梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

ご報告三つ

2010年02月23日 | 芝居
先々週から始まりました<伝統歌舞伎保存会>の「既成者研修」が今日で全4回のお稽古を終えました。
中村光江師、中村福賀師によります『角兵衛と女太夫』、もっともっとお稽古したい! 教わりたい! という気持ちですが、お忙しいなか歌舞伎座までお出まし下さり、色々なことを教えて下さいました。心より御礼申し上げます。
…女太夫(鳥追い)の、手ぬぐいを使ってのシヌキ(ソロパート)は、テンポの良い楽しい曲調ですが、3年前の勉強会で演じさせて頂いた『乗合船』の鳥追いは、このくだりを流用したものです。『乗合船』は藤間の御宗家のご指導でしたから、曲は同じでも振りは当然変わります。今回のお稽古では、その違いがわかったという意味でも、大変勉強になりました。

夜は歌舞伎座楽屋口から20歩(くらい?)のところに最近できました『cafe.ainsoph(カフェ アインソフ)』に初めてお邪魔しまして食事。
お肉、魚、乳製品を使わない、オーガニックフードのお店なのですが、全然物足りなさは感じません! むしろお野菜本来の味わい、優しい味付けを楽しめて、本当に美味しかったです~。「野菜スープ」「季節野菜のグリル」「玄米もちとジャガイモ、エリンギの甘辛」など頂きましたが、大満足でした。苺のソルベもおいしいです。
ランチもやっておりそうですから、今度またお邪魔します。

来月の稽古割りも届き、いよいよ歌舞伎座とのさよならが近づいて参りました。
3、4月は『御名残』と銘打たれた3部制興行。師匠は3月は第1部『加茂堤』で桜丸、第2部『筆法伝授』で武部源蔵と、『菅原伝授手習鑑』から2役をお勤めになり、『白浪五人男』では14年ぶりの赤星十三郎をお勤めになります。
4月は『熊谷陣屋』で源義経。です。

さしあたって来月の私は、第1部『女暫』の腰元を勤めさせて頂きます。
去年は『暫』でも同じ役をさせて頂きました。このところ正座するお役が続いておりますが、お陰様で体重は増加しておりませんので、来月もきっと乗り切ることができる“はず”です。