言われて一人で買いに行った。
(感想)お母さんが作れないので、パン屋かコンビニで買ってきたということでしょうか。アイドルは体力勝負なのだから、しっかりと朝食を食べて欲しいものです。ちょっと心配になりました。

石田晴香: こう見えても大人。母性本能ある。友達に子供が生まれプレゼントのベビー服買いに行った時そう思いました。
小林茉里奈:料理ができなそうですが、家庭科の宿題で、レシピ通りにつくったら、ロールキャベツ上手にできて、(私って)できるんだなあって安心しました。
佐藤亜美菜:ケチ。お母さんと買い物行って、小銭だしておいてと頼まれ、あるのに、ないと言ってしまった。
河西智美: あまり言わないようにしているけど、ネガティブ。
鈴木まりや:おつまみが好き。エイヒレ。二十歳だけどお酒は好きじゃないから飲みません。
佐藤夏希: おっちょこちょい。ぬけている。街中でコケて怪我した。こんな私でもちょっとはアイドル要素があるよ。

伊豆田莉奈:A型なのに几帳面じゃない。自分お部屋は片付けないけど、人の部屋は片付ける。横山さんの部屋、みおりんの部屋。
北原里英: 女子力が高そうに見えるけど料理ができない。ブツ切り。
柏木由紀: 服装のセンスがないと言われるが、自分も買い物するんだよ。店員さんって、何でも似合うよというじゃない。黒の・・・パンツ・・何ていうんだっけ
>>北原:スキニー
柏木:そうそれ。定員さんに、AKBにいそうですよねと言われた。AKBに似ていますよねならよかったが、私もまだまだなあって。
近野莉菜: 以外とビビリ
小林香菜: 初(はつ)対面の人に怒っているのと言われる。笑っています。一応AKBに6年半います。  (しょたいめん)

MC2
宮崎美穂が、じゃんけん大会の後のエピソード。ネクラの本領を発揮した話。涙サプライズの時にお世話になったスタッフと帰り際目が合ったが、忘れられていたようだ。
平田梨奈: 武藤十夢さんの家にお泊りした時、まりやんぬさん出演の「二チャンネルの呪い」を見た。武藤十夢こわくて、布団に入り音声だけ聞いていたが、平田梨奈は「目が飛び出して面白かった」
鈴木まりや:ヒラリーありがとう (宣伝してくれて、という趣旨)
平田梨奈: どういたしました。
MC2で帰りました。

ナッキー
コメント (2)
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