「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【北アルプス】焼岳

2005-07-25 21:45:51 | 山小屋泊

 5月に中禅寺湖南岸を歩いた仲間で今回は北アルプスの焼岳に登りました。梅雨明けというのに曇りがちで雨も降りましたが、一時的に青空も広がりました。焼岳山頂ではガスっていて展望がなかったのは残念でしたが、焼岳小屋へ下る途中の展望台では焼岳の雄大な姿を見ることができました。
 なお、沢渡の土砂崩れによる通行止めのため、乗鞍高原・白骨温泉経由で迂回するコースが時間帯によってはかなりの渋滞となるようですので、注意が必要です。

【日 程】2005年7月23日(土)~24日(日)前夜発1泊
【山 域】北アルプス
【山 名】焼岳
【メンバ】8名
【天 候】曇り、雨と晴れ間も
【コース】23日:上高地(8:20)→焼岳小屋(11:40)泊
     24日:焼岳小屋(6:30)→焼岳(7:50)→焼岳小屋(10:10)→中尾温泉(14:00)

前夜、新宿の大型バス駐車場から夜行バスに乗る。エコノミークラス症候群にでもなりそうなほど座席間が狭いバスである。バスは沢渡の土砂崩れによる通行止めで迂回して乗鞍高原へ。ここで低公害バスに乗り換え、白骨温泉経由で上高地へ向かう。低公害バスといっても大型で、きついカーブでは切返しをしないと曲がれない。早朝でなかったら渋滞になると思われる。

中の湯で途中下車して登ろうかとも考えていたが、雲行きも怪しいのでとりあえず上高地まで行く。上高地で朝食とし、準備を整えている内に雨が降り出し、出発を遅らせてしばらく様子を見る。幸い、雨もやんで少し日も差してきたので出発。河童橋を渡り、梓川の右岸沿いに歩いてウエストン碑を経由して焼岳登山口へ。

途中では焼岳の姿も見え、振り返ると大正池や帝国ホテルも見えたが、霞沢岳の上部はガスがかかる。メンバーのAさんは長い鉄梯子とその上の岩場が怖くて通過に時間がかかった。山腹をトラバースし、ジグザグの登りをこなして焼岳小屋へ。天気はまた悪いほうに向かい、小屋の前から見えるはずの焼岳の姿はまったく見えない。

昼食の場をどこにするか迷い、私が10分先の展望台まで偵察に行くことにした。展望台は広々していて気持ちが良いが、ガスがかかって周囲はまるで見えなかった。戻って、そのことを伝えるとみんなの意見で小屋の前で食事をすることになった。昼食のメニューは焼ソバ。肉は悪くなりそうで替わりにベーコンとし、キャベツやニンジンも用意した。もちろん青海苔、紅しょうがも忘れない。

食事が済んで小屋に入り、このあと、雨が降り出したこともあって、飲み会、お喋り会を延々と続けた。そのまま、夕食へ。夕食はちらし寿司(もちろん生ものはないが)で山小屋で食べるのは初めてのこと。酢の利いたご飯は食欲が増して美味しかった。今夜の泊まりは全部で20人ほど。小さい小屋なので一部は布団2枚に3人となったが、私達のグループが一番大勢で混む原因を作っているのだから仕方が無い。

翌日は焼岳を往復し、小屋へ戻るので持ち物は最小限にして出発する。展望台に着くと曇っていて展望はない。このあたりには熱い湯気の出ているところがある。いったん下ってジグザグの登りとなる。岩ばかりの山だが、それほど危険な所はない。しかし所々で湯気が出ていたり硫化水素の臭いのする場所がある。頂上直下のコルの上には蒸気が出て岩が黄色く変わっている所があって、傍を通過するのが少し怖い感じさえした。

山頂(北峰)に着いたが、残念ながらガスでまったく展望がない。突端の岩へ登ってみる。下には火口が見えるのだろうが、まったくわからない。果物を食べたりして休憩してから下りにかかる。コルから一人だけ道の無い反対側へ登って少し行ってみた。歩く人はまったくいないところのようで、足元が柔らかく硫黄のためか微妙な色になっている。危険地帯のような気がして気味が悪い。ここには火口らしい窪地が見えた。すぐに戻って皆に追いついた。

下る途中からガスが切れ始め、下りついた所から焼岳全体が青空に浮かび上がった。みんな、喜んで写真を撮り始める。展望台に登ってからも記念写真を撮ったりしてゆっくりする。しかし、良く見えたのは焼岳のみで、他の山々は笠ヶ岳が雲の上に覗いているほか、霞沢岳の方面が霞みながら全体が見えているだけであった。名残惜しいが小屋へ下る。小屋に着いて少しの間は焼岳が見えていたがやがてまた、ガスに隠れてしまった。結局、焼岳が見えていたのは1時間程度であった。

焼岳小屋からは中尾温泉に向かって下る。上高地へ下るより穏やかな道であったが、Aさんが躓いて転落するという事故が起こった。口の中を切って出血したが、幸いにも大事には至らなかった。比較的安全な場所に来て、気が緩んだ時が一番危ない時といえる。中尾温泉でタクシーを呼び、平湯温泉まで行き、温泉で汗を流し、蕎麦を食べた。平湯温泉から松本、また新宿行きのバスは沢渡の土砂崩れの影響ですべて運行停止になっていた。そこでジャンボタクシーを頼み、松本に出ることにした。白骨温泉経由は渋滞が予想されるとのことで乗鞍畳平を経由した。登った山より高いところを車で通過するのは皮肉だった。

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