梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

8ヶ月目、始まりました

2009年06月03日 | 芝居
本日、歌舞伎座さよなら公演6月興行<六月大歌舞伎>、無事初日を迎えることができました。

『蝶の道行』の引抜きも、稽古にくらべれば、かなり良い感じで勤めることができました。
舞台稽古のときは、引き玉を抜く作業にアタフタしてしまったのですが、その後きちんと順番、段どりを整理して、イメージトレーニングをしたおかげか、今日は落ち着いて、慌てずに作業ができましたので、一連の仕事にかかる時間がだいぶ短くなり、その分ゆとりを持つことができたのです。
とは申せ、まだまだ課題は多いです。玉を抜くのに落ち着くことができた分、今度は衣裳を取り去るところでワザを磨かなければ! 引抜きの大先輩、中村歌江さんのように! とまでは、今は高望みのし過ぎなのでしょうが、少しでも綺麗に、そして鮮やかに魅せることができるよう、日々精進、挑戦してまいります!

とにかく今は無事勤まったことに安堵の気持ちでいっぱい!
油断はできませんけれど、気持ちはいくぶん楽になりました。

…昨日も申しましたように、昼夜4演目連続での仕事は、近頃怠け気味の身にとってやっぱり大変デシタ。
もうしばらくすると、体が慣れてくると思いますが、まずは当月のお芝居話、ゆるゆると始めさせて頂くことにいたします。

『蝶の道行』にちなんで、私の化粧前の掛けものを蝶の柄にしてみました。奥の水色の鏡カバーもです(わかりにくいかな)。
手ぬぐいの<かまわぬ>さんで手に入れたものをチクチク縫って作ってみました。